桜咲刹那休載日ss

"この系"さんの毎日ネギま!リターンズでは3日連続、4日連続と言うのをやったことがありますが2週連続と言うのは初めて。しかもメインメンバーでは一番書きづらい桜咲刹那


ほかのss書きさんが書くのとは少しばかり毛色が違う刹那ss。果てさて
いつもどおり、ヨムヨム

"舞い降りてきた小さな天使"


麻帆良でも一番静かな場所で一人瞑想にふける桜咲刹那
傍らには愛用の剣でもある夕凪が
そして、目を見開き剣を振るう。
だがいないはずの周囲には人の気配が。
「誰だ! 」
しかし、顔を出したのは一人の女の子。
「…上村さん? 」
「せっちゃん、何しとるん? 」
せっちゃんと言われて顔を真っ赤にする桜咲刹那。せっちゃんと言っているのは上村あや。近衛木乃香が知り合った少女でもある。
近衛木乃香のことを慕っている女の子であるが天使であることを知っているのは何人もいない。
「このちゃんが"せっちゃんならここに居るから"とか言っていたで。」
「でも、何で? 」
「私も…強くなりたいん。」
強くなりたいといわれて何故だか顔を真っ赤にする桜咲刹那にきょとんとする上村あや。
「私が強くなっちゃいけないん? 」
「そ、そんなことありません!! でも、朝倉さんや大西さんや相原さんだっているし増してや結城さんやレンちゃんだって…。」
と、諭すが首を振る上村あや。
「うち、何も出来ないん。エヴァちゃん所行っても回復役ばっかり。」
「でも、それはそれで、上村さんの役割なんですから…。」
頭をなでる桜咲刹那に対して膨れる上村あや。
「嫌や、嫌や、嫌や! 」
「…もう、仕方がないですね。じゃあ、明日の6時に公園で待っていますから。」
「感謝するで。」
駄々をこねる上村あやに折れた桜咲刹那は結局剣の手ほどきをするのであった。




そして、翌朝。
桜咲刹那は公園に行ってみると眠い目をこすりながら上村あやがやってきた。
「…眠い。」
「ほら、強くなりたいんだよね? 」
「うん。」
「まずは体を鍛えないといけません。」
そういってランニングを始める桜咲刹那。それについていく上村あや。
なんだかんだいって1キロ以上走っているがなぜか泣き言言わずについてくる。
「次は何するん? 」
「今度は座禅です。武の道たるもの明鏡止水でなければいけません。」
と、胡坐を組む桜咲刹那を見て見よう見真似で座禅を組み始める上村あや。
「…どうですか? 」
「なんか自然と一体となってる…。」
「その意気ですよ。」
とにっこりしているが何故だか寝息を立てている上村あや
「寝ないでください!! 」
「すまんな。でも、何や刹那さんの気持ちがわかったような気がするん。」
「そうですか。では、本題に入りましょう。」
と、上村あやの背丈に合わせた竹刀を用意する。
「これ、ええの? 」
「はい。とりあえず、素振りをしましょう。」
と、元気よく素振りを始める上村あや。まだなれてなく、よろけては素振りをするたびにバランスを崩す場面も。
「なかなかせっちゃんみたいにうまくはなれへん。」
「初めてではこんなものですよ。」
と、にっこりするが誰かが声をかけてやってくる。
「あれ、刹那さん、もう朝錬? 」
「いえ、剣術を習いたいという女の子がいたのでちょっと…。」
ところが上村あやを見て神楽坂明日菜はびっくり。
「って、何であんたがここにいるのよ!? 」
「あっ。アスちゃんや。」
桜咲刹那と一緒に練習をしている神楽坂明日菜が上村あやを見てびっくりしていた。
「あ、アスちゃん?! 」
「そや、明日菜さんやからアスちゃん。んで、せっちゃん。」
「なぁんであんたはそういう風に呼びたがるのよ! 生意気なの! 」
「まあまあ。明日菜さんも大人気ないですよ。」
「じゃあ、あの二人は? 」
と、佐々木まき絵綾瀬夕映のことも聞いてみる。
「んー。まき絵さんと夕映さん。」
ブー!! 
飲んでいたものを噴出す神楽坂明日菜と目を点にする桜咲刹那
「なぁんであの二人だけちゃんと呼んでいるのよ!! 」
「明日菜さん、落ち着いてください。あの二人は一番長く付き合いがあるからちゃんと呼びたがるのもわかります。」
と、なだめる桜秋刹那だがやはり動揺している。
「ほら、私たちも朝錬するわよ。」
「上村さん、しっかり見ていてください。」
「うん。」
そういって二人の練習を見ている上村あや。すると、登校時間が近づく。
「そろそろ時間ですね。」
「あやちゃんは大丈夫なの? 」
「大丈夫やで。」
と、そばにはしっかりとランドセルが。それを持って駆けていく上村あや。
「なんだかんだ言ってもお子ちゃまなんだよねぇー。」
と、神楽坂明日菜は思っていたが桜咲刹那は後姿を見てはどぎまぎしていた。




