Hatena::ブログ(Diary)

副長日誌 - 私的記録

2010-04-30

仁木英之『さびしい女神 僕僕先生』(新潮社)

 王弁くんにモテ期が到来。仙人にも神様にも妖異にもモテまくり。どうしたんだ、めっきり主人公してるじゃないか。で、「雷光の女神」と先生の関連が、次巻のネタになるのかな? 中国神話はまるでなじみがないんで、まったく見当がつかんな。ま、それが新鮮でいい、という部分もあるんだけど。

 ところで公式サイトでの作品紹介、こんなにストーリーをバラしまくるのってありなの? 本文258ページ中164ページまでの内容が書かれてるよ。読んでる途中に出てくる神様についてちょっと知りたくなってググって見たら、いきなりこのページがヒットして、その時点で読んでるページよりも先の部分の内容が表示されるんだもの。ちょいと開けっぴろげすぎやしないかね。

さびしい女神―僕僕先生

さびしい女神―僕僕先生

asahi.com(朝日新聞社):宇宙の神秘探れ 三菱電機が電波望遠鏡プロジェクト参加 - ビジネス・経済

 うーむ、電波望遠鏡の記事に大阪に落ちている1円玉を東京から見分けられる解像力って、ちょいと違和感が。三菱は99年の完成時に世界最大だった「すばる望遠鏡」の製造も担当と、まるで光学望遠鏡とのサイズを比べるかのような文章も入ってるからなおさら。別に間違ったことを書いてるわけじゃないし、「産業・経済」枠の記事としては上出来なのかも知れんが。

CNN.co.jp:惑星や衛星で生命体探査、NASAのプロジェクト候補発表

 へぇ、地球外生命体探査プロジェクトの候補として水星への探査機着陸が挙がるのか。もちろん科学探査一般としては意義があるんだけど、他の候補に比べ、宇宙の生命に関する手掛かりに繋がる可能性は低そうな気がするなぁ。どういう成果を想定してるのかしら?

なんか珍しく、一般ニュースサイトの科学記事で実に分かりやすい解説に出会った気がする

 24テミスが存在する領域の環境条件では、水はすぐに蒸発してしまい、小惑星表面にとどまることはできないと考えられてきた。なぜ表面に氷があるのかは不明だが、氷が地下に閉じ込められている場合には数十億年保持することが理論的に可能なことから、両研究チームは、内部から絶えず蒸発して出て来る水分が地表面で再び凍った可能性があるとみている。
氷で覆われた小惑星発見 地球の水の起源か? - 47NEWS(よんななニュース)
 ただ、謎も残る。表層の氷を解かしてしまうほどの温度を持つ小惑星に、どのようにして何十億年も氷が存続することができたのか。
 この謎について研究チームは、24テミスは間違いなく想像以上に多くの水を保持しており、内部からゆっくりと供給される水蒸気によって継続的に表層の氷を補っていると説明している。
太陽系に氷で覆われた小惑星、地球の水の起源に迫る発見 国際ニュース : AFPBB News

 ま、揃って「asteroid 24 Themis」を「24テミス」としてるあたり、おそらくはプレスリリースをまるまるコピーして翻訳しただけ、もとのプレスリリースの出来がよかった、というオチなんだろうけど。

2010-04-29

今回の事業仕分けも凄いなぁ。

さきほど光ルータの話がありましたが、もし仮に、明日光よりももっと速い、光を使わなくても速くて、熱効率も良くてですね、そうしたものがどっかからポンと出て来た時に、これは続けられるんですか? こうした事業というのは?
Geekなぺーじ : 光より速い通信技術の登場?

 特にこの発言が二重三重の意味で凄い。

 まず、もし仮に、明日光よりももっと速い、光を使わなくても速くて、熱効率も良くてですね、そうしたものがどっかからポンと出て来た時*という発言そのもののインパクト。理論物理の学会でならともかく、実用的な技術開発について真面目に論じてる場所での発言としては、まさに「その発想はなかった」のトップクラス。ま、『ムー』愛読者がトップに立ち、医療政策に於ける真面目な検討の対象に代替医療が出てくる政権だってのに、何を今さら驚くことがあるんだよ、という気もしないではないが。

 次に、このレベルの人間が仕分け人として技術開発事業の必要性を判定できると思ってるのが凄い。素人さんが雑談してるのとはわけが違う。国家の技術政策の方向性について議論してる場に「超光速技術がポンと出てくるかも」*1レベルの人間が識者づらをして混じってるなんて、情けなさ過ぎて涙が出てくるわ。しかもたぶんこれ、言った本人は「鋭い指摘をしてやった」と得意になってそうなのがさらに悲しい。

 で、一番凄いと思うのが、この「もし○○が出来たら、××という事業は必要なのか」という設問を、○○の実現可能性を度外視して発し、それに対して××の必要性を論証できなければ予算カットや事業打ち切り、というロジック。こんなんがありなら例えば

○○××
すべての子供を持つ世帯に「打ち出の小槌」を配布子ども手当や高校無償化
「どこでもドア」を量産し必要な箇所に設置高速道路無料化と新規建設
安全確実安価な気象制御技術の実用化CO2排出量の25%削減
国民の意思の力を集積する巨大ロボット型無限エネルギージェネレーター屋根に太陽電池のせての売電を大規模に実施

みたいなケースについて、ぜひ現政権の政策を支持する立場から論証を試みて欲しいもんだ。

 前回の仕分けみたいに、そもそも目先で短期の収支こそが至上の価値判断基準、基礎科学や要素技術開発で先端を行くことの意義はよほどプレゼンが上手くない限りは考慮しない、故にバッサリ、ってのは、もちろん同意する気はないけどそれはそれでロジックとしては筋は通ってる。*2 しかし今回のこれ、あり得ない前提に対しての論証を要求してるんだもんな。机上の論理のお遊びとしてすら落第だよ、こんなもん。

391 ギバチ(香川県) :2010/04/28(水) 23:32:15.87 ID:LQdpILWt
 仕分け人:
 もし仮に、明日仕分け事業よりももっと巨額の、
 仕分けをしなくても、何のデメリットもない財源、そうしたものがどっかから
 ポンと出て来た時に、これは続けられるんですか? こうした事業というのは?

【馬鹿杉ワロタ】仕分け人「光より速い通信手段が生まれたらどうするの?」:アルファルファモザイク

エドワード・J・テイラー, 縣秀彦[監訳]『HUBBLE−ハッブル宇宙望遠鏡 時空の旅−』(インフォレスト)

「日本語できちんと解説が読めるのはありがたいけど、ハッブルの写真自体はなんぼでもオンラインで見られるご時世にこの値段か……」とか思ってたけど、実物を見て悔い改めました。紙の印刷物の解像度と発色を舐めてたわ。大量生産品のコンシュマー向けモニターで見るたかだか数千×数千ピクセルの画像とは桁が違いすぎる。神々しさすら感じる素晴らしさだわ。

HUBBLE ハッブル宇宙望遠鏡 時空の旅

HUBBLE ハッブル宇宙望遠鏡 時空の旅

*1:m/sの速さの話じゃなくbpsの速さのことだ、としても話は変わらない。相互接続性がもっとも重視されるジャンルである通信機器についての議論で、先端の開発者が誰も想像だにしてない技術が「明日ポンと」出てくるなんてあり得んよ。

*2:むろん、法人税/事業仕分け - Scott’s scribble - 雑記。の最後の段落にあるように、スジが通っとりゃいいってもんでないのは当然。

2010-04-28

東大阪宇宙開発協同組合、「人型宇宙ロボットプロジェクト」を発表 « NODE 科学、技術、サブカル ニュース

 「2足歩行ロボットで月面に降り立ち、日本国旗を描き万歳をする」を目標にした「人型宇宙ロボットプロジェクト」に挑戦……ま、民間の、しかも本業とは別の知名度向上のために行ってる事業としてなら、微笑ましく見守れるな。自称先進国の国威発揚事業なら生暖かくしか見れないけど。

