神楽坂明日菜誕生日ss

と、言うわけでネギま!のメインヒロインアスナ様の誕生日ss。
誕生日とは関係ないんだけどね(汗


どうもネギのことがわからない神楽坂明日菜・・・
はてさて、オトメ心と何とやら
いつもどおり、ヨムヨム君。

"Endress Sky"


「どうしたでござるか? 」
「また…やっちゃったんだよねぇ。」
と、そらを見ながら深いため息をつく神楽坂明日菜。そのそばにいるのは長瀬楓
「ネギ坊主のことでござるか? 」
「…あたり。また、けんかしちゃったんだよねぇ…。私ってさぁ…保護者失格なのかもよ。」
「そんなこと無いでござるよ。」
「・・・そう思ってくれているのは、長瀬さんだけ。」
「まったくネギ坊主も明日奈殿も頑固でござるよ。どちらかが変わらないとこのまますれ違うでござるよ。」
「・・・わかってる。」
と、神楽坂明日菜はうわの空。
「ほら、先生が来たでござる。しゃきっとするでござるよ。」
「はいはい。」
そういって形だけしゃきっとするが結局は神楽坂明日菜はうわの空だった。




「おはようございまーす。」
「おはようではないけどね。」
その日の放課後。神楽坂明日菜が向かった場所は美術室。美術部に所属しては毎日のように絵を描いている。
最初は子供の落書きと揶揄されたが毎日描いているのもあり上達していった。
「もう、卒業なんだよねぇ・・・。」
しかしながら、ここに来て書くものが見つからない。
本当であれば高畑先生を書きたいのだがなかなか筆が進まない。
「ふられちゃった・・・んだよねぇ。」
と、少し物憂げなアスナに誰かが声をかけてくる。
「やっほー。」
声をかけてきたのはすらっとした長身に紺色の制服を着てその上からエプロンをかけている長髪の女性。
「あづさ先輩?! 」
瀬能あづさが入ってきたことにびっくりする神楽坂明日菜
あづさはアスナにとって先輩で今は麻帆良芸術高校でイラストレーターになるために勉強中である。
「で、でもなんで? 先輩だって・・・。」
「あら、OBがかわいい後輩の顔見に来ちゃまずいの? 」
と、神楽坂明日菜をぐりぐりする瀬能あづさ
「そ、そんなこと〜!! 」
「でもさぁ〜。あんたも明るくなったよね。やっぱり、あれ? 」
しかし、そのことになると顔が曇りがちに。
「言わなくても良いわよ。だってほら。」
その証拠にキャンバスはほぼ真っ白。
「その、これは、あのっ・・・。」
「気分転換しない? 」
「で、でも・・・。」
しかし、あづさは意に介さず。部長にオッケーをとるとそのまま連れ出してしまったのだった。




