Hatena::ブログ(Diary)

副長日誌 - 私的記録

2008-12-31

大森望・日下三蔵[編]『虚構機関―年刊日本SF傑作選』(創元SF文庫)

 まだ中身は読み切ってないけど、序文の日本SFの総合的な年次傑作選は、筒井康隆編『日本SFベスト集成』以来三十二年ぶりp.7、解説の本書以前に唯一、年鑑として刊行されたのが、筒井康隆の年度別『日本SFベスト集成』シリーズp.504と、ハヤカワ文庫JAから出てた『S-Fマガジン・セレクション 1981〜1990』の10冊は無視されてるのね。俺的には、あれでアンソロジーの楽しさに目覚めたようなものなんで、無かったことにされると寂しいなぁ。

 てか、解説ではその2ページあとで『S-Fマガジン・セレクション』に触れて、かなりの程度、年鑑としての性格を備えたシリーズp.506と評してるんだが、どうやら『S-Fマガジン』限定だったのが気に入らないっぽい。網羅してなきゃダメってんなら「SFの定義」を確定させた上で国会図書館に籠もって、一年間に納本されたあらゆる公刊物の中からその定義にかなうものを抜き出さなきゃ「年鑑」と名乗れないのかしらね。それともひょっとしてこれが、噂に聞くSFファンダムのややこしさに起因するものなのかしら? だとしたらなんとも、面倒くさそうな世界じゃのう。

野村美月『“文学少女”と恋する挿話集 1』(ファミ通文庫)

 コラボ短編に続き牛魔王のおかげで、すっかりお笑い腐女子モードの実装が明らかとなりました >先輩。過半は既読の再録ですが、横書きの上にフォントサイズの変更できない画像で提供されてたFBonline収録分が読みやすくなったのはありがたい。それにしても芥川君は、人と触れ合うにも不幸の媒介がなければあかんのか。確かに蟹工船が似合いかねない不幸さかもしれぬ。

 しかし既に外伝と挿話集パート2が予定済みなのか。もちろん、面白いから良いし買うことは確定なんだけど、まったく別の新作も読んでみたかったり。いや、やっぱ本編やら本巻p.98・2〜3行目の巻き返しが書かれる(といいなあ、さすがに不憫すぎる)外伝が先か。

“文学少女”と恋する挿話集 1 (ファミ通文庫)

“文学少女”と恋する挿話集 1 (ファミ通文庫)

2008-12-30

林トモアキ『戦闘城塞マスラヲ Vol.5 川村ヒデオの帰還』(角川スニーカー文庫)

みんなで楽しく盛り上がってきたんですから。最後の最後で、そんな悲しい結末は認めません
p.161

 素晴らしいクライマックス〜大団円でございました。鈴蘭だの勇者だのマリアクレセルだのと前作・前々作の連中が良いところで目立ってどうしようかと思ったけど、やはり最後は魔眼王が盛り上げて締めて、ついでに落としてくれました。エピローグに出てきたあの人やらあとがきで発表された驚愕の新構想やら、更にサービスとお楽しみも満載だし。うん、やっぱ娯楽作ってのはこうじゃなきゃいかんよね。

 あと、テーマ的には良い台詞は↑なんだけど、今巻でいちばん燃えたのは(台詞じゃないけど)↓ですね。やっぱどんぞこのどんぞこまで行ったところで、一筋の光、そして反撃開始、って、最高に燃えますよ。

つまり今、ヒデオの耳にアーチェスの言葉はこう聞こえたのだ。
殺さねばならぬほどの核心を衝かれたにもかかわらず、取り逃がした……!!
p.194

 しかしこれを思いつきと場当たりで描いたと言われても、やはり信じがたいものがあるな。伏線を回収してサブキャラや小エピソードを拾ってこうまで見事に大団円って、やはりこれは未来視の魔眼で着地点を見とおしているに違いない。いや、周囲にそう信じ込ませるだけのハッタリ力こそが作者とヒデオの共通点なのか……

直径500メートル、中国が世界最大の電波望遠鏡の建造に着手 - Technobahn

 あえてVLBIじゃなくアレシボ型ってことは、分解能よりも絶対的な感度を優先するわけね。てことは遠距離天体の研究よりは、近くにあるが非常に小さいor自発的に放射してるのではなく反射してるだけみたいなものがターゲットかな。だとすると地球の周回軌道上の人工物(スペース・デブリ)の監視用途などにも利用される*なんて用途をわざわざ挙げてることも符合するか。当然、破片よりは生きてる衛星に興味があるんだろうが。it will not be confined to pointing directly upwards, but capable of covering the sky within 40 degrees from the zenith*ってことで、自領土上空を通るものをたっぷりと見て回れそうなスペックですし。

 しかし、それよりはまず自分がぶちまけた責任のほうをとってもらいたい気はしないでもない。いやまぁ、「今後有人宇宙飛行を進めて行くにあたり、万一の衝突事故による人命の損失なきよう、これで監視するのだ」と、国を挙げてかつてない人命尊重路線に切り替えていくということであれば大歓迎ですけど……

2008-12-29

小川一水『不全世界の創造手(アーキテクト)』(朝日ノベルズ)

 まったく新しいものではなく既存の概念で、科学や工学の専門家でなくてもその凄さが理解できて、でも世界中の誰もがまだ実用化できていなくて、天才の頭脳があれば町工場レベルで「実用化可能」と判断できるプロトタイプが作れる……ガーンズバックの時代ならともかく、2008年のSFで? それともファンタジーだと思ったほうがいいのかな。とかいろいろ違和感を感じたにも関わらず、面白くスッと読める上にエピローグが気持ち良い。

 で考えてみると、↑で引き合いに出したガーンズバックみたいに「こういうテクノロジーがあれば世界はどう変わるか」が主題で、いきなり地の文で天才認定される主人公も、成長性を読める能力とやらも、「ピンチに陥る→少し前のページで縁のできた人が颯爽と助けに」の繰り返しで進むストーリーも、すべてそのための舞台装置なのだな。『ふわふわの泉』がラノベでやったことをジュブナイルっぽくした感じで、「外挿(エクストラボレーション)こそSFの醍醐味なり」という俺の好み(の一つ)のど真ん中である。

 ところで、文明がこの方向へ突っ走った究極が『フリーランチの時代』になるのかな。

不全世界の創造手(アーキテクト) (朝日ノベルズ)

不全世界の創造手(アーキテクト) (朝日ノベルズ)

2008-12-28

おむつ型の新型全自動宇宙トイレ…5年後の実用化目ざす : ニュース : 宇宙 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 宇宙機構は今月、民間企業と共同で研究会を設立。将来は、寝たきり患者への応用も視野に入れている……いやまぁ役に立つんなら何でも良いような気もするし、「宇宙開発の技術のスピンアウトでこんな凄いことが」という謳い文句には無条件にワクワクしそうになるんだけど、しかし話が逆のような気がひしひしとするな。まずは福祉の充実や省力化の枠組みで予算がつくべきなんじゃなかろうかしら。

スラッシュドット・ジャパン | 「読まずに死ねるか」…あなたが続刊を待ち続けている書籍は何ですか?