追記

 と思ったら、政府が2015年ごろに行うことを目標にしている月探査計画に便乗させてもらえれば*開発費用を約10億円と見込み、国の補助金や企業の出資で賄いたい考え*車輪型ロボットを15年に月に送り込もうという政府の宇宙開発戦略本部の構想に「便乗」。予算も補助金などで数億円を見込む*……金も足もとことん人任せかいな。前回の教訓*1がまるで生きとらん、ちゅうか、懲りとらんのやろうなぁ。

ESO - eely_wcar_potw - Latest Rendering of the E-ELT

 via 星の情報.jp(2010-04-28)。直径42mの光学望遠鏡? 化け物やな。小さい画像ではピンとこないけど、拡大画像で手前の豆粒がトラックだと分かってビックリ。

諸星崇, グループSNE『ソード・ワールド2.0リプレイ 拳と魔封の物語(3)』(富士見ドラゴンブック)

 本編は全部『Role & Roll』誌の連載で既読なんだが、たっぷりの解説や付録が嬉しい。で、カラトと10年前のお父さんの選択が興味深い。SWリプレイでの死者自体は珍しくもない*2が、自発的な蘇生の拒否はこれが初めて。他に見られないラクシア世界の独自性を初めて感じた気がする。

*1:c.f. 「まいど1号」9か月で引退…運用丸投げ今後に課題 : 科学 ピックアップ : 経済 科学 : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞), 「まいど1号」の憂鬱 - 日経エレクトロニクス - Tech-On!

*2:というか、スチャラカとペラペラ以外は全部死人が発生してるな。で、遺体を回収できなかったキドマンとリン以外はすべて蘇生、と。

2010-04-27

ISS月面通過の撮影に成功!かなりうれしかっ�... on Twitpic

ISSæ��é�¢é��é��ã�®æ�®å½±ã�«æ��å��ï¼�ã��ã�ªã��ã��ã��ã��ã��ã�£ã... on Twitpic

 美しい。そして月面を通過することがわかっていれば、ずーっと月を撮影していれば良いので、わりとすんなりと撮れました。光量もあるせいか、形もきれいに写るようです*という撮影者の言に目からウロコ。言われてみればもちろんその通りなんだが、しかしその発想はなかった。*1

 で、ずーっと月を撮影*という部分にちょっとあれっと思って更に前後の発言を見てみると、HD動画からの切り出しです*というのを見つけて更にウロコがどばどば落ちる。そうか、天体写真をアマチュアがHD動画で撮れる時代なんだ。いやもちろん、月だのISSだの、概ね1AUで太陽に照らされてる被写体なんてのは、特例中の特例ではあるんだけど。*2

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10年後に月の南極から岩石採取…政府懇談会 : ニュース : 宇宙 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 同じことを書くのこれで3回目なんだけど、どうしても突っ込まざるを得ない。約900億円かけて有人宇宙船などの基礎技術を開発することを掲げた*のはいいけど、その宇宙船で誰を乗せてどこへ行くつもりなの? それとも「骨子案」とやらには書いてあるのだけど新聞記者がそれを記事にしないだけ?

 てかそもそも、「月探査に関する懇談会」で、有人機の開発に予算をつけるべきだが探査はロボットでやる、という提言が出るって、どういうロジックに基づくとこうなるのか、皆目見当がつかん。

手島史詞『影執事マルクの秘密』(富士見ファンタジア文庫)

おんしは私を頼った。それも私の居場所の一つじゃ。今さらおんしの都合で壊すでない!
いつからおんしは私を必要としないほど偉くなったのじゃ
p.137

 いわゆる「今回はカナメのターン」という奴ですな。そしてなんということ、オウマに存在感が出てくるとは。いやぁ、本題はドミニクさんのお話な筈なんだけど、実に面白かった。もっとも、先代の執事と見習いのどっちが誰? というストーリーも盛り込まれてるところにいきなり1枚目のカラーイラストですべて明かすって構成はどうかとも思わんでもないが。そして今巻もまたラストで気になる引きを。上手いし実に先が気にもなるんだが、「またかよ」感も若干。

影執事マルクの秘密 (富士見ファンタジア文庫)

影執事マルクの秘密 (富士見ファンタジア文庫)

有名博士が警告!「宇宙人と接触しないで」 – ロケットニュース24(β)

 あら、見出しだけ見て、てっきり「文明の衝突」みたいな文脈のお話しかと思ってたら、地球外の知的生命体が接触して来た場合、地球環境にどのような影響を与えるか不明だ。地球生命の免疫系に致命的な損傷を与える可能性がある*って、生物学的汚染を懸念してるのか。うーむ、もちろんホーキング博士の専攻は物理であって生物学ではないわけだが、どのくらいにマジなんだろう。

 そもそも人間に影響を与える生物って、ぱっと思いつくだけでも、液体の水を溶媒とし炭素化合物ベースで出来てて、アミノ酸ではL、糖ではD体のキラリティーを持つ必要があるような気がするんだが。さらにその上で人体内での繁殖までしようと思うと、ウィルス的な人間の細胞を利用するタイプ、は無理*3だろうから、細菌的な、人体の構成要素を餌にするタイプに限定だな。

 むしろ、いきなり生物学的な類縁関係のない異星生物に感染してダメージを与えうる、しかも恒星間を渡って接触してくる知的生命体が自らに付着したままになってても気にしない生物って、どういうものならあり得るかしら? その条件を考えるほうが面白いかも。

*1:考え方は掩蔽の観測と一緒なんだな。

*2:ということをはじめに知ったのは藤井旭『天体写真の撮り方』(朝日ソノラマ)どちらも太陽が光源で、しかも光源からの距離が同じなのですから、地上の風景も月面も、同じシャッタースピードで写せることになるわけですという一節が実に印象的だった。

*3:例えば逆に地球産のウィルスは、遺伝子上のATGCコードの使い方まで一致する細胞にしか感染し得ないだろうな。

2010-04-26

細音啓『氷結鏡界のエデン 3 黄金境界』(富士見ファンタジア文庫)

 黄金の人のあれ、色と性質を規定して呼び出すって、やっぱ名詠式を彷彿とさせるよな。いよいよ前作とリンクしてくるのかしら? しかしそれ含め、まだまだお話しは序盤、という雰囲気がひしひしと。ひたすら伏線やら過去に何かありそうな会話やらがばらまかれまくり、収束の方向はまるで見えず。大長編になるのかしら。ま、面白いのでOKなんだが。前巻ではほぼ噛ませ役だったイーシャとジンがおいしい役どころで再登場するあたり、『詠使い』でもそうだったように、脇役まで含めて生み出したキャラを愛してる様子がよく分かって微笑ましい。そういやエリエとユトも、1巻の時点ではこれっきりのキャラになるかと思ったんだっけ。

 しかし、変なところが気になる。万年の使用に耐える電子時計でなく、数年おきに電池を入れ替えるネジ式時計p.133とな??? この世界の技術体系に関する奥の深い設定の表出なのか、世界観や詠唱に比べて技術面は深く考えずに書かれてるだけなのか、さて、なんなんだろう。

2010-04-25

Kyoto - Osaka - Kobe. Happy Saturday night, Japan. on Twitpic

 初めて我が家が野口さんのターゲットになった記念。

Kyoto - Osaka - Kobe. Happy Saturday night, Japan. on Twitpic

内堀優一『笑わない科学者と時詠みの魔法使い』(HJ文庫)

 悪くはないけど期待はずれ、だな。あらすじとかから、てっきり真面目に現実世界の既知の有り様と矛盾しない魔法の仕組みについて考証してあるお話しかと思ったら、入学2年目の物理専攻の学生が研究室に籠もったり植物ホルモンの種類とその合成方法を諳んじたり出来る謎カリキュラムの大学が存在するファンタジー世界だったとは。で、キャラもストーリーも悪くはないんだけど、無表情な主人公やら抑制的なヒロインやらと、台詞なり地の文なりでひたすら淡々と説明を展開していく作風のおかげで、盛り上がらぬことおびただしい。お話自体は好きなタイプなんだけどなぁ。

笑わない科学者と時詠みの魔法使い (HJ文庫)

笑わない科学者と時詠みの魔法使い (HJ文庫)

2010-04-24

JAXA|超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(SMILES)の観測中断について

 もちろんそんなことは中の人はとっくに検討してるだろうけど、この機会に「観測機器が有人施設に設置されてるメリット」をアピールできたりするといいな。なんとか怪我の功名に持っていけますように。

