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りきおの雑記・ブログ このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter


『この世界の片隅に』観ました。すごい映画だったので観ましょう。
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2012-02-02

『Another』4話のファミレスでの会話シーンが何気に凄い件

Another面白いですね。キャラ萌えしてない段階なのにもう何度も見返してます。

さてそんなAnotherですが、4話のファミレスでの主人公の恒一と看護婦さんこと水野早苗との会話シーンのアングルが非常に興味深かったのでキャプ付きで紹介したいと思います。

最初は料理や飲み物を映してますね。奥の木の傷み具合とかさすが背景に定評のあるP.A.WORKSらしいこだわりですね。

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  • 引きの美麗さ

まず目を引いたのがこの引きのところです。引きは多くのアニメの場合、割と手抜きされてあまり動かなかったりするのですが、恒一たちはともかく他のお客さんや店員さんまでもがしっかり動いているのがわかります。

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店員さん、最初のほうでは恒一たちの近くのお客さんのオーダーを取ってますが、

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その後で奥のお客さんのオーダーも取りに行ってます。

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そして別のお客さんが恒一たちとカメラの間に入るようにしてレジに向かうと、レジ右手から女性店員さんが出てきて会計をしています。

他のお客さんの動きはさほどないものの、笑ったり軽くリアクションしたりしてて、「背景」ではないことをわからせてくれます。

また、レジに出てきた女性店員さんもなかなか可愛いですね。恒一たちよりも近い位置ってのもありますが、この店員さんまでしっかり描きこまれているのは素晴らしいですね。

  • いくつかのアングルの意味と意図とは?

あとはちょっと理由でもありそうなアングルの数々です。恒一たちのアップや近距離でのアングルはともかくとして。

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まずは横から。

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後ろから。

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斜め前から。

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再び後ろから。

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外から。

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一呼吸置いて斜め後ろから。

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最後は後ろから。

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角度的にはどうかと思うアングルもあるんですが、どうも色んな角度から2人が見られていることを示唆しているような気がするのです。見下ろすアングルは店員さんや歩いている客だったり、横や斜めの同じ目線のアングルとかだと座ってる他の客の目線、という意味もあるのかもしれません。外からのカットは、それこそ道行く人がガラス越しに観た2人、という構図にも見えますしね。店が歩道よりも一段高い場所にあるとかだと、目線の位置が低い理由にもなりそうです。

個人的に思うのは、「街の中にいる」「市民の中にいる」ことを意識させているのではないかと思ってます。引きのアングルでは、他の客や店員もいる中で話していることを描いているわけですし、3年3組の話を2人きりの空間で話しているわけじゃないという意味じゃないかと思っています。

当然、話をしている客は聴いてないか興味がわかないか、かもしれませんが、中には聞き耳立ててる人もいるかもしれない。そういうところから起こる噂もある……そんなことも示しているようなシーンなのではないかとも思うわけです。

3年3組の中では、どんな話をしても、積極的か消極的かあるいは関わりたくないかなど様々な反応もあるでしょうけど関心は嫌でもあるわけです。が、外に出てみると、その噂を知ってる人もいるでしょうが、大半の人は当初の看護婦さんみたいに知らないのだろうと思います。そういう光景を描きたかったんじゃないかと思ったりしています。だからこそ、他の客や店員の動きも細かく描いているんじゃないかと。

ちなみに、こういうリアルであり得るアングルを多用しているのは、この作品がデフォルメ的な演出を避けている印象があるのとも繋がるんじゃないかと思います。椅子の下からとか見上げるようなアングルが殆ど無いことからもわかるように。

そういや、最初の引きのアングルは高さ的には微妙かもしれませんが、レジも映っていたことからBLOOD-C1話で水島監督が描いた監視カメラ(防犯カメラ)からの2人を捉えた的な意味かなーと少し考えてしまいましたが、店の入口に立ってる客からの目線が近そうですね。

  • 時間経過の描写とその意味

引きのアングルでの、店員や他の客の動きを詳細に描いていることは、同時に恒一たちが会話をしている間も時が流れていることも示唆しているのだと思います。見切れるかどうかの位置にあるレジなんて普通は入れないだろうし入れる必要もないと考えるのでしょうけど、入れているということは、他の客は食事を済ませてこの空間から出て行っている、という時間経過の意味でも描かれているのだろうと思います。また、カット順に観ていけばわかるように、最初と最後では明らかに店内の人気がなくなっているんですよね。この2つの描き方から、2人が相当長くファミレスで会話をしていた、ということを示していると思います。では、その時間経過の意味するところは何なのでしょうか。

個人的には2つあって、1つは恒一と看護婦の水野さんの親密さを描いているのではないかと思います。水野さんは入院中から恒一とかなり話をしていたようで、退院してからも電話番号を交換してたびたび電話をしてきています。そして、数年ぶりに弟に話しかけたり仕事中にも関わらず電話してきたりと、かなり彼女のほうが熱を上げているようにも見受けられますよね。恒一のほうは、クラスメイトが口を閉ざす中で唯一に近いくらいにちゃんと話を聞いてくれたり事件について調べてくれたりするのが水野さん、という具合ですが、彼からのアプローチはあくまでも事件ありきなんですよね。まあそれでも、事件のことになると知的好奇心からかかなり長く話すのだろうと思いますし、水野さんもそれが嬉しいのでしょう。「ちょっと遅くなっちゃったけどお昼にする」というセリフからも、夜勤明けか何かな感じなのに長話をしているあたり、かなり主人公のこと好きなんでしょうね。鳴のことを好きとかからかったあたりも探りを入れているようにも見えます。

もう1つは、時間経過というよりは「客がいなくなった」ことの意味です。時間経過で客がいなくなったというよりは、恒一たちの周りから人がいなくなった、という意味だとすれば……。恒一たちが話している内容が事件のこととか3年3組のこと、「見崎鳴」とかいうキーワードすら出してるわけですが、クラスメイトや怜子さんの反応からすると、かなり禁句ばかり言ってることになるんですよね。そういう話をしているから、周囲から人が去った、あるいは消えたのではないかという推測も成り立ちそうです。

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と、まあ観てきたわけですが、このシーンだけでもこれだけ色々と考えられるってのは、脚本の力と言うよりはコンテが素晴らしいからじゃないかと思って観てみたら、吉原正行さんで、若手アニメーター育成プロジェクトにP.A.WORKSが出品した「万能野菜ニンニンマン」の監督さんだったんですねえ。このプロジェクトの作品では抜けて面白かったのでちょっと納得してます。

Another、個人的には今後への期待度も高いので、また面白いアングルやカットのある回があったらいいなあと思ってます。

【関連】『Angel Beats!との比較で楽しむアニメ「Another」

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