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りきおの雑記・ブログ このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter


『BLAME!』と『忍びの国』観ました。どちらもかなり面白かったので観ましょう。
食べログはじめました。よろしければどうぞ。

2012-12-24

2012年 テレビアニメED十選

 OPに引き続きエンディングをやります。

 10曲選ぶのにギリギリだったOPとは違い、印象的で好きな曲が多くかなり厳選して選んだ10曲になりました。引きにピッタリの曲や音楽性の高い曲など多種多様だったように感じました。買ったCDもEDのほうが断然多かったんじゃないかな? と思うくらいには充実していた印象があります。

■冬

  • ビードロ模様 やなぎなぎ(あの夏で待ってる)
ビードロ模様

ビードロ模様

 今年一番最初の衝撃がこれでしたね。やなぎなぎさん自体はAngel Beats!の麻枝准とのコラボアルバムで歌のうまい人だということは知っていてそのデビュー作ということで楽しみにはしていたんですが、そんな期待を遥かに越える曲の良さだったと思います。とにかく歌声が綺麗ですし、それを生かせる曲にもなっていたしアレンジも含めて素晴らしかったですね。

 ジェネオンが音楽もアニメ本体もどちらも作っているからなのかどうかわからないのですが、本編の引きからEDへと入るあの演出と映像の使い方は上手かったですよね。もちろんEDアニメ自体も長井龍雪さんらしい非常に良い映像だったのではないでしょうか。

  • ふたりのきもちのほんとのひみつ やすなとソーニャ(キルミーベイベー)

 典型的なキャラソン……とは言えないんじゃないかとは思いますがいい方向のキャラソン主題歌ではなかったかと思うのがキルミーEDです。我が道を行く感じというか、キルミーベイベーというアニメをすごくよく表していると思いました。OPはやすなメインでカラオケで歌うと意外にキツいんですがEDはソーニャメインなのでめっちゃ低いという差も面白かったですね。

 そして何よりEDアニメですよ。キルミーダンス! これは原作ネタ(単行本1巻カバー裏)であったわけですが、それがアニメーションとして動く姿が見れるとはって感じで良かったですね(ちなみに原作読んだのはアニメ観た後ですが)。ただこのシュールな曲と踊りを子ども向けアニメとして見せたい気がしました。絶対真似しちゃダメだよ!って描かれそうですが(このリズムでこの動きは相当無理ですけど)。

  • Hello! 中島愛(輪廻のラグランジェ)
TRY UNITE!/Hello!

TRY UNITE!/Hello!

 基本的に光る演出が多かったと思うのが輪廻のラグランジェでしたが、EDはアニメの演出が本当に素晴らしかったですね。椅子に座った3人がしょんぼりしてるところで明るい曲調がやや転調して、その場面でのメイン3人のキャスト紹介クレジットも出るというのも演出としては良かったですね。色使いも素晴らしかったです。この辺は鈴木利正さんのカラーが凄く出ている部分なのでしょうか。OPやEDには欠かせない演出家とも言えそうですね。

 もちろん曲も素晴らしかったと思います。曲調としてはOPと違う方向性ではありましたが、非常に爽やかでいい締めになっていたように感じました。ただ、OPやEDが良すぎたような気もしないでもないですね。

■春

  • Above your hand Annabel(さんかれあ)
Above your hand

Above your hand

 今年、特に目立った主題歌演出だったと思うのがラグランジェとさんかれあだと思ってます。新房シャフトで演出として腕をふるっていた小俣真一さんが別名義で初監督作品を手がけているわけですが、OPも良かったですけどEDは更に凄いというか素晴らしい演出になってましたね。曲の展開とともに光の加減が変わっていったりカクテルライトみたいな光が混じったりと、動きの少ない中でめちゃくちゃ映える演出を施していたと思います。詳しくは以前に書いた記事をどうぞ

 Annabelさんは今年3タイトルでアニメ主題歌を歌っていましたが、その中でも一番好きかもしれません。EDアニメと同じく非常に美しく、木漏れ日のようなほのかな暖かさを感じる歌声をぞんぶんに生かした1曲になっていると思います。ビックリするくらいに売れませんでしたが、バラードナンバーの中でも超抜の出来だと思います。

  • Duty Friend NIKIIE(LUPIN the Third -峰不二子という女-)
LUPIN the Third 峰不二子という女 BD-BOX [Blu-ray]

LUPIN the Third 峰不二子という女 BD-BOX [Blu-ray]

 ルパン三世のスピンオフで峰不二子をフィーチャーする。そしてそのシナリオを岡田麿里が描く……という意味ではアニメファンに強く訴えかけるものがあったのではないかと思うのが今回の不二子ルパンだったわけですが、OPがまさかの語りだけ、そしてEDはCD化されなかったこの曲でした。

 独特のクールさというかかっこ良さがありますよね、この曲。まだこの歌い手さんはさほど知名度があるわけではありませんが、プロデュースのされ方次第ではもっと有名になれる要素はあるんじゃないかと思ってます。

 演出も良かったですね。ほぼ止め絵ではありましたが、山下祐さんが演出から作監までしていたようで、ロリ不二子ちゃんの幼いのに既に娼婦のような妖艶さを醸し出してるあたりのエロスがすごく前面に出ていたように思います。素晴らしい仕事だなあと思いながら毎回観てました。

