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2012-10-31

長崎玄弥さんが「ビジネス英語会話表現辞典」の巻頭で書いていること




ビジネス英語会話表現辞典
ビジネス英語会話表現辞典




巻頭に載っている長崎玄弥さんのお話がとても面白いので引用しておきます。(太字は原文ママ)




(本辞典の使い方)

ヨーロッパ旅行に出かける女性が速習のイタリア語やフランス語の表現集を衣類と一緒にスーツケースに詰め込んでいる姿が目に浮かびます。また最近は、便利な簡易数カ国語翻訳機のキーを押して、記憶を新たにしている旅行者もいるようです。そういう方の努力に水を差すつもりは毛頭ありませんが、お仕着せの会話表現を暗記するだけでは遠からず行き詰まりになると、ここで予言しておきましょう。


たとえば、あなたがローマの町角である品物を指さしてイタリア語で「高い」と言ったとします。相手の店員が気色ばんでペラペラと(もちろんイタリア語で)まくし立てて来たとしたらどうしますか。パリのカフェで、隣の席に座っているかわいいパリジェンヌフランス語で、「お嬢さん、きれいですね」と話しかけたところ、恋人らしい男性が現れ、なにやら不快そうに話しかけてきました。ガイドブックの中にそのような場合の対応策が見付かるはずがありません。


話しかけることは、ボールをサーブすることです。サーブしたボールは、必ずあなたのコートに返ってきます。それをまた打ち返してこそ、言葉のラリーは続きます。この「ビジネス英語会話表現辞典」には、ボールを打ち、そのボールが返ってくる往復運動の実例がたくさん詰まっています。少なくともサービスエースを食らうことなくリターンできるようになっています。問題はその次のボールです。いつどんな時にこの表現を使ってみようかと考えてみることが、あなたの英語力を向上させ、あわてて本辞典の表現を頭に定着させるでしょう。漠然とした棒暗記は応用に結びつかず、応用の利かない表現はすぐに忘れてしまいます。


実際、この辞典はほとんどの文例で、AとBの二人の掛け合いになっています。




(日本語はいろは坂、英語は弾丸道路)

日本語では、あまりはっきり物を言うことを嫌う傾向があり、曲がりくねった言い回しが目立ちます。たとえば、現代風のなんでもハッキリと言うお嬢さんでも、「ゴールデンウィークには、ハワイにでも行こうか、なんちゃって」といったような口のききかたをします。これが年配の人になるとさらにまわりくどくなります。


「まあ、こう言っては何ですが、今どきこれだけの食事を千円以下で食べられるところは、そうないと思うんですけれど。」


語尾を「思います」とはっきり言わずに「けれど」と濁すところなど実に日本的です。


日本語の表現にこだわって英文を作ろうとすると必ず失敗します。何を言いたいのかを英文で表現しようと努力してください。


(例1)「泣くに泣けない思いだった」


この文を直訳したら、英米人は、泣くのか泣かないのかはっきりしてくれと言いたい気持ちになるでしょう。日本語によく顔を出すあいまい表現の直訳は誤解の元です。


正解:I felt like crying.


(例2)「いいかげんにテレビを消して勉強しなさい」


「いいかげん」だけに絞れば、carelessly なんて訳語が和英辞典に載っているかもしれません。しかし、 carelessly にテレビを消したら、またついてしまうかもしれませんね。


正解:Turn off the television this instant and get down to your study!


「いいかげん」は this instant に姿を変えてしまいましたが、意味ははっきりしています。


(例3)「九州には何度か行っているんだろう?」


実はこの和文はそのまま英訳することはできません。なぜなら「何度め」という表現は英語にはないからです。結局 How many times have you been to Kyushu? と正面を切って聞くしかないでしょう。


または、You've been to Kyushu several times? のように聞くかです。運動会などで何着だったかを聞く場合も、順位を質問することは出来ませんから、How did you come out in the race? のように言うしかありません。


英訳はかなり大胆です。そして、たまに訳出のコツもコラム形式で書かれています。




(和文で考える癖をどうするか)

