予定地

いずれなにか書きます

政治と宗教の話

今回の選挙で、けっこうまじめに政治のことを考えて「難しすぎてリソース全部持っていかれる」って言ってる人がいて、確かに、特定の政党の支持者だと非常に話は単純だけれども、無党派層にとっては1から政治の事を考え、自分にとって一番同意できる選択肢を提示し、一票に反映させることって本当に難しいことだと思った。
これ、宗教も似ていて、特定の宗教の信者の場合、死んだらどうなるとか、人間にとって良く生きるとは何なのかとか、そういうことへの答えは明快。でも、1から考えようとした場合、ヘタしたらそれで一生費やしてしまうほどの難問なのである。
よく、政治と宗教の話題はタブーって言われてて、それは、違う政党の支持者だったり、違う宗教の信者だったりした場合に喧嘩になる可能性があるからって思われてる。さらに、最近のように支持者や信者であること自体忌避される傾向がある状態であると、それを表明するだけで距離を置かれかねないリスクがある。でも、特定の政党や宗教に属していない人同士が1から政治の話や哲学の話をしたとしても、今度は考えの筋道のどこかにお互いの地雷が潜んでいたりする。さらに、その考えの深度も全然ちがってたりすると「なにも考えてないバカ」に見えたり「めんどくさい理屈屋」に見えたり、とにかくもう、全人格を否定することになりかねない火種となってきてる感じすらある。
なんか情報量が増えて、考える時間も増えたことにより、問題がどんどん複雑になってる。特定の大きいissueがあってその可否だけ考える、みたいな時代ではないがゆえの難しさ。
きのこたけのこで揉めてる時代はよかった。今はチョコレートの産地(カカオ農園で働く子どもはきのこもたけのこも食べられない)とか、クッキーやビスケットに含まれるトランス脂肪酸の話までしないといけないうえに、斜め上から「そもそも糖質は身体に毒」とか言ってくるやつまで入り乱れている。