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風雲童話城ブログ

2015-01-18

[][][]連載写真絵本「つぶやき物語4 雪だるまと森の神さま」

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森に雪が降りました。










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森の子どもの上にも、












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少し大きくなった子どもの上にも。


















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ぼくが生まれたのは、晴れた日のことだよ。









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仲間のかんむり王子も生まれて、











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もんじろーも生まれて、











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ぼくたちは、岩山から森の景色をながめて、すごく気持ち良かったんだ。









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森の神さまが、ぼくたちを見下ろしていたから、とても安心だった。













だけど、はしゃぎすぎたぼくは、岩山からころげて、コロコロコロコロコロ……











気が付いたら、神さまの中にころげ落ちていた。

「わ〜ん、ひとりぼっちになっちゃった」

ぼくが泣きだすと、神さまがいった。

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「坊や、泣くんじゃない。どんなものも、命は姿を変えて生きていくものだ。

春が来れば、木の芽は大きくなって、やがて大きくなり過ぎて地に倒れる。

そして、森の赤ちゃんたちのベッドになるんだ。

春になれば、森の雪はとけて、春の川になる。

だけど、坊やは……いいかい?

坊やは、わたしの根っこに落ちてきた。

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だから、坊やとわたしは一つになったんだ。

ひとりぼっちじゃないよ」







それからずっと、ぼくは神さまといっしょにいる。

「もんじろー、かんむり王子、また来年会おうね〜」




※つぶやき物語は、風馬さんの写真から発想した即興のつぶやきに過ぎませんが、第1話、2話、3話は、タイトルのカテゴリー[つぶやき物語]をクリックしたら出てきます〜

2014-11-22

[][][]連載写真絵本「つぶやき物語3 森の絵描きさん」

f:id:rieko-k:20141108120040j:image:left「秋だねえ」

「松ぼっくりがいいました。

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「秋ですねえ」

真っ赤に染まったもみじもいいました。

「君のきれいなその色は、いったい誰が染めるの? ぼくは緑からこんな色になるだけなのに」

松ぼっくりはうらやましそうにいいました。

「それはね、私たちを一枚一枚染めてくれる森の絵描きさんがいるの」

もみじがいった時、森の下草から、かわいい声が聞こえました。

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「ぼく、ハカマが脱げちゃった。手も足もないから、もうはけないよ、お気に入りだったのに」

「やあ、どんぐりくん。いいじゃないか、ハカマぐらい。ほら、見上げてごらん。その葉っぱも、あの枝も……森という森が錦の晴れ着をまとったみたいだよ」

松ぼっくりがいいました。

見上げると、森中が錦色でした。

「わあ、きれいだなあ」



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でも、夜がやってくると、森の色は失われて真っ暗です。


「こわいよ、こわいよ。手足がないから逃げられない。真っ黒な熊がやってきたら、ぼく、たべられちゃうよ」

松ぼっくりも、もみじも見えなくなった森で、どんぐりは泣き出しました。


「ぼうや、こわくないよ。夜にだって、絵描きさんはいるんだよ、ほら、こっちを見て」




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声がした真っ暗な空を見上げると、赤くなったお月さまが、お酒に酔ったみたいに、ふんわり、まぁるく浮かんでいました。




【写真】田中風馬 【物語】越水利江子


※つぶやき物語第1話、2話は、タイトルのカテゴリー[つぶやき物語]をクリックしたら出てきます〜

2014-11-03

[][][]連載写真絵本「つぶやき物語2 森の声」

f:id:rieko-k:20140906125218j:image:left「ふかふか、ふかふか、このおふとん、ふわふわで気持ちいい〜」

森の苔の道で誰かがいった。

「誰だい?」

僕はしゃがんで、苔の道をのぞいてみた。つんつん伸びた苔の芽が、ふるふる震えている。

「君かい?」

「ちがうよ」

苔の芽がふるふる笑ってこたえた。

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「じゃ、君かい?」

僕は、苔のおふとんに落ちた枯れ葉にきいた。

「ちがうよーっ」

枯れ葉は、ふわりと、風に飛ばされながらこたえた。








f:id:rieko-k:20121118100752j:image:leftざぁーっと風がわたった。



「僕だよ……」

耳もとで誰かが囁いた。

それは、森をわたる風の声だった。

風と仲良しの木漏れ日が…


きらきら、くすくす、笑っていた。


つぶやき物語2 森の声

風馬さんの写真です。

風馬さんの写真には物語があるなあ〜とずっと思ってきたので、「つぶやき物語」を書いてみました〜第二話です! 風馬さんから、新しい写真が届いたら写真絵本として連載します。

※つぶやき物語第一話は、タイトルのカテゴリー[つぶやき物語]をクリックしたら出てきます〜

2014-10-13

[][][]連載写真絵本「つぶやき物語」

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道を歩いていたら、三日月が落っこちていた。

「君って、近くで見ると、あばただらけなんだね」

僕は三日月にいった。

「あばたじゃないよ! これは、流れ星の足跡なんだ。僕の一番きれいな思い出なんだぞ」

三日月は怒っていった。

「そうなんだ。……僕たちは年取って、あばたもできるけど、思い出はいつまでもきれいなんだね」

僕がいうと、三日月は白く輝いて微笑んだ。


つぶやき物語1 落ちてきた三日月

風馬さんの写真です。

風馬さんの写真には物語があるなあ〜とずっと思ってきたので、「つぶやき物語」を書いてみました〜風馬さんから、新しい写真が届いたら写真絵本として連載します。