英語で考えるという表現があります。Thinking English を一つの英語学習の目標として教え、学ぶ人々がいます。私もいつしか英語で考えることを学んだ日本人の一人ですが、振り返ってみて、いつごろそれができるようになったのか、はっきりと覚えていません。おそらく次のような過程をたどったのでしょう。


1.簡単な和文を限りなく早く英文化する。


文法書に出ている基本5文型のモデル文のような基本表現を、1秒の何分の1かで英語に変え、同時に口に出す練習を2、3年間、絶え間なく行っていたことは確かです。


2.続いて、そのような短文が継続して言えるようになる。


何月何日、誰とどこに行って、何と何をしたといった説明、このお寺はいつ誰が、誰の命令により建立したとか、そのご利益はどうであったか、寺はどんな変遷を遂げたかといった描写などがスラスラ言えるようになったのはこの段階です。


3.さらに進んで、独創的な英文を話せるようになる。


思い付いたことが自然に英文になるときには、英語で考えていると言ってよいでしょう。そのときにいわゆる日本語的な英文ではなく、イディオマティックな英文が話せることが理想なのです。


長崎玄弥さんは面白いですね。この辞書も味わいながら使っていこうと思います。


(おしまい)

2012-10-26

英語の「九九」を考えてみた




長崎玄弥さんの「96型口慣らし練習」というのを知りまして。



カッテに基礎からテッテイ練習月間+長崎玄弥式96型口慣らし練.../アルコムワールド

96型口慣らし練習というのはこんな感じ。


たとえば、

You go to bed early.

だと

You go to bed early.

Do you go to bed early?

You don't go to bed early.

Don't you go to bed early?

でワンセット。


これを


二人称で

現在形・過去形・未来形

現在進行形・過去進行形・未来進行形

現在完了形・過去完了形・未来完了形

現在完了進行形・過去完了進行形・未来完了進行形

それぞれの受身


平叙文・否定文・疑問文・否定疑問文(4)×時制(12)×能動態・受動態(2)=96ということですね。「九九」の感覚に似ています。これは面白いなーと思いまして、ちょっと、そこにクリストファ・バーナードさんの書いてたことを混ぜてみようかな、と。


Column

1. By expanding a noun, and changing the verb and other words if necessary:


Peter is my friend. → Peter and Mary are my friends.


2. By using a similar, but more advanced noun or verb:


He is my brother. → He is my nephew.

I cooked the meat. → I boiled the meat.


3. By adding extra information about a noun using "…, who…, …":


My brother is very kind.

→ My brother, who lives in Sendai, is very kind.


4. By using vague language (see Column 7):


I arrived at ten. → I arrived at about ten.


5. By using an interesting adjective, instead of a basic one:


The ship was big. → The ship was huge.


6. By adding modifiers:


It was raining. → It was raining heavily.


7. By changing the tense, and other words if necessary:


John came yesterday. → John will come tomorrow.


8. By using joining words:


John came into the room. He sat down on the chair.

→ John came into the room and then sat down on the chair.


9. By using “time words”, and changing the grammar as

necessary:


John came into the room. He sat down on the chair.

→ After coming into the room, John sat down on the chair.


もちろん、すべてを無理やりは混ぜませんが、可能な範囲でやってみるのはどうかな、と。




(ということで、試案)


【A】まず、活用表(conjugation)をプリントアウトする。


Conjugating English Verbs | UsefulCharts.com

f:id:rhb:20121026181835p:image


これですね。手元に1枚置いておく、と。




【B】動詞のリストを入手する。


Regular Verbs List


Irregular Verbs List


こういった基本的な動詞のリストですね。または・・・


501 English Verbs (Barron’s Language Guides)
501 English Verbs (Barron's Language Guides)


2,000+ Essential English Verbs (ESL)
2,000+ Essential English Verbs (ESL)


洋書の動詞をまとめた本を活用してみたり、とか。




【C】簡単な例文を作る


自分で作ってもいいですし、英和や英英を見て適当に借りればいいですね。長崎玄弥さんのお話を実際に聞いた方によれば、日常的な例文が良いとのこと。


You catch a cold.