 わはは、同病を相哀れみたい同志がこんなに。ここ(12/28 14:30頃)までに挙がってないもので俺が待ってる長いものというと大和真也さんの各作品かな。『蜜柑山奇譚〈2〉 鳥が来る夏』でパタッと止まってもう18年。さすがにもう心の中の「待ってるリスト」から「消えちゃったリスト」に移すべきかしらねぇ。難波弘之さんは、ミュージシャン専業に移行して作家業は打ち止めかな? それ以外は、うん、まだ待てるぞ。『ブラックキャット』だって『サーラの冒険』だって完結したし、十年寝太郎だって目覚めたし、2007年の秋もこれから来るんだ。希望さえ捨てなければきっといつかは秋山瑞人の続刊だって……

柳実冬貴『量産型はダテじゃない! 5』(富士見ファンタジア文庫)

 べたべたに大団円でハッピーエンド。おまけに伏線を読めないことでは定評のある俺の脳みそ的には、充分に驚きの展開かつ納得のラスボスでございました。うん、やっぱ「お約束」というのは大事ですよ。p.203あたりからの中佐の格好いいこと、ここでこれ以外の展開が来たら、あたしゃその本を投げ捨てますね。それにしてもシュナイダー、いや、確かに強いし華々しく活躍もするんだけど、ラスト直前にそこで倒れて守られるのね。ここまで来てやはり君がヒロインだったのか……

量産型はダテじゃない!5 (富士見ファンタジア文庫)

量産型はダテじゃない!5 (富士見ファンタジア文庫)

2008-12-27

【解説】2009年のセキュリティ動向は?――ベンダー各社の予測を読む : セキュリティ - Computerworld.jp

 来年も脅威の「質」は変化なし、ただし「量」は全体に増加傾向……新たなタイプの攻撃を予測して的中させたことなんてあったっけか。「量的には増えます。質的にも、何が出てくるか分かりません」と読み替えると、すんげー鬱になりそう。

「地球外生命」捕獲は先送り 「きぼう」船外施設実験計画 (1/2ページ) - MSN産経ニュース

 この記事タイトル、分かってる記者が遊び心で付けたのかしら。↓のリリースの最終段落にちょこっと書いてあるのを見つけて膨らませたんなら楽しいかも。ま、SF屋的には「高度400kmなんて『低空』は『地球外』じゃない」とか感じないではないんだが。

なお、「有機物・微生物の宇宙曝露と宇宙塵・微生物の捕集(たんぽぽ)」につきましては、上記4ミッションとは別に、与圧環境で打上げ、エアロックおよびロボットアームを用いて船外実験プラットフォームで実験を行うフィージビリティスタディを実施中です。
「きぼう」日本実験棟船外実験プラットフォーム第2期利用 ポート共有利用開発フェーズへの移行について:「きぼう」での実験 - 「きぼう」日本実験棟 - JAXA

 んで、この実験が平成23年度から行う第2期*ってことは、ひょっとすると機器を運ぶのはHTVになるかもしれんのかな? だったら(特に意味はないけど国産マンセー的に)うれしいな。

安彦薫『機械じかけの竜と偽りの王子』(電撃文庫)

 タザリアアルスラーン装甲戦闘猟兵ダンバインでモーターヘッド? なかなかに容赦ないところがGood。ベタで堅実でこの先が楽しみ。もちょっと陰険合戦風味が増せば好みのど真ん中っぽい。ま、鉄球姫の「輝鉄」レベルでいいんで多少の設定解説は欲しい気はするが。

2008-12-26

靖国神社の公式サイト不正アクセス - ハニーポッターの部屋

 ふと気になって、2001年だったかに投げ売りのCobalt Qube 3をうれしそうに導入した俺の元職場をNetcraftで覗き見したら……俺が最後に手を入れたバージョンをそのまま使ってやがんの。さて、これがやられた場合、「穴のあるものを構築した責任」を俺は問われるんだろーか。

細音啓『黄昏色の詠使い VIII 百億の星にリリスは祈り』(富士見ファンタジア文庫)

 そういやお話の最初の発端では、クルーエルが普通の人でネイトが特別な何ものか、かつ内面的にはむしろネイトがヒロインでクルーエルが主役であるような立ち位置だったんだよな。それがこう組み替わってくるわけね。構成といい設定といい、一巻時点でここまで構成してたんだろうか。いやいや、プロになれる人の構成力ってのはたいしたもんだ。で、その嗜好が全開されたか恐ろしく説明が多いのに、怪獣大決戦のおかげかサブキャラの過去話のせいか、ちゃんと小説になってるってのも、たいしたもんだなぁ。

 さて次巻で第二楽章クライマックスだそうで、俺の脳みそから今巻の内容と設定が蒸発する前に読めますように。もちろん兼業作家で2年弱で9冊を、遅いというつもりはないんですけど。

ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO視聴用メモ

http://special.kids.yahoo.co.jp/bs11_2008/daikaijyu/index.html
wmlicense3.yahoo.co.jpが「中高」レベルのゾーンに入っていれば、FirefoxからIE Tabで開いてもOK。
http://event.yahoo.co.jp/bs11_2008/daikaijyu/index.html
Flashプラグインの入ったIEで、インターネットゾーンが「中高」になっていないとNG。見終わったらインターネットゾーンを「高」に戻し、「その他」→「アプリケーションと安全でないファイルの起動」を「ダイアログを表示する」に、「ダウンロード」→「ファイルのダウンロード」を「有効にする」に変更。

 てな話はともかく、アイスラッガーの神通力と、ガルベロスにだけ妙に詳しいクマさんが楽しい。

2008-12-25

貴子潤一郎『灼熱のエスクード3 I WILL CATCH U』(富士見ファンタジア文庫)

 クライマックス、これは次の最終巻と併せて読まんと、なんとも評価できんよなぁ。それでも、ACT.3の展開はやはり燃える。絶望の淵ぎりぎり壊滅と紙一重からの反撃、これだよ。ま、さすがにここから大団円ハッピーエンドはあり得んだろうけど、せめて、無駄死にではない結末に彼らが辿り着きますように。もちろんアルちゃんの動向も楽しみだし。

 で、イラストについては……もう何も言うまい。慣れのせいか、前巻・前々巻よりはマシに見えてきた。ま、そんなことより、予言者の慧眼(その1その2)にでも感心することにしよう。

2008-12-24

田中天/F.E.A.R.『ダブルクロス・リプレイ・ジパング(1) 戦国ラグナロク』(富士見ドラゴンブック)

