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小人さんの妄想 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2008-04-08

(4) 物理や数学の理論など何の役にも立たない

以下は「電磁気学は間違っていた?! 〜 新・電子論」に対する反論です。

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* 論点4:物理や数学の理論など無用の長物。

* 実社会の現場には何の役にも立たない。


残念ながらこの論点に関して言えば、私は明確に反論の根拠を持っていない。

反論するどころか、むしろその通りとさえ思う。


私個人に関して言えば、物理や数学の理論は、

少なくとも目先の金儲けについては何の役にも立っていない。


いやいやながら勉強させられる学生の身になってみれば、

数学って役に立つの?」という疑念が浮かぶのは自然なことだろう。


別に数学が存在すること自体は否定しないが、

一部の好きな人だけで勝手にやっていれば良いではないか。

それをなぜ、好きでもない多くの人達に無理強いするのか。

例えば「円の面積の求め方」が、(大半の人の)人生に於いて役に立ったことがあるか?

普通の人は、実生活に直接役立つ「四則演算プラスアルファ」程度で十分なのではないか。


この場でそれらしいキレイゴトを並べることはできる。

1.筋道立てて考える思考の訓練。

2.100年後に役立つ。

3.世界の在り方について、より高い視点から俯瞰することができる。

4.真理の美しさを体感するため。


シビアに検証してみよう。


「筋道立てて考える思考の訓練」

 => ならば直接論理的な思考の訓練を行った方がよっぽど有効だろう。

 => 推理小説の1つでも読んだ方が、記号のお遊びよりずっとましだ。

 => 例えば「二次方程式の解の公式」が、どのように「筋道立てて考える思考」と

 => 結びついているのか、はっきりと説明してほしい。

 => 「数学=論理的思考」という先入観ができあがっているようだが、

 => 他の学問や営みでは論理的思考を養うことはできないのか。

 => それではあまりにも排他的数学以外の学問を見下してない?


「100年後に役立つ」

 => 私には100年後よりも今の方がずっと大事で切迫している。

 => もちろん一部には100年後を見る人がいるべきだろうが、

 => 大半の人は私と同様、今の方が大切なはず。


「世界の在り方について、より高い視点から俯瞰することができる」

 => これについては実際に学び終えてみるまで結論が出せないが、

 => 仮に高い視点から俯瞰できたとして、それがどうしたというのだ。

 => 最終的には、その視点が実際に役立つかどうかが問題なのだ。

 => つまるところ上の言明は、役立つかどうかに関しては何も答えてはいない。

 => 別の視点を持ったとしても、その視点が傍観者の立場にあって

 => 実社会に役立たなかったなら無意味なのだ。


「真理の美しさを体感するため」

 => 美しいかどうかは主観の問題である。

 => 数学に全く美しさを見出せない私にとっては、

 => 美術鑑賞や音楽鑑賞していた方がずっとプラスになる。


あと、実際に役立っている幾つかの実例、

ハイテク製品とか、数理計画とかをリストアップして、

「現代社会の基礎を作り上げているのは数学なんだぞ〜」

という説得の仕方もあると思う。


 => まず第一に、ハイテク製品を生み出したり、

 => 数理計画を作り上げたりするのは、ごく一部の人間に過ぎない。

 => そのごく一部の人間だけが専門的に数学を学べば良いわけで、

 => 一般人がみな知る必要はない。


 => ハイテク製品などが誕生した経緯を子細に見ると、

 => どうも「理屈は後付」であったケースが多いように思える。

 => 数学的理論が役に立っているのと同じ数だけ、あるいはそれ以上に、

 => 数学的理論抜きで成功した例をリストアップすることができるだろう。

 => エジソンの最終学歴は何であったか。

 => ライト兄弟は大学教授だったのか。

 => また、一部では数理的な理論の力を誇大広告している節がある。

 => おそらくそれが宣伝効果を持つからであろう。

 => 新しい何物かを生み出す現場では、できあいの理論よりも、

 => 手探りと実験、直感と偶然などといった

 => 因子の方がずっと比重が大きいのではないか。


なんだか書いていて虚しくなってきた。


私の狭い経験から申し上げると、皮肉なことに、実社会で最も役に立つ数理とは、

相手を煙に巻き、圧倒するための説得術であろうと思う。


相手が知らなそうな専門用語で思いっきり論理武装して、

プレゼンテーションの場で「これこれの効果は数学的に実証済みです」との決めゼリフを吐く。

その横に、これもどうせ理解できないであろう数式をかっこよく2〜3本並べておけば完璧である。


私は、数学や物理を、できればこういうことには使って欲しくないなと思っている。

数理とは人を煙に巻く道具ではない。

本来であれば、分かりやすく、平明な言葉で語れることが望ましいと思う。


ということで、一応この場での結論をまとめておこう。


* ほとんどの人にとって、数学や物理の理論は日常生活の役には立たない。

* なので、いやだいやだという人に対して無理強いする必要はない。

* それでも好きな人は、趣味として勝手に勉強すればいい。

* そういう人には「役立つかどうか」の回答は不要だろう。


ただ、私はこの結論を最終的なものにしたくはない。

そこで、ここまで読んでくれて、なお異論のある読者にお願いがある。

私のもとまで、

「ああ、やっぱり数学や物理を学んでいてよかった」

「やはり物理や数学は、万人が学ぶべき価値のあるものだ」

と思えるような、納得のできる答を送ってきて欲しい。

良い答を期待してます。


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* 後日談


後日、私はおっかあに、

「面積の計算なんて、なんかの役に立つのかなー」

と聞いてみた。すると、

「すごく大事。だってマンションの部屋を買うときに、広さがわかるじゃない」

と即答された。

なんとなく納得した。

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hirotahirota 2011/06/28 12:31 ローンの返済計画を検算して色々な返済計画を比較したときに、「こういう計算できない人って不安にならないのかな?」と実感しましたが、数学に限らず科学リテラシーがないとニセ科学に騙され放題ですね。(有名人などがいまだにマイナスイオンなんぞ信じてるのを見ると、何を言ってても真面目に聞く気が失せる)

rikunorarikunora 2011/07/01 01:00 > 科学リテラシーがないとニセ科学に騙され放題
これが最も現実的な答なのではないかと、最近は思うようになりました。

私は何人かの友人に、この“役に立たない”論争について聞いて回ったのですが、
その中の1人が、こんな風に答えてくれました。
「騙されないために学ぶのですよ。
 学ぶと、いかに世の中にコケオドシが多いのか、わかるようになる。」

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