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風雲童話城ブログ

2015-10-31

[][][][]『くうきにんげん』著/綾辻行人・絵/牧野千穂

綾辻行人と牧野千穂が、見えない魔物を描きだす― 「くうきにんげん」を知っているかい? 誰も気づいていないけど、世界中にたくさんいるんだよ。普通の人間におそいかかって、空気に変えてしまうのさ。(BOOKデータより)

岩崎書店の怪談えほんシリーズ、第8弾です。

ついにミステリーの超人気作家、綾辻行人さんの登場です!

じわじわっと迫ってくる目に見えない怖さ、この怖さは、怪談えほん第1弾だった宮部みゆきさん&吉田尚令さんの絵本『悪い本』以来でした。

想像力の豊かな子どもが読んだら、一人でお留守番が出来なくなるんじゃないかと心配になったりしますが、その想像力をさらに高め、豊かにすることこそ、読書の素晴らしさでもあります。

怖いものを想像する力は、目には見えない人の心を想像する力ともなります。想像力の豊かな子は、いじめなんかに加担することはないでしょう。

それに、目に見えないけれどひどく恐ろしいものというのは、実際、この世の中に存在しているのです。絵空事ではなく……。

子どもたちは、そういうものを嗅ぎ取る想像力をも身につけてほしいです。

さすが東雅夫さんの編纂シリーズ、作家、画家さんの豪華絢爛さ、怪談えほんとしての本格ぶりをぜひ目の当たりにして下さい〜

これまでの怪談えほんのご紹介は、記事上↑のタイトルのカテゴリー[怪談えほん]をクリックして下さい。ずらっと出てきます〜

2015-05-24

[][][][]怪談絵本『はこ』著/小野不由美・絵/nakaban・編/東雅夫

岩崎書店の人気シリーズ「怪談えほん」の新刊がまたまた出ました!

このはこ、なんだっけ?あかない はこ。ふると、”コソコソ” おとがする。「はこ」と「女の子」をめぐる、静かな恐怖の物語。あなたを恐怖の世界へとじこめる。(BOOKデータより)

岩崎書店の本格「怪談えほん」シリーズの新作です。

じわじわ内面からくる恐怖を体験して下さい〜

この岩崎書店の「怪談えほん」シリーズ中では、既刊の宮部みゆきさんと吉田尚令さんの絵本『悪い本』に近い、ぞわ〜っと来る怖さです。

『悪い本』のページ↓

http://d.hatena.ne.jp/rieko-k/20111015

このシリーズ、怖さの種類も多種にわたっていて、暗闇の貴公子、京極夏彦さまや、恩田陸さん、岩井志麻子さんなども……

↑タイトルのカテゴリー、[怪談えほん]をクリックすると、このほかの「怪談えほん」シリーズのご紹介ページが出て参ります。また、[怪談][東雅夫]をクリックすると、怪談関係のきわめつけ!ともいえる傑作怪談図書のご紹介ページも見られます〜(written by 越水利江子

2014-10-15

[][][][]『おんなのしろいあし』著/岩井志麻子・絵/寺門孝之・編/東雅夫

岩井志麻子と寺門孝之が導く、妖しく美しい世界――ぼくはオバケなんかこわくない。ともだちみんながこわがるふるいそうこに、ぼくはひとりではいった。するとそこには…。 怪談えほんシリーズ第2弾。

「読者の皆さまへ」東 雅夫(シリーズ企画監修/文芸評論家) 

「子どもたちは、おばけが大好きです。 不思議な話、怪しい話、怖い話が出ると、いきいきと目を輝かせて聴き入ります。なぜ人は、おばけの話すなわち「怪談」に惹かれるのでしょう。おそらくその根源には、未知の世界に憧れたり、眼前の現実を超えた世界を希求してやまない心――人類進化の源でもある探求心が息づいているのだろうと思います。そしてまた、優れた怪談作品は、人の心の真実や世の中の真理を、恐怖する愉しみとともに私たちに教えてくれます。幼いころから怪談に親しむことによって、子どもたちは豊かな想像力を養い、想定外の事態に直面しても平静さを保てる強い心を育み、さらには命の尊さや他者を傷つけることの怖ろしさといった、人として大切なことのイロハを自然に身につけてゆくのです。 私たちが人生で初めて出逢う書物である「絵本」を通じて、良質な本物の怪談の世界に触れてほしい――そんな願いから「怪談えほん」シリーズは生まれました。(BOOKデータより)

ついに岩井志麻子さんの登場です!

