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りきおの雑記・ブログ このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter


『BLAME!』と『忍びの国』観ました。どちらもかなり面白かったので観ましょう。
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2013-11-25

無謀だった? ポニーキャニオンのアニメ化大賞

 ポニーキャニオンがアニメ化大賞という企画を立ち上げていることはご存知でしょうか? そろそろ受賞作品の発表だとサイトを観に行っているんですが延期され、現在のところ「11月末」を発表の時期とされています。が、今日現在でまだ発表がない状態なので選考が難航しているのかなと思っています。

http://animeka.jp/

 さてそんなアニメ化大賞ですが、ポニーキャニオンが公募でアニメ化の企画やシナリオを集めてやる賞というかなり無茶な企画だと思ってますが、そもそもこれでアニメ化して人気が出るような企画が集まるとか無茶すぎるのではないかという気になってきました。一応審査員にはアニメ制作会社でも大手のJ.C.STAFFにA-1Pictures、Production I.Gにグッドスマイルカンパニー、ニトロプラスにポニーキャニオンが名を連ね豪華でアニメ化に近そうな雰囲気もありますが、例えば小説やマンガを審査する際には専門でもある出版社の人間がいなくても良いのか? などと考えると選考委員に偏りが観られるように思います。アニメの元になるアイデアとして純粋に観るという観点からすると良いのかもしれませんが、視点としてはちょっと不安な感じがします。また「アニメ化するためのオリジナル原作全般」という募集の仕方もハッキリ言って大雑把過ぎて何を応募すれば近道なのかが全く見えてきません。こういう賞であれば、ある程度目安になりそうなところを絞らないと作品そのものが集まりにくく、その意味では募集の書き方としては最悪といって良いのではないかと思います。

 ではどうしてこのやり方がマズイのか。他の賞を観て考えてみましょう。

  • 京アニ大賞の場合

http://www.kyotoanimation.co.jp/kyoani_award/

 まずは「京都アニメーション大賞」こと京アニ大賞です。ここは全く協賛企業みたいなものがなく、京アニ社内で選考され、小説化も京アニエスマ文庫からされるものだとわかります。小説として出版された場合にどのくらい作者側に権利があるのかちょっとわかりかねますが、4回やって1度も出ていない大賞の100万円よりもたった10万円の奨励賞の安さからだんだんと作品が集まらなくなったのか、第3回では奨励賞も含め1つも受賞作が無かったという事態にまでなってしまいました。

 このまま京アニ大賞は無くなってしまうのかと思っていましたが、ようやく過去の受賞作が日の目を見ることになったのが「中二病でも恋がしたい!」のアニメ化でした。中二病アニメは原作からかなり改変はされていたようですが、それでも京都アニメーションの高い作画力でアニメ化されなかなかのヒットを収めました。そして原作というよりはもう完全に原案レベルになってましたが「Free!」も京アニ大賞出身作でアニメとして大ヒットをし、現在3作目となる「境界の彼方」のアニメも始まるなど着々と実績を重ねていっています。

 京アニ大賞の強みはもちろん、京都アニメーション制作でアニメ化されやすい、という部分でしょう。第2回までの奨励賞受賞作は小説部門で9作ありましたがうち3作がアニメ化されています。内容の良し悪しについてはともかくとしても、あの京アニが本当にアニメにしてくれるというのは、京アニ作品のファンであれば大きなモチベーションとなるでしょう。もちろん、京アニエスマ文庫の販路の弱さや他との繋がりの弱さ、イマイチ見えない作者側へのメリットなど、他の出版社系の大きな賞に比べて京アニ大賞に応募する動機にはあまり繋がらないような気はしてます。が、やはり京アニでのアニメ化に一番近い賞、となると意味合いは違ってくるような気がします。

 京アニ大賞は、京アニが独自にアニメ化出来るような原案を集めたいがために始めたような賞だったと思いますが、ちゃんと自分のところでアニメ化しヒット作まで出せているので、自らが実績作りをしたことになると思います。おかげでか第3回では受賞作ゼロだったのが、今年の第4回では小説部門だけではありますがまた3作が奨励賞受賞となっています。大賞を出すような作品レベルではないのかもしれないのが気がかりですが、この分だとまた作品が集まるようになりそうです。

  • キネノベ大賞の場合

http://kineticnovel.jp/gp/index.html

 アニメやラノベ関係を中心に観てる人だと馴染みが薄いかもしれませんが、Keyなどのブランドを抱える美少女ゲームの大手、ビジュアルアーツが主催で始めた「キネティックノベル大賞」(キネノベ大賞)というのがあります。これはこれから賞が始まるぞ!って時の説明会に参加したこともあって気にしているのですが、その時の意気込みや根回しの仕方が半端無かったのを記憶しています。

