西尾維新『零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係』(講談社ノベルス)

 これは素敵。家族の話には弱いんだな、俺、と改めて実感。萌太くんがいい漢だってのはとっくに分かってたことではあるけど、まさかここまでとは。そしてその依頼をまさに最強のやり方でこなす哀川さん格好いい。
 あと、今更になって明かされる人識くんの意外な正体がかなり驚愕。いや、最終巻の主役なんだからそのくらいのサプライズはあってもよいのだけど、今までのお話と辻褄合うんだろうな、これ。それにしても伊織ちゃんは実に泣かしてくれるキャラで良いね。この子は初登場のお話し以来これまで、こういう行動原理で生きてきたのか。かなり惚れ直したなぁ。これがシリーズ最終巻なのが残念なような、良い余韻で終わったのでこれも良し、なような。

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 (講談社ノベルス)