 「ローマ」に笑いこけさせられたかと思えば、*1 直後にオープニングの「約束」が生きてくるのに感動。ヤラセでも仕込みでもなくサラッとこういう展開になるって、これが噂のPC①体質かしら、すげえよなぁ。後方から飛び道具で広域攻撃を仕掛けてるのに、ちゃんと主人公にしか見えん。

 イラストもなんというか、よくもまぁこんな話に似合う人を見つけたもんだ。p.143なんかはいつぞやのダンディ以来の衝撃だし、p.283の信玄公のご尊顔も、次ページの名台詞と相まって、破壊力抜群ですわ。。

 ところでイクフサの言動って、とらちゃんを絶対に意識してますよね? 久しぶりにあの名作を思い出して涙が出そう。

貨物輸送料金 総計35億ドル(宇宙と天文学全般) / 科学ニュースあらかると

 今回の発表によるとどうやら米国企業が運営 する民間貨物輸送宇宙船の確保が間に合った模様ってか、正確に言えば「契約を結べるくらいには間に合う可能性が高くなってきた」だよなぁ。政治的にしゃあないとはいえ、よくもまぁこんな綱渡りをやるもんだ、と思うわ。

宇宙 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 今のところは別に奇妙な内容は見当たらないようだけど、あの読売新聞が、「宇宙」をテーマに独立したページですか。怖いもの見たさでウォッチしてみようかな。

*1:きっちり、「こんなネタで笑うなんて悔しい……でも面白い!」*状態ですな。負けまくっております。

2008-12-23

NIKKEI NET(日経ネット):気象衛星「ひまわり」の後継機整備へ

 via 2008-12-22 - 岩日誌。とりあえずはやれやれ、ですか。↓のエントリを読んだ時は、やっぱいっぺん痛い目なり恥ずかしい目に会わんと分からんのかね、と絶望しかけたもんですけど。

水無神知宏『装甲戦闘猟兵の哀歌』(富士見ファンタジア文庫)

 『此よりは荒野』がよかったので探し出して購入。なんというか、さすがに状況説明とかがこなれておらず、いわゆる「説明臭い」文章ではあるんだけど、実にいいね、これ。発売当時はなんでスルーしてたんだよ >俺。ま、リアルタイムで読んでたらそれはそれで、14年もの長い乾きに苦しまされることになったのかもしれんけど、

2008-12-22

「いわば鉛筆を立てているようなものです」 - Technobahn

 この「Ares I」ロケット、長さは100メートル近くもありながらも直径はわずか、3.96メートルしかなく、見た目でも判る通りに非常に安定性が悪い。
 そのことはNASAも率直に認めており、「Ares I」ロケットを発射台に自立させことは「鉛筆を立てることと同じようなもの」とさえ表現している(getting Ares I-X out to a launch pad and leaving it there has been likened to "balancing a pencil.")。
「いわば鉛筆を立てているようなものです」 - Technobahn

 一方、ソ連はソユーズをチューリップで周囲から吊った。いやマジで、安定して自立させるために構造を強化して重くなるくらいなら、機械強度を保持する役割を発射塔に分担させるってのは、賢い発想だよなぁ。もちろんAres Iの問題は、強度よりは重心位置*1の問題だそうなんで、そのまま応用できるわけではなかろうけど。

田中ロミオ『人類は衰退しました 4』(ガガガ文庫)

 そうかー、いかな妖精さんといえど大地の力が尽きてはどうしようもないのか。しかしチキンは湧いてくるんだよな。ま、真面目に考証しようとしたら負けか。それにしても相変わらず孫娘氏はほの黒い。しかしそろそろ、彼女の性格なり言動の黒さとうっかりさ以外に起因するお話以外のパターンも織り交ぜて欲しいような気も。ま、前巻で少なかった妖精さん分をたっぷりと摂取できたのでOK。

人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)

人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)

地上の常識では非常識に思える、宇宙の常識:松浦晋也「人と技術と情報の界面を探る」

 軌道関連の図入りの解説がありがたい。地上の常識は通用しない、とだけ知ってて分かったつもりになってたんで。

*1:横から受ける風力の中心が全体の重心より上にあるので、吹かれると大きくぐらつくそうな。

2008-12-21

スラッシュドット・ジャパン | 衝撃保護機能搭載のHDDは無重力では使えない?

 おお、これは覚えておこう。役に立つ日が、くると、いいなぁ……しかし確かに、考えてみれば無重力状態=自由落下中だということを再確認させてくれる面白い出来事だ。相対論についての話のつかみにとか使えそう。

神代創『ソードジャンカー 2』(GA文庫)

 テクニック不足? 前巻の内容や各キャラの設定を説明臭さを感じさせずにさりげなく思い出させる技術が足りないのかな。そういう点がちょっと読みにくい。たぶん中4ヵ月開けずに読んだらまるで印象が違いそう。普通にストーリーは面白いしキャラも魅力的で世界設定もなかなか凝り方が好みなんだけどねー。

2008-12-20

ろくごまるに/ひさいちよしき『封仙娘娘追宝録11 天を決する大団円 (下)』(富士見ファンタジア文庫)

 うふふ、うれしくて舞い上がってしょうがないので、はてなダイアリーの予定地に一番乗りの足跡を付けてみたりして。スレも、皆で九鷲酒の一気飲み大会をやってるよな雰囲気。乗り遅れないうちにわしも混ぜてもらおう。

野村美月, 竹岡美穂『“文学少女”の追想画廊』(エンターブレイン)

 美味しゅうございました。FB Online掲載分とか、本編に入らなかったラフもいいねぇ。ま、なんとなく「むしり取れるだけむしってやろう」作戦に踊らされてるだけみたいな気もしないではないんですが、ショートストーリーの琴吹さんにクラクラ来たのでOK。

“文学少女”の追想画廊

“文学少女”の追想画廊

2008-12-19

「打ち上げ」と「発進」

 昨日のエントリで割と無意識に垂直発射型ロケットの打ち上げタワーと水平発進型宇宙機の滑走路*というもの言いをしたけど、これってよく考えると座りがよろしくないな。少なくとも直交性と対称性をもって貴しとする理系脳でプログラマ気質を自認する俺としては、垂直にロケットを他動詞で「打ち上げ」、水平な宇宙機は自動詞で「発進する」という、方向が違うだけで主体を変えるような使い分けに疑問を抱かねばならん。

 これ、後者を「発進させる」と他動詞に言い換えても、微妙に違うのだよな。「打ち上げる」主体は管制官なりの地上スタッフだけど、「発進させる」主体にはどうしてもパイロットが含まれてしまう。「発進する」という名詞サ変を例えば「飛び立つ」に置き換えても同じ。うーん、この差はロケットと飛行機の身近さや技術の枯れ方、歴史の長さの差からくるんだろうな。有人で地上からの支援がなくても宇宙に出られる機体が当たり前な時代になったら、このニュアンスは変わるのだろうか。

『SF Japan 2008 WINTER』(徳間書店)

 古橋秀之「百万光年のちょっと先」の「トン・コロコロ」の落とし方が妙に気に入った。ちょっとやられた感じ。この連載も第9回ってことは、そろそろ薄めの文庫ぐらいなら出せる分量になってないもんかしら。これを単行本化してくれれば、場所ふさぎな本誌のバックナンバーもすっぱりと処分できるんだが。

SF Japan 2008 winter 特集:吸血鬼小説!

