昨日書いたようなことをとりあえず個人的に思ってみたものの、現実には富田さんと相澤さんは中山さんと初対面になるだろうし、中山さんの作品を見てもらう機会もないので(「窓のあっちとこっち」は別にして)、場に熱を持たせるため、もうひとつなにかを重ねる必要を感じた。それで中山さんにも相談しつつ、会場として岡さんに蟻鱒鳶ルを使わせてほしいとお願いしたのだった。
岡さんは『建築と日常』No.2のアンケートに回答していただいていたから(→誌面PDF)、雑誌としての関係はあったし、岡さん自身、作風は一見正反対に見える中山さんになにやら惹かれるところがあるらしいことを以前聞いたことがあった。空族についても、『サウダーヂ』の公開時にツイッターで映画の紹介をされていたのが記憶に残っていたのだけど、今回あらためて伺ってみると、現に共通の知り合いがいるというくらいの距離感らしい。運営や集客は書店や映画館で行うより大変には違いないとしても、この枠組みならばそれは問題にならないと思えた。むしろここ以外ではありえないという気がした。
実際に富田さんと相澤さんにつないでくれたのは『映画空間400選』(INAX出版)を一緒に編集した『nobody』の結城秀勇さんで、結城さんは『映画空間400選』でも『国道20号線』の紹介文を書いていたし(→全文公開)、当然『nobody』でも空族はたびたび取り上げられている。

そもそも僕が最初に『サウダーヂ』を観たのも、僕の映画関連のほとんど唯一の情報源である『nobody』で特集が組まれていたのがきっかけだった。結城さんはイベントにも来てくれるようなことを言っていたので、日本映画の現状や空族の位置などについてコメントしてもらえたらありがたい。映写技師の仕事をしている関係で、日本で2番目に『サウダーヂ』をたくさん観たことがあるらしい。先日、そう豪語していた。日本で2番だったら世界で2番ってことじゃないですか。