 それにしても読売新聞、いまだに装置は29億円かけて開発*と記事に入れなきゃ気が済まない病気に罹りっぱなしなのか。死ぬまで直らんのかなぁ。

朱門優『ある秋の卒業式と、あるいは空を見上げるアネモイと。』(一迅社文庫)

 ああっ、綺麗なええ話やのに、神話っぽい雰囲気が実に素敵なのに、姉君の揺るぎない変態っぷりがすべてをぶち壊して驀進していくわ。お願いもっとやって。相変わらずゴスロリの人と陛下の、このお話における立ち位置がいまいっちょよく分からないんだけど、前巻でよく分からなかった姉妹のお話がこうして実に見事に予想のはるか斜め上方向に回収されたからには、その二人も次の冬とか春の話でなんとかされるんだろうな。期待して待つので、願わくば、次はもうちょっと早く。

2010-04-23

渡航『あやかしがたり 3』(ガガガ文庫)

 レギュラーキャラがみんな可愛いなぁ。ハードボイルドでダークサイドを気取ったわずか数ページ後には捨て犬として拾われる主人公といい、醤油を飲み干して密航するお二人といい。んでもって実に格好いい。いわゆるセカイ系の真逆、己の信念を貫くためなら、大局的な状況を見て国のために動いてる奴の思惑なんか知ったことか、実にわがままでよい。

 ただ、ちょっと地の文での心境説明が多過ぎな気はする。もちろん説明不足でも困るし、かといってぺらぺら説明台詞を口にされてもハードボイルドじゃなくなるんで、バランスの難しいところだろうけど。あとやっぱりキャラが口にする単語が気に掛かる。もちろん史実をモデルにしただけの架空世界のお話しではあるんだけど、幕末期に「次元」って……

あやかしがたり 3 (ガガガ文庫)

あやかしがたり 3 (ガガガ文庫)

ASCII.jp:「明るい未来を作るため」ニコ動に来た小説家、野尻抱介氏

 おやま、小説のファンとしてはなかなかに寂しい気分になる記事じゃのう。ま、本人に書く気がないものを首に縄つけて書かせるわけにもいかんし、しゃあないな。野尻氏は以後続刊無し、と。我が家の本棚に於ける野尻氏の著作の排列を、今後の新作や続刊を見越した余裕のある配置から、最密充填な収納効率最優先へと模様替えして、他の作家のための空きスペースを作ることにしよう。

―― 小説家・野尻抱介さんと、ニコ動・尻Pで活動の違いはありますか?

尻P わたしはどうしても小説を書きたくて書いているわけじゃないんですよ。初めはゲームのノベライズから入って、もともと仕事で書いてるんです。だから小説を書くこと自体は目的じゃなくて。小説でもなんでもいいから、明るい未来を作るのが「目的」なんです。

―― 明るい未来というと。

尻P SFって未来を予言するものだと言われるけど、本当は予言じゃなくて「提案」だと思うんですよ。こんな未来っていいでしょ、って提案していくのがSFの役目だと思っていて。なので「ニコ動的な世界感がどんどん盛り上がっていった先にどんなものが生まれるか」を示すには、小説に書く必要はないですよね。だったら実際にニコ動を盛り上げてけばいいじゃないですか。

―― なるほど、未来を提案する手段が変わっちゃったんですね。

尻P だから、小説を書く必要がなくなっちゃったなあって感じなんですよねえ。
ASCII.jp:「明るい未来を作るため」ニコ動に来た小説家、野尻抱介氏

2010-04-22

ぷらら|会社情報|ニュースリリース|インターネット接続サービス「ぷらら」における、迷惑メール対策の強化について

 via ぷららで選択的greylistingによるスパム対策を開始 - モーグルとカバとパウダーの日記。へぇ、そいつはありがたいことを。そういや最近、うちのメールボックスでぷららから取り込んでるアカウントのspam数が減ったような気がするな、と思ったら開始時期2010年4月19日より順次とのこと。あれっと思い実際に数えたら

日付spam
4月1日34
4月2日23
4月3日41
4月4日36
4月5日36
4月6日52
4月7日39
4月8日34
4月9日42
4月10日29
4月11日41
4月12日30
4月13日38
4月14日37
4月15日25
4月16日13
4月17日7
4月18日8
4月19日8
4月20日20
4月21日13
4月22日11

……さて、うちのアカウントが試験的な先行実施の対象にでもなったのか、はたまた先週末からの減少はぷららによる対策と無関係なのか、なんなんだろう?

ISSに参加続けるか検討…文科省が特別部会 : ニュース : 宇宙 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 昨日もぼやいたけどさ、提言の柱として「日本が独自に宇宙に行ける能力」を掲げ、ロケット開発を継続的に進める必要性を盛り込ん*で、日本独自の継続的なロケット開発を進め、無人宇宙船「HTV」などを利用した新たな有人活動を検討*して、でも国際宇宙ステーション(ISS)計画に日本が参加し続けるべきか*についてはそれとは別に検討するって、結局何がしたいの? あんたら。

独自の有人飛行を掲げる一方で、その舞台となり得るISSの延長に後ろ向きなのは矛盾した姿勢に思えます。有人やるならISSは続けるべきでしょう。支払いは年1回のHTVの打ち上げです。それともISSやめて本当にただ飛んで帰ってくるだけのことをやるつもり? あるいは新しく独自のステーションでも作って飛ばしますか。開発運用年間400億円未満で。
「宇宙庁創設し民需拡大を」 有識者会議が提言 ‘朝日“ - 岩日誌

2010-04-21

時事ドットコム:民需拡大のため「宇宙庁」を=前原担当相に有識者ら提言

 とりあえず、現政権もこの会議の座長*1もバイアス付きでしか見られないし、客観的な論評みたいなことをするだけの力量もないんで、感想を羅列。

  • なんか、「民需でやれ、公的な金は出さぬ。でも新しい役所とポストは作るよ」と読めてしまう。
  • 国際宇宙ステーションに日本が今後もかかわるかについては、費用対効果を明らかにしたうえで決めるべき*「費用対効果・出口戦略を明らかにすべきだ」とし、2016年以降の運用延長に慎重姿勢*……基礎研究にも費用対効果を求める姿勢は一貫、と。*2
  • 提言の柱として「日本が独自に宇宙に行ける能力」を掲げ、ロケット開発を継続的に進める必要性を盛り込んだ*のはいいんだが、その「能力」を何に使うかは書いてないの? 日本独自の継続的なロケット開発を進め、無人宇宙船「HTV」などを利用した新たな有人活動を検討する*って、使い道はこれから検討するけど必要なものは必要ってこと? ISSへの態度と矛盾しない?
  • 月探査計画については「必要性を再議論すべきだ」*有人活動を見据えた月探査については「実施の是非を様々な側面からゼロベース(白紙)で検討するべきだ」*……「オバマ大統領に梯子を外されたんで途方にくれてる」と素直に言えば可愛いのに。で、「ゼロベース」ってのは「途方にくれてるんで決定を先延ばし」という意味でしたっけ。

TPS/Jメール ヒューストンレポート (430号)

 あ、オリオンそのものじゃなくオリオン・ライトなのか。勘違いしてた。メモメモ。

オバマ大統領はオリオン・カプセル・プロジェクトと月のプログラムを今年の年初にキャンセルした。再構成したオリオン・プロジェクトは月に飛ぶのではなく、無人で国際宇宙ステーションへ行く。「オリオン・ライト」は緊急脱出用のカプセルとして使用し、ロシアのソユーズ・カプセルへの依存を軽減する。

*1:c.f. 夕刻の備忘録 【拡散希望】「はやぶさ」は失敗と断じる仕分け人・松井孝典

*2:「せっかく作ったもんが勿体ない」でズルズルやってちゃ無駄金の垂れ流しになりかねないってのは確かにそうなんだけど、ISSの使用期間延長というのは、劣化してゆく宇宙構造物の補修とメンテナンスという、今後絶対に必要になる技術経験を得る機会として重要な意味があるんじゃないだろうか。そこで生活する方々は大変だと思いますけど。*みたいな、これまでにない視点も欲しいよなぁ。