 こちらの賞の強みは、出版社や作家、クリエイターにゲーム会社社長など多数の審査員が顔を揃えていることです。大賞の500万円!ってのもすごく魅力的ですが(大賞受賞作はまだないそうですが)、既にその他の賞を受賞した方は様々な形で商業作品へと関わるようになっています。審査員に色んな人がいるということで、例えば小説に向いていそうだとわかれば商業作家として出版社が編集をつけて小説を描かせるでしょうし、ゲームのシナリオ向けだと思えばライターとして発注があるかもしれませんし、イラスト部門や音楽部門でもそれぞれに適性を見出されて、その時は大きな賞をもらえなかったとしても商業作家としてのキッカケを見いだせるかもしれない。そういう魅力があるように思えます。

 正直、キネノベ大賞から自身の作品がアニメ化されるまでとなるとちょっと道のりが長すぎる気はしないでもありません。が、何もアニメ化だけが成功なわけではないですし、本当に持ってる人なら続けていけばたどり着けるのかもしれません。何より、業界で仕事するチャンスが欲しい!という人にはかなり魅力的な賞になってるようには思うので、これからも続けていって欲しいですね。そしていずれは大賞を取るような作品が出てきて欲しいです。有名レーベルの大賞に出るような作品を超えるものはなかなか出てこないかもしれませんけども。

■以前にキネノベ大賞の記事を書いた時のもの

http://d.hatena.ne.jp/rikio0505/20100616

  • ポニキャアニメ化大賞はどうなる?

 そうしたことを踏まえてのポニキャのアニメ化大賞を観てみましょう。賞金が大賞の100万円と特別賞の30万円というやや渋ちんなのはまず気になりますが、それ以上にここで受賞したからといって次に繋がっていくか?となると道筋は全く見えないと思います。ポニキャはラノベレーベルも立ち上げて小説はそちらで刊行されるのかもしれませんが、そもそも編集の人間がどうなっているのかもわかりませんし、レーベルとして発展していくのかが未知数過ぎます。ポニキャは京アニのように自前で出版もしていきたいような感じを受けるのですが、にしても見切り発車過ぎます。ましてや小説化出来ないようなアニメの企画とかシナリオなんかで、アニメ化までには至らないけどそこそこ面白いもの、が来てしまった時にどうするのか? この辺が全く見えてきません。

 そしてもう一つ気になっているのが、そもそもオリジナルアニメの企画とか原作を公募すること事態の無茶さについてです。小説や絵、音楽であれば、同人で活動していたりする人たちであればそれなりにノウハウも技術もある人はあるでしょう。なのでそこから商業作家レベルのものが出てきても不思議はありません。

 ただ、アニメの「企画」についてはどうでしょう? もちろん、オリジナルの小説やマンガを描くような人ならオリジナルのアニメの企画も考えつくもの……とはとても思えないのです。

 というのもアニメの企画って、そもそもは常に「アニメ化して面白くなりそうな企画や原作はないかなー」って考えている製作会社や制作会社のプロデューサーたちが考えているもので、ごくごく少数の人たちによって進められていたものです。アニメの本数を作りたくてもアイデアが無ければ作れませんから、そうしたアイデアの部分を公募しようというのがこの賞だとは思うのですが、素人で、テレビアニメシリーズとして面白くなりそうなアニメのアイデアを常に考えているような人ってどのくらいいるのかな、と思うわけです。要は専門職的に考えられているような部分なのに素人が考えついたようなアイデアがどこまで使えるのかという疑問があります。

 無茶だなあと思うのです。ポニキャといえば「進撃の巨人」とか「Free!」とか大ヒット作品をいくつも手がけているわけですが、その一方で1巻あたり300本前後という非常に売り上げの低迷するアニメもだいたい毎クール存在していて、とにかく本数は作りたいけど企画の良し悪しが極端な製作会社、というイメージを持っています(アニプレックスなんかは下がってきたとはいえ数字は合わせてくるような作品が多い)。そんな300本なアニメを企画するようなプロデューサーに任せるくらいなら素人のアイデアに賭けたい、のかなあとは思ってしまいますが、ギャンブルもいいところですよね。

 それでも、もし何らかの受賞作があれば注目していきたいですし、その作品がどんなレベルのものでどういう扱いを受けていくことになるのかは注視していきたいと思います。ちょっと気になったのはアニマックスのアニソングランプリみたいなものです。毎回グランプリ受賞者はメジャーデビューが確約されていますが、受賞者のレベルの差はもちろん、その後の所属だったり扱いが全然違っているような感じで、アニメ化大賞受賞作も毎回何か受賞作が出てきて何処かの制作会社がアニメ化させられるようになるものの、目の薄いような作品ではあからさまに作画が良くないとかそういう風にならないようにしてもらいたいかなあと思っています。

<追記>

 11月29日にサイトが更新されて、ビックリしましたが大賞受賞作があったようです。

 大賞受賞したサークルはこちら。

http://physicalpoint.harisen.jp/

 どのくらいアニメ化の進行具合が見られるのかわかりませんが、ちゃんと受賞作の作者に実態もあるようで、これからの動向が期待されます。

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