怖いけれど、それより、妖艶なこの気配……こども絵本にはめったにないこの雰囲気。

子どもたちに体験してもらうには、絶好の機会かも。

怖くて妖艶な絵本、子どもと一緒に、お父さんにもたのしんでもらいたい絵本かもしれません〜

2014-07-18

[][][][]『かがみのなか』著/恩田陸・絵/樋口佳絵(岩崎書店)・編纂監修/東雅夫

怪談えほん (6) かがみのなか

怪談えほん (6) かがみのなか

怪談えほんシリーズ〈第2期〉、恩田陸と樋口佳絵が描く身近にひそむ恐怖の世界。いえでもまちでも、見ない日はないかがみ。かがみのなかはいつもあべこべ。少女とかがみをめぐるふしぎなお話。かがみを見るたびにふしぎな気持ちとこわさがよみがえる。 (BOOKデータより)

これも、東雅夫さん編の絵本です。

岩崎書店の「良質な本物の怪談に触れてほしい」という怪談絵本シリーズの一冊!

これまで、宮部みゆきさん、京極夏彦さんなど、大人でも怖い怪談、ミステリーなどの手練れの作家さんたちの怪談絵本が送り出されてきましたが、その新刊です。

とうとう、あの、恩田陸さんが〜!

さすがの一冊です。

今回は鏡の世界……怖いです。

子どもたちにとっては現実の怖さが迫ってくるので、ぜひ、お母さんが先に手に取ってから、大丈夫そうだと思ったら、お母さんも一緒に、子どもたちと読んであげて下さい。

小さな、幼い子は泣き出してしまうかもしれませんので、ご注意くださいね。一方で、豊かな想像力を掻き立てられて、怪談を大好きな子になるかもしれません。

本物であることは、怖さも半端でないということなのですが、その一方、この絵本から想像できる世界の大きさも半端ではないということでもあります。大人でも十分楽しめる絵本です。

子どもたちは、怖さをたのしめる年齢になってから、読んでね!(written by 越水利江子

2012-05-17

[][][][][]京極夏彦×町田尚子×東雅夫「怪談えほんトークショー」!

魔界の先達、東雅夫先生、暗闇の貴公子、京極夏彦さまが降臨!

さらに、怪談絵本『いるの いないの』の画家、町田尚子さまが〜

来る6月8日(金)19:00〜21:00

京極夏彦×町田尚子×東雅夫「怪談えほんトークショー」

原宿、ビブリオテックにて。

参加費1800円、要予約

詳しくは岩崎書店ニュースをクリック

そして、嬉しいお知らせ!

『悪い本』(作/宮部みゆき 絵/吉田尚令)が、第46回造本装丁コンクールにて、日本書籍出版協会理事長賞 児童書・絵本部門で入賞作品に選ばれたそうです〜

おめでとうございます!

『悪い本』

『いるの いないの』

2012-03-12

[][][][][]怪談絵本、出揃いました〜

東雅夫先生編纂の怪談絵本は、どれも、はんぱなく怖いです。

作家は、宮部みゆき京極夏彦、加門七海、恒川光太郎、皆川博子さま方。

この先生方が書いたと聞いただけで、怖いったらありゃしない。でも、どれも、どこか切ないし、愛しくもあるのです。……不思議です。

画家さんも第一線の方々、版元さんも、児童書出版では老舗の岩崎書店。

編纂、作家、画家、編集、版元…みなさんの心意気が伝わってきます。

怪談えほん (5) ちょうつがい きいきい

怪談えほん (5) ちょうつがい きいきい

部屋のとびらを開けると、きいきいと音がする。よく見ると、おばけがはさまって叫んでいるではないか! 怖いけど、見たい。見たいけど、怖い。加門七海と軽部武宏が奏でる、鳴り止まない恐怖…(内容紹介より)

加門七海さんは、霊感の強い作家さんで有名です。

妖しいもの怖いものを見聞きしたエッセーも沢山あります。

その加門さんが書いた怪談が怖くないはずはありません。私はこの絵本を開いて、以前読んだ加門さんの本『うわさの神仏』シリーズを思い出してしまいました。怖い神さまがいらっしゃる寺社の扉には鍵がかかっている。ゆめゆめ中へ入ってはならない…というような話を。

そういう寺社の扉も、ちょうつがいがキイキイ鳴っているのではないでしょうか。……きゃあぁぁぁ〜っ

怪談えほん (4) ゆうれいのまち (怪談えほん4)

怪談えほん (4) ゆうれいのまち (怪談えほん4)

真夜中、友だちに誘われて、ぼくは森の向こうに現れるという、ゆうれいの町を見に行った。けれど、ぼくだけゆうれいに捕まってしまい、ゆうれいの町で暮らし始めることに。そして、ぼくは何もかも忘れ、大人になるが…(内容紹介より)

真夜中にやってくる友達が「あそびにいこう」という。

もうそれだけで、じゅうぶん怖いのですが、森の向こうに幽霊の町があらわれるとか。

私も、満月の夜にお寺の森にあらわれる妖怪の夜店の物語を書いたことがありますが、妖怪はどこかユーモラスですが、幽霊は恐ろしい。

でも、この絵本に登場する幽霊たちは怖いだけでなく、なにやら切なく愛しくもあるのです。個人的には、この物語の最後の一行に癒されました。

物語は恒川光太郎さん、絵は大畑いくのさんです。(written by 越水利江子

以下はこれまでの怪談絵本のページです。

怪談絵本『いるのいないの』

怪談絵本『悪い本』『マイマイとナイナイ』

2012-02-03

[][][][]暗闇の貴公子、京極夏彦さまの絵本

怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3) 怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3)

岩崎書店の怪談絵本シリーズの新刊。

とうとう出ました!

