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小人さんの妄想 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2008-04-18

不完全世界征服マニュアル

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注意!

ここに記された内容は、くれぐれもトップシークレット扱いにしていただきたい。

もし本マニュアルが、野望を抱く某国大統領や、

○ASAの連中に知れ渡ったら取り返しの付かないことになるので。。。

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今から最短経路で、世界征服を行う具体的な方法とは何だろうか?

強力な軍隊を編成すること?

株価を操作して、世界経済を牛耳ること?

あるいは来るべきネットワーク社会に備えて強力な人工知能を開発し、電脳世界を支配すること?

それとも、あらゆる物質の組み替え可能な自己増殖型ナノ兵器を開発して、人類を恐怖に陥れること?

いや、上のどの方法もライバルが多く、幾多の競争に打ち勝って絶対的優位を確保しない限り、

世界征服の礎を盤石のものにはできないだろう。

もっと、現時点で競争相手がおらず、確保すれば絶対的な有意が保てるような、

未開のフロンティアは無いものだろうか。

ある。

未開のフロンティアは、宇宙にある。

21世紀初頭の現時点で、最も着目すべき空域は「太陽と地球の間の空間」である。

地球上の暮らしは、そのほとんどが太陽に依存している。

もし太陽が失われてしまったたら、人類をはじめ、地球上の大半の生命は死滅する。

(生き残れるのは地熱を利用して生きる、ほんの一握りの生物だけだろう。)

