Starting my Lifework Business

と、いうわけで約4年勤めた会社を辞め、2015年の11月から京都で町屋を使った事業に着手し始めました。歴史のある古い町並みを守るためには、その歴史や古さという価値を活用してお金を稼ぎ、維持管理費用を捻出していくという試みは果たしてうまくいくのか、実験と挑戦の日々を始めています。

それに合わせてブログもはてなからtumblrに引っ越しました。
町屋改修工事の様子を1週間ごとに区切ってアップしています。
同時に町屋を使った京都での宿ビジネスがどのようなものか、実際にかかった費用や売り上げなどちゃんと数字をあげながら同じような事業を起こそうと考えている方の参考になるよう、情報公開できればと思っています。
引き続き、よろしくお願いします。

How build up guest house by using antique wooden house in Kyoto
http://rintaroakazawa.tumblr.com/

Timeticket創業者の山本さんに会ってきた

アドバイザリサービスを提供できる人と受けたい人をマッチングさせるサービス、Timeticket を利用して、創業者の山本さんとお会いしてきました。

Timeticket
https://www.timeticket.jp/items

相談時間である1時間の内容としては、

・自分のビジネスプランを聴いていただき、コメントをもらう。
・ウェブサイト構築について
・山本さんに創業の経緯やTimeticketの現状について聞く

という内容でした。
同時に出品者でも新しい出会いや面白い話が聞けるなど、十分楽しめるということが理解できたので、山本さんの勧めもありTimeticketに出品してみました。
1点問題があり、出品者のサムネイルがFBと連動していて変えられないということ。なので気に入っていたのですがプロフィール写真で使っていたドレッド姿の写真には泣く泣く退場してもらい、騙し用のさわやかプロフィール写真に差し替えました。辛い。
方向性としてはお金というより、過去の自分が欲しかったアドバイスかつ自分が楽しめそう、という軸で出品内容を決めました。
はたして申込みはあるのか。。。

「理系学生/現職エンジニアのキャリア相談に乗ります」
https://www.timeticket.jp/items/15636?f=0

クラウドファンディングよりも調達額が大きく、VCからよりもハードルが低いマイクロファイナンス

築150年の古民家を使った明日香村のゲストハウスが、ミュージックセキュリティーズという会社が運営している「セキュリティー −マイクロ投資プラットフォーム−」というサービスを使って資金調達をしており、気になって調べてみました。小水力発電とか焼失した旅館の再建など、かなり面白そうな案件が並んでいます。地方創生の機運に目を付けて地方自治体との連携にも力を入れているみたいです。

セキュリティー −マイクロ投資プラットフォーム−
http://www.securite.jp/?_ga=1.122091019.1414360484.1436500676

ミュージックセキュリティー
http://www.musicsecurities.com/

ところでなぜ会社の名前が「ミュージックセキュリティーズ」と「ミュージック」が入っているのか?と思って調べてみたら、社長(小松真実さん)がもともとドラマーで、音楽やりたい若い人を、ファイナンスの仕組みで支援したいって思いがあったんですね。いいなあ、現実的で熱い人だ。

挑戦する生き方 39回 小松真実
http://case.dreamgate.gr.jp/mbl_t/id=538

小松真実さんブログ
http://ameblo.jp/musicsecurities/

アトリエ系の事務所で働くというルートで建築家になる道をあきらめた身としては、将来的に何らかの形で独立したい若い人の支援の枠組みが作れればなあ。。。と夢想するのでした。

事例でわかる! クラウドファンディング成功の秘訣

ソーシャルファイナンス革命 ~世界を変えるお金の集め方 (生きる技術! 叢書)

Kickstarter for Online Sellers: Get the Money You Need to Fund Your New Product Line (English Edition)

なぜ都市は発展するのか?