SF Japan 2008 winter 特集:吸血鬼小説!

2008-12-18

NASA - The Journey Home

 このアングルは初めて見たな。トップクラスの可愛さかもしれん。誘惑に負けたので直リンク。

http://www.nasa.gov/images/content/297522main_image_1244_946-710.jpg

スペースポート・アメリカ、ライセンス取得 | ヴァージン・ギャラクティック | sorae.jp

 考えてみれば「宇宙港」って、どんな設備が必要なんだろう。もちろん垂直発射型ロケットの打ち上げタワーと水平発進型宇宙機の滑走路はあるとして、建物内には何が入るんだ? 少なくとも予見可能な当面の将来において、検疫施設や出入国管理事務所が必要になるわきゃないし、待ち合わせロビーも、いま計画されてる民間有人飛行が全部広げた風呂敷どおりに動き出しても、せいぜい数日ごとに二桁人ぐらいが精一杯なんじゃなかろうか。おっそろしく閑散としそうだな。やっぱ主たる施設は打ち上げ台・滑走路を一望できる展望台と土産物売り場と機体見学かしら。

 で、機体展示の目玉は実は↓で引き取った機体になったりして。物販と過去の栄光の展示がメインの「港」ってのも、なんか妙な気分だ。

高殿円『神曲奏界ポリフォニカ スパイラル・ホワイト』(GA文庫)

「ブランカ、エターナル・ホワイトを呼べ!」
「お前に力をーーわたしの心をやる!!」
p.238-239

 いやぁ、スノウがヒーローだなぁ、格好いい。が、これほどに漢らしいスノウもまた、戦争の前では無力なのだな。考えてみれば小説版のポリフォニカで神曲楽士と精霊が戦争にあたってどれだけ有用か、ってポイントがきっちり描写されるのはこれが初めてなのかしら。この後この世界では、前衛の精霊を抜いて後方の楽士を無力化するために、面制圧の可能な間接射撃兵器が発展したりするんだろうか。

2008-12-17

ソユーズ宇宙船の再突入事故、原因は電磁波干渉の可能性 - Technobahn

 この記事だけだとなんやらようわからんが、元記事自動翻訳した感じでは、疑わしいのはthe electric potential of plasma flowing across the space station’s outer surface near where the Soyuz spacecraft are docked*なんだそうで、それで暫定対策がEMIに対する耐性を増した新型の爆発ボルトを装備すると同時に、外部からのEMIに影響を受け難いように爆発ボルトの設置位置を変更*になるわけね。この仮説が正しければ、これって、実際にソユーズをISSにドッキングさせて長期間経ってみてはじめて出てくる問題なわけだ。こういうのを見ると、しみじみ、ISSってのは実験室なんだなぁ。

火星探査機「フェニックス」、土壌投入に時間がかかったのはドアの製造管理ミス - Technobahn

 一方こちらはちょいと情けない。直前に設計の変更が入ったのにも関わらず、部品の製造業者となるハニービー・ロボティックス(Honeybee Robotics)社は古い設計図に基づき部品を製造*送られてきた部品が古い設計図に基づいたものとは気づかずに部品の取り付けを行ってしまい*観測機開発期限が迫っていたことを受けて、チームの内部で十分に検査する態勢が整っていなかった*ってことだが、これって要するに、「外注からあがってきた部品を、古い仕様書に基づいて検収し、それをテストせずに出荷したらあぼーん」ってことだよな。「仕様書のリビジョン管理がタコ」「検収する奴がシステムを理解してない」「テスト不足」が問題であって、開発のために十分な時間が与えられなかったことが原因*というだけで済ましちゃあかんやろ。

Routing and Remote Accessサービスが起動しない

 昨日たまたま再起動したら、イベントビューアにソースがService Control Manager、イベントIDが7024、説明がRouting and Remote Access は次のサービス固有のエラーで終了しました: 5 (0x5)というエラーが出て、Routing and Remote Accessサービスが起動しない。ググるKB840686に到達。症状自体はこのページにあるものと違うが、どうやらRRASサービスは起動の際にoledb32.dllの機能を使うらしい。てことはマイクロソフト セキュリティ アドバイザリ (961051): Internet Explorer の脆弱性により、リモートでコードが実行されるの回避策ACL を使用して OLEDB32.DLL を無効にする*をとった副作用なんだろう。

 うちの使い方では確かRRASサービスは外出先からのPPTPアクセス専用なんで、しばらく引き籠もってれば実害はなし。明日にもパッチが出るらしいとのことなんでそれまで様子見。パッチが出たら暫定回避策の解除を忘れないこと >俺。

 おや、ITmediaの記事を見て思い出してエントリを書いてるうちにマイクロソフト からセキュリティ情報の事前通知が来た。さすが、仕事が早い。

2008-12-16

葛西伸哉『サヴァイヴド ファイブ 3』(GA文庫)

 完結。もちろん最初っから大団円ハッピーエンドになるはずもないお話ではあったけど、大変いい具合にえぐいエンディングでした。ま、次回以降にも対策のとりようのない痛恨の一撃を叩き込み、うざい司会者氏の鼻っ柱がへし折れたのでOK、ではある。主人公が最後に残るのと最後の戦いの相手があの人なのは予想のうちだが、それ以外の生存者はけっこう意表を突かれたな。

 ただやはり最後まで読んであらためて、『バトル・ロワイヤル』だなぁ。こういう筋書きで主人公に読者が共感し得るようにするなら、こういう落とし方しかないような気はするけど。

麻城ゆう『新・特捜司法官S‐A 7』(ウィングス文庫)

 あとがきにもあるけど、佐々木サムソンの影が薄い薄い。そろそろ彼の華麗な活躍が見たいんだけど、なんか、ヒーロー個人が頑張って状況を何とかするお話からは、どんどん遠いところへ向かってるような気が。だがしかし、道原さんの描く胸の薄い美人はいい。久々に大陸書房版のリンドーに逢いたくなってきた。

2008-12-15

はてなスター直った?

