はじめに
このエントリでは、Oracle VM VirtualBoxを利用する際のライセンスについて書いています。
結論を先に書くと、Oracle VM VirtualBox 4.xからはGPLv2の下、自由に使用することが許諾され、個人使用、教育的使用、もしくは評価目的で使用することしかできなかった制約が取り払われています。
VirtualBox 3.xまではPUELというライセンス
VirtualBox 3.xまではVirtualBox_PUEL - VirtualBox 
ちなみに、この個人利用というのは許可している幅が広いようで、企業で普段使用しているパソコンにインストールして使うことも個人利用としてみなされていますし、個人でお金がからむビジネスに利用することもできるようです。
あなたが単に楽しみのために使用するのであっても、数百ユーロのビジネスをするために使用するのであっても差異はありません。また、あなたが大会社で使用している仕事場のPCにインストールする場合でも個人使用と見なされます。
VirtualBoxライセンス - hClippr編集室ブログ
VirtualBox 4.xからはGPLv2になった
VirtualBox 4.xはGPLv2(GNU General Public License V2)というライセンスが適用されるようになりました。これにより、上記PUELであった制約が取り払われることになりました。
The Open Source Edition (OSE) is released under the GNU General Public License V2. Essentially, this means that you get the full source code of VirtualBox OSE, and you can distribute and modify it, provided that you ship all modifications under the GPL as well.
オープンソースエディションはGPLv2の下でリリースされています。基本的にあなたはVirtualBoxのすべてのソースコードを手に入れることができますし、再配布もソースコードを改変することもできます。あなたが改変したものを配布する場合は、それにはGPLライセンスが適用されます。
Licensing_FAQ - VirtualBox
Extention Packは今までどおりPUEL
USB 2.0サポートやリモートデスクトッププロトコル機能などは「Extension Packs」として提供されていますが、オープンソースではないため、ライセンスとしてはPUELで提供されています。このため、Extension Packsは個人使用、教育的使用、もしくは評価目的で使用することのみが許可されています。
VirtualBox 4.0ではバイナリの配布形態も変更された。以前はGPL v2版とオープンソースでないコンポーネントを含むPUEL（Personal Use and Evaluation License）版の2種類が提供されていたが、本バージョンからはソースコードとバイナリの両方がGPL v2で公開され、オープンソースでないUSB 2.0サポートやリモートデスクトッププロトコル（RDP）機能は「Extension Packs」としてPUELで提供されるという形となった。
米Oracleが「VirtualBox 4.0」リリース、ライセンスとパッケージが変更 - SourceForge.JP Magazine : オープンソースの話題満載
企業向けのライセンス
企業向けの商用ライセンスはないのかとそうではなく、企業でミッションクリティカルなシステム構築にVirtualBoxを利用する場合は、商用ライセンスの契約を結ぶことをOracleとしては推奨しています。
As an enterprise customer, we encourage you to purchase commercial licenses from Oracle and receive benefits such as access to enterprise features and support for mission-critical use of VirtualBox.
Licensing_FAQ - VirtualBox