■夏

  • 100%ちゅ〜学生 七森中☆ごらく部(ゆるゆり)

 ゆるゆり2期のED。OPも良かったですけどEDは更に良かったと思います。1期のEDは「マイペースでいきましょう」というタイトル通り、あまりテンションを上げず本編のグダグダした空気感のまま同じペースで見られるような曲になってましたが、2期のこのEDでは掛け合いのテンポがかなり激しく、それこそ2期になって声優さん同士の信頼関係やスキルが高まっていった結果こういう曲ができるようになったとも言えますし、ライブでの1段階上のパフォーマンスを目指したものとも言えるのだろうと思います。

 EDアニメの色合いというか絵の感じも結構好きだったりします。そんなに動く映像にはなってませんが、1日が終わって中学から帰宅する途中の4人の何気ない1日の終わりがすごくよく映像化されていたと思います。雰囲気がすごく良いですよね。

  • ニッポン笑顔百景 桃黒亭一門(じょしらく)
ニッポン笑顔百景

ニッポン笑顔百景

 風刺というか時事ネタでもの凄く遊んでいた感のあるじょしらくでしたが、EDが桃黒亭一門ことももいろクローバーZだったのにはビックリしましたし、聴いてみても凄いインパクトがありましたね。ももいろクローバーZといえばモーレツ宇宙海賊の主題歌も歌っていたわけですがパッと聴いた時に合わない感じがありました。が、じょしらくでのももクロは最初に聴いた時から「おおっ」って感じで合っていたと思います。モーパイもじょしらくもプロデュースは前山田健一さんなわけですが、じょしらくのほうがよりアニメの主題歌としてのイメージが捉えやすかったのではないかとも感じました。

 そしてそんなももクロの曲にSDキャラを動かすEDアニメーションで彩りを添えた形となりましたが予想以上に動きましたね。絵コンテ・演出は監督でもある水島努なわけですが、氏のコンテなEDって動かさないことが多かったのです。が、ももクロのこの曲が上がってきたことで動かさないわけにはいかないだろうということで無理言って動かすEDにしたらしいのですが、細かい動きも含めていい仕事してますよね。テンポの早い曲に合わせたSDキャラの動きは、今年のアニメ主題歌でも相当なレベルだったのではないでしょうか。最終回では最終回で出てきた新キャラだったウザンヌの乱入もあるなど楽しいEDアニメだったのではないかと思います。

 個人的には曲云々だけではなく、アイドルユニットが歌うアニメ主題歌を、曲を作る側がユニットとしての持ち味を出しつつも全力でアニメに合わせてくる感じと、その曲を受け取ったアニメ制作者がどう演出して相乗効果的に高め合っていけるかという部分において、アイドル業界とアニメ業界の上手い付き合い方の一つとしても問いかけた形になったような気がしました。アイドルユニットを起用するアニメ関係者や、アニメ主題歌をプロデュースするアイドルユニットのプロデューサーにはじょしらくの例を観て考えて欲しい気がしました。

■秋

  • ラテラリティ やなぎなぎ(ヨルムンガンド PERFECT ORDER)

 またやなぎなぎかよ!! って感じですが仕方ないですよね。ヨルムンガンドはよく取り上げてますが、その中でも1期OPと2期EDは凄かったと思います。2期のEDはどんなのが来るんだろう、エレガの藤田淳平さんのプロデュースとやなぎなぎの歌声は合うのか? とか期待していましたが、期待以上の曲が来てしまいました。バンドサウンドとやなぎなぎの歌声が合うのかな、と思ってましたが、思った以上にバンドサウンドに負けず存在感を感じた歌声でした。

 ヨルムン2期はOPが1期よりもやや女性的な感じになっていたわけですが、むしろEDはバラードだった1期と比べるともの凄くアップテンポというか挑戦的な曲になっていて、よりココがアクティブになっていってる本編と合わせたような気がします。本編がより刺激的になっていってるので、そこに合わせたプロデュースになってるというのは素晴らしいですね。

  • DAYS of DASH 鈴木このみ(さくら荘のペットな彼女)

 個人的には今年一番キャッチーな主題歌じゃなかったかと思ってます。劇中で本編の引きにイントロが流れてEDへと移行していく流れがもの凄くハマる回があってすごく心地よい曲になっているような気がしました。EDの演出もよくキャラの特徴や作品内容を生かしていて毎回どうしても観てしまう感じでいい出来だと思います。

 曲そのものの出来は素晴らしいですよね。鈴木このみさんは聴けばまだ高校1年生だそうですが、その若いパワーのある歌声が存分に生きる曲調になっていると思います。この声量というか声の出方は凄いですね。もの凄く気持ちよく歌ってる感じとか、歌い手さんの年齢とキャラクターの年齢が合ってるのでそういう意味でのシンクロ率も素晴らしかったですね。

  • 夢ぐも marble(ひだまりスケッチ×ハニカム)
夢ぐも

夢ぐも

 最後にひだまりスケッチ×ハニカムEDです。ひだまりスケッチシリーズは特別編を2度ほど観ただけというにわかだったんですが、今回のシリーズから観ても全然楽しめてますね。キャラクターはすぐに把握できますし、やってることももちろんわかりやすいですしね。それでいて面白いのでなかなか素晴らしいと思ってます。余計な演出もありませんでしたしね。