もし太陽をコントロールすることができれば、この地球上で逆らえる者はほとんどいない。

どうやって太陽をコントロールするか。

簡単なことだ。

太陽と地球の間に、大きな反射板を置けばよい。

もしここに大きな鏡を置いて、地球に降り注ぐ太陽光線を全てカットしてしまえば、

地球はたちまち凍った死の星になってしまう。

地球を凍らせるには、なにも太陽光線を100%カットする必要は無い。

50%、いや、1%カットするだけでも、地球上には大異変が起こるであろう。

逆に、地球と太陽の間にレンズを置いたらどうななるか。

あるいは、外宇宙に散らばる太陽光線を集める反射板を置いたらどうなるか。

地球を焼き尽くすことなど、造作もない。

もちろん地球全体を焦土と化す必要はない。

己にたてつく反乱者の土地に向けて、ほんのちょっとだけ、レンズの焦点を合わせるだけでよい。

地球と太陽の間に割り込むような宇宙ステーションを、ひとたび建造してしまえば、

その拠点を覆すのはほとんど不可能に思える。

仮に2番手が宇宙ステーションを建造しようとしても、一番手が気付かぬはずはないだろう。

2番手が地球から資材を打ち上げようとする時点で、その計画を阻止することができる。

たとえ宇宙空間に出られたとしても、2番手が宇宙ステーションを完成させる前に、

1番手が2番手を焼き尽くすことは簡単だ。

技術的な問題は、宇宙ステーションを常に地球と太陽の間に「静止」させることだろう。

地球より内側に位置するステーションは、地球より短い公転周期を持つので、地球よりも先に進んでしまう。

しかし、心配ご無用。

太陽を有するステーションには、ほぼ無尽蔵にエネルギーがある。

光子セールを張って、太陽光の力で自在に宇宙空間を航行すればよいではないか。

さらに、この問題は太陽の周囲をリング状にぐるりと一周するステーションを建造すれば解決する。

あるいは、一周とまでは行かなくても、死角が無いように複数の宇宙ステーションでカバーすれば、

もはや敵無しである。

問題は、どうやって1番目のステーションを建設するかである。

まさか「世界征服のために宇宙ステーションを建設します」と言ったら、

誰も賛成しないだろう。

そこで、無知な地球市民を騙す名目が必要となる。

第1の名目は「太陽発電」。

エネルギー枯渇が騒がれ、年々高騰する化石燃料に代わって、

「安全でクリーンな」太陽発電所を建設する必要がある。

太陽発電所はちまちまと地上に建設しても良いのだが、

いっそ宇宙に巨大なものを建造すれば、人類のエネルギー問題は一挙に解決するだろう。

この巨大太陽発電所から地上に向けて電力を送るのは、

強力なマイクロウェーブを通じてとなるだろう。

ところが、このマイクロウェーブはほんの少し調整すれば、恐るべき殺人光線に早変わりする。

電子レンジを何万倍にも強力にしたようなものだ。

続く第2の名目は「気象コントロール」。

温暖化や砂漠化など、異常が続く地上の天気を、宇宙ステーションからコントロールするのである。

もし地上が暑すぎたなら、窓のブラインドを下げるように、

宇宙ステーションの日差しをほんの少し広げればよい。

反対に、極寒の地に日差しを送って、緑野に変えることも夢ではない。

こういった「エネルギーの最も効率的、かつ合理的な再分配」という名目で、

巨大太陽発電&気象コントロールステーションは、遅かれ早かれ建造されるものと思われる。

そのときが千載一遇のチャンスだ。

初めのうちはおとなしく、羊の皮を被ってステーションの建設を進め、

完成した暁には、狼の牙をむく。

一度暴走を開始した太陽ステーションは、もう誰にも止められない。

こういった太陽の「有効活用」を、かつて考えた人はいないのだろうか。

そんなことはない。

天才物理学者フリーマン・ダイソンという人が、太陽エネルギーを余すところなく活用する方法を考えている。

名付けて「ダイソン球」。

ダイソン球とは、いっそ太陽そのものを卵の殻のような建造物で覆い尽くし、

外宇宙に無駄に捨てられていたエネルギーを、余すところなく利用しよう、

という壮大な試みのことだ。

これは極めて合理的な発想だ。

(ちなみにこのダイソンという人、ファインマン朝永振一郎、シュヴィンガーらと

時を同じくして「くりこみ理論」に携わっていたのだが、

ノーベル賞は3人までだったのでもらい損ねたのだとか。)

