100字レヴュー

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2005-10-30

[] 中野成樹+フランケンズと演出コースの後輩 / 「宿なし男」「私たちがまばたきをしたときいったい何をみているのでしょうとボブはその男に答えた」「サマーキャンプ

2005年10月30日15:00 STスポット

3本とも翻訳劇でシング、ピンター、ベケット。フランケンズのサマーキャンプ最高で登山シーンの演出見事。イデビアン的面白みが随所にあり福田毅演ずる先生が好キャラ。助手の女の子2人石橋野島もつっこみ楽しい。(やま)

2005-10-29

[] 青年団+PARK / ソウルノート

2005年10月29日14:00 こまばアゴラ劇場

東京ノート」の舞台を2014年のソウルに移した日韓合同企画は両国キャスト魅力的で嬉しい試み。欧州戦争やフェルメール展の設定同じだが韓国語台詞に字幕付き同時多発会話の難解消。戦争への関与も具体的でシニカル。(やま)

2005-10-28

[] 大槻ケンヂ / オーケンのほほん学校

2005年10月28日19:00 バナナホール

LOFT+1の10周年記念として初の大阪開催は、格闘、映画等モンド系は薄味ながら、水戸華之介との80年代バンド話に本領発揮。カラオケ4曲にアンプラグド3曲、計2時間半と盛り沢山で無難なお値打ちフル・コース。(飯野形而)

2005-10-27

[] 米朝吉朝の会

2005年10月27日18:30 国立文楽劇場

長らく療養の吉朝が大舞台で本格復帰と思いきや体調不良か、2席の予定が1席。レア人情噺の弱法師も沈鬱なだけで後味悪い。終演後鳴り止まない拍手に同調できず。米朝は手短に狸賽。前週よりは調子良。(飯野形而)

[] ゴーチブラザーズ / 胎内

2005年10月27日19:00 青山円形劇場

三好十郎昭和24作を鈴木勝秀演出、阿佐スパ2人と奥菜恵のキャストで復活。戦後まもなく防空壕に閉じ込められた3人の意識の推移描くが長塚の役者筋衰え酷く難。愛人村子役を巧みに演じた奥菜の役作りの確かさ光る。(やま)

[] Dragon Ash / 〜Rio de Emocion〜

2005年10月27日19:00 Zepp Tokyo

王者ここにあり。といった感じの降谷のカリスマ性に圧巻。久々の単独ライヴでファンの期待に応えてくれたのか今回はトッピングアクトなしで開演とともに登場。否が応にも盛り上がり通常ライヴより場内ヒートアップ。(しも。)

2005-10-26

[] ECD / 失点イン・ザ・パーク

2005年6月13日初版 太田出版

私小説2本収録だが文句なしに表題作。アル中で精神病院に入り、レコード会社からの契約料の振込みが30万円→10万円→ゼロになる39歳での職安通いが凄み。ロメール獅子座」の如き日々が下北沢舞台に描かれ痺れた。(やま)

2005-10-23

[] ロリータ男爵 / 信長の素

2005年10月23日14:00 吉祥寺シアター

10周年記念公演はリクエスト首位のえんぺ大賞受賞作再演。ミツバチの女王様の婿に相応しいDNAが信長に決定し、条件の一つ甘党にするべく四苦八苦するコメディが展開。得意の歌もの充実も長すぎて眠くなる構成に難。 (やま)

[] 大谷能生のフランス革命(チェルフィッチュ

2005年10月23日18:30 UPLINK FACTORY

3回目ゲストチェルフィッチュ岡田利規。前半は新作「目的地」からパフォーマンス。公開稽古も披露、細かい動作への演出ぶりに感心。後半の大谷×岡田トークは頭の悪い人の会話の魅力と情報量や意義を語り濃厚。(やま)

2005-10-22

[] 花組芝居 / 泉鏡花日本橋

2005年10月22日13:00 IMPホール

鏡花作、芸妓と客との四角関係を描いた新派の名作を情感深く官能的に再演。加納、植本の女形芸は歌舞伎座の下手な若手に見習わせたい巧さ。集客規模に比して贅沢な美術と衣装、濃厚なキスに加納美学色濃く。(飯野形而)

[] 青年団自主企画(宮森さつき×多田淳之介) / 地球の片隅で(ライフ・レント編)

2005年10月22日15:00 アトリエ春風舎

好評「十六夜」のコンビ再び。不動産会社「ライフ・レント」の会議室舞台宴会芸を打ち合わせ中のOLたちのドラマ無駄なく展開するも冴えがなく笑いも中途半端で苦戦。つまらなくはないが、一つ唸るもの欲しい。(やま)

[] 唐組 / カーテン

2005年10月22日19:00 雑司が谷・鬼子母神

電子城シリーズ復活で唐版ドラクエ。伸び盛り丸山厚人が輝くも、ゲーム作家が盗作の真相を探り展開するプロットは全体に複雑で難。藤井由紀はハチの娘タアヤ役で目立てず。唐十郎も派手な仕掛けなく出番も少なく残念。(やま)