 この「夢ぐも」は流れてきた瞬間「ああ、これはいい……」となりました。特別編でもmarbleさんの曲は聴いてていいなあと思ったんですが、これはもの凄くキャッチーに響いて来ましたね。本編で上級生の卒業やら進路やらという話がよく出てきていることもあって、より「終わってしまう」感じがテンポは良いのに少し寂しい感じがするメロディが相乗効果となって、EDとしてすごくふさわしい曲になっていましたよね。

 映像的にも、ゆのっちの儚げな表情が先輩たちを見送る未来というか、自身の未来を観ているような気もしてきて、作品と曲の相乗効果が凄いと思いました。

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 選び終わりました。個人的にはやなぎなぎな1年だったといえるでしょう。非常に多種多様な曲を歌え、かつ自身の存在感も出していける、そんなアニソン界にとって貴重なボーカリストが主題歌プロデュースとしてはかなり高品質なジェネオンからデビューしたというのはすごく良かったと思ってます。選出してませんが、ヨルムンガンド1期の「Ambivalentidea」も名曲だと思いますしアベレージ的にも非常に高いものがあったと思います。

 OPで選んだアニメがEDでも選んでるケースが多いですね。ヨルムンガンドはよほどのお気に入りということにもなりますが、だいたい主題歌プロデュースの上手いところがやってるということでもあるのだと思ってます。キルミーベイベーのシュールなキャラソン路線での統一感とか、さんかれあや輪廻のラグランジェの高い演出力と作品に合わせた曲、ゆるゆりの2期であることを踏まえた1期超えなキャラソン、さくら荘のペットな彼女のキャラソンOPとアニソンアーティストEDの良いとこ取りなプロデュース……とかそれぞれでしたけど、キャラソン主題歌に強いポニーキャニオン、アニソンアーティストのタイアップ曲のプロデュースに長けたジェネオンあたりが強かった気はしました。ランティスは飛び抜けた曲はさほど無かったものの比較的アベレージは高かったように思いました。

 ちなみに惜しくも選外となってしまったのは、新世界よりの「割れたリンゴ」、ジョジョアニメの「Roundabout」、人類は衰退しましたの「ユメのなかノわたしのユメ」あたりも入れたかったところでした。

 EDはOP以上に、アニメ本編を観た後に余韻に浸るためにはアニメ作品を構成する要素としてすごく重要なポジションだとも思ってます。故にいい曲が多かった今年は良かったと思いますし、来年もまたいい曲とたくさん出会えることを期待しています。

【参考】

2011年 テレビアニメED十選(自ブログ)

2012年 テレビアニメOP十選(自ブログ)

ヒグチ(@yokoline)さんによる「2012テレビアニメOP/ED3選(10選リンク付き)

こばいも(@ko_baimo)さん(flower in my head)によるテレビアニメED10選 2012

ぎけん(@c_x )さん(物理的領域の因果的閉包性)による【2012】 テレビアニメED10選

2012-12-17

中二病でも恋がしたい!11話の凸守を泣かせたシーンに見る、違和感と石原立也監督の存在

 中二病でも恋がしたい!11話を観ててビックリしました。薄々は感じていたのですが、六花以外のキャラの扱いがかなり酷かったですね。くみん先輩はもちろん全然いなくても大丈夫でしたし、モリサマーも完全にサポート要員、凸守に関してはただ年上キャラが八つ当たり気味に泣かせただけだったんじゃないかと感じてしまって凄く気分が悪かったです。まあ僕が個人的に凸守のことを気に入ってるからってのもあるんですが、あの場面は凸守がアニメオリジナルキャラということもあり「お前ら娘泣かせてどうするんだよ……」と思って観てました。

 しかしここで少し疑問が。京アニはアニメに出てきたキャラを基本的に大切にする制作会社だというイメージがありますが、それは一体どこからついたイメージなのかどうかって部分です。明確に言っているのはけいおんでの山田尚子監督なんですよね。しかしこの中二恋は石原立也監督です。シリーズ構成も吉田玲子さんと花田十輝さんで違いはありますが花田先生はけいおんでも多くの話数を担当されているのでそこの違いはさほど大きな理由にはならないように思っています。だとすると、山田監督と石原監督という監督の違いで生じた違いが明確に出ていたのだろうと考えられます。今回は監督の違いによるところではないかと考えられる、中二恋の違和感について考えていきたいと思います。

  • CLANNADテニス回と似ていた唐突感と断絶さ

 今回の中二恋の展開がもの凄く唐突というか、場面そのものというよりはメインキャラ同士で諌めるというか強い口調で泣かせる、というシーンで見せたことがすごく違和感があったわけですが、その場面が何かに似てたなあ……と考えて思いついたのが、CLANNADのテニス回のシーンでした。CLANNADは中二恋と同じく石原立也監督なんですよね。詳しくは覚えてませんが、メインヒロインである古河渚以外のヒロインのフラグを全て折るという荒業を見せたわけです。何がどう似ているのか? と言えば、それまでは他のヒロインたちとも良好な関係を築いていたのにあの1シーンだけでポッキリ行ってしまったわけです。CLANNADはその後もとりあえずは出てきていたようには思いますが、そういう関係にはならないんだろうなということをいきなり示唆したわけですし、中二恋も凸守というか中二病そのものをいきなり全否定しだしたというのでは似たような感じではなかったかと思っています。中二恋でどの辺から中二病であることを否定し始めていたのかがちょっと微妙に気付けていないのですが、少なくとも勇太は凸守の中二病を否定する立場では無かったはずです。六花は中二病の同志でもあり、中二病な六花だからこそ好きだった凸守なわけで、その凸守に六花が中二病から卒業することを止めようとすることをやめさせるのは、好きだった人を奪うことと同義ではないかとも思うわけです。ぶっちゃけ勇太が略奪したような感じにも受け取れます。CLANNADではそうではなかったのですが、朋也が渚しか観てないという事実と、それを他ヒロインの前で見せつけるかのようなことになっていたということで、CLANNADでも略奪愛的な感じにもなっていたような気がします。