2010-04-20

Togetter - まとめ「「問題発言(?)」から宇宙開発と広報を考える」

 あー、確かに宇宙をファンタジーにして、宇宙飛行士を聖人君子の司祭みたいに持ち上げて、いったい何がしたいのか全く分からん女が宇宙に行ったとか、自国の宇宙飛行士が宇宙に二人いるとか、君たちはなんだ?テレシコワだって鼻で笑うわ。宇宙からの景色を見てただびっくりするだけとか今何年だと思ってんの?って気分はよく分かる。その上でいい年こいたおっさんで一応は穏当な社会人のふりをしてる人としては、

@kalapattar 本来だったら医療や福祉に回すべき、と強い批判を受ける中で資金を宇宙開発に投入してるわけですから人が宇宙へ行く意味自体を考えなきゃいけないんですけどね。しかし学校でもまだ宇宙開発は歴史の一部という範囲を出ない扱いなんで、隔世の感があるのも仕方ない気がします。
stereoberry
2010-04-18 23:42:54
学生宇宙サークル時代に散々議論しました。「宇宙はもう既に身近だろ。広報側もずっとその視点でいるから宇宙開発はいつまでも遠い存在なんだ」と@Semyorkaじゃあ俺も問題発言をしよう。今の"宇宙を身近に"という宇宙開発の広報活動って、その多くが逆にハードル上げているんじゃないか?
dumont14
2010-04-19 00:05:44

あたりに一票ずつ、かな。

むらさきゆきや『ゆうれいなんか見えない!』(GA文庫)

 よくあるテンプレパターンを踏襲しつつも、それぞれを縛っていた呪詛の正体はなかなかだし、それを破るシーンのカタルシスもGood。クラスメイト女子がいまいち何考えてるか謎な上にキャラの立ち位置としても「居ても居なくてもよい」状態なのはちょいと残念だが、藤岡くんが男前だったので良しとしよう。

ゆうれいなんか見えない! (GA文庫)

ゆうれいなんか見えない! (GA文庫)

はやぶさとボイジャー2号がエールを交換してる……

宇宙機の一人称ツイートは日本固有の文化ではないですよ!NASAのボイジャー2号@Voyager2や水星探査機@MESSENGER2011、ハッブル宇宙望遠鏡@IamHubble、ESAの科学衛星@Planck等、枚挙に暇がありません。今日も宇宙は彼らのツイートで賑やかです(dV)
Twitter / はやぶさ帰還ブログ: 宇宙機の一人称ツイートは日本固有の文化ではないですよ ...
@Hayabusa_JAXA Thank you for your follow recommendation! エコーは感謝する! (?)
Twitter / Voyager2: @Hayabusa_JAXA Thank you f ...
Great honor to receive a reply from the interstellar explorer!! I wish you good luck, @Voyager2, and I'll go back to the Pale Blue Dot (dV)
Twitter / はやぶさ帰還ブログ: Great honor to receive a r ...

鉄鋼のように強い汎用プラスチックの創製

 これ、じっくり読めば読むほど、なんかものすごいもんが発明された気がしてくるな。トレッキー的にはアルミニウムの6倍の比強度ガラスの代替材としても期待でき透過率99%という高い透明性なんていわれるとどうしたって「ついに透明アルミ」とwktkせざるを得ないし、そこに更に通常のプラスチックより50℃以上高い耐熱性廃材が高率で再生可能な高リサイクル率の可能性もあり、強靭さと弾力性の両立は、鉄鋼をはるかにしのぎ成形性がよく錆ないなどのプラスチック本来の特性も備えていますって、どんだけチートな物性やねん。*1 しかもとどめに従来の成形法を少し改良した成形法で成形ができるために、製造コストは従来のプラスチックと大差はありませんと。

 無数のナノ結晶が整然と並び、これをダイヤモンドと同等の強度を持つひも状分子がしっかりと連結している構造ってことは、言わば、CFRPのカーボンファイバーを単分子ワイヤーで置き換えた、みたいなイメージなのかな。なんか、構造的にもSF屋垂涎の物質みたいな気がするな。

 で、紹介記事のまずは食品容器での実用化を検討*自動車の車体を鉄鋼でなく今回の素材に置き換えると、コストが3分の1から4分の1で済む*という地への足の着きっぷりでようやく正気に返る。共同研究の相方が食品包装製造のエフピコ(福山市)や化学メーカーのサンアロマー(東京)*だそうで、そらそうなるわな。うん、堅実だ。

*1比強度 - Wikipediaの表からすると、アルミの6倍の比強度ってことは破断長換算で約136km。さすがに軌道エレベーターには使えんか。

2010-04-19

霜島ケイ『カラクリ荘の異人たち 4 〜春来るあやかし〜』(GA文庫)

 よかった、誕生日プレゼントがおでんにならなくて本当によかった。うん、こうして太一君が人間の世界に戻ってきました、まる。大団円。続けろとかそういうもんでもなく、スッキリ良いところに落ちついてGoodであった。このタイミング、というか要は桜の季節での発刊というのも、狙ったのかたまたま原稿の出来たタイミングがそうなのかは知らんけど、実によい時期やね。読後感の良さ120%増しになるタイミング。

 外伝というか、この世界の挿話自体はまだいろいろ書いて欲しい気もするけど、『GAマガジン』あたりがそういう場として機能してくれることに期待。

カラクリ荘の異人たち 4 ~春来るあやかし~ (GA文庫)

カラクリ荘の異人たち 4 ~春来るあやかし~ (GA文庫)

2010-04-18

明月千里『月見月理解の探偵殺人 2』(GA文庫)

 正直、ゲームのルールやらその裏の掻き方やらには、脳みその出来のせいか今みっつほどついて行けてないんだが、それでも実に面白い。邪悪で歪みまくった性格と厚い家族愛の人たちも楽しいし、ドッペルゲンガーの正体というか本質もこう落とすとは思わなんだ。ま、理解や石喙の能力はありだがドッペルさんのあれはなし、という線引きがこの世界においてどう引かれてるのか、は気にならんではないんだが、ゲームの流れもいまいっちょ出来ない読者の頭脳のほうに問題があるような気もひしひしとするし、ここは素直に次巻でまた作者が俺をだまくらかしてくれるのを楽しみにしよう。

月見月理解の探偵殺人 2 (GA文庫)

月見月理解の探偵殺人 2 (GA文庫)

2010-04-17

卑影ムラサキ with 企画屋『グリモア―俺の脳内彼女日記』(幻狼ファンタジアノベルス)

 悪くない読後感のドタバタラブコメファンタジーではあるんだが……謎の魔道書の力ですべての説明が片づくお話しを「本格SF」と紹介するのは詐欺だろ。あと、校閲の手抜きがひどい。p.229やp.249を代表として、肝心の所の地の文でヒロイン二人の名前がひっくり返るのって、何がどうなったらこういうミスが発生するんだ? まさか今どき手書き原稿を見ながら活字を拾う職人がトチってるってことも無かろうし、かといっていくら何でも作者の脳内でふたりのポジションがクライマックス近くになってとっ散らかってるってことも無かろうし、

2010-04-16

asahi.com(朝日新聞社):「2030年代半ばに火星有人探査へ」 米大統領が目標 - サイエンス

 大統領は「我々は月に行っことがある」として一歩先に行く意義を強調*……実利*1よりフロンティア・スピリッツ。まぁ産業維持の必要性もあるにせよ、やっぱ格好いいよね、単純に。

 さて、本邦はトヨタ製のASIMOもどきを自力で月で踊らせるのか、はたまたより積載重量制限の厳しくなるであろう火星行き宇宙船の隅っこに乗せてもらうべく小型軽量化に努めるのか、どーなることやら。なんかいろいろと会合が開かれてそれなりに議論されてるみたいだけど、ひょっとして今日の↑の演説を聞いてパニックになって資料を作り直しさせられてるお役人さん達とかがいるのかしら?

