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聚秀 蓮・慈光美術ブログ

2018-05-18 これからの季節 飾りたいお軸 その参

2018年05月18日のつぶやき


真夏日が続きます。
薫風はいずこに。
お軸も一気に夏にとびましょう。
高久 空木「蛙に河骨」
こうほね、と読みます。
スイレン科の植物で*季語は夏です。黄色い愛らしい花はみられます。
根茎を縦割りにしたものは川骨という漢方薬にもなります。解熱、鎮痛剤の効用があります。
描いたのは染色作家でいらして、ろうけつ染めの意匠は、簡略化されたことで美しさを際立てたてそうです。
平成五年歿 栃木下都賀壬生生
栃木県立美術館、 栃木壬生町立歴史民俗資料館常設展示されております。
総丈208×43.8 内寸135×31.5
麻地・染織・ノリシミ大・共箱
えもいわれぬ味わいの深い作品ですね。
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もう一点ご紹介したいのはこちらです。
安藤 耕斎「蘭」
総丈189×36 内寸137×33 紙本・淡彩
詩文、漢籍を松泉、書を龍川、絵は鉄斎に師事された方です。
鉄斎の影響が感じられます。
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次回は水に関連するものをご紹介できれば、と思っております。

2018-05-17 これからの季節 飾りたいお軸 その弐

2018年05月17日のつぶやき


一年中人気の富士山ですが、登れずとも眺めていたい*夏の富士。
本間 國生 「夏富士」
文学博士本間久雄の弟。白馬会研究所で洋画を学ぶも、転向し新様式の水墨画を製作された方です。
昭和四十八年歿 八十二歳山形県米沢生。
総丈145×70.5 内寸45.7×56.5 紙本・彩色・共箱
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鵜飼の季節も間近ですね。
こちらは 黒田 古郷 「鵜」
今村紫紅、小茂田青樹らによる赤曜会の結成に参加された方で、昭和四十二年歿七十四才東京生。
総丈194×47.7 内寸111×34.8 絹本・彩色・共箱
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最後に懐かしい想いがわき起こる作品です。
大平 小洲「夕刻帰帆」
渡辺小華に師事、昭和五年八十一歳歿 嘉永二年生 信濃の方です。
総丈204×31.7 内寸131×20.8 麻紙・淡彩・合箱

暑い日が続きますが、皆様ご自愛ください。

2018-05-12 これからの季節に飾りたいお軸

2018年05月12日のつぶやき


南の方では早くも梅雨入りのようですが、*これからの季節に飾りたい涼しげなお軸を
ご紹介いたします。
中村 白陽 「沙魚」
総丈145×64 内寸40×50 絹本・水墨・合箱
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今にもぴしゃんと魚がはねる水音が聞こえてきそうですね。
亜熱帯かと思ってしまうくらい、年々暑さが増す夏ですが、
蓮の店の蓮たちもすくすくと育っています。
鉢中のめだかたちも、みんなに見守られながら大きくなっています。

椿 椿山 「蓮」
安政元年歿の彩色の豊かな花鳥画を得意とする画家の作品です。
総丈128×35.7 内寸29×26 絹本・彩色・合箱
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一日で気温の上がり下がりが激しくなっています。
皆様どうかお体ご自愛ください。
蓮 カタログ6月号も爽やかな作品が満載です。
御期待ください。

2018-05-07 竹籠

2018年05月07日のつぶやき


涼しげな*竹籠の季節到来となりました。
草花をいけるのも、ただ眺めるだけで心もがおどります。
そんな中、折良くすてきな竹籠作品と出合えましたので、ご紹介させて頂きます。
神谷町にあります、智美術館です。
「飯塚琅玕齋と田辺竹雲斎でめぐる竹工芸「」7/16迄。
http://www.musee-tomo.or.jp/exhibition.html
代を重ねるごとに、伝統を受け継ぎながらも、新しい竹の魅力を紹介していく作家方の取り組みにうたれました。
蓮ではもっと身近で竹籠をご愛用頂きたく、カタログやブログでもご案内して参りました。
どんなお花をいけよう、とご一緒にわくわくいたしませんか?

