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小人さんの妄想 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2010-03-08

歪んだサイコロ

サイコロというものは、1から6までの数が均等に出るのが普通です。

なぜ均等になるかと言えば、サイコロの6つの面が全て同じ形だからです。

それでは6つの面が同じではない、縦横の長さが違っている形だったら、

出る目の確率はどうなるのでしょうか?


とりあえず思い付く予想は、こんなところでしょうか。

予想1.出る目の確率は、床に接する面の立体角に比例している。

予想2.重心の高さが低いほど、より安定するので目が出やすい。

しかし、この予想1と2でも、結果は食い違ってきます。

真実はいかに、ということで、手頃な材料を転がしてみることにしました。

f:id:rikunora:20100309030454p:image

私が選んだ材料は「トイレットペーパーの芯」です。

・いろいろな長さで切りとって試すことができる。

・中に粘土を詰めて、重さを変えて試すことができる。

これで、予想1、2を確かめることができます。

トイレットペーパーの芯の直径は、測ったところ4cmでした。

そこで、今回は

・直径よりも短い、高さ 2.5cm の円筒

・直径と同じ、高さ 4cm の円筒

・直径よりも長い、高さ 5cm の円筒

の3個を用意しました。

それぞれの円筒を100回ずつ投げて、立つか、転がるかを数えてみました。

これを3回繰り返しました。

次に、それぞれの円筒に粘土を詰めて重くして、同じように投げて立つか、転がるかを数えました。

f:id:rikunora:20100309030526p:image

* 結果 -- 100回のうちに円筒が立った回数.

-----------------------------------------------

空の芯:  2.5cm | 4cm | 5cm

1回目:  58 | 28 | 24

2回目:  59 | 34 | 16

3回目:  65 | 29 | 24

-----------------------------------------------

 平均:  60.7 | 30.3 | 21.3

===============================================

粘土入り: 2.5cm | 4cm | 5cm

1回目:  52 | 25 | 12

2回目:  48 | 44 | 19

3回目:  59 | 32 | 8

4回目:  67 | - | -

-----------------------------------------------

 平均:  56.5 | 33.7 | 13.0

===============================================

粘土入りの2.5cmだけ、実験回数が4回となっています。

これは特に2回目で予想に反した回数が出てきたので、

疑わしく思ってもう1度だけ試してみたものです。

(ホントはこういう手心は加えない方が良いのですが、せっかくなので入れてみました。)


* 円筒の重さ

空の芯:  2.5cm | 4cm | 5cm

      1.5g | 2.5g | 3g

粘土入り: 2.5cm | 4cm | 5cm

      33g | 53g | 67g


まずは予想1.円筒が立つ確率は立体角に比例する、を検証してみましょう。

立体角というのは、球面全体に対して色の塗ってある部分の面積の比率のことです。

f:id:rikunora:20100309030551p:image

円筒が床に落ちたときの角度が、この範囲に入っていたら、

きっと円筒は立つのではないでしょうか。

 2.5cm:Cos[ ArcTan[ 4 / 2.5] ] = 5/√89 = 0.53

   立体角は 2π(1-0.53) = 0.47、球面全体の24%、上下2面で 47%

   => 予想、47回

  4cm:Cos[ ArcTan[ 4 / 4] ] = 1/√2 = 0.71

   立体角は 2π(1-0.71) = 0.29、球面全体の15%、上下2面で 29%

   => 予想、29回

  5cm:Cos[ ArcTan[ 4 / 5] ] = 4/√41 = 0.78

   立体角は 2π(1-0.78) = 0.22、球面全体の11%、上下2面で 22%

   => 予想、22回

この予想は、空の芯の 4cm, 5cm と、粘土入りの 4cm には当てはまっているように見えます。

しかし、2.5cm は予想よりも多いですし、粘土入りの 5cm は予想よりも少ないです。


次に予想2.重心が低いほど安定するのではないか。

この予想は、5cmの円筒には当てはまっています。

5cmの場合は、重い方がより多く倒れる=安定する傾向にある。

しかし説明が付かないのは、2.5cm の方です。

もし安定した方が出やすいのであれば、粘土入りの方がより多く立つはずです。

(2.5cmの円筒は、直径よりも高さが低いので、立ちやすくなる)

しかし、結果は逆になっている。これはどうしたことか。


2.5cmの円筒については、予想1,2だけでは説明が付きません。

思い当たる理由と言えば、円筒を投げたときの回転くらいです。

2.5cmの円筒は、ちょうどてのひらにすっぽり入る大きさで、

投げる際に円筒の軸を中心に回転しやすいように感じました。

回転がかかると、円筒が床の上をタイヤのように転がって、

結果として横に寝た状態としてカウントされます。

要は 2.5cm と 5cm では投げ方の癖が違っていて、

回転のかかり具合に差があるのではないかと。


結果を見ればわかるように、確率は立体角だけで決まるわけではなく、重さも関係しています。

なので、出る目の確率には少なくとも

  (立体角) + (重さ) + (回転か何かの要因?)

が効いていることになります。

これは思ったよりもずっと複雑な問題でした。

空の芯の方が立体角に合っているようにも見えるので、ひょっとすると

・重量が無視できる場合 => 立体角

・重量があると => それに重さの補正が加わる

のではないか、などと思ってみたりしました。

。。。オチが無くてすまんね。いつも上手く解けるとは限らないのだ。


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