2005-10-21

[] 二世露の五郎兵衛襲名披露

2005年10月21日18:30 ワッハ上方

初代から300年以上途絶えた落語の祖の名跡を継いだ二代目に春団治米朝が皮肉たっぷりの口上。襲名ネタにしては軽く浮世床。米朝はまたも鹿政談。肝心な箇所を幾つか端折り脳内リミックス必要な痛々しさ。(飯野形而)

[] 沢木耕太郎 / 凍(とう)

2005年9月30日初版 新潮社

待望の長編ノンフィクションは登山もの。アルペンクライマー山野井夫妻が挑むヒマラヤはギャチュンカンの脅威。高所での宙吊り、衰弱の極限での死闘を圧倒的な臨場感で描き大きな成果。低迷した筆者の会心の復活作。(やま)

2005-10-20

[] 談志vs文珍ふたり会

2005年10月20日19:00 なんばグランド花月

談志のオウン・ゴールで圧勝した文珍がホームで再戦。義太夫が身体に入った文珍の胴乱の幸助は圧巻。談志は僅か40分で子別れ通し。端折り過ぎておそらく初聴者には意味不明のダイジェスト版。本編は圓楽でということか?(飯野形而)

2005-10-19

[] 福耳 / 必殺!エロスカマトト女殺し

2005年10月19日19:30 池袋小劇場

王子劇場玉山悟出演も完成度低くこぢんまり。兎や狸が変身、果てはレッチリの魂が人になる展開に期待も尻すぼみ。女優陣の一部がんばるも安っぽさ拭えず。随所に挿入のダンスシーンが救いで飽きさせない点は評価。(やま)

2005-10-18

[] シベリア少女鉄道 / スラムダンク

2005年10月18日20:00 シアターサンモール 

セカチュウなどテレビドラマ交錯させ舞台上で落語のように次々と演じ分ける役者が鍵。舞台バスケコートに変わり持ちキャラ使ったパスゲームも持ち味発揮。新星・内田慈の魅力が爆発。篠塚茜らがんばるも格の違い。(やま)

2005-10-17

[] THE OFFSPRING JAPAN TOUR 2005 

2005年10月17日19:00 新木場 スタジオコースト

原点回帰のクラブツアーはぎゅう詰めの会場で沸き起こった激烈なモッシュダイブの嵐で大成功。入り口近くのモッシュ軍団が大健闘。前座のコミカルなスカバンドAQUABATSとも怪獣対決も面白く、ライブで光るバンドと確信。(やま)

2005-10-16

[] 劇団衛星 / 珠光の庵

2005年10月16日15:00 裏千家東京茶道会館

畳上での観客限定30人貴重公演は室町期「闘茶」をモチーフに、侘び茶の始祖・村田珠光とコミカルな一休、足利将軍ら絡む変な史劇。途中場所移動して座禅タイム抹茶も振る舞い体験型芝居に歓喜。この試みが嬉しい。(やま)

[] シベリア少女鉄道 / スラムダンク

2005年10月16日15:00 シアターサンモール

演劇の特徴たる一人数役を落語に、会話のパスバスケにすり替え、行き着く先は宇多田でラップという、斬新かつ画期的な表現実験ながら、脚本拙く個々のエピソードが散漫で最後に集約されず未だエチュードのレベル。(飯野形而)

[] 柳家花緑 / ナンパジジイ

2005年10月16日19:45 鈴本演芸場

鈴木聡新作は、天女の如き不思議少女、老いらくの恋に落ちた祖父、祖父の死期を知った孫による、巣鴨発静岡経由大阪行のウェットに過ぎない傑作人情ロードムービー噺。何よりも花緑の巧さ。一人でシベ少9人分。(飯野形而)

2005-10-14

[] 貞操花鳥羽恋塚

2005年10月14日12:00 国立劇場

両花道、筋交い宙乗り、屋台崩しと凝りに凝った演出に驚嘆する一方、南北脚本の細かな仕掛けに付いて行けず自身の古典教養の無さを恥ず。時代考証無視し「世界」を綯い交ぜにする南北のリミックス魂には強い共感。(飯野形而)

2005-10-13

[] 村上春樹 / 東京奇譚集

2005年9月15日初版 新潮社

5編収めた短編集は書き下ろし「品川猿」を除き偶然の出来事を共通テーマにコンセプチュアルな仕上がり。ともに専門職に就く人物が中心キャラを演じ3人称の小説ばかり並ぶ新生村上路線継続。文章の切れ味はさすが。(やま)

2005-10-11

[] アイ・ドリングストップ花歌マジックトラベラー / 紅いテーブル〜きみをのこさずいただきます〜

2005年10月11日19:00 駅前劇場 

カニバリズムをモチーフに食い尽くした人類の未来夢想したSFは拙作ながら女優陣充実。小林愛の手堅い仕事の一方、ビジュアル面で水野えみこ&那珂村タカコが貢献。最も輝いたのは「あずみ」的少女キャラ日向葵子。(やま)