2018-04-27 端午の節句

2018年04月27日のつぶやき


ようやく爽やかな風を感じられる様になりました。
今年の春は天候不順で 体調を崩された方が多かった様に見受けられます。
そんなもやもやを吹き飛ばすべく、*端午の節句のお茶会を開きました。
今回から風炉となります。
お軸本床には 本居 宣長「待郭公 」
つれなきも はつねののちは ほととぎす まつに たのみの ありあけのそら 
お花は 立派なあやめです。
花器 「手捻 小柴垣 花器」木三(詳細不詳)はあやめにぴったりの組み合わせですが、
いけるのに四苦八苦いたしました。
脇のぼんぼりで 雰囲気は上々なのですが、いかに?
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雅風「烏帽子 香合」と紙釜敷の 白、朱、黒の色合いもぴったりでした。
伊川敬三「輪島 菖蒲蒔絵棗」は彩りを添えてくれました。
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後先になりましたが、寄付には  小塚 南坡 「鐘馗図」
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端午の節句には鯉のぼりや兜を飾り、鐘馗さんのお軸や人形を飾り、柏餅や粽を頂くのが
当たり前となっていますが、そもそもの由来は始まりを調べてみるととても興味深く
勉強になりました。
鐘馗さんは中国の唐の時代に実在した人物と言われ、当時行われていた「科挙」という
官僚になるための大変難しい試験に臨みますが落第してしまいます。
現代の韓国中国以上の、人生を左右する試験だったため、絶望して宮中で自ら命を絶ってしまいます。
当時の皇帝である玄宗が熱病に伏せ、夢に現れる鬼に命を削られていました。
ある晩その夢の中に鍾馗が現れ、この鬼を退治します。
皇帝が名を問うと、鍾馗は名乗り、落第し自死しながらも皇帝に葬られたご恩に報いる為、
このように現れたと答えます。
夢からさめると病は治っており、皇帝は高名な画家であった呉道玄に命じて
鍾馗の姿を絵に描かせます。
以来、鍾馗絵は邪気を祓う効果があるとして、日本でも、魔除けや病気除けとして言い伝えられてきました。
だから絵柄はいつも威厳のある髭、鋭い眼光、
凜々しい黒い冠と長靴、寄らば切るといでもいうような太刀先なのですね。
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野崎 幻庵「自作 黒茶碗 銘 双子山」その大きさに圧倒されますが、思いの外手にすっぽり収まり
飲みやすい、と殿方には大好評でした。

蜂谷 宗由「洲浜紋 三島茶碗 好み六十一の一」
 州浜は、神仙が住む蓬莱島のこと。
 海の向こうにあると言われている究極の幸せの国への憧れがこの紋に現れており、
 平安時代から慶賀の式などにおける飾りや調度品には 祝いの席の装飾具である洲浜の
 島台を図案化した紋を用いたそうです。

茶杓は 八代 堀内 宗完「銘 竹葉」
山本 崇雲 「真塗面取道安風炉」にぴったりおさまる釜は
「馬地文 肩衝釜」 こちらと手塚 祥堂「染付菱馬 水指」で馬尽くしとなりました。
建水は 「唐銅 鎗鞘 建水」といたしましたら、「駅鈴」で決まります。
柄杓持ち手を通して 一式お席に運ぶことをはじめて知りました。
主菓子はもちろん柏餅。今木屋さんつくりたてのぷよぷよしてうっすら鴬色。
お皿は香月 泰男(画)同じ出身の吉賀大眉(造)「蟹絵 皿」
頂き終わるとと蟹さんがみえる趣向です。
シベリヤ抑留時代の黒い絵シリーズとうってかわって、
後年は小さな生き物を描き、おもちゃを作っていた、私の大好きな画家です。
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来月はどのようなお道具がご紹介できるでしょうか?
お花も籠になりますね。
とても楽しみです。