 ま、政治レイヤーの右往左往とは関係無く、現場は着々と、あるいは淡々と前へ進んでるようなんで、↑みたいな話についてはどっかでエラい人がまとめてくれるのを待ちつつ、リアルのお話しでwktkすることにしようか。

YouTube - エルガイムMk-II〜風のノー・リプライ〜/MIO【Version:2.0.2】

 MIO版の「風のノー・リプライ」なんてものがあったのか! いかにもクワサン・オリビーの線の細さと切なさを思わせる鮎川麻弥版とはまた違って、MARK-2のパワーを彷彿とさせる良い声だなぁ。このUp主の他の動画も、実に俺の好みをジャストミートな代物ばっかりで素敵だ。

D

猫砂一平『末代まで! LAP2 丑三つトライアングル』(角川スニーカー文庫)

 三号の境遇の無惨さにちょっと引いてしまう。なんと理不尽な。幽霊に論理性を求めるのも詮無いことではあるんだが。

 で、話に入り込めなかったせいか、なんというか、妙な「メタ」感を感じる。細かいギャグや妙な設定をこれでもかこれでもかとてんこ盛りにしつつ、本筋は「感情的行き違いなんかもあるけど、真面目にスポ根やって昇華する」という王道のストーリー。カバー裏の新聞に折り返しの4コマや前巻の巻末の楽譜など付加要素をこれでもかこれでもかと詰め込んできつつ、画期的に凄いわけでもつまらないわけでもなく普通に水準作な本編。どちらのレイヤーにも過剰さを感じるんだが、しかしそれがないと単に王道なストーリーを普通に展開する凡作、なんだよなぁ。うーん、2冊目ということでインパクトが薄れた分、「装飾過剰の凡作」になりつつあるような。もっととんでもない怪作を書けるポテンシャルの持ち主だとは思うんで、次巻の巻き返しに期待。

*1:月の、例えばヘリウム3が、採算のとれる「利」なのかどうかはまた別問題として。

2010-04-15

TVドキュメンタリーに関する悲しい話に禿同×2

 片方が番組そのものの素敵さと現実の厳しさの落差であるのに、もう片方は制作側(および制作側の想定する視聴者)の低レベルさであることが、更に悲しい。

ハブルのNHKスペシャル、言われて観たけど、いきなり劇団ひとりでソッコー中止。
バラエティ的演出はいらん。もう少し普遍的な作りにできんのか。
10年経って観ても色あせないような。

スレチすまん
天文・気象板 初心者質問すれ。PART XXXVII >>27 :名無しSUN:2010/04/13(火) 07:33:52 ID:xOYoUK/f
ナショジオで「サイエンス・ワールド7 月で暮らす」という番組を見たんだがCM明けるたびに
「コンステレーション計画は2010年2月米オバマ政権により打ち切られています」
とテロップが流れて寂しかった。
宇宙に関する番組表を教えあうスレッド >>637 :名無しSUN:2010/04/14(水) 03:35:01 ID:JK3gfBfS

 ま、後者についてはなんか、オリオンは復活するという話もあるらしいが。ステーションの緊急脱出装置として使うため開発を継続。後継ロケットの具体像は15年に発表*つーことは、低軌道との人員輸送に特化し、*1 アレスIではない新しい何かで打ち上げる、ということか。

大森望[編]『不思議の扉 時間がいっぱい』(角川文庫)

 チョイスされた他のお話しはそれぞれによかったので個人的にはOKなんだが、「エンドレスエイト」を収録するって、ええんかいな。いや、これはこれでタイムループものの典型例として挙げるにはちょうどよい話なんだが、しかしアンソロジーに収録するか、これ。この本の想定読者を考えるに、なんだかよく分からない超設定のお話しにポカーン状態のあげく、未読のお話しのネタバレ喰らう羽目になるんではなかろうか。

*1:いや、あのサイズであれば、こないだ話題になってたISSのライフサイエンス実験サンプル程度*については対応可能かな。

2010-04-14

ニュース - 科学&宇宙 - ブラックホールは“別の宇宙”への扉?(記事全文) - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト

 なんかいまいっちょ、何処が新しいのかよく分からん話だけど、

 ポプラウスキー氏の理論は検証可能か否か。同氏は方法が少なくとも1つあるという。ブラックホールには回転しているタイプがある。この宇宙自体が回転するブラックホール内部で生まれたと仮定すると、我々も“親”の回転を継承していると考えてもおかしくない。
「将来、私たちの住む宇宙が予測可能な向きで回転しているとわかれば、ワームホール説を支持する間接的な証拠となる」とポプラウスキー氏は話す。

この部分は面白そうだ。我々の宇宙が「回転している」と言えるには、何がどう観測される必要があるんだろう。次元をひとつ落とした、いわゆる風船の表面に天体が張り付いてるモデルにおいて風船自体が回転してる場合、表面に張り付いた立場からは、回転の赤道にあたる部分と極にあたる部分での遠心力の違いが……観測できるのか? 風船表面の二次元の世界の観測者にとっては、風船の外への向きの力って「異次元方向への力」だよなぁ。

いつでもどこでも天体観測・望遠鏡型天体観測シミュレーター「HYPER TELESCOPE〜天体図鑑〜」登場:Garbagenews.com

 あ、これは素敵。要は「電子星座早見盤」なんだろうけど、本体を足元の方向に向けると、地表をつき抜けて普段見ることのできない南半球の星空を楽しむこともできるほか、時間や場所を設定することで過去や未来(西暦1900年から2100年)のあらゆる場所の天文現象を観ることも可能ってあたりが実にwktk

 ま、すれたおっさん的にはもう二声ほど欲しい気はするが。PC向けの天文シミュレーターみたいに新たな天体現象*1のデータのダウンロード配布が受けられる機能と、そのまま夜間の星座観望に持ち出して覗いたときに虹彩の動きを最小限に抑えるための外光センサーをつけて画面の輝度を調整する機能、あたり。それにしても、3軸磁気方位センサーと3軸加速度センサーを本体に搭載しているため、観測したい方向(上下左右)に動かすと、のぞいている中の液晶画面もその動きに合わせて360度連動し、動くなんてギミックが子供向けの玩具に組み込めるようになったのか。

『去年はいい年になるだろう』について、もひとつ今頃気付いた(透明部ネタバレ)

 ようやく、なんで過去の山本作品に比べて本作の評価が俺的に低いのか、分かった気がする。

 2002年までは上手くいってた、少なくともガーディアン側の主観において、10年後に「もう大丈夫。よし、次へ向かおう」と判断できてた作戦が、何故に2001年では破綻したのか、何が違うのか。それは受け入れ側の人類社会が911を体験してたかどうかなんだ。911を体験した人類社会はガーディアンによる強引な社会変革も、「あの惨事を再発させないためなら少々強引でもまぁ良いか」と受け入れ、未体験の側は「理念は分かるが、いくら何でも強引すぎる」と。*2

 で、これが6章で語られる「僕〇九」の絶望と構造的に相似であり、かつ「僕〇九」は本作の執筆時点の山本弘に限りなく近い。てことで、本作から俺は「僕(山本弘)がこれほど打ちのめされる事件だから、人類社会も決定的に変わったはずだ」という主張を読み取っちゃったわけだ。つまり、、あえて単純化しちゃえば「作者のものの感じ方 イコール 人類社会のスタンダード」と。

 基本的に俺の好みとしては、創作作品、特にSFには、既存の価値感を相対化して「お、そんな見方もあったのかよ」と驚かせて欲しいんであって、現代日本に生きる作者本人の内面をモロに読まされるのは想定外なんだな。しかもそれが「作者の価値感が普遍的であることの主張」となると、さすがに消化不良を起こさざるを得なかったわけだ。

*1:典型的には、新発見の大彗星なんて、是非欲しい。

*2:てことは本作は、山本弘版「白い服の男」であるとも言えそうだ。いやぁ、あらゆるSFネタはすでに星新一によって書かれているのかも知れないなぁ。

2010-04-13

成田良悟『バッカーノ! 1710―Crack Flag』(電撃文庫)

 いやぁ、見事。この一冊の中だけで、いったい何回どんでんがひっくり返ったことやら。エピローグBには、まだ30ページも残ってると分かってるのに、思わず積極的に騙されそうになったわ。初めてこういうエンドを書いたあとがきイコールこれまでこういうのを書かなかったこと自体が、今巻のエンドを際だたせるための遠大な伏線だったようにすら思えてくるな。まぁ作者本人は「いつものようにイキバタです」と謙遜するんだろうけど。

 それにしても俺の中でヒューイの評価がうなぎ登り。悪役として登場してた過去作を読み返しても、見方が180度変わったわ。とするとひょっとして次に1711を読んだら、ラブロヘの評価もこうなったりするんだろーか?

