100字レヴュー

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2007-06-30

[] 阿佐ヶ谷スパイダース / 少女とガソリン

2007年6月30日14:00 ザ・スズナリ

被差別地域の飲み屋舞台地酒再建目指しリポリン萌える男たちの暴走劇が猫ホテ男優陣主役に成立。安酒「真実」の扱い、暴力性も持ち味。悲惨な状況での家族再会場面にも巧さ。スズナリ赤く染めた美術仕事も感心。(やま)

2007-06-29

[] 岡田利規×中野成樹 / チェルフィッチュ、世界的超感染力のゆくえ ブリュッセル・パリ公演徹底レポート

2007年6月29日19:30 急な坂スタジオ

会場ロビー使い、欧州での「三月の5日間」公演模様を、中野成樹を聞き手に映像挟みつつ海外劇団との交流など詳細報告し2時間。カネ回るが観客が上流層限定の欧州シーンの一長一短を分析。日本へのこだわりも説明。(やま)

2007-06-28

[] ヨーロッパ企画 / 衛星都市へのサウダージ

2007年6月28日19:30 THEATER/TOPS

2時間20分の衛星都市への宇宙旅行はギャグ満載のコメディ。00年作シリーズで初めて劇団の充実役者陣揃い、ワープ時の快感得るべく滑稽な姿で悶える男たちに激笑。映像も巧みに使い、各登場キャラの事情挿入も見事。(やま)

2007-06-27

[] 筒井康隆 / 巨船ベラス・レトラス

2007年3月15日初版 文藝春秋

文壇の現在をパロディ化し、これぞ筒井康隆仕事。実験小説ばかり掲載する文芸誌「ベラス・レトラス」連載陣たちの日常と巨船での時間を、章分けず連続して描き高度な実験性。作者本人も登場し著作権侵害の事例告発。(やま)

2007-06-25

[] 本谷有希子 / 遭難、

2007年5月16日初版 講談社

初の戯曲単行本化は鶴屋南北戯曲賞受賞作。職員室舞台自殺未遂生徒の母親による制裁、責任回避し巧みに立ち回る教師・里見の悪行をコミカルに描く前半見事。トラウマ依存性見せる展開面白いが後半詰め込み過剰感。(やま)

2007-06-24

[] あひるなんちゃら / 毒と音楽

2007年6月24日15:00 王子劇場

音楽事務所とバーの複数場使い直接は交わらない構成で新境地。「悪いこと」「いいこと」解釈がユニーク。偽装毒入り栄養ドリンクのユカイ犯を黒岩三佳が好演。対する毒飲み干すロック陣営の豪快な勘違いぶり楽しい。(やま)

2007-06-23

[] 弘前劇場 / 冬の入口

2007年6月23日15:00 シアターグリーン BIG TREE THEATER

火葬場舞台に亡き中村屋事業主・歌人の親族、関係者が募る00年作再演。基本喪服という地味な舞台になる設定面のハンデ、集中力途切れる同時多発会話の導入など難点多いが、ラストの食事シーンのスポット照明は見事。(やま)

2007-06-21

[] 金原ひとみ / ハイドラ

2007年4月25日初版 新潮社

噛み吐き繰り返し体型維持するモデル女性の囚われの日々を過激なエピソード封印し描き成功。有力写真家と人気バンドボーカリストの間で揺れる心理。仕事も絡み恋愛と打算、保身含めた複雑な状況での判断が新しい。(やま)

2007-06-20

[] ポかリン記憶舎 / 息・秘そめて

2007年6月20日19:30 こまばアゴラ劇場

写真家のワークショップを開始から2人1組でのデジカメ撮影、使い捨てカメラによる自由撮影、講評から解散後まで時間経過通りに切り取り新境地。全体にすっきりリアルな展開奏功なだけに、ムリ目エピローグ惜しい。(やま)

2007-06-19

[] 加藤聖文 / 満鉄全史 「国策会社」の全貌

2006年11月10日初版 講談社メチエ

日露戦争から敗戦まで40年の歴史を後藤新平など歴代総裁で辿る試みが成果。植民地の正否触れず不気味も、客観的に経営史を解説したことで膨大なファクト満載は意義。国策会社の限界、関東軍の支配など圧倒的な運命。(やま)

2007-06-18

[] 劇団、本谷有希子 / ファイナルファンタジックスーパーノーフラット

2007年6月18日19:30 吉祥寺シアター

公演回数重ね見違える仕上がり。理想の恋人、観覧車に消えた幻のユク=既婚女性の縞子演じた笠木泉の作品にしたことが勝因。屈折のヒロイン舞台支配。すほうれいこ=勝ち組作家の登場で負の連帯が崩れる様も見事。(やま)

2007-06-17

[] ユニークポイント / もう花はいらない

2007年6月17日15:00 板橋・アトリエセンティオ

手作り感あふれる空間で谷崎「痴人の愛」を原作の風味いかし上演。まき散らすポップコーンが激しく臭う密接感で見ごたえ十分。高田愛子がナオミ役巧みに演じ3人の男と布団に潜り込む狂乱の一夜刺激的で怖さも満点。(やま)

2007-06-16

[] 風花水月 / ホタルカワ

2007年6月16日14:00 王子劇場

教師の長女、無職でヒモの長男、不倫中の次女、大学生の三女が再会する田舎での法事を描き時間経過含め文句なしの完成度。従兄夫婦含めキャラ立ちもよくラストのトランプの場が出色。森絵都小説と似た構造でも傑作。(やま)

