月世界へ行く/ジュール・ヴェルヌ

月世界へ行く (創元SF文庫)』を読んだよ。科学がいっぱい。

『地底旅行』に続いて、ジュール・ヴェルヌ。時は186X年という想定だから、かれこれ150年以上も前のこと。その時代に月に行こうという3人の冒険野郎の物語。
ただ、冒険野郎と書いてしまったけれども、本人たちは当然に真剣。その真剣さが3人の会話に中に表れてきて、読んでいるこっちも真剣に耳を傾けることになるわけ。

その真剣な会話の内容が凄い。宇宙飛行は科学の粋を結集しているわけだから、3人の会話は科学の話題ばかり。天文学は当然として、軌道計算しかり、大気や空気、地球物理学、重力の話題など。途中で代数の数式まで登場するから、本格的。

そして、彼らの見た地球。

人間の知覚を超えた天空の秘事、彼らが多くの愛着を感じている地球は、はかない一つの三日月にすぎなかった!
ということ。筆者ジュール・ヴェルヌはこれを科学的根拠に基づいたイメージで書いているんだよね。月を地球に見立てて想像したのだろうか…。

さて、3人の冒険野郎は月に辿り着くことができるのか、はたまた地球に生還できるのか。それは読んでのお楽しみということで。

月世界へ行く (創元SF文庫)
月世界へ行く (創元SF文庫)ジュール・ヴェルヌ 江口 清

東京創元社 1964-10-23
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