海外旅行に行ったり外国で働いたりしていると、同じサービスを受けているにも関わらずなぜかかるコストがこうも違うのだろうか、ということが疑問として湧いてきて、日本の会社で給料もらって、タイに暮らすのが最強じゃない?みたいな話になる。ひとえに世界のみなさんが日本で製造された製品が欲しいので、日本円に対する需要が高く、円の価値が高いためにその恩恵を受けているわけだけれど、ガーナの通貨セディ(GHS)のようにだれも別にガーナで作られた製品が欲しくない、ひいては需要が少ない通貨は悲惨である。
最近(2014年12月)でこそ1USD=3.2GHS前後で安定しているものの(外交筋の話によるとIMFが通貨安定のために関与しているとか)、私がガーナに赴任した2014年1月ごろ1USD=2.5GHSだったものが2014年9月ごろには1USD=3.7GHSと日本のように政策的に通貨安を誘導したわけでもないにも関わらず、その価値はドルに対して30%も下落した。

こういった国ごとの経済についても面白いのだけれど、分析としてはちょっと荒く、都市単位の経済について着目したほうが地域復興などに対しては参考になる。そのような都市単位での経済について着目したのが、Jane Jacobsの「発展する地域・衰退する地域」(原題:”Cities and the wealth of Nations: principles of Economic Life”)である。
彼女はまず初めに1960年代までに発生した主だった経済学派の主張の矛盾点を指摘する(この記述だけでもマクロ経済学の歴史をなぞれるだけでなく、それなりにうなずける定性的な反論を楽しむことが出来る)。
次に政府の公共投資の継続性のなさを指摘し、発展している都市、衰退している都市が陥っている状況を歴史的経緯も交えた上で記述する(ちなみに日本に関する記述もそれなりにある)。

「都市は最大の発明である」、「年収は住むところで決まる」でも記述されていることだが、いまのところなぜ「発展する都市」がうまれるのか、ということに関しては誰も解明できていない。発展の要素となったと思われる事象(法的優遇措置や大学、地政学的条件)については記述できるが、ではシリコンバレーが抱える要素を再現してやれば、第二のシリコンバレーを作れるか?というと作れない。

しかし発展に必要な要素には知的な人々や高度な技術を持った人々が集まる仕組みやインセンティブが働いている、ということは示唆されている。サービス業や飲食店はあくまでも外貨を稼いできた人々のおこぼれで食べており、1人の知的労働者が居ることにより、5人のサービス業の人が食べていけることが出来る。また、知的労働者にとっても、多くの知的労働者が集まっている地域ではそのような初期投資が高いサービスでも、一人当たりの固定費が安くなるため、安価で質の高いサービスを受けられるという利点がある(「年収は住むところで決まる」より)。

ともあれ、「都市」に興味のある方にはこの3冊、非常におすすめです。

ゼロ・トゥ・ワン -君はゼロから何を生み出せるか-

Kindleのおかげでガーナでも日本の本を読める環境が整ってうれしいんだけど寝食を忘れて、没頭して最後まで読み切れるほど面白い本って三か月に一回くらいしか出会えない。逆に出会えると全力で他人におすすめしたくなるので一冊紹介させてください。

「Zero to One」:ピーター・ティール, 2014.
著者はpaypalの創業者の一人。僕なんかは「今が歴史上で一番技術が進んでいて素晴らしい時代」と思っているけど著者はそう考えてない。「もっとよりより世界があるはずだし、世界はもっと良くなることができる」と考えている。なので彼の興味の対象は「さらによりよくなった未来」と「よりよくなる未来を創る方法とそれを考える人たち」にある。
著者はよりよい世界をもたらす担い手はベンチャー企業だと思っているし、意思を持つ個人がそれを作れるはずだと確信している。
人生は宝くじみたいに第三者に幸運をコントロールされるものではなくて、自分で幸運(よりよい未来)をコントロールできると主張する。というか、背中を押してくれる。
過去・現在・未来の世界の変わり方を俯瞰的に分析しながらこの先の未来の変え方に言及する非常に面白い本。スタートアップ界隈の人たちには必読と思う。

目次
はじめに
1.僕たちは未来を創ることができるか
2.一九九九年のお祭り騒ぎ
3.幸福な企業はみなそれぞれに違う
4.イデオロギーとしての競争
5.終盤を制する―ラストムーバー・アドバンテージ
6.人生は宝クジじゃない
7.カネの流れを追え
8.隠れた真実
9.ティールの法則
10.マフィアの力学
11.それを作れば、みんなやってくる?
12.人間と機械
13.エネルギー2.0
14.創業者のパラドックス
終わりに―停滞かシンギュラリティか

