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小人さんの妄想 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2010-06-25

電子出版Before,After

まずはマンガで表現してみましょう。

* Before

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* After

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これが、電子出版に期待されている姿なのではないかと。。。

・・・べっ、べつに特定の誰かさんを描いたわけじゃないんだからね!

えーと、マンガの中には意味不明の「萌え学博士」が登場しますが、別に萌えていなくても構わないと思います。

今の日本には、ノラ博士と呼ばれている人たちが何万人もいます。

居場所にもよるのですが、今や博士は最もニートに近い存在です。

あるいは、博士号に手が届かずに挫折した人。

あるいは、せっかく大学院まで勉強したのに、結局社会的には何の役にも立たなくてガッカリした人。

この行き場のない閉塞感を、どのように打開したら良いのでしょうか。

1つ、提案します。

電子出版が、閉塞感を打開する手段になる、ということです。


iPadブームも手伝って、最近は私の身の回りでも電子出版の話題にこと欠きません。

しかし落ち着いて考えてみると、電子書籍を作成すること自体は別に何ら難しくない。

パソコンさえあれば誰にでもできることです。

それが何故、今頃話題に上がるのか。

理由はひとえに、「良いコンテンツであれば、お金を出して買っても良い」という風潮が出来つつある、ということでしょう。

今更ですが、インターネットとは素晴らしいところで、ほとんどあらゆるコンテンツが無料で手に入ります。

ホームページも、よほど特殊な事情でもない限り、タダなのが当たり前。

これは見る側にとってはたいへん嬉しいことですが、作る側にとっては、たいへん苦しい事情だと言わざるを得ません。

幾多のネットビジネスのアイデアも、結局は「無料の壁」に阻まれて消えているのが実情です。

しかし、同時に、ネットの中には埋もれた才能が多数眠っている、というのもまた感じるところです。

 「これが無料かよ!」

 「ここまでやってくれれば、金払っても構わない!」

そう思える作品に、これまで私は何度となく出会ってきました。

(そしてそのほとんどを、タダで見てきました)

もしこういった作品たちに、ほんの100円、200円といった投げ銭が簡単にできたなら、

ネットの世界は劇的に変わるのではないでしょうか。

コンテンツに対して、それに見合っただけの適正な対価が支払われる市場。

そうなってこそ初めて、ネットは真に健全な社会インフラに成り得るのだと思います。

コンテンツの流通というものを考えると、作者が直接売って、利益は作者に還元される、というのが理想のはず。

ショップが中抜きしたり、中間の仕組みが利益のほとんどを吸い取るのは、本来おかしな話なのです。


さて、話をノラ博士に戻しましょう。

ノラ博士、あるいは高学歴ニートと呼ばれる人たちの「売り物」って、一体何でしょう?

当然、その学力や知識であるはずです。

だったら、その学力なり知識なりを、直接ネットで売ったらどうよ、というのが私の言いたいことなのです。

かつては、塾講師とか、家庭教師といったアルバイトが、苦しいサイフを支えていました。

しかし昨今は、そんなバイトも数少ない。

改めて周囲を見回してみると、結局頼れそうなものといえば、ネットくらいではないですか。

なのに、「持てる知識を電子出版に振り向けて、何とか現状を打破しよう」といった声を、意外なほど聞かない。

(単に私が聞かない、というだけなのかもしれませんが。※1)

本当に良い頭が付いているのだったら、その頭で何とかすべきなんです。

望みのないアカポスや、待遇の悪い企業にぶら下がるだけだとしたら、その時点で負けていると思います。


※1.「高学歴ニート 電子出版」で検索したら、こんなページがヒットした。

高学歴文系&職歴なし&30歳でWebクリエイターになる方法

※ >> http://takahashifumiki.com/others/480/

※ なんというか、極端な例なのだが、一部の人の参考にはなるのかな?


で、ここでゴタクを並べて終わったのでは、何の説得力もありません。

そこで、とにかく電子出版がいかなるものか、実際にやってみました。

それが、現代経済学の直観的方法 >> http://book.motion.ne.jp/ です。

* 紹介記事 >> id:rikunora:20100617

ただしこれは私自身のコンテンツではなく、長沼伸一郎という方の未発表の原稿です。

私がやったことと言えば、原稿をPDFにして、売るためのページを用意したことくらいです。

やってみた結果、どうだったか。

結論を言います。

 「しっかりしたコンテンツであれば、しっかりと売れる。」

売れたと言っても、大金持ちになれるほど儲かったわけではありません。

(\870という価格から見積もれば、まあどの程度かは想像が付くでしょう)

それでも現時点で、失敗ではなかったと思える程度の売れ行きは確保できました。

買っていただいた皆さんに感謝します!