我々の太陽も、最終的にはダイソン球で覆い尽くすのが良いかと思われる。

そこで、最初の太陽コントロールステーションで当面の支配を確保した後で、

地上の人民奴隷のようにこき使って、一大建設事業に乗り出そう。

こうしてダイソン球が完成してしまえば、もはや太陽系に支配を揺るがす存在は何もなくなる。

ひょっとすると、過酷な重労働を嫌って、反乱軍が木星の裏側あたりに集結するかもしれない。

そのときには、

「ウワッハッハ、虫けらどもめ、小賢しいわ〜!」

とか言って、木星ごと吹き飛ばしてしてしまおう。

ダイソン球のパワーを持ってすれば、惑星の1つや2つ、吹き飛ばすのはいともたやすい。

こうして太陽系には、ダイソン球を中心とした帝国が完成することになる。

もはや太陽系内で、帝国の支配から逃れる術はない。

支配を快く思わぬ人たち、あるいは反乱軍は、ステルス移民船か何かを建造し、

こっそりと太陽系を抜け出すことになるだろう。

行き先は最も近い恒星群、アルファ・ケンタウリ。

外宇宙に活路を見出した人たちは、太陽系のことは忘れて、新天地で平和に暮らしてゆくのだろうか。

あるいはそうかもしれない。

しかし、人の恨みのパワーを侮ってはいけない。

恐らく、九死に一生を得た人たちは、木星を吹っ飛ばされた恨みを決して忘れることなく、

太陽系に対して報復攻撃を企てるに違いない。

反乱軍は、新天地で宇宙艦隊の建造を行うだろうか。

そんな悠長な手段はとらないだろう。

復讐のパワーで、アルファ・ケンタウリを取り巻くダイソン球を一気に完成させるに違いない。

アルファ・ケンタウリ、ベータ・ケンタウリ、プロキシマを合わせれば、

太陽系に対して絶対的な優位に立てる。

そして、全てのダイソン球が完成したら、全ての星の出力を合わせて、

太陽系に対して念願の報復攻撃を行おう。

名付けて「ダイソン・ビーム」。

その威力は惑星破壊砲をも遙かにしのぎ、恒星にさえ影響を及ぼすという。

デス・スターも真っ青だ。

来るべき恒星間戦争では、艦隊戦といった悠長でまだるっこしい手段はとらないだろう。

主役となるのは、恒星間破壊兵器「ダイソン・ビーム」なのである。

これを受けては、さしもの太陽系もひとたまりもない。

しかも、ダイソン・ビームは当然光の早さでやってくるので、事前に察知することは不可能だ。

もし敵星系がダイソン・ビームを発射してしまったら、それを回避する策はない。

運命を甘んじて焼き尽くされるか、外宇宙に逃げるしかない。

しかし、太陽系帝国ダイソン球の支配者たるものが、

運命を甘んじて受け入れるほどお人好しではないと思う。

初弾が達した時点で、こちらも負けじと太陽の全出力をもって報復攻撃を行うだろう。

この報復を受けては、ケンタウリ側も無傷では済まされない。

アルファベータ2つのうちの1つを失う覚悟をしておかねばなるまい。

このように恒星間戦争とは、かくも熾烈なものである。

20世紀末に騒がれた「核兵器による報復」など、

ダイソン・ビーム」に比べれば子供だましに過ぎない。

恒星間戦争においては、「ダイソン・ビーム」よりも速度は遅いが、

もっと決定的な破壊をもたらす兵器もある。

名付けて「恒星ブラックホール爆弾」。

これは、恒星そのものを燃焼させつつ前進し、

最後にはブラックホールに代わって敵星系を飲み込むという、とんでもない兵器である。

この兵器は何のためにあるのか。

それは、敵星系を100%完全に殲滅させるためにある。

ダイソン・ビーム」で攻撃を行っても、

敵の首脳が必ずしもダイソン球の上に住んでいるとは限らない。

むしろ、どこかの宇宙ステーションか、スペースコロニー上に避難している可能性も高いであろう。

そうした生き残りや、残存艦隊を含めて、星系ごと消滅させるのが

恒星ブラックホール爆弾」の役割だ。

敵の生き残りを根絶やしにしておかないと、またどこかの星系に落ち延びて、

いつ何時報復攻撃を仕掛けてくるかもしれない。

なので、懸念の芽は小さいうちに、完膚無きまでに刈り取っておくべきである。

こういった恒星間戦争が憂慮されるので、たとえ太陽系帝国を完成させても、

帝王の座に甘んじていてはいけない。

近隣の恒星系全てに支配の手を広げておかないと、安心できない。

太陽系など、しょせん銀河辺境の一星系に過ぎない。

1個目のダイソン球を建設したからといっておごることなく、

2個目、3個目と、星づたいに次々とダイソン球化する必要がある。

大切なのはダイソン球の「建設速度」なのだ。

支配下に置くダイソン球の数を、常に反対勢力より多く保つ必要がある。

そのように考えていったとき、銀河系全体で最も重要な戦略拠点は「銀河中心」である。

銀河中心とは、太陽系で言うところの太陽に相当する。

銀河全体で、最も恒星密度が高い空域を最初にダイソン球化しておけば、

辺境の地から銀河中心に攻め入るのは、相当困難であろう。

数の勝負になったとき、天の川にある無数の天体を有している側が圧倒的に有利だ。

こうして銀河中心を掌握した銀河大帝国に対して、

快く思わない人たちは隣の銀河に移住するしかない。

そして、恒星間で起こったことが1段階スケールアップして、銀河間で行われることになるのだ。

そこでは、銀河間における「銀河ビーム」と「銀河衝突爆弾」による

壮絶な戦いが繰り広げられるだろう。

そして、このお話は段階的にスケールアップして、

銀河団、超銀河団、フィラメント構造、セル構造、、、

と続いてゆくのだ。

はあ、世界を征服するのは、たいへんだ。

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