 今日の昼前ぐらいから、二重に出てくる謎現象が出なくなってるな。朝一にはまだ症状が出ていて、それから昼前までに寝た覚えはないんで、やっぱこれは俺の夢遊病ではなく、はてな側で何かやってんのだろう。なんのアナウンスも見当たらんのは気になるが。

城崎火也『ドラゴンクライシス!―オトナの儀式』(スーパーダッシュ文庫)

 薄い、物理的にも中身的にも。しかもいきなり「後半へ続く」エンドだし。メディアミックス化だそうだけど、どうしたって、同レーベルの某アニメ化作品の「お祭り」を連想してしまって、なんだかなぁ、ではある。面白くないわけじゃないんだが……ぶっちゃけ、「次巻もこの水準なら切る」レベル、かな?

スラッシュドット・ジャパン | コーヒーの出しがらからバイオディーゼル

 へーほー。するってぇとそのうち、なるべく油分を多く残すために紙フィルターでのドリップが望ましい、金メッキメッシュとか布とか使う奴は非国民だ、と言われるようになるんかしら。嫌な将来像じゃのう。

2008-12-14

電撃文庫編集部『狼と香辛料ノ全テ』(アスキーメディアワークス)

 陰謀対決とか陰険合戦とか大好きなくせに記憶力がおちゃっぴいな読者としては、こういうまとめ本はありがたい。応募〜受賞した作品の改稿の過程なんかも、門外漢的にもなかなか興味深い気が。なるほど、これは作者と編集者の二人三脚という表現がしっくりくるわ。

狼と香辛料ノ全テ

狼と香辛料ノ全テ

ラノベのあらすじがツールで作られてないか見抜くたった1つの方法

 はてブで話題になってた↑の増田のエントリ。コメントも書いたけどとても100字じゃ納まらんので日記。

 新人ではなく、過去2回でデビュー済み「新人だからご祝儀買いした…金返せ」という点については、正直、ちょっといただけないとは思う。少なくともテクニカルな面については、既存作家の新作の評価基準よりは新人賞のほうが甘かろうし、一方で受賞の賞金とほぼ確実な出版というメリットはデカい。おまけにご祝儀買いの分の売り上げが上乗せ。デビュー済みはダメという規約はなかったにせよ、アンフェアとの誹りも無理はない気はする。

 が、「ツールで作った話なんて…金返せ」ってのはどうなんかね。ツールで自動生成されようが、突然の天啓をうけて10秒で作り上げようが、胃潰瘍になるまで悩んで悩んで悩み抜いて3年がかりで練り上げようが、読む側と出版する側にとっては、できばえが全てだろうに。むしろツールで量産できるんなら、同水準の遅筆作家よりはよっぽどありがたいんじゃなかろうかしら。

 だいたいツールの使用への反感ってのがそもそもよく分からん。プログラマ的価値観の持ち主としては、自動化・システム化・手順書化が可能なものであれば、そうせずに手作業とひらめきに頼る、なんてのはむしろ罪悪にしか思えん。怠惰は美徳なのだ。アマチュアの趣味ならともかくプロの仕事なら、効率を常に考慮すべきだろう。

 実際、小説自動生成ソフト「七度文庫」なんてものも存在するそうだし、ハーレクインが自動生成だという噂も、少なくとも多くの人がそれはありそうだと思うくらいには人口に膾炙しているようだ。完全な自動生成じゃなく補助ということであれば、桜坂洋さんのケースなんかが有名だろう。

 ま、そもそも補助ツールまで話を広げれば、右往左往シート(『スペースオペラの書き方』)をはじめいろんな人がいろんなものを使ってるだろうし、そもそも小説作法講座なんかで学んだテクニックを使うことすら否定されかねないんじゃなかろうか。*1

 だいたい、「あらすじのオリジナリティ」なんてもの自体が存在するのかどうか、という問題もあるな。「物語のパターンは既に神話・聖典で出尽くしている」ってのは誰の言だっけ。物語の類型 - Wikipediaなんて見てるだけでワクワクしてくる。

 むしろ俺なんかの好みだと、ありがちで王道なパターンのあらすじに、どんな舞台設定・人物造形・納得力あるウソ理論・不思議ガジェット・名状し難きクリーチャーを載せてくるか、それらがどんな文体で描写され、その上でどんな会話が飛び交うのかのほうが、よっぽど楽しみだよな。それらに比べりゃ、あらすじなんて重要度はたかが知れてる。

 そういえば、「若き青少年が、孤立無援またはそれに近い状況で、単機の能力は高いが数はそれほどでもない機動兵器を搭載した船に乗り合わせ、逃亡や攻撃回避などの受動的なまたは状況まかせの遍歴で、多くの人々と出会い別れいくつもの事件に巡り会い、やがて世界全体に関わる大きな動きの中心となっていく」という同じあらすじで、ガンダムとイデオンザブングルダンバインエルガイムを製作した御大がいましたな。*2 「あらすじがパターンどおりなんて、ムキー!!!」という人に、御大の評価をうかがってみたいものだ。

*1:ワナビー搾取産業の是非はさておいておく。

*2:ついでにブルーノアバイファムとマクロスもこれにあてはまるか。

2008-12-13

はてなスタートラブってる? その2

 今朝からは直ったと思ったら今度は、b.hatena.ne.jpドメインでは二重に出てくるようになってるな。はて、昨日出なかった分のお星様を大判ふるまいしてくれてるのかしら???

f:id:rev-9:20081213051347p:image

 障害・メンテナンス情報 - はてなに何も出てないってことは、我が家ローカルの問題? 昨日から何も変わってないはずなんだが……夢遊病でPCをいじってたのかいな >俺。でもスターが出ないのはまだしも、二重に出るのがローカルの問題ってのも考えにくいよなぁ。

食卓にビールを おかわり: すげえ疲れた

これだけ異星人が出てたらネタかぶるよなあ(自己弁護)。てゆーか、おいしいネタを説明文だけで使い捨てるな私!

 読者的には、怒濤のネタ浪費もまた楽し、ではありますが、そら作者さん的にはそうだろうなぁ。まさか俺みたいな、ネタのかぶりに気付かない鳥頭読者ばっかりだと想定して書くわけにもいかんだろうし。ともあれこのエントリ、ひょっとして新作準備中と受け止めてもよいのかしら。だったらうれしいなぁ、わくわく。

『電撃文庫MAGAZINE』2009年1月号

 付録が大変に楽しくて、本誌の内容はまるで記憶に残ってません。しかしまぁいまどきのラノベって、そんなもんを本名で出すか伏せ字にすべきかを悩まにゃならんほどレギュレーションが厳しいのか。なんぼ何でも「学園キノ」がフィクションか否かの判断ができんで抗議してくるバカの存在ってのは、さすがに考えにくいんだが。そんなことより、「チャコズ・レポート」を収録した『学園キノ 3』が出るまで、ひょっとしたら校了から店頭に並ぶまでの期間に○○氏が退陣する可能性を心配したほうがいーんじゃなかろーか。

2008-12-12

はてなスタートラブってる?