これなら家庭教師の代替えくらいには十分成り得ます。

もちろん、この売り上げは「物理数学の直観的方法」「長沼伸一郎」というネームバリューを持ってして初めて可能になったことです。

それ以前に、売り上げを支えたのは何と言ってもコンテンツそれ自体の内容であったと思います。


現代経済学の販売ページを作成して1週間が経過しましたが、その間のアクセス状況はどうだったのか。

まず驚いたのが、公開したその日に第1のピークがあったことです。

この人たちは、恐らく以前から長沼氏のファンで、定期的にチェックしていた方であろうと思います。

その後、第1のピークは緩やかに減少してゆきました。

検索サイトからのアクセスはほとんど無し。

入り口は、長沼氏のホームページからのアクセスが6割、このブログからが4割、といった状況でした。

ところがその後、第2のピークが急速に立ち上がりました。

流入元は Twitter

どうやらTwitterで持ち上げてくれた人がいたようで、そこから大きな波がやってきたのです。

Twitterで呟いてくれた方に感謝です。

現在、第2のピークは緩やかに減少しています。

そして現在でも、検索エンジンからの導入はわずか1%です。

いまのところ、一番大きかったのはTwitter口コミ

その口コミを作ったのは、やはりコンテンツ自体の中身でしょう。

宣伝とか、ページデザインといった問題は、実は二次的なものなのではないでしょうか。

個人やインディーズのレベルで売り上げを得ようと思ったなら、

ひたすらコンテンツの内容を充実させるのが王道であると思います。

(潤沢な資金があれば、また話は別なのでしょうけれど。

 あとこれで、検索エンジンに引っかかってくれれば状況は変わるのかな?)


出版に活路を見出すということで、成功した体験談があります。下のリンクをご覧あれ。

* 物理数学の直観的方法 出版裏話

>> http://book.motion.ne.jp/pathfind/PhyMathNote.html

こうして本人にとってはどうしようもない状況に陥り、落武者同然の姿で家へ退却したわけだが、困惑したのは両親である。

24才にもなった息子が仕事もせずに家に閉じこもろうというのだから、それも当然だろう。

それで、ひとまず家において食事だけは出してやるが小遣いは打ち切る、と宣告された。

まだニートという言葉も無かった時代の話ですが、電子出版元年と言われる現在にこそ、得られるところがあるのではないでしょうか。


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電子書籍の制作自体は簡単です。

必要なツールは、今やネットの上に出揃っているのですから。以下に手順を示します。


1.PDFの作り方

一番簡単で安上がりなのは「MS-Wordで原稿を書いて、PrimoPDFで出力する」ことでしょう。

* PrimoPDF >> http://www.xlsoft.com/jp/products/primopdf/index.html

今やPDFもフリーでできる時代なのですね。

PrimoPDFインストールすると、Wordのようなアプリから仮想的なプリンタとして見えます。

Wordで書いた原稿を PrimoPDF を通じて印刷すると、結果が紙ではなくてPDFファイルに出力される、という仕組みです。

なので、Word以外のソフトであってもPDF出力できます。

ホームページを作る要領でHTMLを作って、それをPDF出力する、という方法でもOKです。


2.販売方法

いろんな選択肢がありますが、今回私が試したオススメの方法は、PayPalペイパル)を利用することです。

PayPalを使えば、誰でも簡単にカード決済を導入することができます。

・登録費、月額費無料。

・決済手数料も、他の国内カード決済会社と比べて断然安い。

・煩雑な申請手続きや審査は一切無し、誰でも開設可能

 (現実的にはクレジットカードを持っていることが条件)

なぜPayPalがいまひとつ国内で普及していないのか、不思議なくらいに条件が整っています。

分かりやすい説明はこちら >> http://paypal.nanapi.jp/


ところが、実際にPayPalを調べてみると、1つの困難に出合いました。

それは、簡単にダウンロード販売が実現できない、

「決済を済ませたお客さんを、ダウンロードのページに導くことができない」ということ。

ダウンロード販売を実現するには、それなりのプログラムを自作しなければなりません。

この点が PayPal決済の敷居を持ち上げているのだと思います。

プログラムの作り方は、以下に書いておきました。

* PayPalダウンロード販売する法 >> id:rikunora:20091013


ならば、結局のところプログラムが作れる人でないと(そしてプログラムを動かせるサーバーを用意しないと)

電子出版は実現できないのか?

そう思って、今回作った PayPalダウンロード販売するシステムを一般に無料公開することにしました。

それが、「らくらくダウンロード」 >> http://www.easypay.jp/ というサイトです。

このサイトを使えば、プログラムを自作せずともダウンロード販売が実現できます。

個人やインディーズレベルで電子出版を行おうとしたとき、この「PayPal+らくらくダウンロード」が

現時点で最もハードルの低い方法の1つだろうと思っています。※2.