 CLANNADはアニメオリジナル展開でもありすごく唐突というか流れには無かった展開だったこともあり驚きましたが(原作ファンでしたがさほど嫌な感じでは無かった)、力技過ぎるなあとは思っていました。中二恋では、事前の学校でのシーンだけで凸守が六花から引き離されて諦めたシーンは終わったのかと思いきや更にあそこでああ描く蛇足感もあるんですが、まあこの作品で誰かが誰かを号泣させるくらいに怒鳴りまくるシーンがあるのか、という違和感は拭えませんでした。という感じで一緒ではありませんでしたが、近いものを感じてしまいました。

  • ヒロインのみ輝かせたらいい石原監督と、モブまでみんな我が子な山田監督

 先ほどの項目と重なる部分があるのですが、ここで石原立也監督の作風を思い出してみましょう。残念ながらハルヒは観てないのでちょっと分かりかねるのですが、Key原作アニメでの監督の作風はどんな感じなのでしょうか。AIRはともかくとして、CLANNADがさきほど書いた通り、そしてKanonでも名雪ファンが怒ったとかありましたし構成としてはあまり評価は高くないという感じでした。全体的に、1人のメインヒロインが立てば良いとか、あるいは両立できないヒロインについては不遇になっても構わない、という傾向があるように感じました。

 石原立也監督といえば鍵っ子(Key作品の原作ファン)ということで知られているように、Key原作アニメは原作ファン的な目線で描かれていたように感じます。が、それでも叩く人がいたように、良くも悪くも自身が面白いと感じる部分を強調し、逆にあまりそうは思わない部分を改変したりカットしたりしていたように感じました。CLANNADでは風子シナリオをあれだけしっかりやって杏とか智代を番外編に回すとかやってましたしキャラ格差が凄かったわけですが、それこそが石原監督の作風というか傾向ではないかと思うわけです。

 けいおんだけですが、山田尚子監督の作風はそうじゃない感じですよね。1期こそメインキャラ周辺以外のキャラ描写はさほどでもありませんでしたが、2期はアニメオリジナル展開が多かったこともありますが、非常にキャラの描き分けとかモブキャラの描写を繊細に施していたように感じました。メインキャラ5人の登場比率や配分もそれなりに考えられ、ある意味ではプリキュアくらいには気を遣っていたようにも感じました。要は、捨てキャラを作らない作風なのかなーという感じです。もちろんメイン以上にモブが目立つバランスではダメなわけですが、そこはメインとメイン以外、そしてそれ以外のサブキャラという感じで回想的にしておいて、でもそのランクに属しているキャラの中での描写や待遇の差はあまり付けないようにしているように感じました。

 つまりは、山田監督が中二恋を作っていれば、わざわざオリキャラとして登場させたくみん先輩を使い切れないなんてことは無かったでしょうし、六花の変化を受け入れさせるために勇太が凸守を泣かせるなんてシーンも入れなかっただろう、ということです。森夏ももっと活躍させられたでしょうし、作風的にももっと中二病患者にとって優しい感じになっていたような気がするわけです。

 関係ないですが、石原監督はあまり中二病をよくわかってないというか、中二病の女の子がどう可愛いかを理解できていないんじゃないかと感じていますがどうでしょうか? 日常の時もそうでしたが、原作を面白いと思っていたり、原作がどう面白いのかをしっかり理解できている時とそうでない時の差が結構激しいのかな、という印象があったりします。だからこう、中二病を愛する作風だったはずが何か否定的な方向になってきているのかな……と感じています。脚本の花田十輝先生はシュタインズ・ゲートやカンピオーネ!など様々な中二病アニメを手がけていますし、そういえば凸守役で凄い泣き演技を披露してくれた上坂すみれさんもロシア・ミリタリヲタで中二病患者さんでもあるわけですから、違和感あったんじゃないかあとか考えていますがどうでしょうか。

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 「日常」は面白く無いと思ってますが、それは作風とかギャグ演出の微妙さだけでは無かったのかもしれないと今は感じています。京都アニメーションでも、「氷菓」の武本康弘監督あたりだと割とバランスの良い作風になっているような気がするんですが、石原立也監督だとかなり地雷なのかもしれないですね。京アニは次のクールから山田尚子監督・シリーズ構成吉田玲子さんのオリジナルアニメ「たまこまーけっと」が始まりますが、恐らくは優しい世界観で不遇なキャラなどいないし理不尽に泣かされることもない作品になるんじゃないかと思っていたりします。まあ作風で縛り付けるのも良くないのですが、監督による違いみたいなものを感じられたらいいのになって思っています。