 何故か今朝から、b.hatena.ne.jpドメインのページで、スターがひとつも表示されないし「スターを付ける」ボタン自体が現れない。なんだろ? Firefoxをセーフモードで立ち上げてもIEで見てもセキュリティ系ソフトのまったく入ってない予備機でも同じで、b.hatena.ne.jpドメイン以外では普通にボタンも出てくるし押せばスターもつく。うちの環境のせいじゃなさそうな気はするけど、Firefoxのエラーコンソールに↓のような内容が2度ずつ出てくるし、はて、何がどうなってのかしらん。

エラー: pageTracker is not defined
ソースファイル: http://b.hatena.ne.jp/js/Hatena/Bookmark.js?bb8d4bfba88b
行: 5137

追記

 どこでも話題になってなさそうなところを見ると、うちだけの問題っぽいな。さて、あとは何を切り分けるべぇか、思いつかん。

矢崎存美『訪問者ぶたぶた』(光文社文庫)

 あとがきによれば今回はコメディ編だそうで、ちょっと薄味、かな。けど、美味しくいただきました。三時のおやつかお茶うけ風味。その分ぶたぶたさん七変化がすごかったですけどね。教師や配達員はともかく、マンガ家のアシスタントとホスト、あげくに神様って。

訪問者ぶたぶた (光文社文庫)

訪問者ぶたぶた (光文社文庫)

2008-12-11

迷走からの脱却果たす”ウルトラマン” 新生円谷プロの再出発(1) | 企業戦略 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン

 via ”迷走からの脱却”円谷プロの現在。[特撮ヒーロー作戦!]。シビアなビジネス的観点からはその通りなのかもしれんが、ネクサス好きとしては↓のパラグラフに涙。

だが、ずさんな経営は長くは続かない。2004年の「ウルトラマンネクサス」放送を機に、状況はみるみる悪化する。新たなウルトラマン像を模索し、ストーリー重視で戦闘シーンを少なくするなど、時代を見越した新たな試みに出たが、メインの支持層である子供には不評で、視聴率は低迷。ネクサスはシリーズ初の放送打ち切りという不名誉に甘んじたのだ。グッズも売れず、円谷プロは資金繰りに窮していった。

エンデバー、ケネディ宇宙センターへ | スペースシャトル | sorae.jp

 いつ見ても可愛い光景だわ。つーかpya!のおかげで、「オトタン」「おんぶ」が条件反射で出てくるな。

藤原祐『アカイロ/ロマンス 2 ―少女の恋、少女の病』(電撃文庫)

 今巻も容赦ねーなー。修復不可能なダメージを受けた繁栄派の鈴鹿がやることといったら、やっぱそうなるわけか。で、クライマックスに四次元ポケットから取り出した最終兵器がスゲェ。アレが「趣味」なのかよ。

 ところで名前は不吉であればあるほどいいの口絵という風習があるってことは、ひょっとして昨今のDQN名前ブームを歓迎してたりするのかしらね。確かに「棺奈」「通夜子」なんて、ここの筆頭にあげられてても違和感はなさそうだ。

2008-12-10

英国国立宇宙センター、月面でのモバイル通信環境の確立を計画:ニュース - CNET Japan

 いきなり月面コロニーの居住者が携帯電話を使用してやりとりすることが可能になる見通しって、気宇壮大なんかミミッチイ目標なんかよく分からん。いやもちろん、そのあとの本文を読めばやりたいことは理解できるんだけど、一段落目のインパクトって大事やなぁ。

「ATOK 2009」2月6日発売、新たに英語入力支援機能を搭載

 日本語IMEの新バージョン紹介で、まず日本語変換能力について触れてる記事がImpress Watchだけ、あとはみんなまず英語入力支援機能から、か。これは、今回のバージョンアップは見送りだな。やっぱ、ATOKMS Officeは内部バージョンが奇数のものに限る、というジンクスは健在だったようだ。

スズキヒサシ『山獄の獅子王―タザリア王国物語〈5〉』(電撃文庫)

「……おまえはなまじ、ぼくの過去を知っているせいで、小姑みたいになりそうだ」
「お褒めに与り光栄です」
p.137

 主役たるリネア様の出番が少ない分、ちょっとは明るい兆しが見えてギャグシーンも入る余裕が出てきたかな? 前巻で謎だったブザンソンの動機も、怪しい背後関係がでてきて、一応今のところは好材料に見えるし。ま、まだまだジグが何度もどん底に落ちるだけの仕掛けや伏線は張りまくられてるし、ここからは順風満帆で一気に成り上がり、なんてことにだけはなりそうにないけど。

 もっともいちばんの謎は、白い指輪をあそこまで大事に持ち歩いてきたあげくにヒョイッと渡しちゃう心理かもしれん。前から思ってるけど、この作者、すっ飛ばす部分はとことんすっ飛ばすよな。計算でやってるのか淡泊なのか、よく分からん部分もあるような。個人的には、魔道具使い協会とタザリアの関係なんかも地味に気になるなぁ。

2008-12-09

「マルちゃんのあったかごはん」と「ハウスの完熟トマトハヤシライスソース」

 via 〜王立宇宙軍・軍事板総合宇宙スレ18〜。こんなのありなのか。なんか突然、グッと親近感を感じるなぁ。

西尾維新『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』(講談社ノベルス)

 これはまたすごいものを読んだ。『ニンギョウがニンギョウ』に匹敵する傑作やな(いろんな意味で)。いつもはミステリを読むと自分の頭の悪さを思い知らされるんだが、今回は推理小説の犯人を読者として看破したところで、人生の経験値は貯まらないp.99と喝破されたんで、楽しく騙されました、はい。おまけに弔士くんを最後のイラストで見直しそうになってみたり。でもこの人のことだから、やっぱりこれも適当なのかしら。あと、だいご問のイラスト、こういう手もありか、素敵。

 で、素体にして元ネタのバックアップで傍系ってなんなの?