序文を「君に友だちはいらない」の瀧本さんが書いており、時に抽象的になりがちな、この本の世界にスムースに入っていくことが出来る。

理系学生に伝えたい就職のこと

工学部の学生の方から進学に関しての質問を受けましたが、熱くなって就職に関してもつらつらと述べてしまいました。僕が大学を卒業して就職した後に思ったこと(主に反省点)を、世の理系学生とシェアしたいので転記しておきます。

1.なにも考えず自分の専門分野の業界に就職しない。もっといろんな職業を見てから決める。

理系学部によくある学校推薦は学内選抜だけで就職が決まりますが、逆に言うとほかの選択肢を(確認もせずに)捨てたことになります。

「〇〇工学科卒業だから〇〇業界」という安易な考えを捨て、自分の興味のある別の業界の人にもっと話を聞けばよかったと後悔しています。(いわゆる文系就職活動も本気ですればよかった)

日本の就活生はOB訪問という特権があり、多様な職種・会社の中の人の話を直接聞く機会を(自分から働きかければ)作ってもらえますし。

〇〇工学科を出ているからと言って、本人の適正が〇〇業界にあるとも限りません。
もちろん適正があって楽しめるならとても幸せなことだと思うので無問題です。


2.インターンに参加するべきだった

1.で述べたことと被るのですが、学部3年生/修士1年生の夏に行われる外資系金融・コンサル、日系商社・コンサルのサマーインターンに、参加しておけばよかったと後悔しています。理由としては以下の通りです。

a.就活の雰囲気がわかる

b.その会社の社員とOB訪問以上の密度で接する・話す機会が得られる

c.同じ年のすごいやつ、面白いやつと出会える可能性がある


ちなみにキャリア選択に関しては以下の記事がとても面白かったです。


「自分が一生やりたい仕事」

http://yokichi.com/2011/09/post-321.html

ゆっくり資本主義のはじまりにむけて -人生を自分でコントロールするゆっくりとしたやりかた-

1.ゆっくり資本主義って?

ゆっくり資本主義(Take it easy Capitalism)とは、

  • 好きなモノ/コトを扱う
  • 好きなヒトと働く
  • カネ(資本金)は、もらうか低金利で借りる


ことで行う資本主義のことです。これまでの資本主義は投下した資本に対する一定時間における金銭的なリターンが評価尺度でしたが、ゆっくり資本主義では個人や社会の満足度や幸福度が評価尺度になります。つまり、人生やコミュニティーにおける自己満足が高ければ高いほど成功したゆっくり労働者(Take it easy Worker)やゆっくり資本家(Take it easy Capitalist)であることを意味します。自己満足が評価尺度なので、ゆっくり資本主義における成功度合を他人が評価することはできません。自己申告制です。
ゆっくり資本主義における労働者には以下のような特徴があります。

  • 好きなことをして稼ぐことができる
  • 好きな場所に住みながら稼ぐことができる
  • 好きな人と一緒に稼ぐことができる


これはつまり、自分の人生のコントロールを自分で行うことが出来る、ということを意味しています。わくわくしますね。同時にこれは既存の組織に所属して働くことが難しい、ということも意味しています。なぜなら既存の組織にはすでに固有のミッションや、やり方があり、組織の一員として組織のために自分の人生を合わせなくてはならないからです。組織のミッションと自分の好きなこと・やりたいことが一致していても、それを好きな場所で、好きな人と一緒に行うことを許してくれる組織はおそらく少ないでしょう。そのような組織がないわけではないと思うので、見つけることが出来た方は純粋にうらやましいです。
しかし、そんな数すくない組織を探すよりも自分で作ってしまったほうがはやい、とゆっくり資本主義は考えます。というわけで、ゆっくり資本主義では自分で組織を立ち上げ、ゆっくり経済活動(Take it easy Economic Activity)を行うことを強くおすすめしております。

2.モノ・ヒト・カネのそろえかた

ここで力のない個人がゆっくり経済活動に必要なモノ・ヒト・カネという資本をそろえるのは難しい、という不安の声が上がることが予想されますが、心配はいりません。なぜならあなたにはやりたいことがあり、仲間候補である無自覚なゆっくり経済活動家(Unconscious Take is easy Economic Activist )は巷にあふれており、他人からゆっくり資本(Take it easy Capital)を獲得する機会がたくさんあるからです。ではモノ・ヒト・カネという3つの資本の獲得方法についてゆっくり検討していきましょう。

