『うそつきタケちゃん』#文研出版 作/白矢三恵 絵/たかおかゆみこ

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もっと早くにご紹介したかったのに、ブログの不備とPCの不備が重なって、今頃になってしまいました。でも、この物語に、私のデビュー作『風のラヴソング』#岩崎書店 #青い鳥文庫 に書いた幼なじみのみきちゃんを思い出して、懐かしくて胸いっぱいになりました。

子どものうそって、嘘だったとしても、その子にとっては本当だったりするもんなんですよね。嘘か本当か、それは、仲良しだとわかることもある…って、私も思います。子どもの世界の奥深さは、すっかり大人になった人には理解できないかもしれないけれど、子ども心を大切に胸に抱いている人なら、きっと理解できるものなんだと、教えてくれる一冊でもあります。

『たまごの魔法屋トワ』著/宮下恵茉 #文響社 

このシリーズ2話が届きました。1話がすごく面白かったので、今度も楽しみ~♡

法話は、世界中にあるけど、たまごの魔法屋なんて、目の付け所が、さすが宮下恵茉ちゃん❣ ヒット作を量産している作家が、いかに子ども心を失っていないか~という面白さを堪能できました。なんといっても、登場する子たちがみんな可愛い❣ 猫ちゃんも、ぬいぐるみも❣

ストーリーはここでは紹介せずに、ぜひ子どもたちに手に取ってもらいたいです~♪

 

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『ストーリーで楽しむ伝記 伊達正宗』#岩崎書店 

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『ストーリーで楽しむ伝記 伊達正宗』著/佐々木ひとみさん

読んですぐさま感じたことは、作者の愛でした。物語というのは、愛なしに書けば、人の心を打ちません。これまで120冊にのぼる仕事をしてきた中で学習したのはこのことでした。

幼い小学生の時に図書館で読んでも、大学生や成人した子たちが今も愛してくれる本は、私がしらずしらずに惹き付けられ、愛をそそいだ作品でした。

書き手の愛は、知らぬうちに読者に伝わり、作品の命を長く繋いでくれます。この伊達正宗も、そういう一冊になるのではないかと思いました。

ストーリーで楽しむ伝記シリーズでは、拙作の『土方歳三』も出ています。史実を曲げず、愛をもって主人公を書くことは、作家にとって、最も大切な真心だと信じます。

佐々木ひとみさま、素晴らしい一冊をありがとうざいました❣

『焼けあとのおにぎり』#国土社 と 『あいしてくれて、ありがとう』#岩崎書店

 


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『焼けあとのおにぎり』#国土社 著/漆原智良

戦争を体験した人でないと書けないリアルな物語でした。一方で、この時の少年のとまどいや悲しみが、焼けあとから漂ってくるようで切なかったです。戦後75年、今書かないと!と思われたのもよく分かりました。私もまた、今私が書くしかない!と思い詰めて、母の戦争体験を『ガラスの梨 ちいやんの戦争』#ポプラ社を書いた経験が思い出されて、胸が詰まりました。

書くということは、戦争の場に立つということで、平和な今の世界だけに安穏として書き上げるなんて不可能だからです。書く人があの戦争の場に立ってこそ、現代の子どもたちに、戦争の悲惨や苦しみを理解してもらえるのだとも感じた仕事でした。

『ガラスの梨 ちいやんの戦争』 (ノベルズ・エクスプレス)   著/越水 利江子 https://www.amazon.co.jp/dp/4591159086/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_YM3WEbC6PFPP0 @amazonJPさんから

 

そして、もう一方で、戦争の終った平和な時代のおにぎりを思い出したのが、『あいしてくれて、ありがとう』#岩崎書店 でした。

そう、おにぎりはいつでも、愛のそばにあるのです。

『あいしてくれて、ありがとう』 (おはなしガーデン39)   越水 利江子 https://www.amazon.co.jp/dp/4265054897/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_9V3WEbXT59PMC @amazonJPさんから

 

『かがやけ!虹の架け橋』#アリス館 著/漆原智良

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3・11大震災で、三人の子を失った夫婦の痛みと悲しみが直に伝わってきます。

さらに、大津波が押し寄せる瞬間、盛り上がった黒く大きな波が見えました。 苦しみを乗り越え、希望の虹の橋を架ける人の強さと深さに感動しました。短く、低学年でも読める文章で書かれた大切な作品です。執筆に追われ、ご紹介が今になりましたが、ぜひ親子で読んでみて下さい❤

 

『まいごのしにがみ』#理論社 著/いとうみく・絵/田中映理

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発想の面白さに一気に引き込まれ、一気に読みました。田中映理さんの絵のとぼけた味わいもあり、二重の意味で癒されます。え、死神の話なのになぜ癒されるの?って思うでしょうね。それが癒されるんです❣死神なのに、営業成績が最下位のおじさんは、つまり、死ぬべき人を、あの世に案内する成績が最下位だということ。涙もろくて、情にももろい。全然死神に向いていない、優しいおじさんなのです。さあ、そのおじさん死神は、どうなるのでしょう?こんなふうに、子ども心をつかんで離さない死神さんは、この絵本にしかいないでしょう。