2012-12-16

2012年 テレビアニメOP十選

 さて、今年も残すところわずかとなりましたので、アニメ関連の十選をそろそろ選んでいきたいと思います。まずは、昨年は記事にしようとしていたのに記事にならなかったアニメのOP十選をいきたいと思います。

 今年のアニメOPを振り返ると……さほど豊作だったとは言えないような気がしてきます。というのも、リストアップの段階で10曲しか出て来なかったんですよね。全部のアニメを観ているわけじゃないので断言はできませんが、2011年のアニソンは本当に多彩で充実していたと思います。

 まあそんな中ですが、個人的に好きな2012年のアニメ主題歌を発表していきたいと思いますのでお付き合いください。

■冬

  • Happy Girl 喜多村英梨(パパのいうことを聞きなさい!)
Happy Girl

Happy Girl

 今年のベストOPはこれじゃないかと思ってます。正直素晴らしいですよね。キタエリのアニメOPはまよチキ!のBe Starters!とかC3の紋とかも良かったのですけど、この曲は1回目に聴いた時から素晴らしかったですね。パパ聞きは内容的に微妙だったのですけど、それでもこのOPが素晴らしいってことは全く揺らがなかったのでいい曲だったのではないかと思ってます。ライブでもやはり盛り上がりましたから。キタエリは歌も上手いと思うのですが、早口になるところも滑舌の良さで映えますし、そもそも曲自体もキャッチーで良い感じですし、この路線でもキタエリは殺っていける気はしました。

  • キルミーのベイベー! やすなとソーニャ(キルミーベイベー)

 あまり流行らなかったキルミーベイベーOPです。まあ本編はあまり売れませんでしたが主題歌はまずまず売れたという結果になりました。曲そのものは、原作のカオスかつシュールな世界観を体現していたと思いますし、OPアニメも面白いので雰囲気的にも良い感じではないかと思ってます。

 「起」盤のさらにウザいやつVer.のアレンジが非常に素晴らしいので、もし後からお求めならぜひこのバージョンをおすすめします。折部やすなのウザさ全開で素晴らしかったですね。

  • TRY UNITE! 中島愛(輪廻のラグランジェ)
TRY UNITE!/Hello!

TRY UNITE!/Hello!

 聖地アニメの失敗例みたいに言われている輪廻のラグランジェのOPです。個人的には後ろにある宇宙規模の世界観とご当地ものという組み合わせのミスマッチ感があったかな、と思っています。

 それはそうとこの曲は素晴らしいですよね。中島愛さんはアーティストとしてどんなものかをよく知らなかった自分にとって、この曲調は目新しかったのとボーカルも透明感があって良かったです。まあ何と言っても「まるっ」という石原夏織さんの合いの手が入ってるのが良いですよねw もちろんそれに合わせたアニメの演出も素晴らしかったです。

  • 二言目 戦場ヶ原ひたぎ(偽物語)
「偽物語」 第二巻/かれんビー(中)【完全生産限定版】 [Blu-ray]

「偽物語」 第二巻/かれんビー(中)【完全生産限定版】 [Blu-ray]

 化物語を観てない自分にとって偽物語は面白いと思ったことがほとんどありませんが、この曲は素晴らしかったですね。斎藤千和さんの歌は聴いたこと無かったんですが、ひたぎさんのやや病んでる感じながらも優しく包み込んでくれるような雰囲気の歌い方やメロディーがすごく好きでDLで買ってしまいました。フルも素晴らしいですね。

 OPアニメも、いかにもシャフトって感じの演出で良かったですね。もちろん映像としてもすごく映えますし、曲とのマッチングも素晴らしいと思います。こういうレベルのOPアニメを3つも作るんですからさすがですね。

■春

  • Borderland 川田まみ(ヨルムンガンド)

 今年もしかすると一番面白かったといえるのかもしれないヨルムンガンドですが、間違いなくこの曲が面白さに火をつけてくれたと言えると思います。何よりかっこいいですよね。イントロ……からの曲の入りからのドラムがドンパチの多い本編へのワクワク感を増幅させてくれると思います。

 川田まみはジェネオンアニメの看板アーティストだと思いますが、禁書も良かったですしこちらも良いですよね。期待を裏切らない出来で素晴らしかったと思います。

  • 絵空事 nano.RIPE(さんかれあ)
絵空事

絵空事

 以前に記事にしましたが、nano.RIPEの曲だけを考えると人類は衰退しましたの「リアルワールド」のほうが良かったとは思ってます。が、演出的を含めると演出が素晴らしく曲の聴こえ方も高めてくれたと思います。nano.RIPEは花咲くいろはでも主題歌を歌ってましたが、ようやく今年になってアニソンアーティストとして認められてきたのかな、とも感じました。

■夏

  • いぇす! ゆゆゆ☆ゆるゆり♪♪ 七森中☆ごらく部(ゆるゆり♪♪)

 個人的にはやや微妙だったゆるゆり2期ですが、主題歌に関しては1期超えしたんじゃないかと思ってます。

 よりアニソンライブで盛り上がれるアップテンポで掛け合い的な歌い方が面白いですよね。1期を踏まえて出来た土台の上に作ったという意味では、より難易度を上げた曲に挑戦させていた「けいおん」の1期→2期のようなイメージもあります。とにかく賑やかで楽しいですね。ほぼソロで歌っているパートがないというのもすごく良い感じです。あまりごらく部のゆとり的な面が無いのですが、ライブでは間違いなく楽しいししんどいと思います。

