有人月探査、その2 二足歩行ロボットを月へ?

 というタイトルで追加でリンクまとめて妄想を垂れ流そうかと思いネタを探してたら、俺の脳みそから出てきそうな妄想の百万倍ぐらい面白い視点を示されてしまったのでごそっと引用。

でももしもゴールを20年先、30年先に設定して、そのときに日本が「ものづくり」でどのような国際的リーダーシップを発揮しているだろうか、という夢想をするとき、噂されている一兆円だか二兆円だかの国家予算を今後10年間程度に平滑して、ホンダやトヨタやサイバーダインや産総研に「委託研究」という法的縛りのもとに適正に執行できるのであれば、そしてその執行された予算を確実に査察することができるのであれば、これはじつに賢い国家戦略といえるのだと思う。
たしかに6分の1の重力(月面)や3分の1の重力(火星)でもまともに動作するロボットを作ったとしても、地球上の人間には一見、なんのメリットもない。レゴリスという月面や小惑星の表面を覆っている、角の尖った細かい砂は、エルアラメインの戦いでドイツ軍戦車の整備兵を泣かせたサハラ砂漠の砂と同様、ロボットの研究者にとっては悪夢のような存在だ。
しかしその難問にチャレンジして乗り越えることのできた技術者は、20年後や30年後、40年後に日本の経済発展を支える屋台骨となってくれるだろう。「日本製ロボット」が世界のどんな過酷な場所でも確実に動作する製品の代名詞として、ブランドイメージが定着することになる。

 ま、毛利さんがここまで考えて提案*1したのか、こういうグランドデザイン的な発想で数十年先まで見据えた政策を打ち出し実行する能力が宇宙開発戦略本部とやらにあるのか、を考えると……松浦晋也のL/D: mixiから:今回の有人月探査構想に関する反応にある、とりあえず叩き台として、NASAと同じことをやる検討をした案が、みんなが賛成だったからではなく、誰も反論が浮かばなかっただけ有人はやりたいと、みんな思っていた。具体案がJAXAから出たから、じゃあそれでという状況で、一度作った「これはただの案ですよ」という文書が一人歩きして、いつのまにか既成事実になっているという流れを見る限り……望み薄そうやなぁ。

*1:委員の毛利衛日本科学未来館長も「日の丸人型ロボット月面歩行計画」として、日本の優秀な二足歩行ロボット技術を活用する案を提出した。