桜咲刹那はそれからしばらく、上村あやに剣を教えていた。
最初はよろけていた上村あやも次第にしっかりと素振りができるようになっていた。
それを見ていた桜咲刹那乱取りをすることに。
とは言え剣の達人の桜咲刹那と習いたての上村あやでは歴然の差。
挑んでは何度もはじかれる。それでもがんばる上村あやを見て桜咲刹那も手を抜いたりはしない。
「やっぱり強いわ。うちやせっちゃんに勝てないわ。」
やはりせっちゃんという言葉に慣れていない桜咲刹那は真っ赤にする。
「あの…せっちゃんというのは…。」
「何で? 」
「わ、私は…お嬢様のことを御守りするのであって…。」
「どないして? 」
「だから、桜咲の家のものは代々近衛家と主従関係を結んでいまして…。」
「しゅじゅうかんけい? 」
「はい、だからして私はお嬢様のことをお守りしなければいけないので…。」
「何で? 」
「だから…」
堂々巡りになってしまい埒が明かない。それでも上村あやはニコニコ。しかし、桜咲刹那は直視できない。
「どないしたん? 」
「いえ、なんだか上村さんを見ているとお嬢様の幼いころを思い出してしまって…。」
「お嬢様って・・・このチャンのこと? 」
問いかけられて顔を真っ赤にする桜咲刹那
「そ、そんなこと。」
「せっちゃんって恥ずかしがりやなんや。」
「そんなこと! 」
と、恥ずかしながらも練習は続きあっという間に夕方に。
「そうや。せっかくやから夕飯一緒に食べへん? 」
「そ、そんなこと!? 」
「もしかしてこのちゃんいないとだめなん? 」
「そ、そんなこと!! 」
「じゃあ、いくで。」
と、半ば強引に上村あやに連れられる桜咲刹那
「かずにぃ〜ただいま〜。」
「あ、あの・・お邪魔しますっ!! 」
男の人のおうちに上がったことなんかない桜咲刹那は顔を真っ赤にしながら上がりこむ。リビングでは結城和人がくつろいでいてレンが夕飯の準備をしていた。
「あやっち、だめじゃないか。刹那さんだって刹那さんの生活があるって言うのに…。」
「そ、そんなことありませんよ。」
桜咲刹那は謙遜しているが結城和人は呆れ顔。
「まっいいか。」
「…夕飯、できた。」
と、レンが抑揚のない声で伝えて夕飯にすることに。
「本当に…いいのですか? 」
「刹那さんって礼儀正しいんだなぁ。ったく毎日のように来るまゆみたちも見習ってほしいと言うか…。」
結城和人は深いため息。
「そんなことありません。浅倉さんも、大西さんも相原さんもまっすぐで良い子達です。でも、何で上村さんはあんなに意固地に? 」
「さぁな。自分が護られているのが嫌なんだろ。何も出来ない自分にいらだってんじゃないか? 」
「上村さんには上村さんのいいところがあるのに…。」
そんな悩みをよそに上村あやはビブリオンのDVDを見ながらニコニコ。すると結城和人が切り出す。
「なぁ、少しだけ手合わせできるか? 有名なんだろ? 」
それを聞いて桜咲刹那は顔を真っ赤に。
「わ、わかりました。」
しかし、自分の殻を破るにはどんな相手と戦わなくてはいけない。
この前の戦いですべてわかった。これだって乗り越えなくてはいけない壁。
そう信じて夕凪に手をかけるのであった。