2.1 モノ-きみに成し遂げたいことはあるか
すべての基本です。これがないと自分で自分の人生をコントロールする意義が薄れてしまいます。他人に人生をコントロールされる方が楽に生きられるでしょう。旅行・読書・知らない人と会って話すことは自分が何をしたいのか理解できるヒントになります。まだ成し遂げたいことがない人は共産主義・資本主義・シフォン主義空飛ぶスパゲッティ―モンスター教でがんばろう。

野望としての教養
http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E9%87%8E%E6%9C%9B%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%AE%E6%95%99%E9%A4%8A-%E6%B5%85%E7%BE%BD-%E9%80%9A%E6%98%8E/dp/4788700638

何でもみてやろう
http://www.amazon.co.jp/%E4%BD%95%E3%81%A7%E3%82%82%E8%A6%8B%E3%81%A6%E3%82%84%E3%82%8D%E3%81%86-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%81%8A-3-5-%E5%B0%8F%E7%94%B0/dp/4061315838

2.2 ヒト-仲間を探そう
インターネットのプラットフォームもありますし、「こういうことがやりたい!」と言いまくっているとそれを聞いた人が仲間候補を紹介してくれます。方向性が同じで波長が合う人たちとチームをつくりましょう。もちろん一人でやってもいいですけどひとりで全部やらないといけないのでゆっくりできなさそうです。

日本仕事百貨
http://shigoto100.com/

Wantedly
https://www.wantedly.com/

きみに友達はいらない
http://www.amazon.co.jp/%E5%90%9B%E3%81%AB%E5%8F%8B%E3%81%A0%E3%81%A1%E3%81%AF%E3%81%84%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84-%E7%80%A7%E6%9C%AC-%E5%93%B2%E5%8F%B2/dp/4062176203

2.3 カネ-クラウドファンディングと日本政策金融公庫
自分で働いてお金を貯めるのは時間がかかります。お金はあるところには余っているので、人からもらうか、プレッシャーの低い(金利のひくい)お金を借りましょう。ベンチャーキャピタリストに出資してもらうと事業の進捗に関して詰められてゆっくりできないのであきらめましょう。エンジェル投資家には「このビジネスの今後10年間の期待リターンは0%ですけどいいですか?」と何回も念を押し、「いいよ!」と答える頭のおかしい人にのみ、お金を出してもらいましょう。「こういうことがやりたい!」と言いまくっていると、それを聞いた人がお金をくれるかもしれません。

KICKSTARTER
https://www.kickstarter.com/

Campfire
http://camp-fire.jp/

Ready For
https://readyfor.jp/

日本政策金融公庫 – 新創業融資制度
http://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinsogyo_m.html


3.保険をかけよう

とは言っても万が一に備え、保険をかけておきましょう。病気に備えて国民健康保険に、障がい者になった時のために国民年金に入りましょう。国民年金は老後の生活のための積立金ではなく、障がい者になった時のための掛け捨ての保険金と考えると政府に対して腹が立たなくなり、精神の衛生状態が改善するのでおすすめです。
また、国民健康保険が高くて払えない場合には頑張って日本最安健康保険料を誇る文芸美術国民健康保険組合に潜り込みましょう。

文芸美術国民健康保険組合
http://www.bunbi.com/


国民健康保険税が高いので、多くの人が安くなる方法を
http://css-happylife.com/archives/2012/0323_0313.php

文芸美術国民健康保険組合に加入できれば、月々の保険料は15,000円程度。国民年金の保険料は15,250円/月(2014年7月現在)なので、保健料+年金は合計30,000円/月ちょっとで必要最低限の社会保険を賄うことができます。
※追記:健康保険組合ではなく、国民健康保険でよければ年収が低いという条件で15,000円/月よりも安く済みそうです。家族を扶養にはいれられませんが。。。
http://www.kokuho-keisan.com/

また、ゆっくり資本主義に参加する期間が短くなってしまいますが資本主義・共産主義下の組織で数年働き資本主義・共産主義に戻れるようなキャリアを作っておいたり、貯金したりしておくこともゆっくり資本主義に失敗したときの保険になると考えます。

rintanはゆっくり資本主義を応援しています。