こんな感じで。



【D】「九九」の数を少し減らす


長崎玄弥さんの原案だと96になるわけですが、わたしは少し絞ってみました。


(やるもの)


平叙文・否定文・疑問文・否定疑問文

現在形・過去形・未来形

現在進行形・過去進行形・未来進行形

現在完了形・過去完了形・未来完了形

能動態


(やらないもの)


現在完了進行形・過去完了進行形・未来完了進行形

受動態


つまり、平叙文・否定文・疑問文・否定疑問文(4)×時制(9)×能動態(1)=36個になります。現在完了進行形・過去完了進行形・未来完了進行形あたりはそれほど使用頻度が高くないですし、受動態に関しては使いどころが決まっているのでカットしてみました。あと、96個だと負担が重すぎるので。





【E】「九九」をやってみる


ここはリズム良くポンポンと行くのが良いようです。実際の九九と同じですね。また、英文として不自然なモノも出てくるでしょうが、そこはconjugationの練習と割り切って無視します。




(サンプル)


1.現在形


You catch a cold.

You don't catch a cold.

Do you catch a cold?

Don't you catch a cold?


2.過去形


You caught a cold.

You didn't catch a cold.

Did you catch a cold?

Didn't you catch a cold?


3.未来形


You will catch a cold.

You won't catch a cold.

Will you catch a cold?

Won't you catch a cold?


4.現在進行形


You are catching a cold.

You aren't catch a cold.

Are you catching a cold?

Aren't you catch a cold?


5.過去進行形


You were catching a cold.

You weren't catch a cold.

Were you catching a cold?

Weren't you catch a cold?


6.未来進行形


You will be catching a cold.

You won't be catching a cold.

Will you be catching a cold?

Won't you be catching a cold?


7.現在完了形


You have caught a cold.

You haven't caught a cold.

Have you catch a cold?

Haven't you catch a cold?


8.過去完了形


You had caught a cold.

You hadn't caught a cold.

Had you catch a cold?

Hadn't you catch a cold?


9.未来完了形


You will have caught a cold.

You won't have caught a cold.

Will you have caught a cold?

Won't you have caught a cold?


場合によっては現在完了進行形をやっても良いかもしれません。


(10.現在完了進行形)


You have been waiting for more than two hours.

You haven't been waiting for more than two hours.

Have you been waiting for more than two hours?

Haven't you been waiting for more than two hours.?




【F】主語を三人称に変えて、現在形と現在完了形だけやってみる。


これは三単現の練習として。


1.現在形


She catches a cold.

She doesn't catch a cold.

Does she catch a cold?

Doesn't she catch a cold?


7.現在完了形


She has caught a cold.

She hasn't caught a cold.

Has she caught a cold?

Hasn't she caught a cold?




※これ以下は必要に応じて適宜で。




【G】三人称の主語のまま、',who is...'など人物描写を加えてみる。


Helen, who is a friend of mine, catches a cold.

Sue, who lives next door to us, catches a cold.


こんな感じで。




【H】主語を複数にして、現在形と現在進行形だけやってみる。


Helen and I catch a cold.

Helen and I are catching a cold.




【I】名詞を修飾しみてる。


You catch a slight cold.

You catch a head cold.




【J】動詞を違うものにしてみる


You catch a cold.

You suffer from a cold.




【K】法助動詞や副詞、条件節を使った表現が思い浮かぶなら、それも言ってみる。


You must have caught a cold.

You catch a cold two to three times a year.

Have you catch a cold yet?

You'll catch a cold if you go outside with your hair wet.


これは「九九」のあとのほうがいいかも。「九九」のところはリズム感が大事という気がしますし。




(とりあえずのまとめ)


実際、やってみたんですが、単純に「九九」を諳んじるだけでも難しいです。口から出てこないんですw 不規則動詞だとさらに難易度が高くなりますね。クリストファ・バーナードさんの文章にあれこれと付け足していくというのも、英作文の勉強になるかもしれません。ま、さっき思いついたばかりなのでアレですが、少しずつアレンジを加えながらちょっとやってみようかと思います。


(おわり)