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りきおの雑記・ブログ このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter


『ゆるキャン△』と『宇宙よりも遠い場所』観ました。どちらもかなり面白かったので観ましょう。
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2014-02-24

映画の来場者特典に思うアレコレ

 今年は今のところ、「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」「劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』」「劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-」「劇場版 モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵」の4本の映画を観に行きましたがそういえばどの映画でも何かしら来場者特典をもらいました。

 最近のアニメ映画ではこのように来場者特典をほぼ必ずと言っていいほど用意し、更に「大ヒット御礼!」などの理由で2週目以降に新たな特典をつけたり、最初から数種類あったりランダム性が高かったりする特典をつけたりとだんだんとエスカレートしているように感じることもあります。個々人として何処までが許容範囲内で何処からがやり過ぎに見えてしまうのかというのは、恐らくは個人差がある部分なのでここで議論しても価値観の違いがあれば恐らくは認識の差は埋まらないものと思います。なので、来場者特典がもたらす恩恵と、逆作用的になってしまう部分を考えてみましたので、そこからまた妥当性について考えてみてもらいたいかなと思います。

■来場者特典のメリット

  • 映画館側にとってプラス

 主に深夜アニメ発の映画と言うのは割と短期決戦的な動員なのかなという認識です。劇場版魔法少女まどか☆マギカの公開日のあの混雑っぷりは記憶に新しいところではありますが、公開日から間もない時期に客が殺到するわけです。公開に合わせて客が来るところに来場者プレゼントもあると嬉しいということで、クソ席も含めて満席にもなります。普通の映画で満席というのはほとんどあり得ませんので、映画館側としてはこんな美味しい興行は無いんじゃないかと思います。もちろんそこで特典を配布するのは混雑を煽ることにもなりかねないわけですが、入らないよりは混雑するほうが良いに決まってます。その意味では初動をより凄いものにする特典を準備してくれていることは映画館側にとってのメリットとなりそうなのです。

 2,3週目以降に用意される特典については更に意味がありそうです。映画って公開日から時間が経過するごとにどんどん動員は減っていき、利益にならなくなってくると別の新しい映画を公開するために終了する、という過程を経ます。中には口コミで評判が広がり動員がなかなか落ちない映画もありますがごくごく一握りといえるでしょう。その点アニメ映画の週替り特典はだいたいが熱心なファン層のいる作品に限られますが、何度も観ようとする人や特典があるならまた観に行こうとするような人が多い作品のことが多いです。なので特典が出るたびにまた客足が戻ることになり、新しい映画に切り替えるよりはまだまだ公開を続けていこうというようになるはずです。動員も下手な新しい映画よりも良いでしょう。映画館側としては悪いことはないはずです。

  • 客にとっての週替り特典は?

 客にとっては大変そうにも思えますが、特典つき前売り券を複数発売したような映画であれば、前売り券を複数持っている客も多いと考えられます。そういうリピート前提の人に向けた特典、ということであれば週替り特典も悪いばかりではないというか、ヘビーユーザー向けのプレゼント的な意味合いも出てくるのではないかと思います。

 もっとも、毎週のように複数の種類の来場者特典がついてきたり、特典を変えながら前売り券を複数回発売するスタイルもどうかという意見もあるかと思いますが……。

  • 製作(配給)会社にとってのメリットは?

 製作会社(配給元)にとって週替り特典をつけるメリットとは何でしょうか? もちろん興行収入を伸ばしたり、ロングラン上映を目指したり(打ち切られないようにするため)する方向性は考えられますが、個人的には「実績作り」の意味合いが大きいような気がしています。

 「劇場版魔法少女まどか☆マギカ」の総集編映画のほうは、総集編的とはいえお世辞にも公開館数は多いとは言えずむしろかなり少なかったと思います。これは、深夜アニメ発のしかも総集編的な映画でどれだけ動員が見込めるのかという点について、配給元のアニプレックスの実績が足りなかったり映画館側に売り込むだけのものが薄かったりしたからだという認識でいます。公開されてからは驚異的な動員もあって後から館数が増えていきましたが、そうした実績があるかどうかで公開館数が決まってしまう現状から、特典を付けてでも動員の実績を作り、後に控える作品の足がかりを作る意味合いもありそうな気がします。

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 ここまで良い事ばかり(?)書きましたが、デメリットも当然あるかと思います。客側への負担はもちろんのことですが、それ以外にどんなことが後々マイナスに繋がっていきそうか、その辺も挙げてみたいと思います。