■秋

  • 君が夢を連れてきた ペットな彼女たち(さくら荘のペットな彼女)

 おっぱい強調形のジャケット! 三方の端がおっぱいってのは素敵なジャケットですね。今回上げた曲の中ではゆるゆりやキルミーベイベーと同じくキャラソン名義の主題歌なんですが、ゆるゆりにキルミーはもの凄くキャラソン的な感じなのと対照的に、さくら荘のOPはあまりキャラソンというかキャラボイスに近い感じではなく声優さんたちによる合唱曲的な感じがしました。そういう意味ではTARI TARIのキャラソンに近いのかもしれませんね。音楽がテーマのアニメではありませんが、キャラソンとして最適化した感じではなく、一緒に歌って曲としての完成度を高めた感じがしました。でも、サビの変なエフェクトは要らなかったですけどね。

  • DreamRiser ChouCho(ガールズ&パンツァー)
DreamRiser

DreamRiser

 10.5話も決まり最終回は来年3月放送と決まるなどお騒がせな感じにもなっちゃったガルパンですが、内容はもちろん面白いですよね。

 初動は2000枚にも届かず曲調もかなり地味な感じにも聴こえていましたが、聴いていくうちに爽やかで青春してるなあ……という感じに聴こえてきますよね。ともすれば本編は鉄と砲弾とって感じになって重々しいので、このくらい軽快な曲が合うとも言えると思います。

  • UNDER / SHAFT 黒崎真音(ヨルムンガンドPERFECT ORDER)

 最後にヨルムン2期を。またヨルムンかよ!!って感じですがまあいい曲をプロデュースしてるんですから仕方ないですよね。

 さすがに1期の川田まみの「Borderland」から比べると格好良さみたいなものがかなり足りない感じなんですが、1期がどちらかと言えばココ部隊の凄まじさとか萌えとかとは程遠い作品内容だったりとかでそういう面を曲からも出したかったんだろうと考えると、2期ではよりココというキャラクターに焦点を当てるような作りになっている2期内容に即したものになっているような気がします。曲調から女性的な面が出ていてこれはこれで良かったと思います。

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 こんな感じになりました。僕が観ていたアニメがたまたまだったのかもしれませんし、曲そのものの良さではなく作品そのものの面白さに引っ張られた結果になったんじゃないかと思います。アニソン界にはあまり無かったようなところから持ってきたような曲があまり無かったりと、OPに関しては目新しさのない1年だったんじゃないかな……という感じでした。

 来年は選ぶのに苦労するくらいの感じになってほしいと思ってます。

 あ、最後に、「テレビ」アニメという括りを設けないのであれば……、

ルミナス(期間生産限定アニメ盤)

ルミナス(期間生産限定アニメ盤)

 劇場版魔法少女まどか☆マギカOPのルミナスで決まりなんですけどね。圧倒的でした。

【関連】

テレビアニメED十選(このブログ)

ぎけん(@giken03)さんによる【2012】 テレビアニメOP10選

ヒグチ(@yokoline)さんによる「2012テレビアニメOP/ED3選(10選リンク付き)」

http://togetter.com/li/419926

2012-12-10

ガールズ&パンツァーの人気を支える(?)良い意味でのいい加減な世界観とあくまで真面目なキャラクターたち

 どうやら、ニコニコ市場の予約数の増加っぷりや某ランキングの推移を見る限り、今期アニメで最も売れそうなアニメとしてガールズ&パンツァー(ガルパン)と言い切れるレベルにまでなってきました。ぶっちゃけ観るたびに面白くなってきてますし感触としても間違いない感じだと思っています。

ガールズ&パンツァー (初回限定生産) 1 [Blu-ray]

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 水島努監督作品が好きな自分としては、まあ嬉しいのは嬉しいのですが、監督の作品は割とマニアックというかさほど売れ線に乗ることは無いと思っていましたし、ガルパンもそこそこマニアックかなとも思っていたのでちょっとビックリなのですが、色々な要素が上手くかみ合った結果だとは思います。

 その中でも、ガルパンの世界観やら設定がもの凄くいい加減なところが面白いのではないかと思っています。オリジナルアニメであれば、基本的にはもの凄く世界観を作ってきたりその世界ならではの価値観やシステムを構築し、それを物語と噛みあわせたり、あるいはそこから生じる矛盾点を埋めるための設定を加えたりなどの設計的なことを行なっているアニメも多いことと思います。ですが、ガルパンはその辺がもの凄くいい加減です。「戦車道」なんていう架空の競技をでっち上げて実際の町中で乗り回すどころか大砲をぶっ放したりとやりたい放題です。「輪廻のラグランジェ」では町を壊さないようにという地元の要望を聞き入れて作品にも反映したようなのですが、ガルパンでは市街戦をして戦車が実際にある旅館に突っ込んだりもしています。そこでの突っ込まれた旅館の主人がラッキーみたいなことを言ってるもの無茶苦茶ですが、現実の旅館でも予約好調で、ガルパンタイアップの宿泊企画は休前日やコミケ期間などは既に予約満了してしまうなど現実にも反映されてしまうような状態になっています。

