100字レヴュー

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2006-02-28

[] 宮崎学、姜尚中、永江朗 / 『近代の奈落』を語る! 差別の歴史と現代社会

2006年2月28日 ロフトプラスワン

宮崎学企画2発目は超硬派に差別問題。冒頭の政局時事解説も抜群に面白く2時間が一瞬。ハンセン病、在日、部落、貧乏人まで、ザ・システムに包括された被差別者の歴史把握が圧巻。闘い方考察で今後の展開にも期待。(やま)

[] 宮沢章夫 / 『資本論』も読む

2005年12月26日初版 WAVE出版

「JN」等連載の難解読書記がウェブ日記と合体し読み応えある1冊。経済論より演劇論の趣きで、京都での日々、「トーキョーボディ」完成までの舞台裏が興味深い。マルクスの言葉力も新発見、きっちり宮沢章夫仕事。(やま)

2006-02-27

[] 労働者M(作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ

2006年2月27日19:00 シアターコクーン

堤真一&小泉今日子を巧みに使いプロット拒否の演劇に大胆挑戦し大きな成果。近未来の収容所とねずみ講の2つのイービルな世界交互に描き、持ち味のブラックな笑い健在。池田鉄洋不発も犬山イヌコ松尾スズキ流石。(やま)

2006-02-26

[] 横浜ボートシアター / 賢治讃え(Bプロ)

2006年2月26日14:00 神奈川県立青少年センター

賢治4連作は小学生参加の2作が格段によく、吉岡紗矢が見事に進行役務めた「洞熊学校を卒業した三人」が最高。クモ、ナメクジ、タヌキの辿る人生が鮮やか。子ども全員でのユニゾンが抜群効果。子どもには台詞不要。(やま)

2006-02-25

[] O.N.アベックホームラン / ちがいます

2006年2月25日14:00 ザ・スズナリ

温水洋一&大堀こういちで細川徹演出のコント集は新作入りベスト版。温水の役づくり見事で温泉探す雪山での異常ぶり鮮烈、キツネの匂いの狂気。2人での三者面談も面白く、ポップさ欲しいがナンセンスな笑いは堪能。(やま)

2006-02-19

[] Ugly Duckling / 改訂版さっちゃん

2006年2月19日14:00 東京芸術劇場小ホール

関西の女流劇団の代表作再演は劇団自体モチーフに真剣な意欲に好感。劇中繰り返す閉幕挨拶が印象的。ホームレス生活送る役者の現在と対比鮮やか。不要品並べた雑多な部屋、傘使うアンサンブルも効果。地味さが課題。(やま)

2006-02-18

[] 渡辺源四郎商店 / 夜の行進

2006年2月18日14:00 こまばアゴラ劇場

注目の畑澤新ユニット開店公演は、津軽舞台に母を亡くした家族の日々を詳細な思い出の積み上げ見事で作家の力量再確認。生まれ変わりヘルパーや祈祷師など仕掛け抜群に救済の物語。前作ほどの圧巻ラストないが上質。(やま)

[] 阿佐ヶ谷スパイダース / 桜飛沫

2006年2月18日19:00 世田谷パブリックシアター

新感線路線が裏目。蟒蛇如、桜飛沫2部構成も橋本&山本W主演の凡庸な時代劇に堕して残念。中山伊達ら好演も脇役、峯村リエ&猫背椿は持ち場で見せ場演じきり随所に好場面、加藤ちか舞台美術も見事なだけに惜しい。(やま)

2006-02-17

[] ハロ☆プロ・オンステージ!2006 友情と魔法のトランプ〜スター楽屋裏物語

2006年2月17日19:00 日本青年館

柴田あゆみがごっちん急性腸炎による急遽代演の苦労と悲哀を滲ませ涙を誘う奮闘。デビュー6周年を目前にメロンの絆を分断するソロでの赤フリには疑問。なっちは何事も無かったかのごとくマイ・ペース。半蔵門ひとみの衝撃。(飯野形而)

[] 劇団宝船 / あいつは泥棒

2006年2月17日19:30 駅前劇場

ハイレグジーザス残党組奮起のユニットは新井友香の精一杯。蟹の獲れる漁村舞台に小劇場界の注目役者揃えるも90年代的過激さで完成度低さ否めず。清水宏も水野顕子も活かせず。高木珠里と仲坪由紀子はしっかり仕事。(やま)

2006-02-15

[] 小森収 / 小劇場が燃えていた【80年代芝居狂いノート

2005年12月15日初版 宝島社

「初日通信」編者による小劇場小史。劇団毎の記述で役者の出入りや好不調詳述し大きな成果。遊眠社、黒テント、秘法、青い鳥第三舞台や遊◎機械ら贔屓の劇団で充実。作品内容が伝わらないのは当時の作風のせいか。(やま)

2006-02-14

[] 桟敷童子 / 泥花

2006年2月14日19:30 ザ・スズナリ

50年代の九州の炭鉱町舞台に親戚頼り住みつく3姉弟の一夏の日々を劇的に描いた見事な群像劇。ひまわり満開に焼き鳥屋と長屋設け徹底したアナクロ路線が的中。板垣桃子はじめ女優陣が昭和な映画世界生み出し成功へ。(やま)