[] 会田誠山口晃 / アートで候。

2007年5月20日〜6月19日 上野の森美術館

共に脂乗り、勢いつくなかでの記念碑的展示。2人が自らセレクト、配置した70点の充実に感嘆。大量の水着女学生描く「滝の絵」など会田の変態アートに対し山口晃の詳細な都市の浮世絵もキャッチーで競作効果発現。(やま)

2007-06-15

[] コクーン歌舞伎 三人吉三

2007年6月15日18:30 シアターコクーン

同じ名前もつ盗人の悲しき因果と末路描く串田×勘三郎歌舞伎が嬉しい再演。福助も悪党役で持ち味出す。椎名林檎音楽ギター歪み音が切ない運命象徴し効果。派手な演出抑制も客席まで大雪降らせ圧巻クライマックス。(やま)

2007-06-14

[] M&Oplays+PPPPプロデュース / ワンマン・ショー

2007年6月14日19:30 シアタートラム

懸賞マニアの妄想が生む不条理世界を巧みな構成でまとめ岸田賞も納得。隣家の奇妙な夫婦や敷地内の動き空撮する役人など近未来SF風も。小島聖水野美紀と豪華キャストに加えぼくもと&内田慈も輝き女優祭の様相。(やま)

2007-06-11

[] 万城目学 / 鹿男あをによし

2007年4月10日初版 幻冬舎

注目の新星マキメの第2弾は奈良の女子高舞台に28歳の2学期限定教師の楽しいファンタジー。京都大阪の姉妹校剣道部を鹿狐鼠の太古からの因縁が結ぶ大胆展開に興奮。堀田イトや京都のマドンナ等ヒロインも魅力抜群。(やま)

2007-06-10

[] RONNIE ROCKET / ともだちのともだち Ver.2

2007年6月10日14:30 下高井戸 不思議地底窟 青の奇蹟

激狭空間での再演は1ドリンク付き。都市伝説、北斗の拳などmixiコミュの人的つながりをテーマにホラー仕立てで展開見事。ともだちのともだちが出会う部屋や職場を交互に描き、男たちのダムな日常がリアルにコミカル。(やま)

2007-06-09

[] 劇団、本谷有希子 / ファイナルファンタジックスーパーノーフラット

2007年6月9日14:30 吉祥寺シアター

遊園地を舞台に二次元しか愛せない男の幻の恋人ユクを求める異形の愛の姿、応じる女たちの没個性の居心地の良さを描く旧作リメイクは、初日間もなく完成度低く上滑り。吉本菜穂子、松浦和香子は安定も出番少ないか。(やま)

[] 梅佳代 / 男子(だんし)

2007年5月16日〜6月17日 エプソンイメージングギャラリー エプサイト

木村伊兵衛賞受賞の彼女の作品をインクジェットプリントで展示。男の子が被写体の初期からシリーズで構成し持ち味十分。子供の変な動き、コミカルな体勢の構図が35ミリのネガプリントに収まりユニークな楽しさ満載。(やま)

2007-06-06

[] 燐光群 / 『放埒の人』はなぜ『花嫁の指輪』に改題されたか あるいはなぜ私は引っ越しのさい沢野ひとしの本を見失ったか

2007年6月6日19:00 SPACE雑遊

沢野ひとしの浮気まみれの半生を詳細なエピソードの積み重ねで描き意外なほどの面白さ。似た話も多く2時間半はやや長いが役者陣の充実ぶり発見。社会派作では見せない女優の魅力が次々登場するヒロインに乗り表出。(やま)

2007-06-03

[] ハイバイ / おねがい放課後

2007年6月3日14:00 こまばアゴラ劇場

プレビュー傑作で期待も意外に低調。志賀廣太郎を主役に異常加齢の奇病もつ演劇青年を演じさせる試みは評価も、奇病の悩みや憂鬱、ウブさ出ず残念。母→父も魅力後退。島林愛が健闘もマドンナ役トラブルは痛かった。(やま)

[] 双数姉妹 / チューブラルーム

2007年6月3日18:00 THEATER/TOPS

新人大量加入の新作公演はチューブ状廻り舞台。天地で職場と自室交互に見せる大胆試み。吉田麻紀子の妹役で浅田依子大抜擢。職場でのダメ人間によるリストラ復讐劇展開でも今林久弥演ずる作家の話とかみあわず残念。(やま)

2007-06-02

[] シベリア少女鉄道 / 永遠かもしれない

2007年6月2日14:00 シアターグリーン BIG TREE THEATER

前作から10カ月ぶりの公演で傑作誕生。役者陣一新、漫才コンビ役で登場の前畑陽平&篠塚茜の充実ぶり光る。次々と物語を膨らまそうとする相方を必死で止める構造が楽しい。赤穂浪士サザエさんリミックスに驚愕。(やま)

2007-06-01

[] 大人計画 / ドブの輝き

2007年6月1日19:00 本多劇場

クドカン「涙事件」、井口映画、松尾「アイドルを探せ」3部構成がウラ目。阿部サダヲら充実役者陣泣く。樹海でゴミ動き出す展開期待もブログ代筆更新アイデア消化不良。ラストはママさんコーラス流用で締まらず。(やま)