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『建築と日常』編集者日記

01月15日(日)

昨日録画しておいた大相撲中継を観た。放送席はさだまさしがゲスト。今まで芸能人やスポーツ選手のゲストが登場してよかったという記憶はないのだけど、昨日の放送はわりとよかった。演技めいた感じもなくはないものの(それはあの席に座れば誰しもそうなってしまうことかもしれない)、本当に相撲が好きなのが伝わってくる。事前にアナウンサーがさだまさしについて力士たちに取材をしていて、それぞれのお気に入りの曲が紹介されたり、あたかも力士たちもみな当然のごとくさだまさしのファンであるかのような雰囲気を醸し出していた。

01月14日(土)

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IZU PHOTO MUSEUM「ヨヘン・レンペルト|Fieldwork — せかいをさがしに」展を観た(〜4/2)。展示もよかったけど、美術館がたつ「クレマチスの丘」の夕暮れ時のランドスケープがすばらしかった。自然と人工との調和。僕の写真ではぜんぜん捉えきれていないけれど、ルイジ・ギッリが撮るイタリアの風景のような空気感。

01月09日(月)

ここ最近テレビで放映していたのを観た映画。フランシス・フォード・コッポラ『ゴッドファーザー』(1972)、ロバート・クローズ『死亡遊戯』(1978)、ヴィム・ヴェンダース『パリ、テキサス』(1984)、ペニー・マーシャル『レナードの朝』(1990)、ソフィア・コッポラ『マリー・アントワネット』(2006)。

『パリ、テキサス』は学生の頃に観て以来。やはり心に響くよい映画だと思う。ただ最後、子供を母親に託すのがやや唐突に思えて腑に落ちなかった。僕の感じ方の問題だろうか。『マリー・アントワネット』は意外に面白かった。実際の映画空間のみずみずしさと、自分の歴史認識にもとづく「いくらなんでもそれはないだろ」という感覚との奇妙な交錯。録画しておいたものを観る前、ある人と話していて、「『マリー・アントワネット』観たことある?」と聞いてみたところ、「ある。首はねられちゃうやつでしょ」と言われた。なるほどそういうシーンがあるのかと思いながら観ていたけれど、結局そういうシーンはないまま映画は終わった。途中たびたびCMが入るような放送だったとはいえ、そんな重要そうなシーンをカットするとは考えにくい。夢を見ていたかのような会話。

01月04日(水)

大晦日、実家に帰省する電車の中で、朝吹真理子『きことわ』(新潮文庫、2013年)を読み始めた。

葉山の別荘で、同じ時間を過ごしたふたりの少女。最後に会ったのは、夏だった。25年後、別荘の解体をきっかけに、ふたりは再会する。ときにかみ合い、ときに食い違う、思い出。縺れる記憶、混ざる時間、交錯する夢と現。そうして境は消え、果てに言葉が解けだす──。

登場人物と年齢が近く、同じ土地で暮らした経験をもつ者として、またその土地に帰るさなかに読んだことで、個人的に響いてくるところが多かった。数年前に書いた「熟成する空間」()という文章のことを思い出す。

01月03日(火)

ここ数年、正月休みは実家に帰省し、近所を散歩したときに撮った写真をこのブログにアップするということが続いていたけれど、今年は帰省はしたものの、ずっと実家で仕事をしていて、散歩には出なかった。現在制作中の香山壽夫先生の著書『建築のポートレート』(LIXIL出版、2月発売予定)に「編集者あとがき」として4000字ほどの文章を寄せることになっていて、その準備と執筆。タイトルは「思い出すことは何か」になると思う。フィッシュマンズの「LONG SEASON」を聴いているときにアイデアが浮かんだ。以下、カバーに付ける帯の文(案)。

1964年の渡米以来、アメリカおよびヨーロッパ各地を巡って建築家が撮影した無数の写真から36点を厳選。数十年の時を経て、あらためて記憶の中の建築と向かい合う。

01月01日(日)

昨日から実家に帰省。先日(12月19日)香山先生にトラピスト・クッキーをいただいたことをきっかけに、トラピスト・ビールというものがあることを知り、年末、Amazonで「トラピスト飲みくらべギフト」を注文して実家に送っておいた。合計6本を父と二人で一晩2本ずつ飲む。

12月31日(土)

NHKの紅白歌合戦。たまたま目にした大竹しのぶの「愛の讃歌」に感じ入った。歌手よりも歌手らしい。大竹しのぶの歌としては、ずいぶん前に明石家さんまと一緒に出演したテレビ番組で歌っていた「サン・トワ・マミー」も印象に残っている。

12月30日(金)

青山ブックセンター本店の2016年建築書年間ランキングで、9月発売の『建築家・坂本一成の世界』(LIXIL出版)が2位にランクインしています。

また、神保町の南洋堂書店の2016年ベストセラーでは、7位にランクインしています。

どちらもイベントやサイン本の販売などでよくしていただいた書店ですが、税別5200円と高価な本にもかかわらず売れ行きは良好のようで、ありがたい限りです。

12月24日(土)

一般にデザイナーは本の裏表紙のバーコードを外したがっているという話がされているのを聞いた。その気持ちは分からなくない。けれども僕自身は、まあ他の本にもみんな付いているし別にいいんじゃないかくらいの意識でいる。

『建築と日常』にはバーコードは付いていない。付いていたものを外したのではなく、もともと付けていない。バーコードを付けるのにも多少の手間とお金がかかるので、それを渋って現在に至っている。一方、バーコードがないと書店のレジではいちいち数字を打ち込まないといけないので、その状況を想像して若干申し訳ないという思いも持っている。そうした感情のせめぎ合いのなかで、『建築と日常』にはバーコードが付いていない。

バーコードは付いていないけれど、ISBN(International Standard Book Number)は付いている。No.0とNo.1では付けていなかったのを、日本図書コード管理センターにいくばくかのお金を納め、No.2から付けるようにした。ISBNも、バーコードと同じく、裏表紙などの所定の位置に表記をするよう定められている。しかしそれをデザインにおいて邪魔だとは思わなかった。むしろ、これで自分が作る雑誌がより広く書店に流通する! 図書館に所蔵される! そういう充実感のほうが大きかった気がする(現実はさておき)。

僕が書籍からバーコードを外したいと別段思わない背景には、あの無機質な図像の内に、そういう出版の根本的な意志を象徴するようなものを感じているせいもあるのかもしれない。バーコードを否定することがそもそもの出版行為自体を否定することにも通じうる、そのようなものとして出版を認識しているとも言えるだろうか。

12月22日(木)

写真のレイアウト検討用に、50年近くまえに撮影された35mmのポジフィルムをデータ化する作業。フィルム用のスキャナーもライトボックスも持っていないので、iMacのディスプレイの輝度をマックスにして、白紙のテキストエディットを全画面表示にし、そこにフィルムのシートを立て掛けてデジカメで撮影するという工程。目がちかちかする。