バッカーノ!1710―Crack Flag (電撃文庫)

バッカーノ!1710―Crack Flag (電撃文庫)

Photos: NASA's Great Moonbuggy Race - Photo Essays - TIME

 空気バルブのついてるタイヤに、スキンタイト宇宙服着用でも無理がありそうなクリアランスのペダルと座席。これ、どこまでマジなのかしら? NASA - NASA Announces Winners of 17th Annual Great Moonbuggy Raceの文章だけを自動翻訳で眺めた印象と、写真からのイメージがえらく違うな。

 それよりは、Photos: NASA's Great Moonbuggy Race - Photo Essays - TIMEで会場のバックに立ち並ぶあれやこれやを眺めて楽しめばいいのかしら。

2010-04-12

HiRISE Captures Amazing Close-Up of Spirit Rover | Universe Today

 「これは凄い」以外にちょっとコメントが浮かばないわ。Feb. 15, 2010*ってことは、「冬眠」開始のちょっと前、「活動中のスピリットの最後の勇姿」なのかも知れんのだなぁ。どうか無事に冬を乗り切ってくれますように。

木村航『コトノハ遣いは囁かない 2』(MF文庫J)

 なんつーか、相変わらずテーマを過剰かつ急ぎ足でキャラに語らせすぎ? せっかく良いキャラなんだからもっとじっくり日常描写を重ねて、読者が愛着を持てるようにすればいいのに。前巻でも感じたけど、ページ数の制限が厳しかったり、あるいは売り上げとの関連かなんかで「とりあえず3巻までで一段落つけよ」みたいな縛りがあったりするのかしら?

コトノハ遣いは囁かない〈2〉 (MF文庫J)

コトノハ遣いは囁かない〈2〉 (MF文庫J)

Togetter - まとめ「ハッブルお持ち帰り」

実は、ISSのライフサイエンス実験サンプル程度ですら持ち帰りが難しくなります。現場ではすでに問題が顕在化しつつあります。 RT @kimi_lica: @5thstar そうですねー 宇宙から大型構造物を持ち帰る輸送手段って、シャトル無くなると、しばらく失われるのか・・・
mitologia_hot
2010-04-12 01:30:23
そうか、低温保存で持ち帰るとかも、それなりのスペース使うしソユーズでもきついのか・・・ RT @mitologia_hot: 実は、ISSのライフサイエンス実験サンプル程度ですら持ち帰りが難しくなります。現場ではすでに問題が顕在化しつつあります。
kimi_lica
2010-04-12 01:33:27

 なんと、すでにそういうことが起きてきつつあるのか。てことは、この奇禍に乗じて、というか見越して、「与圧貨物再突入カプセルを装備したHTV mark II」とかに予算を突っ込んでおけば、ひょっとすると今頃「ソユーズ独占状態による有人輸送分野でのロシアの地位」に準ずるようなものを得ることが出来ていたかもしれんわけなのか。

2010-04-11

山本弘『去年はいい年になるだろう』(PHP研究所)

 微妙。個々のネタも*1設定も考察も実にこの人らしく楽しいんだが、しかしワクワク感*2を感じない。そもそも枝分かれ型の時空改変である以上、作中の葛西伸哉氏*3がp.129で指摘したようなモヤモヤ感が残りどこかスッキリしない話になるのは必然ではあるんだが。どうせなら『時砂の王』ぐらいに割り切るか、さもなけりゃ『クロノアイズ』並みの豪快な大技で乗り切ってくれれば気にはならんのだけど、大技に頼れないのがハードSF作家の矜持で、割り切れないのがまさに私小説的パートで語られる絶望なのであろう。

 そういう部分より気になるのは、お話自体の作りだな。SFと言うよりは、SF的発想をベースにした私小説であって、*4 正直、古参ファンとしてはなかなかにむず痒い。*5 特に前半部。自作の内容をネタにした自分語りが連続するあたり、山本弘の本は本作が初めて、という人の感想を聞きたいものだ。

 ところで、どうもpp.315-318あたりの星雲賞やら『SFが読みたい!』やらのくだりが薄ら寒い。賞されることへの欲求を、誇張して書いてるのか正直なのかはたまたこれでも主観的には抑えてるのか。まさかと思うが、ラノベやSF出身で、ジャンル小説でないもので文芸賞を取って、その後パタリとジャンル小説を書かなくなったり「しばらくは書かない」と宣言したりした、S氏やU氏に倣おうとかいうんじゃありませんように。SFっぽさの薄さと賞賛欲求に、つい、そんなことを思ってしまったり。

去年はいい年になるだろう

去年はいい年になるだろう

*1:ただし、そろそろ「次から次へと『と』ネタの怒濤」には飽きてきたかも。

*2:いわゆる「センス・オブ・ワンダー」なのかな?

*3葛西伸哉氏からのご指摘は、物語の根幹の部分に取り入れさせていただいています*とのことなんで、イコール現実の葛西氏なんだろう。しかし、ってことは、作者はこの論点を見落としてたってこと?

*4:むろん、「あの小説のこの部分に書いたことは実体験がベースだ」「これまでも私小説的要素のあるものばかり書いてきた」と本作に書いてあること自体がフィクションである可能性もあろうけど。

*5:自分がpp.341-345の高校生と違って、作品のファンであって作者のファンではないということを改めて確認できた気もするが。

2010-04-10

太陽中心での熱核融合反応による発熱量はとってもマイルド

 ちょっと意外な数値が面白い。DAT落ちして流れてしまうのが惜しい気がするんでコピペしておこう。

971 :名無しSUN:2010/04/09(金) 14:15:08 ID:SwbY4DjV
  1立方メートルの箱に大人3人をつめこんだら、
  太陽中心での熱核融合反応による発熱量(単位
  体積あたり)と同じになるって知ってるか?

972 :名無しSUN:2010/04/09(金) 17:55:53 ID:M6zjJmme
  中心じゃなくて、全体の平均発熱量じゃない?

977 :名無しSUN:2010/04/09(金) 19:23:53 ID:oq20Kh+P
  >>971-972
  試しに太陽定数1366W/m^2から見積もると、太陽全体で平均すると0.27W/m^3。
  中心核の半径を太陽半径の0.2倍くらいという値を採用すると、中心の平均は34W/m^3。
  人体はだいたい100Wらしいので、中心で大人3人ではなく1/3人程度と出た。

978 :名無しSUN:2010/04/09(金) 21:52:51 ID:SwbY4DjV
  >>977
  そうだね。なんか、一桁計算違いしてたみたいだ。
  あんたが正しい。

979 :名無しSUN:2010/04/09(金) 22:05:26 ID:lgODwPwh
  恒星の核融合ってそんなにマイルドなのか。
  実用化を目指してる核融合って、それに比べるとすごくハードル高いんだな。
天文・気象板 初心者質問すれ。PART XXXVI

西尾維新『零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係』(講談社ノベルス)

 わはは、なんというオチだ。まさか人間シリーズに、お値段を跳ね上げながらずっとカードのおまけをつけてきたのが伏線だったのか、それともそういう営業政策を眺めてるうちにこのオチを思いついたのか。しかしほんとに人識くんって普通の悩める青少年だったのね。なるほどこれが『無桐伊織との関係』で明かされる正体に繋がるのか。双識さんや曲識さんや軋識さんがこんな悩みかたするところなんて想像もつかんもんな。

 題名に反していーちゃんの出番が少ないのがちょっと残念だが、第三者視点のお話しで出番が多かったりすると、「いかに恐るべき怪物か」の描写が延々と続いてお腹がもたれるだろうし、仕方ないんだろうなぁ。

零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係 (講談社ノベルス)

2010-04-09

西尾維新『零崎人識の人間関係 零崎双識との関係』(講談社ノベルス)

 全盛期の人識くんは実に怪物ですな。この子と格闘して殺されなかったいーちゃん、どんな化け物なんだ。ま、読んだ順序によっては違う感想になるのかも知れんけど、とりあえずこの一冊としては、ひたすら頭から尻尾までスタンド戦でございました。「小さな戦争」に「呪い名」6つとこれまで名称だけだった設定なんかもてんこ盛り、ふう、お腹いっぱい。

