昨日書いたようなことをとりあえず個人的に思ってみたものの、現実には富田さんと相澤さんは中山さんと初対面になるだろうし、中山さんの作品を見てもらう機会もないので(「窓のあっちとこっち」は別にして)、場に熱を持たせるため、もうひとつなにかを重ねる必要を感じた。それで中山さんにも相談しつつ、会場として岡さんに蟻鱒鳶ルを使わせてほしいとお願いしたのだった。
岡さんは『建築と日常』No.2のアンケートに回答していただいていたから(→誌面PDF)、雑誌としての関係はあったし、岡さん自身、作風は一見正反対に見える中山さんになにやら惹かれるところがあるらしいことを以前聞いたことがあった。空族についても、『サウダーヂ』の公開時にツイッターで映画の紹介をされていたのが記憶に残っていたのだけど、今回あらためて伺ってみると、現に共通の知り合いがいるというくらいの距離感らしい。運営や集客は書店や映画館で行うより大変には違いないとしても、この枠組みならばそれは問題にならないと思えた。むしろここ以外ではありえないという気がした。
実際に富田さんと相澤さんにつないでくれたのは『映画空間400選』(INAX出版)を一緒に編集した『nobody』の結城秀勇さんで、結城さんは『映画空間400選』でも『国道20号線』の紹介文を書いていたし(→全文公開)、当然『nobody』でも空族はたびたび取り上げられている。
- "空族" 富田克也・相澤虎之助インタヴュー「その先の光景」取材・構成=結城秀勇・菅江美津穂、『nobody』34号、2010.10 http://www.nobodymag.com/pwnn/nobody34
- 【HP掲載】対談:アピチャッポン・ウィーラセタクン×空族・富田克也「自由に開かれた〈プラットホーム〉のような映画を作りたい」(『ブンミおじさんの森』公開)取材・構成=高木佑介 http://www.nobodymag.com/interview/boonmee/
- イベントトーク採録「日本映画のための挑発的実践」トーク=富田克也・相澤虎之助、司会・構成=結城秀勇、『nobody』35号、2011.6
- 特集「サウダーヂ」『nobody』36号、2011.11 http://www.nobodymag.com/pwnn/nobody36
- 【HP掲載】空族 相澤虎之助インタヴュー「フィクションとドキュメンタリーのあいだに人生がある」(『バビロン2―THE OZAWA―』公開)聞き手・構成=高木佑介・渡辺進也 http://www.nobodymag.com/interview/babylon2
そもそも僕が最初に『サウダーヂ』を観たのも、僕の映画関連のほとんど唯一の情報源である『nobody』で特集が組まれていたのがきっかけだった。結城さんはイベントにも来てくれるようなことを言っていたので、日本映画の現状や空族の位置などについてコメントしてもらえたらありがたい。映写技師の仕事をしている関係で、日本で2番目に『サウダーヂ』をたくさん観たことがあるらしい。先日、そう豪語していた。日本で2番だったら世界で2番ってことじゃないですか。
- 〈つくる〉と〈生きる〉の関係 http://kentikutonitijou.web.fc2.com/mado/20121125event.html