※2. Webの世界の進歩は著しいもので、ちょうどこの記事と前後して、

※ 誰でも電子書籍を販売できるサイトがオープンしました。

※ * パブー >> http://p.booklog.jp/

※ 個人の直接販売は、今正に進行中のことなのだと改めて感じました。


3.宣伝方法

ずばり、ブログ&Twitterです。

上に記した、現代経済のアクセス状況を思い起こしてください。

はっきり言って、他から全く独立したホームページを単独で作成しても、人目に触れるチャンスはまずありません。

長沼氏のように、ネームバリューのある人なら別ですよ)

ところが、今見ているこの「はてなブログ」というやつは、キーワード検索エンジンに登録する仕組みがあって、

高い効率で検索エンジンに引っかかります。

私のこのブログでさえ、Googleの上位に出現するキーワードがあって、自身でかなり驚いています。

はてな、すごい。(・・・いずれもマイナーなキーワードばかりなのですけれどね。)

私は直接試したことはありませんが、Yahoo!ブログYahoo!に引っかかりやすいのだと聞きます。

要は、下手に自作ページを作る位なら、既にあるブログに載せた方がずっと楽で目立つ、ということです。

Twitterについては、私自身はどうも使いこなせていません。(滅多につぶやかない)

やはりここはコンテンツ自体に磨きをかけて、誰かに好意的につぶやいてもらう、というのが正しい口コミの在り方でしょう。


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ところで、その道では有名な「EMANの物理学」というサイトがあります。

>> http://homepage2.nifty.com/eman/

そう言えば、このサイトに確か似たようなことが書いてあったな、、、と探したところ、

以下のような記事を見つけました。

* NEETに期待する

>> http://homepage2.nifty.com/eman/columns/neet.html

* これまで投げ銭ありがとう

>> http://homepage2.nifty.com/eman/columns/nagesen_report.html

うん、そうそう、そういうことなんだよ。この考えに深く賛同するなあ。

EMANという方はいち早く、この思想を実践していたのでした。

そしてEMANさんは、独力であれだけの物理コンテンツをWebの上に築き上げ、

最終的には書籍化まで成し遂げたという成功例を作ったわけです。

あのコンテンツであれば、お金を払っても良いと思わないかい?

(・・・で、ここで一銭も払わないのは余りにも言行不一致なので、先ほどちょっとだけ投げ銭してきました(笑)

 きっとEMANさんは、今頃何だろうと訝しんでいるに違いない。)


さて以上、私の趣味も手伝って、主にノラ博士や高学歴ニートに向けて電子出版化のメッセージを送りました。

でも、考えてみると、別に博士やニートではなくても電子出版はできるわけです。

私も日頃からあちこちのホームページブログを見ていますが、その中にも、

「これは電子出版で行けるのではないか」と思えるコンテンツをちらほら見かけます。

 (なんなら、名指しで指名だってできますよ!)

さらに言えば、きっとこのブログを読んでいる読者の中には、既にコンテンツを有しているか、

コンテンツを作れる可能性のある人が少なからずいるだろうと踏んでいます。

 (きっと今、これを読んでいるあなたのことです!)

私の夢は、いわゆる同人市場と同じだけのサイズの市場を、手作り電子出版の上に作り出すことです。

そうすれば、コンテンツの作者は、みんなハッピーになれるのではないでしょうか。

手作り電子出版市場を作り出すこと。

たぶん、私がやらなくたって、いずれ誰かがやります。というか、もう半分出来かけているし。

また、私一人がやることでもなくて、コンテンツを持っている人たちが少しずつ集まって作るものでしょう。

そのために、今回試した現代経済の電子出版が、多少なりとも刺激になってくれればいいな、と思っています。


「そこまで人に勧めるのなら、まず自分から始めたらどうか。」

はい。私もここまで主張したのですから、次は自ら、電子出版に足るだけのコンテンツを作ります!

半年か、ひょっとすると一年くらいかかるかもしれませんけど、、、

宣言して自らを追い込まないと、重い腰がなかなか上がらないので。

(ちなみに、私自身はノラ博士でも高学歴ニートでもありませんよ、今現在は。)

そういうわけで、「コンテンツを電子化して売りだそう」という人には、私はできるだけ協力しようと考えています。

私個人に出来ることは限られていますけれど、それでも「よし、やってやろう」と思う方、ご一報ください。

共にがんばりましょう。よろしく。


EMANEMAN 2010/06/27 09:47 投げ銭、ありがとうございます。
久しぶりのことなんでとても嬉しくなりました。
どこにお礼を言ったらいいんだろうと思ってましたが、
こちらでしたか。
これから長沼氏の著作を購入手続きしようと思います。
(いずれ紙の本で出るかと思ってたのでした。)

rikunorarikunora 2010/07/30 09:40 EMANさん、あっさり見つかってしまいましたね。
EMANさんのサイトは「趣味で物理学」の成功例として、憧れかつ目標なのです。
このような形で物理学を続けられているのは、本当に素晴らしいことだと思います。
さて、私の知人にも、かつてホームページを作っていたのだが、とあるきっかけで止めてしまったという人がちらほらいます。
止めた理由を聞いてみると、「一部の心ない人の書き込みに腹が立ってモチベーションを無くした」とのことでした。
作る側からすれば良かれと思ってやっているのに、否定的なことばかり言われると、がっくりする。
幸い私のところに傍若無人な書き込みが来たことは無いですが、気持ちはわかります。
だから有料、というのは短絡的かもしれませんが、モチベーション維持のための試みにはなると思うのです。

長沼氏の本、どうもありがとうございます。
実際、出版の話はあったらしいのですが、最終的に畑違い?!といったようなことで実現に至らなかったようです。

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