ベニスに死す

小説は読んでいないけれどあらすじだけはだいたい知っている。中年の作家が避暑に行った先のベニスで偶然出会った美少年に懸想するけど、流行り病に罹って死んじゃうっていう話でしょ?なのに映画は2時間超も尺があるので寝ちゃうんじゃないかと心配だった。
まあ映画もだいたいそんな感じのストーリーで、主人公が作家じゃなくて作曲家になっていたところが異なる。尺が長いのも、ホテルでの会食シーンや浜辺で遊ぶ若者たちを延々映しているだけでもちゃんと「絵」になっているわけで、納得。
途中の主人公とそのライバル?の芸術論争は、論理的なディベートになっていないので、退屈だったけど。

長崎ライチ『ふうらい姉妹』2

ふうらい姉妹 第2巻 (ビームコミックス)

ふうらい姉妹 第2巻 (ビームコミックス)

2巻も期待以上の面白さでよかった。
1巻に比べると考えオチというか変わったヒネリ方をしているおれ好みのネタは減って汎用性が増したものの、そのかわり姉のお見合いとデート、妹の教師による家庭訪問、姉のバイトが決まるなど、大きなイベントが目白押し。デート相手の斜井田さんや1巻にも出てきた馬七さんもいい味出してる。また、この姉妹(特に姉)の過去や家庭環境なども、少しずつ垣間見えてきた。
今までは特定のツッコミ役が不在だったけれど、姉のバイト先の店長(?)がその役を担うことになるのだろうか。
それにしても、姉の「ろくろ首」への執着はなんなのだろう?とても気になる。あと、やはりこの作者の服装へのこだわりも気になる。凝ったフリルやリボンがついているかと思えば、アシンメトリーな切り返しや意味のないところにボタンがついていたりして、ヤマザキマリの『PIL』とは違う意味で、最近のコム・デ・ギャルソンぽいんだよなあ。