2008-11-09
■[黒澤明]脚本した2本を観る
【銀嶺の果て】谷口千吉監督1947年
先日beatleさんも書かれていた作品です。すべて書かれてることに同感です。
結構、最初からスリルがあって、ぐいぐい惹きつけられました。雪山の厳しさと美しさにも打たれました。青年と山小屋の娘が新雪にスプールを描くシーンは、特に良かったです、スキーという動的なものと雪山のどっかりした自然の背景が、見事にマッチしていました。beatleさんとtougyouさんのお話でもあるように、あの厳しい山でのロケは、大変だったでしょうね。あんな絶壁に立っている!と見ていて怖くなりました。
そして、山小屋の娘との交流も、清らかでとても良かったと思います。志村喬の表情が、だんだん柔和になっていく様子がよかったです。心が温まりました。それに引き替え、三船敏郎は、最後まで悪人でした。昔は、こういう役柄も多かったのですね。
とても面白く観ることができました。
【戦国無頼】稲垣浩監督1952年
製作は「霧笛」の田中友幸。井上靖の原作で「サンデー毎日」に連載された『戰國無頼』。最近松竹で「稲妻草紙」を自分の脚本でとった稲垣浩が監督し、「決闘鍵屋の辻」の脚本を書いた黒沢明が脚本に協力している。撮影は「結婚行進曲」の飯村正。出演者の主なものは、「西鶴一代女」の三船敏郎、「本日休診」の三國連太郎、「霧笛」の山口淑子、「慶安秘帖」に出演した歌舞伎の市川段四郎、「海賊船」に出た宝塚の浅茅しのぶなどのほか、志村喬、東野英二郎、青山杉作、香川良介などである。〜goo映画より
映像が暗くて、半分は、何が映ってるのかわからなかったです。夜のシーンが多いせいもありました。浅井長政の家来だった戦国武将の3人が、それぞれの道を歩くお話なのです。2人の女性が絡まり合いますが、運命的な出会いがあったりそれなりに面白かったです。小説なのでそれはしかたありませんが、ちょっと夢のような展開だと思いました。結末は、言わないほうがいいので黙っておきます。
3人の武将は、三船敏郎、三國連太郎、市川段四郎で、若くて逞しい武者姿を3人3様よく演じていたと思います。山口淑子は、ほんとうに奇麗でした。
お話の展開が面白いと言えば面白いのですが、映像が暗いせいもあり、集中できにくかったです。
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『戦国無頼』は面白く観ようとすれば観れる映画ですね。私は三船敏郎が稲垣浩と黒澤明の作品で往復していたことがよかったと思っています。黒澤明の作品ばかりだと、集中して役になりきるので頭がおかしくなりそうな三船はほんとうになっていたと思います。
稲垣浩の映画では伸びのびとリラックスして演じています。稲垣浩の凄いところは、黒澤のこだわりの反対に、ある面で流して撮ってもいいと思ったところはそうしているところだと思います。 池波正太郎もそういう考えで言及しています。
でも、年月という時間による淘汰には、やはり黒澤明のこだわり、ワンショットに全知能、全神経、全エネルギーをつぎ込んで、それを重ねて映画を完成するという思いがないと、やはり対抗出来ないとも思います。
ringoさんのうちで暗いものが、うちのテレビで明るくなる期待はまずありませんので、見たいとおもいながら、<暗い>という感想をお聞きして、ちょっとがっかりです。う〜む。
三船敏郎は、「趣味は掃除」なのですか。ちょっと驚きです。男は黙って、、、というイメージが、私には強いのです。荷物を運んだエピソードは、いいですね。
稲垣浩と黒澤明とは、対照的だったんですね。その間を往復できたのは、おっしゃるとおり良かったのでしょうね。
それにしても、黒澤明のエネルギーは、凄まじかったのですね。
画面は、暗いですが、一応ご覧になってください。お話は、面白いと思います。
私は、観るDVDがたくさん溜まってるので、全然平気です。面白い映画でよかったと思いました。娯楽に徹するのって、意外に難しいものですね。つい、いろいろと肉づけしたくなります。昔のほうが、シンプルだったのでしょうか。でも、そんな単純な問題ではないですよね。