 で、ここまで読んでようやく気付いたんだが、4冊を発表順(出版社による附番の順)に読むと、4通りのお勧めの順序のどれとも食い違うってのはどういう意地悪だよ。

零崎人識の人間関係 零崎双識との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 零崎双識との関係 (講談社ノベルス)

2010-04-08

西尾維新『零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係』(講談社ノベルス)

 これは素敵。家族の話には弱いんだな、俺、と改めて実感。萌太くんがいい漢だってのはとっくに分かってたことではあるけど、まさかここまでとは。そしてその依頼をまさに最強のやり方でこなす哀川さん格好いい。

 あと、今更になって明かされる人識くんの意外な正体がかなり驚愕。いや、最終巻の主役なんだからそのくらいのサプライズはあってもよいのだけど、今までのお話と辻褄合うんだろうな、これ。それにしても伊織ちゃんは実に泣かしてくれるキャラで良いね。この子は初登場のお話し以来これまで、こういう行動原理で生きてきたのか。かなり惚れ直したなぁ。これがシリーズ最終巻なのが残念なような、良い余韻で終わったのでこれも良し、なような。

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 (講談社ノベルス)

2010-04-07

次期固体ロケット、名称は「E」 射場は内之浦が有力候補 : 南日本新聞エリアニュース

 イプシロンはギリシャ語で「小さい」の意味*……そういう由来とは……つまりε-δ論法のεだよ。これからはこのロケットについて見聞きするたび、解析学の悪夢を思い出して頭痛がしたりして……

西尾維新『零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係』(講談社ノベルス)

 新書版で平均200ページ弱で税込み1000円ちょいを4冊同時刊行。BOX商法で充分に洗脳され調教された西尾ファンの俺ですら、ちょっと購入をためらった凄まじいコストパフォーマンスと財布へのインパクト。講談社畏るべし。

 で、人識vs出夢、南海の大決戦。タイトルに出てくる怪獣同志が戦うと思いきやいつのまにか、第三のモンスター相手に共同戦線を張ってて、しかもラストには馴れ合わずやっぱりVSになる、ほんまに怪獣大決戦でございました。しかし四冊それぞれが最終巻で読む順番によって構造が変わるって、なんじゃそりゃ。記憶力のいい加減な読者としてはついていける気があんまりしない。どっかに分かりやすい解説でもないものかしら。

零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係 (講談社ノベルス)

2010-04-06

高木浩光@自宅の日記 - 日経新聞電子版の望みを叶えるGreasemonkeyスクリプト

 さすが高木先生。皮肉の効かせかたが上手い。「個別記事へのリンクはお断り。違反したら損害賠償請求もあり」とか言われたら、はてブのユーザーとしては、万が一誤って社説とかをブックマークしそうになっても、下の図のように、トップページのブックマークになる*的な対策は必須だよな。

 しかし、ついうっかり手が滑ってはてブボタンをクリックしてしまったときに、いちいちトップページのブクマについてダイアログが出てくるのも面倒だといえば面倒だし、かといって訴訟リスクへの対応として「このページはブクマするな」と己に言い聞かせながら閲覧するってのもアホみたいだ。とすると……そう、そもそもwww.nikkei.comにアクセスしなければ無問題だな。むろん、「アクセスしないよう心がける」ってのも面倒だし、そもそもアクセスできないようにすりゃ良いわけだ。たしかに、「うっかりすると損害賠償を請求される」なんてのは、ワンクリ詐欺とか偽セキュリティソフト級の悪質サイトとして、「公序良俗に反するサイト」mainichi.jp同様、フィルタリング対象に認定すべきレベルだな。よし、Adblock Plusのフィルタ*1

##A[href*="www.nikkei.com"]

を追加して視界からリンクを抹消、更に短縮URL等で飛ばされたときの用心として%windir%\system32\drivers\etc\hostsに

127.0.0.1       www.nikkei.com

追加することとしよう。

北沢慶『ソード・ワールド2.0 剣をつぐもの 4』(富士見ファンタジア文庫)

 次々と怒濤のごとく新情報・新設定が飛び出す中、あれよあれよとストーリーは進み、そしてそれ自体は結構好みなビターエンド。ま、見るからに打ち切りっぽいバランスの悪さではあるし、残念ながら基本的な筋立てが「ソード・ワールド2.0小説第一弾」に期待してた方向性とは外れたままであった。

 新米冒険者が、技能レベルに似合わない大きな世界的事件で重要な役割を果たしてると思ったら、やっぱり血筋だの魂の転生だのあれやこれやの「特別な背景」所持者ばっかりでした。ごく普通の人が知恵と勇気と根性で食らいつく余地はありませんでした。低レベル冒険者のごく日常的なミッションを地に足をつけて描き重ね、だんだんと世界観を読者に浸透させてから、おもむろに大きな話を持ってくる、みたいな長期的視野に立った作品展開、商売的には難しいのかねぇ。

ソード・ワールド2.0  剣をつぐもの4 (富士見ファンタジア文庫)

ソード・ワールド2.0 剣をつぐもの4 (富士見ファンタジア文庫)

*1:ユーザーCSSにa[href *="nikkei.com"] {display:none;}日経新聞へのリンクはこちらからお断りだけど: べつになんでもないことでもOKとのこと。

2010-04-05

山田有『スノウピー 1 スノウピー、見つめる』(富士見ファンタジア文庫)

 あーうー、ええ雰囲気やねんけど、めっちゃ好きなタイプなんやけど、ラストのメタな落とし方が好みに合わん。まるで、綺麗に終わっていた投稿作に、続刊が出せるように無理矢理蛇足を付け足したようにしか見えぬ。ドラマガの短編でも味わえる血の温度の低そうなのんびりさとか、主人公とヒロインその1の両方が冷静で理性的で感情が表から見えにくいタイプ、という斬新なキャラ配置とか、*1 実に素敵なんやけどなぁ。で、それはそれとして、p.37で見つからなかった携帯とp.95でメールを受け取った携帯の間の関係について突っ込みを入れたいっ!!!

日経新聞電子版始動、しかし個別記事へのリンクを禁止、違反者に損害賠償請求も示唆 - スラッシュドット・ジャパン

 「新しくなってURLが長くなって面倒だな。しかしtitleタグを付けない仕様を改善しなかったのかよ」としか思ってなかったが、なんというど阿呆なリンクポリシー。まさかこんな馬鹿げたもんを2010年にもなって掲げるバカが実在するとは思わなんだ。とりあえず速攻で、過去の日記とブクマ、コメントからnikkei.comを削除。さすがにマジで俺ごとき小物を訴えるとは思わんが、それ以前に、こんな馬鹿共へのリンク数を増やしてやるなんてけったくそ悪すぎる。

*1:もちろん、斬新だからよい、というものでもないが。

2010-04-04

Personal Firewallの乗換え(メモ)

 長らくKerio 4.22を愛用してきたが、

  • ポップアップダイアログから「Create a rule for this communication and don't ask me again.」にチェックを入れてPermitしてもルールが生成されず、改めてメイン画面で黄色のaskをクリックして緑のpermitにする必要がある
  • 頻度は少ないが、GUIとサービスのコミュニケーションがとれなくなった旨のkpf4guiがどうしたこうしたというダイアログが出て一切の通信が出来なくなり、PCの再起動でしか復旧しない
  • 買収したSunbeltが完全に放置状態で、先の望みがない

ということで乗換え。【PFW】フリーファイアウォールスレPart20のテンプレの比較表を参考に、開発続行中、GUIが日本語(パッチによるものも含む)、2バイト文字問題が起きない、リークテストの結果が上位、という条件で絞り込むと候補はComodo Firewall、Outpost Firewall Free 2009、PC Tools Firewall Plusの三択。

 Comodoは例の件以来信頼できない企業として認識してるので落選。Outpostは、インストール後しばらくは普通に使えてたし、昨日や設定しやすさには問題なし。が、PCを十数時間連続稼働させてるといきなりすべての通信を勝手に遮断するという症状が一週間の運用中に3回発生した時点で却下。少なくとも我が家の環境と俺の使い方には合わない模様。

