山手線品川駅東口(区営住宅シティハイツ港南)

区営住宅シティハイツ港南

ビュロー品川の北側には、東西に伸びる大通りがある。
その大通りは新港南橋で高浜運河を越え、西の方、品川へ向かっている。
もっとも、品川駅からは、ちょっと遠いような感じかな。
品川駅の北東部のビル街と広大な水道局の処理施設との間にある大通りになるのだが。
平日は、オフィスビルのサラリーマンで賑やかなのだろうけど、今は実に閑散としている。冷たい雨も降り続いていることだし、それもあるかもしれない。
高浜運河から東側、最近、高層住宅が何棟も建ったのだが、この大通りは、そのメインストリート、なのだろうか。
位置的には、そうなるはずなんだろうけど、やはり、静かな大通りだ。
その大通りを東に進み、通りの北側にあるCOSMOSPOLIS品川の東側の小道を北へ歩く。
ちょっと歩いてから、再び、東に曲る。
すぐに、道路の北側に区営住宅シティハイツ港南がある。
竣工は、バブルが崩壊した頃だ。
まだ、その頃は、品川駅の西口と東口が結ばれていなかったはずだ。
それに、まわりには、高層住宅なんて、ほとんど、建っていなかった(さらに東側の海岸通り沿いに都営住宅港南4丁目第二アパート、東京都東京港建設事務所ビルがあったぐらいか)。
一帯には、倉庫と古い団地棟が広がっていただけ。
なんか、ウルトラセブンの「第四惑星の悪夢」に出てきた、ロボットに支配されている人間の居住区、そんな風景だったのだろうか。
今でも田園都市線の沿線に多摩プラーザ、という古い団地が残っているが、そこで、「人間の居住区」のシーンが撮影されたらしい。
不思議なのは、そのシーンが、とても懐かしい、あるいは、切なくなるような、そんな場所、として描かれていた、ということだ。
冷たい雨がしとしとと降り続く中、誰もいなくなってしまった、あたりを見回していると、昔の団地の風景とその懐かしさ、切なさ、とを重ねてしまった。
(2008年3月記)