■来場者特典のデメリット

  • 利益率の低下

 特典を作るために特典の制作費がかかるかと思いますが、これがコスト増になるのは間違いないでしょう。どんな特典がお金がかかるのか、あるいは驚くほど安いのかはわかりませんが、例えば小説やマンガのような特典だと発行する分だけ費用がかかるのはわかりやすい例かと思います。つまりは、制作費や宣伝費などに加えてプラスで費用が発生するわけです。そして特典の種類が増えれば増えるほどコストも増えていくわけで、例え動員数が増えて興収が伸びたとしても、そうしたものをあまり付けていないような映画と比較すると利益率という面では劣るということにもなってしまいかねないわけです。アニメのBD/DVDなどでもしばしば特典が過剰だとかと言われたりしますが、あちらの単価は6000円以上などとそのものが高いわけで、よほどの特典でもない限りは売るために必要なコストという風な見方も出来るでしょう。ただ映画の場合はどれだけ高くても1800円なわけです。1800円の内訳はよくわかりませんが、そこから映画館の取り分とか色々と差し引いて製作(配給)元に入るお金から特典を作らないといけないわけですから、数量限定とはいえかなり利益を圧迫するのではないかと思うわけです。思うように動員が伸びないのに特典を数作っちゃったりすると赤字を膨らませてしまうだけになってしまいます。後から特典をつけるような映画の場合、動員がそれなりにあってでも更に伸ばしたいという思惑からのことが多いので当てはまらないかもしれませんが、いずれにせよ利益が目減りしてしまうのではないかと思っています。

  • 目的のすり替わり

 1回目の時にはさすがに無いかもしれませんが、2,3回目以降の観賞となると、魅力的な特典があるかどうかでリピーターとなるかならないかを分けることがあるように感じます。最初から何度も観に行くつもりだったり前売り券を複数買ってる場合などはともかくとして、「この特典欲しいから行こう」というケースも出てくるかと思います。そしてフィルム特典などレア度の高い特典ともなると、映画そのものではなく特典目当てで来る人が少なくなく、映画が始まると席を立つ、あるいは特典を受け取ったらシアターにも入らずに帰るような人もいたという話があります。それは極端なケースじゃないかとも思うわけですが、一部の特典では目的がすり替わってしまうことがあると思ってます。

 映画館側にとっては利益にならないわけではないのですが、某映画館のアカウントで苦言を呈していたようにあまり良い事でもないですし、それなりに良い席を取っておきながら観ないというのは後から映画を観たくて来場する人に対しても失礼でもありますから、あまり特典が目的になってしまうようでは本末転倒になってしまうように感じます。

  • 多くの映画にお金や人が回らなくなる?

 特典目的で映画を観に行く人にとってはあまり関係ないのかもしれませんが、新たな特典があるのならもう1回くらい観に行こうというくらいの人たちに向けては、同じ映画を複数回観賞することで、別の映画を観る機会やお金がまた同じコンテンツへと投下されてしまっているのではないかという懸念があります。その作品が好きすぎるが故に複数回観るのは当然とか、面白いかどうかわからないような映画を冒険して観るよりは間違いなく面白いと思う映画を複数回観に行くということ自体をもちろん否定は出来ないのですが、あまりにも少数の勝ち組な映画ばかりが動員を増やす一方で、やや冒険したような映画の動員がふるわないケースも目立つようになってきた気がします。

 現在のアニメ映画だと、子ども向け以外だとジブリだとか「おおかみこどもの雨と雪」などの細田守監督作品、「言の葉の庭」などの新海誠監督作品あたりはブランド力もあってか、あるいは口コミで評判が広がったのか特典云々関係なく動員を伸ばしていくケースが多いのですが、それ以外だとシリーズものや深夜アニメ発の映画が好調な以外はなかなか動員を伸ばせない作品が多いように見受けられます。宣伝が地味だったりキャラクターものじゃなかったりとかアニメファンへの訴求力に欠ける作品が多いのも事実ですが、単純に興味を示す人が少ないのが本当のところでしょう。

 ロングラン上映を目指して公開から1ヶ月くらいでテコ入れの特典を付けるようなケースもありますが、そのタイミングではまた新たな映画も始まっています。そこで、新たな映画を観ようという選択肢を特典が奪ってはいないかどうかが気になっています。また、テレビアニメ発の映画にはない映画オリジナルというか映画が初めての映像化な映画ならではの味もありますが、あまりに客入りに差がある状況が続くとそうした企画が立たなくなるような事態になるんじゃないかという危惧があります。ちょうど実写の映画でテレビドラマ発の作品が増えてきたのと状況が似てるので気になってしまいます。まあ特典を連発するような映画とは住む世界が違うような気もしますけども。

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 個人的には、ここ2,3年になってテレビアニメの映画版が多く作られるようになって映画館に足を運ぶことが多くなりました。観てる映画の大半がテレビアニメ発のものだったりもするので全く説得力がないのですが、言の葉の庭とか魔女っこ姉妹のヨヨとネネとか映画オリジナル(初アニメ化)作品にも良作が多いと思います。せっかく在宅志向だったアニメファンを映画館まで足を運ばせられるようになってきているのですから、もっと色んな映画に触れる機会が増えたら良いのにと思っています。つまり、どちらもを一気に実現するのは難しいのかもしれませんが、製作会社や配給会社は色んな作品を複数動かしているのですから、単独の作品でだけで動くのではなく、この状況を利用してテレビアニメ発の映画も映画オリジナル作品もWin-Winな関係になるように特典を調整したり作品を連動させるような仕掛けをもっとしてほしいなと思っています。

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