それについては次回作をお楽しみにということで
病院坂黒猫@p.57
不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界 (講談社ノベルス)

不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界 (講談社ノベルス)

2008-12-08

木村航『ミラクルチロル44キロ―Aパート・チロルアレンジ』(メガミ文庫)

 イラストの雰囲気に惑わされそうになったが、やはり『ぺとぺとさん』や『ぴよぴよキングダム』の作者、思い込みの激しい女性キャラを暴走させると最強で最恐状態だわ。おまけに2分冊前提でストーリー的にも設定・仕掛け的にも思いっきり投げっぱなし状態。なんというか、ここまでの段階では「ああっ、苛つく!」という感想しか浮かんでこないなぁ。早いとこBパート出てくれ。幸い、すでにスケジュールは確定してるようだけど、これで延びたら暴れそうかも。

ミラクルチロル44キロ―Aパート・チロルアレンジ (メガミ文庫)

ミラクルチロル44キロ―Aパート・チロルアレンジ (メガミ文庫)

NASAとESA、「マーズ・サンプル・リターン」計画の共同実施で基本合意 - Technobahn

 さて、日本は声をかけてもらえるのかしら。お財布以外の役割で混ぜてもらえるといいなぁ。とりあえず表の建前としては、このような火星探査計画は米国や欧州が単独で実施できるような性質のものではなく、相互の技術を持ち寄ることにより共同で計画の推進を進めるのがベストだと考えている*ということで、技術は当てにされてなさそうですが。

2008-12-07

米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』(新潮社)

 1編目からブラック米澤全開。いや、ブラックじゃなくダークか。「ラスト一行の衝撃にこだわり抜いた、暗黒連作ミステリ」という謳い文句どおり。なんとなく「後味の悪さに定評のある」とかいう肩書きを付けたくなってみたり。

 2編目は、うーん、ちょっと好みの外。そして3編目はオチがいいな。こういうのも叙述トリックというんだろーか。4編目、「赤子泣いても」ってそーゆー意味かい! で、ラスト5編目、なんか最後の一行の衝撃がそれほどでは……と思ってたら、こちらの「以下反転」部を読んで唸る。深い。

 それにしても、己がいかに古典を読んで無いかが思い知らされて悲しくなるな。いろいろ引用されたり著者名やタイトルや人物名で仄めかされてるもののうち、せいぜい2割程度しか読み取れん。なんとも我ながら勿体ない読み方だ。辛うじて、特別な羊について「知らないけど分かった」んだが、これは俺の勘が鋭いんじゃなく、俺レベルでも推測でき、かつ、出オチにならないヒントの出し方が巧いんだろうね。

儚い羊たちの祝宴

儚い羊たちの祝宴

2008-12-06

三世代が勢揃い、NASAの火星ローバー - Technobahn

 こうやって並ぶと、パスファインダーの可愛らしさが引き立つな。

 それにしても、愛称募集とかやってたんでそれなりに順調かと思ってたら、こんなことになっとったとは。これだけの重量の宇宙船を火星に軟着陸させることができるか、未検証部分が多い*「マーズ・サイエンス・ラボラトリー」の仕様条件は技術的難易度が高すぎたのではないか*って、そりゃ現在の技術としてはそうなのかもしれんし予算だって有限なんだけど、トップが「最終目標は有人探査」と言ってるにしては、ちょいと、弱気に過ぎる気がするなぁ。

SANS Internet Storm Center; Cooperative Network Security Community - Internet Security - isc

 これは厄介そう。入り込まれたらパケットキャプチャして解析でもしないと原因不明、DHCP Snoopingで認証するスイッチとかの環境でもなければ蔓延防止も困難っぽいし。

 ところでこの85.255.112.0/20ってレンジ、Trojan.Zlob系感染の対処法 - 【アダ被の部屋】Wikiなんかにも出てくるところ見ると、どうやら悪い意味で定評のあるブロックなんだな。RIPE Databaseへ問い合わせた結果ではUkrTeleGroup Ltd.*とかいう会社らしいが、16C割り当てって、普通の会社にしちゃ多すぎるし通信事業者にしちゃ少ないな。ま、ここと通信したくなることはそうそう無さそうだし、PFWにでも設定してブロックしておくか。

ニコニコ特撮 powered by 円谷プロ - ニコニコチャンネル&コミュニティ

 via 【動画】円谷プロpresents”ニコニコ特撮”スタート![特撮ヒーロー作戦!]。すでにYouTube - tsuburaya さんのチャンネルもあるのになんで? と思ったが、投稿されてるラインナップを見た瞬間にチャンネルに入会決定。みんなでツッコミを入れながら楽しむウルトラファイトもおつなもんだし、『怪奇生物の世界』怪奇!ミイラ牛とかピ〜キュ〜CM 「ニョロQ」編とか、どんだけ病気やねん(もちろん誉めてます)。

富永浩史『BLACK SHEEP 黒き羊は聖夜に迷う』(HJ文庫)

 またややこしい設定を。もうサンダルフォンなんてうろ覚えですがな。*1 いやまあ、とりあえずは発掘して読み返さなくても話が分かんなくなるほどじゃないんだけど。

 果たして続きは出るか。できれば大きな話を追っかける方向じゃなく、ダメ人間大集合路線でまったりと続いてくれるとうれしいなぁ。

BLACK SHEEP 黒き羊は聖夜に迷う (HJ文庫)

BLACK SHEEP 黒き羊は聖夜に迷う (HJ文庫)

*1:てか、このレス見るまで忘れとった。

2008-12-05

セブンアンドワイ - 本 - 晴れた空にくじら 2 戦空の魔女

 via GA文庫 - 2009年1月刊: ラノベの杜。2巻キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!!

銀行情報を盗む:Firefoxプラグインを装うマルウェア出現 - ITmedia News

 プラグインと呼んでるけど、元ネタを見てもバイナリプラットホームが何かについて一言も触れてないし名称にもそれらしいパートがないってことは、ひょっとして拡張として動作するのかな? だとするとこれは、Firefoxが3以降で新規拡張のインストール後の起動でその旨を表示するようになったことに感謝し、1個しか入れた覚えがないのに2個増えてる、とかの時に気をつければ良さそうだな。

追記

 スラッシュドット・ジャパン | Greasemonkeyに成りすまし、Firefoxをターゲットにするマルウェアによればアドオンフォルダ上では「Greasemonkey」に成りすましている*とのことで、やはりバイナリプラットフォームに依存しない拡張のよう。てことはとりあえず、AMOのサンドボックス以外からは拡張は入れない、と心に誓っておけばOKかな。#1468371によると、プラグインでありバイナリであるとのこと。むー、やっぱソースをきちんと読まなあかんよ >俺。で、プラグインということは、HIPSからもPFWからもFirefoxの一部にしか見えんうえに、こっそり入り込めるというわけか、難儀な。アンチマルウェアが検出してくれることを祈りながら、ときどき「ツール」→「アドオン」→「プラグイン」をチェックすることにしよう。

西尾維新『真庭語』(講談社BOX)

 真庭喰鮫……いやぁ、平和主義者は怖い。実に怖い、どこぞの「おうぢさま」以来の怖さです。しかし、これほどまでの奇人変人さん達が、六代後には「噛ませ犬の集まり」に堕してしまうとは、時の流れのほうがもっと怖い、のかも。

 というわけで、ま、普通に面白かったんですが、しかし、BOXで1100円分面白かったかというと……そういいつつ、次巻があったら買っちゃうとは思うんですけどね。

真庭語 初代真庭蝙蝠 初代真庭喰鮫 初代真庭蝶々 初代真庭白鷺 (講談社BOX)