 PC Toolsは、インストールして再起動した途端に、デスクトップが点滅しまくって焦る。アイコンテキストのバックグラウンドが透明化されてないのを発見したので、アプリケーション設定画面からぴたすちおに「他のアプリケーションを変更する」と「システムを変更/制御する」を許可してやって解決。これが本来起動していいか許可を促すダイアログなり出てくるはずがそうなら*ない病気だったのか、あるいはきちんとダイアログが出てたのにチラチラに目が眩んだ俺が要らんところをクリックしておかしくなったのか、は謎。で、その後は普通に使えてたが、これも十数時間後にOutpost同様の病気を発症。

 うーむ、いっそ、inboundの阻止はルーターまかせ、outboundは放置、その替わりプロセス起動等をSpaywareTerminatorのHIPSで監視、という路線でしばらく試してみようかしら。

小川一水『博物戦艦アンヴェイル』(朝日ノベルズ)

 設定も世界の謎もストーリーも面白そうなんだけど、なんかいまいっちょチグハグな印象。あとがきで「帆船と騎士」「テクノロジーとファンタジー」の噛みあわなさは次巻以降で解消、と、分かってやってるように書いてるけど、そんなとこよりも、主人公のキャラに違和感が。モチベーションが、他に出来ることもないし身を堕とすのもいやで、たまたまそれなりの武芸の腕があるので、という「でもしか騎士」。裁判と鞭打ちに大いに違和感を感じるような現代日本の庶民に近いメンタリティーと、戦闘における水夫や砲兵の死を悼みもしない舞台と時代に相応しい精神。ある程度はレーベルの色と対象年齢的な制約のせいはあるんだろうけれど、それにしてもチグハグ感が否めない。ま、次巻以降の予定がすでに立ってるようなので、評価はそれ次第かしら。

 で、主人公はともかく、奇矯王陛下が実に現代人だな。まさかいくら何でも現代日本から時空を越えて辿り着いた人物で、それ故にあの時代あの場所では知られていない戦術戦略を駆使できた、なんてことはなかろうけど。あと世界観的に気になるのはお嬢さんの海嫌い、単に泳げないだけじゃなくむしろラブクラフトっぽい海産物嫌い? こんな人物が生まれ育つってことは、島嶼国家というよりはもっと広い、それなりに内陸部が存在する島なんだろうな。

博物戦艦アンヴェイル (朝日ノベルズ)

博物戦艦アンヴェイル (朝日ノベルズ)

2010-04-03

千田誠行『天空のリリー』(一迅社文庫)

 良作、俺の「飛びもの」好きによる補正をさっ引いても、王道の女子学園ものにして成長譚。というか変形スポ根ものか。やっぱたまにはこういうストレートなお話も読まないと、凝りまくった設定とひねくれまくったキャラばっかりではだんだん精神が袋小路化しかねん。しかし、あとがきによると続編にも色気があるようだけど、どうなんだろ? Wikipediaで史実を見る限りは、ラノベ向きの明るい展開やハッピーエンドが望めそうな気はあんまりしないし、かといって史実から離れて仮想戦記化したところで、そもそも、この雰囲気を保ったまま殺し合いが描写できるような気はあんまりしないなぁ。

天空のリリー (一迅社文庫)

天空のリリー (一迅社文庫)

2010-04-02

「ファイルを開くだけでプログラム実行の恐れ」、PDFの危険な仕様 - ニュース:ITpro

 エフセキュアによれば、PDFの仕様書は756ページに及び、中には不要と思われる仕様がいくつかある。例えば、動画や音楽、3Dオブジェクト、JavaScriptなどをPDFファイルに埋め込めるようにしている。
 特定のプログラムやコマンドを実行する機能も用意している。例えば、PDFファイルを開くと外部のプログラムやコマンドが実行されるようにできる。ベルギーのセキュリティ研究者であるディディエ・スティーブンス氏は、この機能のデモファイルを公開している。同ファイルを開くと、Windowsの「cmd.exe」が呼び出される。
「ファイルを開くだけでプログラム実行の恐れ」、PDFの危険な仕様 - ニュース:ITpro

 詳細情報来た。PDFの機能を利用してコードが実行可能に 研究者が公表 - ITmedia エンタープライズを見たときには「本来がプログラム言語であるところのPostScriptをベースにしたものだし」とか思ってたけど大ハズレ。PDFにAdobeがいろんな「あれば便利に思う人がいるかも知れない大きなお世話機能」を乗っけたからなのね。やっぱAdobeか。

 しかし「Foxit Reader」などの場合には、警告を表示することなくcmd.exeを実行するという。つまり、悪質なPDFファイルを開くだけで、ウイルスなどを実行される危険がある*ってのはさすがに洒落にならん怖さだ。とりあえずはRe: .pdf地雷をうっかり踏まないために - lovely::memoで紹介されてるユーザースタイルを使って「リンクPDFであることが一目で分かる」状態にして、自動リダイレクトをRequestPolicyで防いでるんで、そうそう引っかかりはせんだろうけど、この機会にgPDFを入れてみよう。

綾里けいし『B.A.D. 2 繭墨はけっして神に祈らない』(ファミ通文庫)

 いやぁ、今巻も実に血の臭いの濃ゆい話であった。それと、硯で擦ってた人なら分かる、膠の匂いが鼻の奥によみがえってきて気持ち悪いぐらい。なんというか、ドロドロさの描写が上手いなぁ。それと、繭さんの動じなさが素敵。両家の兄妹の関係を似せてるんでこれはてっきり、それによって何か感情的な影響を受けるお話しになるのかと思ったら、一顧だにせんのだもの。あと怖いのが、本筋の話もさることながら、『神』と犬小屋のエピソード。大家さんのお孫さん、唯一の癒しキャラだと思ってたら、実はそういうことなのかしら。ガクガクぶるぶる。

 ところで、「降ろし」ではなく「卸し」だった意味が今ひとつピンとこなかったんだが、誰かどっかで解説でもしてくれてたりせんもんかな。なんか重要な意味がありそうなのに、喉の魚の骨が抜けない気分。

B.A.D. 2 繭墨はけっして神に祈らない (ファミ通文庫)

B.A.D. 2 繭墨はけっして神に祈らない (ファミ通文庫)

2010-04-01

「JAXA's」No.031「はやぶさ」を地球帰還へと導く イオンエンジン運用

 「神運用」だ「真田技術」だとか我々ギャラリーが浮かれてるとき、中の人たちはこうなんだ。なんというか、「運も実力のうち」と言いたくなってみたり。

國中 そうですね(苦笑)。でもマジックなんてものではなく、これは偶然です。そもそもイオンエンジンは、エンジン効率の指標である?比推力〞でいうと3000秒のオーダーという、H│?A/Bロケット第1段のLE│7A(約450秒)に比べても、ひと桁高効率のエンジンです。それがキセノン生ガス噴射だと10秒かそこいらですから、屈辱的なほど低効率の運用方法なんです。たまたまガス残量に余裕があり、たまたま4つの中和器が姿勢制御に使える方向を向いていた。本当に偶然なんです。
「JAXA's」No.031 p.5

ということで、こうなったらもういっちょ、実力で運を引き入れるところを見られますように。

 カプセルの切り離しやビーコン信号(電波による位置通報)の電力は、すでに設計寿命をはるかに超えているリチウム一次電池を使うことになるが、事前に電圧の確認は行っていないという。「調べることはできるが、ダメとわかっても打てる手はなく、調べることで電圧も低下してしまう」からだ
「JAXA's」No.031 p.5

海冬レイジ『機巧少女は傷つかない 2 Facing "Sword Angel"』(MF文庫J)

 今巻も格好いい。時代・国籍的に言えば、雷真は「快男児」なのだな。なんかそれなりに暗い過去を背負ってはいるようだしあちこちの勢力の手駒扱いされてるけど、それでもパワータイプで一直線な快男児。ロキとも次巻以降面白いコンビになりそうでなかなかに楽しみ。しかし、「ヒロインにして主人公の相棒たる戦士」から「便利な情報屋さん」にクラスチェンジしてしまったシャルに、次巻での巻き返しはあるのかしら?

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