 このようないい加減なガルパンの世界観ですが、個人的にはその辺のいい加減な世界観の作り方が良いのかな? と思っています。ガルパンでは戦車道もそうですが、空母島にある学校に通っていたりという時点ですごく非現実的な世界であることを物語っているわけですが、戦車道といいある程度そういう世界観であることを1,2話までにかなり見せていたと思います。その下地があるものだから、割と何でもありな世界観でありながらその上での青春が描けているのではないかと思っています。

 ガルパンは青春モノだと思っています。ギャグものでもコメディものでも青春は描けると思うのですが、ガルパンで描いているのはどちらかと言えばスポコンに近い青春ではないかと思っていますがまあそこはさておき。彼女らは無茶苦茶な世界観ではありますが、その中で青春を駆け抜けるわけですよ。そこがおかしみでもあり面白さにも繋がっているのではないかと思うわけです。例えば、大洗女子のあんこうチームなんかはすごく真面目だとは思うんですが、その他のチームも至って真面目なんですよね。バレー部はバレー部で、歴女は歴女でどちらもキャラが濃いだけでふさげてなんかはいません。生徒会チームは会長は干しいも食ってるだけではありますがそれでも全体は観てるように感じますし、他の二人は非常に真面目ですよね。唯一下級生チームだけはもの凄く遊んでいるわけですけど、スポコン的な青春ではなくここだけはコメディ作品的な青春を送っていると考えるとふざけているとは言い切れなくなると思います。他校のチームも極めて真面目ですよね。戦車の中でお茶をするのは習慣なんだったら仕方ないですし、行軍の際に歌を歌い出すのは戦争映画とかではよくある(?)光景なのでふざけてなんかないですよね。ただそのキャラにとっては真面目というか普通のことなのですが、視聴者からすればとてもシュールで可笑しみのある光景なわけです。水島監督でいえばイカ娘とかAnotherあたりにそれを感じることが出来るような気がしますし、有名なアニメだとまどマギの暁美ほむらあたりがいい例かなと思ってます。ただそれもこのヘンテコな世界観の上にあるわけで、どちらかと言えばキャラクターの魅力の付加価値になったり、ともすれば重厚になりがちな戦車描写に緩さをプラスしてバランスを取ってるとも言えると思います。

 水島努監督と言えば先程も挙げたイカ娘なんかが、強烈な違和感のある存在を出して非現実的な世界観であることを示しておきながらそこの説明をせずキャラクターたちは受け入れてしまうという感じで描かれてますが、ガルパンも同じ方式なんですよね。戦車道の成り立ちや現代と何処で分離してしまったのか不明な世界観については、もしかしたら詳細な裏設定があるのかもしれませんが、恐らくはイカ娘の存在や生い立ちについての設定は殆ど無いのだろうと思うのと同じように、ガルパンの世界観や戦車道の設定についてはそんな詳細なものはないような気がします。この辺は、アザゼルさんやAnother、じょしらくなんかにも通じる世界観の作り方なのかもしれませんが、監督がこれまでアニメにしてきた作品によくあるパターンでもあると言えると思っています。得意な形を初のオリジナルに持ってくるのは自然な流れとも言えるでしょう。

 先ほどチラッと挙げた「魔法少女まどか☆マギカ」なんかだと、魔女と魔法少女とキュゥべえと契約とかソウルジェムとか、そういう世界観やシステム的な設定の面白さみたいなものがあったと思ってますが、ガルパンではむしろそこを詰めず、ツッコミどころ満載のまま更にネタを被せてくるという感じから、視聴者に細かいことを考えさせる間を与えない作りが、よりアニメファンにウケた要因ではあると思っています。そういう意味では、いい加減でも見栄え的に、あるいは話の流れ的に面白く出来る世界観や設定が人気の一つの要因になっているのではないでしょうか。もちろん、監督の得意手でもある絶妙なテンポと演出があってこそではありますけどね。

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 そんなガルパンも終盤に差し掛かって来ました。期待以上に面白かったロシアチームの上坂すみれさんの起用とか、まだまだ何かやらかしてくれるような気がしてて楽しみですが終わらせてしまうのが勿体ない気もしますね。とりあえず最後まで無事放送されて欲しいです。

(ガルパンサントラ、あんこう踊りやロシアチームの歌も入ってるそうですよ)

2012-12-02

ガールズ&パンツァーでのゲストキャラに有名声優を起用している意図や意味とは?

 ガールズ&パンツァーのアメリカチームの声優の豪華さにビックリしました。というか、あんこうチームでも他のアニメで頻繁に見かけるのは茅野愛衣と井口裕香くらいですし、主人公のみほ役の渕上舞でもそれほどの知名度はありません。大洗女子の他のメンバーを観てると、中堅どころを揃えている感じの生徒会チームや渋い人選な気がする歴女チーム、女優として活動してたり吹き替えのほうが仕事が多かったりする声優さんなど玉石混交なバレー部チーム、ほとんど新人ばかりを揃えた1年生チーム……などキャッチーさはあまりないような人選な気がします。そんな中で、アメリカチームにはリーダーに川澄綾子さんを、作戦役(?)として平野綾、優秀な狙撃手として伊瀬茉莉也さんを起用するという豪華さですから目立つと思います。