「あの・・・先輩にはまだ話してなかったんですけど。」
スタバでコーヒーを飲みながらばつが悪そうな顔をして瀬能あづさに話そうとする神楽坂明日菜
「何でも、聞いてあげるわよ。」
麻帆良祭のときに高畑先生に告白したんですけど・・・。」
「で? 」
「・・・失恋しちゃったんです。」
「ふーん、まだ引きずっているわけ? 」
「そ、そんなわけじゃないんですけど・・・。」
いきなり恐縮しだす神楽坂明日菜に意を解さない。
「いい? 女の子は失恋して成長するの。・・・でも、ショックだったんでしょ? 」
こっくりうなづく神楽坂明日菜
「みんなには立ち直ったと言ったつもりだけど・・・。」
「そりゃ、そうだよね。タカミチが好きだから美術部選んだくらいだもんね。」
「いまだに、どうしたら良いんだろうって・・・バカですよね。」
「良いんじゃない? 女の子は悩んで強くなるの。」
ふと、疑問に思ったのか神楽坂明日菜瀬能あづさに尋ねてみる。
「先輩は誰かに恋したことあるんですか? 」
なぜかクビを傾げる瀬能あづさ
「どうしたのよ? 」
「あの・・・好きな人いるんですけど。すっごく無鉄砲で私が見ていないとどっかで怪我とかしていないかなぁーって。心配なんです。」
「それは恋人として、それともお姉さんとして? 」
いやらしくつっこむ瀬能あづさ神楽坂明日菜はたじたじ。
「・・・ネギって知っています? 私の担任なんですけど。」
「どこまで知っているといえば10歳であなたたちの担任なんて・・よくやっていると思うわよ。私は、あなたじゃないんだから知らないけれど。」
「・・・で、そいつ、すっごく朴念仁で私がいっぱい心配してもわからないんです。」
「・・・10歳だよ。女の子の気持ちわかれといってわかったら私は引くよ。」
「でも、私は心配なんです! 」
と、熱っぽく語る神楽坂アスナを見て瀬能あづさはなぜか冷静。
「はっはーん。ネギ君に恋しているとか? 」
「そ、そんなわけじゃ無いんです! 」
必死に否定する神楽坂明日菜
「そうだよねっ。だって、アンタ渋いおじ様好きだもんね。」
「・・・まあ。」
「今からでも、遅くないと思うよ。好きにならなくてもいいから、相手を理解すること。そうすればおのずとわかるはず。」
「・・・ハイ。」
熱く語ったかと思えばいきなりしゅんとする神楽坂明日菜を見て瀬能あづさもくすくす。
「面白い後輩ね。始めはなんだか暗いからどうなるのかなぁーと思っていたら、ここまで明るくなるとは思わなかったわ。」
「そ、それは・・・。」
「ハイハイ。」
やけに真っ赤になる神楽坂明日菜を流す瀬能あづさ
すると何時間も話したのか夕暮れ時に。
「帰った方がいいんじゃないの? 」
「そう・・ですか? 」
「ほら、大切な人が待っているわよ。」
瀬能あづさはそういうと神楽坂明日菜の肩をたたいて送り出すのであった。




「ただいまぁー。」
「あ、アスナさん。」
自室へと帰る神楽坂明日菜。ネギのほうが先に帰っていたらしくくつろいでいた。
「・・・。」
アスナさん、どうかしたのですか? 」
なぜか顔を真っ赤にしてネギのことを直視できない神楽坂明日菜に対しネギは首をかしげる
「な、なんでもないわよ。木乃香は? 」
「このかさん、もう少ししたら帰ってくると思いますよ。」
「じゃあ、なんか作ってあげる。」
「??? 」
厨房に立つ神楽坂明日菜に対し首をかしげるネギ。
アスナさん・・・どうかしたのですか? 」
その瞬間に後ろから抱きしめる神楽坂明日菜
「ネギ・・・アンタのことが心配なのよ。確かにお父さんのことも大切かも知れないけど・・・もっと・・・私の事・・・ちゃんと見て。」
「大丈夫ですよ。アスナさんは・・・大事なパートナーですから。」
とたんに恥ずかしさがなくなりいつもの顔に戻る神楽坂明日菜
「あんたねぇ〜。私がこんなに心配しているのにぃ〜どーして、そうなのよぅ!! 」
アスナさん、アスナさん。ちょっと様子がおかしいですよ〜。」
「いつものあたしよぉ〜!! 」
と、そこに帰ってくる近衛木乃香近衛木乃香の目に入って来たのはネギを押し倒す神楽坂明日菜
「大胆やなぁー。」
それを見られた二人はそろって顔を真っ赤にするのであった。
それからしばらくたったある日の美術部。うそのように迷いがなくなったのかすいすいとデッサンを始める神楽坂明日菜
「やっほ〜。・・・なんか吹っ切れたみたいね。」
「そんなこと無いですよ!! 」
と、いつものように受け流す神楽坂明日菜。キャンバスに描かれていたのはネギの横顔の下書きだった。

補足
オリジナル対応ですいません。
と、言うかクラスメートに恋愛相談に乗れる人がいない・・・。
近衛木乃香でぎりぎり。早乙女ハルナなら乗れそうだけど・・・。
"非日常のヒロイン"に絡む相手がいない・・・


ネギがアスナの気持ちを理解するのはまだまだ先?