2005-10-10

[] 熱っちい地球を冷ますんだっ。文化祭2005in横浜

2005年10月10日15:35 パシフィコ横浜展示ホール

使い捨て食器使う志低い環境イベントながら大温暖化劇は近未来の横浜舞台に大成功。テキトーで不勉強な前年ミュージカルに比べ格段に上質な出来で田中が意外な演技力披露。閉会式で小池百合子登場も輝いたのは石川。(やま)

2005-10-09

[] 桃園会 / paradise lost,lost〜うちやまつり後日譚〜

2005年10月9日15:00 シアターグリーン 

代表作のシリーズ最終作は焦れるほどのわかりにくさ。舞台となる喫茶店も黒基調でやぼったい。ひっぱって謎解明しない不親切さは致命的で江口恵美の好演が惜しい。過去の経緯スライド説明するなど気遣い欲しかった。(やま)

[] 水と油 / Patchworks 2 −水と油小作品集−(「鍵は、持っているのだ。」「すがぽん劇場A−」「誘惑」「ウラニワ」)

2005年10月9日19:00 三鷹市芸術文化センター星のホール

4人がゲスト迎え各作品で個性くっきり。五反田団望月迎え期待のももこんはやや堅すぎで苦戦も普段のキザキャラで笑いに昇華させたすがぽんが成功。最高の完成度見せたのはおのでらん「誘惑」で北山てつこが圧倒的。(やま)

2005-10-08

[] メタリック農家 / 仮

2005年10月8日14:00 ウエストエンドスタジオ

記憶を失った男の隠された過去の秘密が解明されるサスペンス仕立ても全体に迫力出ず期待はずれ。ダンスシーンとうさぎイラスト舞台上で動かすシーンはセンス感じたがホンも役者も魅力出せず。前回人気の理由不明。(やま)

2005-10-07

[] 前田司郎 / 愛でもない青春でもない旅立たない

2005年9月20日初版 講談社

五反田団小説進出は舞台同様脱力系と思いきや大学生のドロドロな男女関係に意外なほど克明な性描写。五反田の町を描くシーンで本領発揮し、工事現場でのバイトエピソードも効果的だがファンタジー含め期待に届かず。(やま)

2005-10-06

[] イデビアン・クルー / 迂回プリーズ

2005年10月6日20:00 パークタワーホール

迂回サインを見た際の動きテーマに、上手から下手に走り歩く速度を変えるだけでマジカルなきらめき。随所にイデダンス組み込み動作で人間模様のおかしみ巧みに表現する魔術。ジャンボリー制服ダンサーも魅力爆発。(やま)

2005-10-05

[] うずめ劇場 / ねずみ狩り

2005年10月5日19:00 神楽坂・theatre iwato

ドイツ人主宰の北九州劇団の全国2本立て興行は最終地ですべて捨てきった格好。ごみ集積場でのほぼ男女2人芝居は九州ウォーカー175RCDも破壊し紙幣も破る暴走。ラストに衣服も捨て去った後藤ユウミの覚悟に喝采。(やま)

2005-10-02

[] コマツ企画 / GAMERS

2005年10月2日14:00 笹塚ファクトリー

ゲームに没頭するニートたちの生態描き一つの世界観提示。ダクトを使ってBBSを視覚化したシーンなど演出に底力。ギャグシーンの随所にセンス。全体に熱めのキャストで斉田智恵子が存在感、メイドコスプレも見事。(やま)

[] モーニング娘。コンサートツアー2005秋『バリバリ教室 〜小春ちゃんいらっしゃい!〜』

2005年10月2日19:00 フェスティバルホール

矢口、石川卒業後、新人類達による過去の娘。ヒット曲継承実験ツアーも半ばとなり、突出したタレント不在ながらヲタの安定した支持で娘。ブランド健在。前週の武道館で膝痛めダンス不可の吉澤は上手端で歌唱参加。(飯野形而)

[] 町田康 / 告白

2005年3月25日初版 中央公論新社

「河内十人斬り」という格好のモチーフ得て地方色豊かに描いた読売新聞連載小説は世紀の傑作に。江戸末期〜明治中期の10年毎に熊太郎の日常をグルーブ感たっぷりの河内弁で語り冒頭から結末まで面白い。谷崎賞受賞。(やま)

2005-10-01

[] 風琴工房 / ゼロの柩

2005年10月1日14:00 シアタートラム

死刑囚の娘と死刑執行人である看守の遭遇を軸に日本の死刑制度の現実をリアルに提示し見事な仕事。ワイヤーで吊るされたものたちが絞首を象徴。意外なほど魅力的な劇団役者陣も演技面の演出が前時代的な点が課題か。(やま)