それからしばらくしてEvangeline.A.K.McDowellの別荘で修行をする子供たち。
浅倉まゆみや大西明菜は師匠であるエヴァンジェリンの話をしっかり聞くのだが相原優花だけは生意気にもはむかう。
「この・・ガキが! 」
エヴァさんだってガキじゃない。」
「優花ちゃんだめだよ〜。」
「そだよ。」
たしなめるがそれでも直そうとしない。
「まあ、良い。口で言ってもわからないなら直接体に刻み込んでやるまでさ。」
そういって飛び上がると大量の氷のつぶてが。
「へっへーん。」
そういって朝飯前のように読みきって難なくよける。もちろんのことながらエヴァンジェリンは眉間にしわを寄せる。
「これでどうかな? 」
「しまった! 」
ありえない方向から飛んでくる氷のつぶてに相原優花はよけきれないかと思い目をつぶってしまう。
しかし、氷のつぶては上村あやが防御障壁を張って立ち向かう。
「優花ちゃんいじめたらだめやて! 」
「いじめじゃないって言っているだろうが! 」
「ウチが相手や! 」
頑として聞かないばかりか勝負をいどんてきた上村あやに対してエヴァンジェリンはにやり。
「そういえばお前、最近桜咲刹那に剣を習っているって言っていたな。相手になってやる。」
そう、言われると上村あやも羽根を出し、飛び上がり隙をうかがう。エヴァンジェリンは魔法を撃つがすばしつこくよけるために当たらない。
「呪文詠唱をすれば絶対に隙ができるはずや。せっちゃんが言うにはその隙を突いて飛び込む言うたん。」
と、機をうかがうがエヴァンジェリンに隙が出来ない。それでも魔法を必死によけ続ける上村あや。
そして、呪文詠唱がぴたっと止まる。
「今や! 」
その隙を突いて懐に飛び込むがエヴァンジェリンはにやり。
「ガキが。引っかかったな! 」
と無詠唱で雷撃を飛ばす。とっさのことでよけきれないし、当たればさすがの上村あやでも深手を負ってしまう。
誰もが目をつぶった瞬間、誰かが間に割って入り雷を無効化してしまう。
「あやちゃん、大丈夫? 」
エヴァンジェリンさん、大人気ないです! そんなに相手したいなら私たちが相手です! 」
そこにいたのは上村あやを抱きかかえる神楽坂明日菜と夕凪を突きつける桜咲刹那
「ほう、二人掛りか、よろしい。相手になってやる。」
と、戦おうとした瞬間に金切り声がこだまする。
「3人とも大人気ないです! 」
振り向くと子供たちと絡繰茶々丸
茶々丸さん! これは私たちの問題なんです! 」
と、桜咲刹那は一喝するが申し訳なさそうにつぶやく。
「…綾瀬夕映さんと佐々木まき絵さんが向かってます。言い訳できるのであればかまわないのですが…。」
聞いた瞬間に血の気が引く。子供たちにとって二人は姉以上の存在。こんなところを見れば二人が烈火のごとく怒るに違いない。
エヴァンジェリンは上村あやに相原優花の傷を治すように命令するなどばたばた。
しばらくすると大きいバスケットを抱えて二人がやってきた。
「…どうかしたのですか? 」
「あ、いえ。何でも…。」
「あっ、優花ちゃんだ。どしたの? 」
場のまずさに気づく綾瀬夕映だったが佐々木まき絵は傷だらけの相原優花に近づき桜咲刹那はどぎまぎ。
エヴァちゃんに怒られたんでしょ? 優花ちゃん正直じゃないからこういう風になるんだよ。」
「そうですよ。エヴァンジェリンさんは優花さんたちよりも長生きであなたたちのことを思って手を貸してくれているですよ。だから、優花さんには耳がいたいと思うですがしっかり聴いたほうが良いですよ。」
「うん…。」
エヴァンジェリンのいうことは聞かない割には二人の忠告は難なく受け入れる。
「う、うん・・わかった。がんばる。」
それを見ていた桜咲刹那神楽坂明日菜エヴァンジェリンもぼーぜん。
「すごーい。」
佐々木まき絵綾瀬夕映は子供たちと1ヶ月一緒にいたようなもんだからな。まっいいさ。」
「そうだっ。みんながんばっているって言ったからゆえちゃんと一緒にお昼作ってきたんだよ。食べない? って…あーっ!! 」
早速バスケットの中のサンドイッチに手をつけている神楽坂明日菜と浅倉まゆみ。
アスナさんとまゆみさんは…似たもの同士ですね。」
と、指摘されて二人そろって首を振る。それを見ていたエヴァンジェリンもやれやれといった感じ。
「仕方が無い。少し休憩だ。」
そういって二人で作ったお弁当に手をつけるのだった。




