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2008年09月30日(Tue)

日経の谷口悟朗インタビュー要旨

第一回:「やればできる俺」という欲望

  • 学校の先生に取材し、若者の「求めるもの」をリサーチした
  • 人間の普遍的な欲求は「外に出したい(感情表現など)」と「取り込みたい(知る・考える)」
  • 具体的に求められている表現要素は「万能感」
  • 近時は自分に対して根拠無き自信を抱くようになってきている

第二回:「世界は自分に優しくない」という解毒剤

  • 万能感に反して社会は自分を中心に回らない→背後から人にやらせるだけという万能さが理想になっている
  • コードギアスはその理想像を主人公にしつつ、展開としてその万能感を否定している
  • 作品の基本定義は「世界は自分には優しくない」
  • 「都合の良い世界」にしないため、登場人物のコミュニケーションは全て一方的で相手と噛み合わないようにしている

第三回:「快感原則」を忘れるなかれ

  • アニメにおける「成功」の基準は3つ
    1. 黒字
    2. 高視聴率
    3. 時代的な継続
  • 3つの内1つでも達成できれば「成功」
  • 「赤字を作らない」は絶対正義
    • 給料を全部払って10円でも残ればOK(次回作のスポンサーを取れれば勝ち)
  • 流行のモチーフ(メガネっ娘など)は記号であり、「何故その記号が流行っているのか」を考えないと意味が無い
  • 語りすぎは禁物
    • 世界観や設定は一定以上表現すると、視聴者が「受け」しかできず「外に出す」欲求が満たせなくなる
  • 「売れない良作」をやりたいなら、極貧を甘んじて受ける覚悟が必要

第四回:「お前は分かっていない」に負けるな

  • 作り手が受け手より上にあるという幻想(クリエイター至上主義)はアニメ制作者の陥りやすい罠
  • 「低俗」から出発したアニメは富野由悠季以降地位向上を訴え続けなければならなかった
  • そのため玄人・通と言えるような「オールド・アニメファン」によりアニメが「メッセージ性」重視の高尚・排他的なものになりかかった
    • ただ、美少女ものの流行で歯止めがかかったように思える
  • アニメはあくまでサブカルチャーであって、外連味や形から入る大衆性があっていい

第五回:嫌われる覚悟が、売れる作品を作る

  • アニメの武器は実写でできない表現(ロボット・魔法など)
    • ただし最近のCG技術などで独自性は弱まりつつある
  • 「手書き」のアニメは減っていく
    1. 国内の若手育成が追いついていない
    2. アニメーターの映像原体験が3Dという時代になった
    3. 納品意識に欠けるアニメーターが増えた
    4. 情報の創作を面倒がるクリエイターが増えた
  • 最もアニメ向きの表現はロボットと宇宙
  • 売れるためには、一定(黒字に必要な分)以上の客は切り捨てる必要
    • コードギアスの表現はオールド・アニメファンからは理解されず、表層や修飾部分しか見てもらえないだろう
    • 速すぎるストーリーテンポも犠牲になった部分の一つで、これを受け入れられない視聴者も多いだろう

第六回:私は“いらない”人間。だから勝負できる

  • いつでも切り捨てられかねない人間だからこそ、一定の客を切り捨てられる
    • 売れなかった責任をとらせやすいから、次の作品に繋がる
    • 自分(谷口)は毎回「(売れなかったら)今回で最後」の覚悟をしている
  • 視聴者と対等な立場にいるためには、他のスタッフとも対等である必要がある
  • 自分(谷口)は暴走しやすいので、客観的にダメ出ししてくれるスタッフが大事
  • 自分(谷口)の軸は視聴者

おまけ:id:retlaがなるほどと思った言葉

  • 抑圧した上で、突き破ろうとして出てくるのが個性

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