 他にも、イギリスチームのリーダーにはキタエリこと喜多村英梨だったり、主人公の姉とチームメイトが田中理恵さんと生天目仁美さんだとか、教官が椎名へきるだとか、それほど出番の多くないキャラにネームバリューのある声優さんを起用しているような気さえしています。

 こうした、ゲストキャラやサブキャラに有名な声優さんを起用しているガルパンの采配の意味について考えてみようと思います。

  • 短時間でキャラを立てられる声優さんだから

 まず感じたのが、少ない登場時間・回数でキャラの持ち味を出すため、なのではないかと思いました。特に5,6話でのアメリカチームで無線傍受をしてた平野綾のキャラクターが良かったですよね。おそらく今後はほとんど出てこないでしょうけど、この5,6話では色々と大活躍でした。悪巧みをし、しかし逆に悟られてしまって逆襲を受け慌てたり喚いたり、味方が来るとまた強気になったりと、この短い時間の間に色んな面を見せていたと思います。個人的に、声優平野綾は好きですし上手いと思うんですがそれを存分に生かした起用だったのではないかと思いましたし、2012年は声優として深夜アニメに出演したのはリコーダーとランドセルくらいしかなかったという感じでものすごく敬遠されていた感がありました。そうした流れにも逆らっての起用だったような気もして良かったのではないかと思いました。典型的なアメリカ親父?的な豪快さと明るさは川澄綾んに演じてもらうことで出していたように感じました。まあ川澄さんなら何でも出来るといえば出来るんでしょうけど、ここも今後はあまり出て来ないであろうキャラに起用することで印象を強くさせる効果を狙っていたように思いました。

 同じようなことがキタエリをイギリスチームのリーダーに起用したことでも言えると思います。このチームと再び相まみえることがあるのかどうかわかりませんが、彼女を起用した意味はあの格言というかジョークでしょうね。あの、笑えるわけでもないし意味もよくわからないジョークをキタエリボイスで印象的に視聴者に伝えるそのことこそが起用の意図だったのではないかと思います。まあ解説もしてくれるので、そういう役目も担っているんでしょうけどね。

  • 若手声優のレベルアップのため?

 なくはないのですが、深夜アニメにおいて30代以上の中堅やベテランの女性声優さんと20代前半かそれ以下の若手女性声優さんとが共演することはそれほど多くないような気がします。言い換えると共演そのものは多くても、例えばメインキャラは全員若手で中堅以上の声優さんはお姉さんやお母さんキャラというケースはかなり多いと思います。もちろんガルパンでも、教官役として椎名へきるを起用するなどしてはいますのでそういう起用もされてはいるようですが、大半のキャラクターは一緒に戦車道をやっている仲間かあるいはライバル……というか同じ女子高生なんですよね。

 同じチーム内の声優さんは割と近い年齢の人を組み合わせているような感じではあってよりチームとしての一体感を増すように作られているような気がしますが、一方でチームの垣根を超えると全く違う年代だったりキャリアの声優さんがいたりするわけです。アフレコというのは基本的にはキャストが全員揃ってやるものらしいので声優さんの人数が多いガルパンではどんな感じなのか気になるところですが、要は若手声優さんが先輩声優さんの仕事ぶりを間近で見られるわけじゃないですか。しかもお母さん役としての演技ではなく、同じ女子高生役としての演技を、ですから結構貴重なのではないかと思うわけです。学ぶかどうか、レベルアップに繋がるかどうかはわかりませんが、少なくともそういう機会も出来るような現場を作っているのではないかと思っています。

 水島努監督といえばキャッチーさの無いキャスティングが特徴的ですが、若手声優さんを主人公とかメインどころで起用しても、全体として観るとバランス良く配置されていたりもするわけです。個人的には相当声優さんに対する知識は深い監督さんだとも思いますので、そこまで計算されているのではないかなあとか勝手に考えてます。

 監督が若手を起用したがるのかどうかはわからないのですが、金元寿子さんや高森奈津美さん、佐倉綾音さんあたりは監督作品に起用後、レベルアップしたかどうかはわからないまでも仕事が増えているようにも感じますので、事務所側からの推薦も結構あるんじゃないかなと思ってますがどうでしょうか。憶測の域を出ない部分ではありますが……。

  • 中堅・ベテラン声優の活躍の場を設ける意味

 先ほどの項目と被りますが、ある一定以上のキャリアや年齢に達した女性声優さんはお姉さん役とかお母さん役にシフトしてしまい、女子中学生や女子高生キャラを任されることが少なくなります。ただこのガルパンにおいてはそうした中堅以上の声優さんにも同じ女子高生役を複数任せていたりします。演技力的には申し分なく、ただ女子高生役ではあまり見なくなったような人たちを個性的なキャラに起用することで、再び少女の役もいかが? という提案みたいなことを兼ねているのではないかとも思ったりしています。まあ歴女チームとか女子高生設定なのに女子高生には見えなかったりもするんですが(汗。

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 まあ他のアニメでも普通にやってることもありますが、特に最初の理由が一番だとは思ってますしその意図はあったと思います。

 次回はロシア(ソ連?)チームが相手ですが、そのチームのキャスティングがどんな感じなのかが楽しみですね(キャスト自体は既に発表されてはいますけども)。

プラッツ 1/35 ガールズ&パンツァー IV号戦車D型 あんこうチームver プラモデル

プラッツ 1/35 ガールズ&パンツァー IV号戦車D型 あんこうチームver プラモデル