それからしばらくして桜咲刹那の修行しているところにひょっこりやってくる上村あや。
「上村さん…どうかしたのですか? 」
「この前は…ごめんな。それと、あんがと。」
もじもじしているのでどうかしたのとたずねればお礼の言葉。自分としては当然のことをしたまででお礼される立場になんかないと思っていたので顔を真っ赤に。
「そ、そんなこと!? それよりもまき絵さんや綾瀬さんのほうが・・・。」
「違うん。じつは強くなりたかったん理由。二人のことを守りたかったん。」
「えっ!? 」
上村あやが言うには自分の身を犠牲にしてまでも綾瀬夕映の事を守る佐々木まき絵のことが気になっていた。
あんなに懸命に守っているのに自分は何も出来ないばかりか見殺しにしてしまった。回復魔法で一命こそ取り留めたが何も出来ない自分がふがいなく思ったのか近衛木乃香のところへ。
相談したら近衛木乃香桜咲刹那のところに行ったらいいと教えられた。でも、二人を守るなんて言い出せないので強くなりたいとだけ言っていた。
「そうですか…。」
「でも…やっぱり迷惑かけてしまったん。」
「そんなことないですよ。上村さんは上村さんなりにがんばっていますよ。わたしも見習わなくてはいけません。」
すると桜咲刹那に抱きつく上村あや。
「刹那さん…ありがと! 」
「えっ!? 」
いつもはせっちゃんと言ってからかう上村あやがまじめに呼んでいる。やはり二人から言われたのだろう。
「そんなかしこまらなくても良いですよ。上村さんの好きなほうで呼んでください。」
「そうやな。」
「それよりも…二人のことを守りたいんですよね? だったらもっとがんばらないといけませんね。」
「うん、今日もがんばるで。」
そういってまた二人で修行をするのであった

補足
上村あやは去年の近衛木乃香誕生日に出てきたちょっと不思議な女の子。実は天使。でも天使だって強くなりたいと言うのでせっちゃんの元へ。そして近衛木乃香が出てこない。なのに佐々木まき絵綾瀬夕映は出てきて10月の那波千鶴村上夏美綾瀬夕映ダブル→和泉亜子明石裕奈とどっちかが出ていることに。


実を言うと未公開の2,000行と言う那波千鶴とこのssの大本になったお話が。
まあ、そのうちと言うことで*1


次回は大晦日にできれば佐々木まき絵ネコミミ。無理だったら朝倉和美誕生日があるので…。

*1:ちなみにここで載せたら一発で携帯から見れなくなります