真庭語 初代真庭蝙蝠 初代真庭喰鮫 初代真庭蝶々 初代真庭白鷺 (講談社BOX)

2008-12-04

『みみっく!』宣伝ページ

 via MF文庫Jの作家17人が集合した豪華合同誌が冬コミ3日目に頒布予定 - 平和の温故知新@はてな。これは……即完売しますように大増刷委託販売されますように(お祈り)。てか、電撃やファミ通みたいに、普通にレーベル作家アンソロジーとしてMF文庫Jで出しても充分にいけるんじゃないの、これ? 弱気なのか遊び心が足りないのかマンパワーに余裕がないのか、ちょっとぐらい冒険しようよ >メディアファクトリーさん。

花房牧生『アニスと不機嫌な魔法使い 2』(HJ文庫)

いてくれるだけで周りを幸せにするじゃないか! 素晴らしいお笑い精神だ。
p.116

 やっぱこの業界、ややこしい因縁を持つ敵との戦いが必須なのかしら。そんなもん無くても充分に面白いんだけど。いやいや、天然は正義だわ。おかげでイヤミなはずのガキがまるでイヤミに感じられずに和む和む。ところで次巻にはぜひ、お姉様方の本格参戦を希望。

アニスと不機嫌な魔法使い2 (HJ文庫)

アニスと不機嫌な魔法使い2 (HJ文庫)

2008-12-03

氷の結晶成長、無重力下で観察 きぼうで2つ目の宇宙実験 - 47NEWS(よんななニュース)

 そういや先日読んだ江本勝はランディの100万ドルチャレンジに挑戦せよ - Skepticism is beautiful江本勝はランディの100万ドルチャレンジから逃げていた - Skepticism is beautifulによると、遠隔地から水へ祈りを飛ばして結晶を作る実験*二重盲検で肯定的な結果が出た*と主張しながら、科学性を持った実験環境を作る事は、まず不可能*1000万ドル以上はかかるでしょう*とか逃げてる御仁がいるそうな。

 結晶作成実験は何度か行うそうなんで、そのうちの何回かが行われている時間帯にISS・きぼうモジュールの実験設備へ地上から念を飛ばし、「今回は念じたか」が飛行士に伝わってないことをNASAの管制室にでも証言してもらい、そして飛行士に結果を記録してもらえば、1000万ドルよりはかなり安いお値段で検証できそうですな。もちろんこれで否定的な結果が出てもそれはそれで、古くからある「思念の遠隔的伝達は距離と時間を超える」という俗説の検証にもなるわけだ。

 そういえば実験のネタを募集してたけど、応募した水伝信者とかは……おらんだろうなぁ。せっかくのチャンスだというのに。

NASA、火星探査機「フェニックス」の通信中継を完全停止 - Technobahn

 NASAが「フェニックス」の通信中継を完全停止したことを受けて、「フェニックス」は例え来年の春になってソーラーパネルによる給電が回復し、探査機の機能が奇跡的に回復することが起ったとしても、その電波は地球まで届くことはなく、火星の北極で孤立することなる。しかし、NASAでは、そうした可能性はほとんどゼロだと述べている。
NASA、火星探査機「フェニックス」の通信中継を完全停止 - Technobahn

 ちょっと残念なお知らせ。ラザロモードとやらによる「万一の幸運」の期待値より、中継可能な状態を維持するコストのほうが高くつきそう、ということか。

雪乃紗衣『彩雲国物語 黒蝶は檻にとらわれる』(角川ビーンズ文庫)

 相変わらず魔窟な朝廷というか、(以前から伏線らしきものはあったとはいえ)更に変人を増やすか。つーわけで、急展開、そろそろクライマックスですかね。なんて分かったようなことを書きつつ、実は途中まで、↓と同じように思ってました。はい、騙されましたとも。

やめてよね。実はあんたでしたなんてオチ。ありそーですんごいイヤ。
p.222

2008-12-02

ロシアの新型補給船でトラブル、自動ドッキングシステムに異常発生 - Technobahn

 ISSまで30メートルという至近距離で急遽、オートマティックモードからマニュアルモードに切り替え*って、ひょっとすると、けっこうヤバい事件だったのかな。ま、せっかく補修の終わったところをいきなりぶっ壊すような惨事にならずに何より。

長谷敏司『円環少女 (9) 公館陥落』(角川スニーカー文庫)

 口絵の犬小屋が……お笑い要員かと思ったら、読み終わって見返すとまさかしんみりさせられるとは。でまぁ、相変わらず俺の表現力では「すごかった。次巻マダー」以外の感想は書きようがないな、このシリーズに関しては。

円環少女 (9)公館陥落 (角川スニーカー文庫)

円環少女 (9)公館陥落 (角川スニーカー文庫)

asahi.com(朝日新聞社):宇宙紙飛行機の発射見送り 衝突事故やごみ化を懸念 - サイエンス

 あら残念。監視態勢の整備などが間に合わなかった対策を検討するということで、仕切り直しであって中止ではないそうだけど、飛ばす方向を誤った場合、紙飛行機がISSや他の人工衛星にぶつかり、太陽電池パネルなどの部品を破損させる恐れなんて、はなっから分かってたんじゃないの? とも思う。ま、デブリの脅威が判明した以降に実験と称して意図的にデブリをまき散らす糞馬鹿共と一線を画し、安全側に倒すのは、とっても良いことではありますが。

スラッシュドット・ジャパン | 仕事で書いてるプログラムに「署名」や「裏技」など仕込む?

 孫請けの仕事で、普通にAboutダイアログをだすと元請けの社名だけ、CTRLを押しながらだと俺の名前入り、ならやりましたねぇ。あと、HTML書きをやってた頃は、ソースのコメントに名前を入れておいたり。

2008-12-01

おかざき登『二人で始める世界征服』(MF文庫J)

 高槻さんに「意外な正体」がなかったのは残念、*1 それ以外は文句なし。いやぁ、MF文庫Jの新人さんは好みに合うアタリが多くて楽しい。カバー・口絵・お話の最初の雰囲気が、どう見てもファンタジー風味学園ラブコメなのに、「世界征服」という単語とヒロインの嗜好に関する一言で、絶対こっち系だと分かってしまう俺みたいなタイプ向けだな、これは。

 ところで○○○って名前のキャラが黒幕って、なんか久しぶりに懐かしいものを見た気分ですな。あと、どういう媒体でどういう募集をしてどう選考するとああいうバイトが成立するのか、だけは謎だ。

二人で始める世界征服 (MF文庫J)

二人で始める世界征服 (MF文庫J)

*1:それとも次巻以降への伏線?

2003 | 12 |
2004 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 |