京極夏彦さまの絵本。絵は、町田尚子さま。編纂は、東雅夫さま。

おばあさんの古い家で、しばらく暮らすことになったぼくの物語。

暗がりに見えたあれはなに? 

いるの? いないの?

たたみかけるように、恐怖にひきずりこまれる絵本です。

かつて、古い家の暗がりにおびえたことは、私たちが子ども時代には、誰もが経験しましたが、現代の子どもたちは明るいマンション住まい、吹き抜けの一戸建てなど、家の暗がりをあまり知らないのかもしれません。外へ出ても、都会は街灯、ネオンで明るすぎるぐらいです。

だからこそ、こんな絵本を待っていました。

いつか、同人仲間の作家、あさのあつこさんと話したことがありました。彼女が江戸物のシリーズを書いている時でした。

「時代小説って、真っ暗闇の恐怖がわからないと書けないんよね。時代そのものが、想像できないから」と、私はいいました(私も、常々、時代ファンタジーを書いているので…)。

「うん、そう」と、あさのさん。

「そのための取材とかした?」

「ううん。だって、今の家、一歩出たら、真っ暗闇はあちこちにあるから。田舎だし」と、あさのさん。

「ああ、いいねえ〜 それ!」

とまあ、他愛のない話ですが、真の暗闇を知っている、真っ暗闇を想像できるというのは、実は、その暗闇の奥にあるすべてのものを想像できる力にほかならないのです。

そこに潜んでいるかもしれない刺客、この世ならぬ妖しのもの、人知をこえた何ものか……その恐怖と畏敬の念こそ、人間を人間たらしく育んでくれる見えない力なのです。

光であれ闇であれ、自然に対する畏怖を忘れてしまった人間には未来はありません。

本物の恐怖を想像する力を失ってしまった日本人は、今、大変な危機に直面しているではありませんか。

怖いものの存在は、この地球が、人間だけのものではないと教えてくれます。

怖いものを想像する力こそが想像力の基本であり、作家にとっても、人間にとっても、なくてはならない生きる知恵でもあります。

子どもから怖いものを奪ってはなりません。それは、抱かれ愛される温かさと同じくらい必要なものだと、私は思っています。

いや、実際は、都会の喧騒に生きている今の大人たちこそ、問いかけねばならないのかもしれません。

あなたは、真っ暗闇の向こうに、怖いものが見えますか? (written by 越水利江子

怪談絵本シリーズの既刊『悪い本』『マイマイとナイナイ』はこちらをクリック

2011-10-15

[][][][]怪談絵本の凄み

ツイッターでも噂の、本格怪談絵本のご紹介を致します。

もう、これは、大人が読んでも怖いです。じわじわ迫ってくる恐怖体験を、ぜひ一度!

怪談えほん (1) 悪い本 怪談えほん (1) 悪い本

作/宮部みゆき 絵/吉田尚令

さすが、宮部みゆきさま。怖すぎます。

子供でもわかる設定で、じわりじわり迫ってくる恐怖。

人間の内面に深く切り込んでくる展開に息をのみ、怖いけど、ページをめくらずにいられない。

この怖さの悦楽……そして、最後は、声も出ません。ただ、茫然と、絵本を閉じるだけ。

怖い、けれど、読まずにはいられない吸引力の絵本です。

そしてまた、吉田尚令さんの絵が素晴らしく、怖い! 可愛いのに、怖い!

物語と絵がこの上なく調和した最高傑作です。

吉田尚令さん、いつか、拙作にも絵を描いて下さい〜(と、願わずにはいられません)



怪談えほん (2) マイマイとナイナイ 怪談えほん (2) マイマイとナイナイ

作/皆川博子 絵/宇野亜喜良

これはもう、神さまみたいなお二人のお作品。

物語は、優しい童話のように始まるのに、どんどん怖くなります。「まずいっ、逃げたい!」と思った時は手遅れ、絵本の主人公も、読者も囚われの身です。

宇野亜喜良さまの絵は、限りなく美しいのに、恐ろしく怖いのです。子供は泣いちゃうかもしれません。でも、一生忘れないでしょう。

世の中に暗闇がなければ、幽霊もおばけも妖怪も、人間は想像しなかったでしょう。そして、自然を畏れもしなかった。

見えない何かへの畏怖こそが、空想力であり人間力です。

怖すぎて泣いちゃう体験は、子供ばかりだけでなく、大人にも必要なのです。(written by 越水利江子