2006-02-13

[] 月蝕歌劇団 / 人力飛行機ソロモン 劇場版

2006年2月13日19:00 サニーサイドシアター

引力の法則や書を捨て等テラヤマ代表作を再構成した人気作再演が実験公演で実現。楽日は70人キャパ大幅超の観客詰め込み濃密世界。JAシーザー音楽に乗り詩的台詞も迫力。光の演出で女優陣もアグレッシブな輝き。(やま)

2006-02-12

[] BATIK×DANCE NORTH/SPLINTER / Underneath

2006年2月12日15:00 横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール

天性の才能が爆発中の黒田育世率いるBATIKが豪州カンパニーと組んだ意欲コラボが大成功。満載のコンテンポラリーな試みも高打率で、吊るされたシャツも踊る群舞が最高に楽しく素敵で極上の瞬間。世界初演で次は豪公演。(やま)

2006-02-11

[] 鉄割アルバトロスケット / 金割アルバトロスケト

2006年2月11日18:00 駅前劇場

スカム炸裂で破天荒な強烈コント連発。「食」テーマに駄菓子配り舞台上長葱で叩き合う展開で野菜臭さが場内支配。大胆な舞台設営見事で鉄割ワールド構築は素晴らしいが、全体通す筋なく途中集中途切れるのが惜しい。(やま)

2006-02-10

[] 三崎亜記 / バスジャック

2005年11月26日初版 集英社

デビュー作好評の作者第2弾は南都市舞台の不条理連作。村上春樹&糸井重里コラボ彷彿で勘違いで痛い初期作に辟易も奇想炸裂のスタイル徹底で星新一風。「動物園」「送りの夏」は筆力上がり、ヌルい表現消え可能性。(やま)

2006-02-07

[] 野鳩 / 僕のハートを傷つけないで!

2006年2月7日19:30 タイニイアリス

漫画家志望の高校生2人の青臭さ抜群の友情劇は持ち味のローファイぶり絶好調。ダンプに跳ねられ右手になる切ない不条理コメディでメタファー現実化の妙。ヒロイン佐伯さち子不在も白井暁子が胸キュンキャラ好演。(やま)

[] 劇団演技者 / 男の夢

2006年1月10日〜2月7日24:58 フジテレビ

ポツドール物語路線端緒作を大根仁がアイデア満載に完璧にドラマ化。地方都市のカラオケボックスで始める合コンが圧倒的なリアリティ。舞台にも出た安藤玉恵&宮崎吐夢2人が魂入れ山崎裕太が予想外の大車輪で傑作。(やま)

2006-02-06

[] 大道珠貴 / ハナとウミ

2005年9月20日初版 双葉社

父親の違う姉と弟が東京をドロップアウトし母のいる沖縄へ向かい、いい加減に生きる大人たちに出会う筋立て。2人の視点交互に章分け、十代な文体で人生に直面する様を描き成果。重くないが現代版山椒大夫の触感も。(やま)

2006-02-05

[] 劇団青い鳥+北村想 / もろびとこぞりてver.2,3

2006年2月5日14:00 スパイラルホール

ナビ97年作を青い鳥向けに大改訂、2人芝居が3人芝居に変え女優の生き様をゴトー待ち下敷きに描き成果。演出家待ち続ける女優2人軸に台本もろびとこぞりて」意味を謎解きでコミカル。終盤の巡業シーンが秀逸。(やま)

[] ハイバイ / ヒッキー・カンクーンエンゲキリョウホウ

2006年2月5日17:30 こまばアゴラ劇場

旗揚げ2作再演は2部構成の大作。作・演の岩井秀人の引きこもり体験ベースに1部のヒッキーぶりが超リアル。1日格闘技V観て過ごし話し相手は妹のみ。金子岳憲&端田新菜が兄妹怪演。演劇療法の2部は消化不良か。(やま)

2006-02-04

[] Anjuta / DDDR(DANCE DANCE and DANCE REVOLUTION

2006年2月4日15:00 サンモールスタジオ

祖父の葬儀とダンスコンテストが重なり挫折の娘・桜子を小林裕子が好演し希望取り戻す展開くっくりも傍流エピソードにセンスなく残念。ダンス見事で時間割きたい。モニターでキャラ紹介興味深いが文字多く全読不能。(やま)

[] 豊田道倫 / 2days LIVE『SING,SING,SING』

2006年2月4日19:30 新宿シアターpoo

ゲストに小林賢輔を迎えての実質ソロライブは再発1st曲含め新旧織り交ぜたっぷり歌披露。小林3曲演奏も共演はなく各ソロ演奏も、1曲のみ小林超絶ダンスで参加し面白すぎる瞬間。超満員で詰めに詰めた熱気で圧倒的。(やま)

2006-02-01

[] 八木沼純子 / 女子フィギュアスケート 氷上に描く物語

2006年1月10日初版 角川書店(角川oneテーマ21)

トリノ五輪を睨みタイムリーな出版。八木沼自身の経験中心に具体性あり読める一冊。先輩選手さん付けくどいが、ルール簡潔ですっきりまとめた点は評価。執筆時点微妙で安藤ら代表選手プロフィール最小限な点は残念。(やま)