デジタルデータの密度

ネットワークやUSBケーブル含めたくさんの種類のケーブルでスピードが上がっていっています。
例えば ネットワークケーブルなら 10Base−tと言ってた時代は10Mbitだったものが 100Base−Tで100Mbit、ギガビットイーサで1000Mbitとこの3段階で100倍に上がっています。
言葉を使い分けているのは いろいろ大人の事情なので細かいところは突っ込まないでください。
デジタルで1か0で数字を表現するとなると1と0の送るスピードを100倍にしようと思うと1と0の幅を1/100に縮めてゆくしかないのです。
どういうことかというと、1秒間音が出ていたら10.8秒ぐらいしか出てないもしくは 音が出ていないと0と定義して それによってデータを送っているのを遅い方とすると、1/100秒の間音が出ているのが1でそれ以下の場合は0と定義するわけです。
音と音の間に隙間があるわけですが それも含めて1/100にする訳ですから 耳で聞いていると仮定すると すでに周波数が高すぎて聞き分けはできずに振動を音として捉えるレベルになっています。
光で表現したとすると 電球などは1/60の点滅でも光り続けているように見えるわけですから1/100の点滅は見えてもないわけです。
どんどん速くなっていっているのは この点滅速度だけではなく デジタルなのですが信号の高さをいくつかの高さに分けることで 同じ点滅速度ながら 明るさに意味を持たせてデータ量を増やすという技術も出ているわけですが これはおいておきましょう。
 
で、電球の例を出したのでそのまま続けますが 電球は抵抗の多いフィラメントという電線に電気を流すと発熱して熱によって光が見えるというわけです。
じゃあ、さっきのように電気を流したり止めたりと点滅させても 電線の熱がそのタイミングで上がったり下がったりするわけではないので 光り続けているわけです。
そこから1と0を分離するということは非常に難しく せいぜい温度変化を追いかけるぐらいしかできません。
つまり少なくともフィラメントという電線はネットワークの伝達向きではないということがわかります。
じゃあ普通の電線としても、抵抗が0ではありません。
信号の変化で、その特性を変化させる可能性があります。ゆえに、性能の良い電線が要求されます。
 
では、性能の良い電線が理論的にあればどこまでもと言いたいところですが 今度は信号が電線を逃げ出さないようにする技術が必要になってきます。
例えば、ネットワークケーブルのCat5eだと100Mhzの周波数の信号が流れるわけですが ラジオのFMの周波数が例えばNHK−FMで88Mhzぐらいなのでそれより高速な信号です。
アンテナにつないであげれば簡単に空中に漏れだす信号です。
電線を流れている間にも隙があれば逃げ出そうとします。
例えば急激な曲がりだったり、電線に圧力をかけたり、電気の流れやすいもしくは別の電気の流れている導体を近づけるとかで そっちへ飛び出したり そこから飛び込んできたりするわけです。
今のところは 距離にもよりますが ネットワークのケーブルとしては200Mhzぐらいを抑え込むケーブルが出ているという状況です。
 
USBのケーブルやHDMIのケーブルは実はもっと高速の信号が流れています。
ここには画期的な新しい技術が使われているわけではなく、ケーブルの長さを短く規制することで信号がなくなるまでに届けることができる周波数が上がっているわけです。
特に高速なのは USBのケーブルでコンピューター内の十数センチにしか届かないHDDを接続するS-ATAケーブルに迫る速度を数メートルのUSBケーブルで叶えてしまっています。
その先には USB Type-Cコネクターなどがついていて 高速で外付けのHDDを接続することができます。
その速度は 100Mhzや200Mhzではなく2000Mhzにまで到達してしまってます。
2000Mhzとなると、携帯電話の通話周波数の主力となる2100Mhzや無線LANの2.4Ghz Bluetoothも同様の周波数となってそれらと殆ど変わらないわけです。
もちろん、ケーブルから信号は逃げ出してゆくわけですが ケーブルが短いのでなんとかなっているという状況です。
 
なのですが、これぐらいの周波数となると どんなに頑張ってケーブルを作っても漏れだす信号は止まりません。
で、なのですが USBというと ノートパソコンの場合キーボードの両脇や最近の2in1などでは画面側に移っている場合もあります。
で、USBケーブルで超高速のHDDをつなぐと 2Ghzぐらいの信号が漏れていて その近くに無線LANのアンテナやBluetoothのアンテナがあると 漏れ量によっては・・・・ということが起きてきているのです。
幸いにもといっていいのか ノートPCなどでは 電源の関係もあり超高速のHDDと全速でやり取りできるほどのパフォーマンスはない場合が多いので現状さほど問題を起こしていないのですが デスクトップPCにBluetoothWifiをUSBで増設したりすると 隣のポートからの漏れてきた信号で通信できないなんて問題も出ているわけです。
ノートPCなどの場合 ケーブルの取りまわして通信できないなんてこともあるでしょうし SmartPhoneの場合充電中はアンテナが消えてましたなんてことも起きるわけです。
特に デスクトップPCで仕事をしている人などにおいては そこかで充電のケーブルを出していたりするとそのケーブルを伝って高速の妨害信号が伝播されてくるパターンもあるわけです。
 
シールド付きのケーブルというのは Type-Cの高級ケーブルでは当たり前になっています。
先日100円ショップで買ったケーブルには残念ながらついていませんでした。
もちろん、高速充電の為のケーブル識別のICも抵抗すらついていませんでした。
接続はできるものの 高速充電モードに変わらなかったわけですが 高容量(表記上3Aとなっていました)ケーブルなので 5Vの充電としては高速モードが使えるので 高速充電ケーブルと書いてあります。
Type-Cの高速充電は電圧変動型の高速充電を指すので 表記間違いと言いそうなのですが・・・・
これらは機能が発揮されないという程度のことなのですが、シールドの問題はそれだけで済みません。
これに超高速のHDDをつなぐと その周囲のWifiBluetooth、携帯電話などに障害を起こす心配があります。
多くの場合は距離的に遠くに飛ばないので自分だけですが、長めのケーブルだと潰しがきくからと常に長めのケーブルをカタツムリ巻きなんてしていると パラボラアンテナ級に漏れた信号を飛ばすことができたりもします。
 
技術の進歩は通信速度の高速化を促します。
もちろん、それに応えるべく技術も進んでいるわけなのですが 使う側はいまだついていけてないわけです。
というか、こんなことを勉強する気がそもそもないわけです。
実際店頭においても 区別はされてないし、玉石混合状態なのですから 私だってどれがいいかなんてわからないわけです。
結果的にネットで 規格適合を調べてケーブルを買うことになってしまっています。
恐らくメーカーの開発者は 少しでも短くて太くて高いケーブルを売って安心したいのですが 販売側からは長くて安くて取り回しがよくないと売れないとか で、店頭に並ぶケーブルはできますと書きたくないけどなケーブルで 詳細不明なのでしょう。
でも、使う側も知らないと問題が起きてどうにもならなくなる可能性のある話なのですが 昔のように相性を語る要件となるのでしょうかね??