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活字中毒者地獄のりす蔵 RSSフィード

2017-01-29

はじめてのサイエンス/池上彰

| 07:08

はじめてのサイエンス (NHK出版新書 500)』を読んだよ。仕組みを知るとワクワクする。

池上彰氏の科学紹介本。だから、科学の事象を中心に、それを取り巻く社会とか、人間とか、政治とかの周辺情報にも言及していく。だから、途中で、

物理学の授業が“社会学”の時間になってしまいましたね。でも、サイエンスが歴史を動かし、未来をも左右することがおわかりいただけたことと思います。
というセリフ。そう、現代にとって、科学は社会と密接に関連せざるを得ないんだよね。だから、余計に科学が面白くなったりして。

医学」の時間では、ウィルス再生医療について解説。特に、iPS細胞の解説は自分的にはよ〜くわかった感じ。でも、ここでも社会との関連で、iPS細胞を使った再生医療の高額化という新たな課題の話もあり、

科学の進歩は、社会の側の“倫理的進歩”を迫るのです。
と池上氏。人類の悩みは尽きない…。

最後に科学の面白さを語る。例えば、「大陸移動説」について、

これを科学的な方法から見ていくと、ワクワクします。
とか、
ウラン核分裂発見のエピソードには、思わぬ人間のドラマが存在します。
とか。そう、科学は面白い。そこには必ず人間ドラマがあるし。そういう意味で、科学史文系に人たちには知ってもらいたいと思うよ。

さて、本書の全編『おとなの教養』も読んでみようかな…。

はじめてのサイエンス (NHK出版新書 500)
はじめてのサイエンス (NHK出版新書 500)池上 彰

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2017-01-28

知の進化論/野口悠紀雄

| 12:12

知の進化論 百科全書・グーグル・人工知能 (朝日新書)』を読んだよ。知の歴史、おさらい。

野口悠紀雄氏の著作物は何年ぶりだろう。もしかしたら、『「超」整理法』以来かもしれない。『「超」整理法』は面白かったという印象が強いので、自分的には、野口悠紀雄氏の名前はいつまでも頭に残っていた感じ。

で、人間が知識をどのように伝達していったか、その歴史を現代まで辿り、その劇的な変化を解説したのが本書。だから、知識の進化というより、メディアの進化なんじゃないかなぁ〜って思うけど。

そして、知識はどのように伝達されていたのか。隠蔽されたのが基本になっていて、徐々に万民に開放されていく。順序としては、印刷技術の発展があり、百科事典の発刊があり、そして、インターネット時代のオープン化。当然、これらの動向には課題があり、難しい言葉で言えば、「排除可能性」と「限界費用」という点からの議論であると筆者。経済活動と知の世界とのせめぎ合いと捉えたらいいのかな。

さらに、Google検索の時代。いつでもどこでも検索できるので、知識は外部にあればよいという議論があるけれども、それは本当だろうか。筆者の答えはNo。

その場合、知識が内部メモリ、つまり自分の頭の中に引き出せていない限り、それを発想に有効に使うことはできません。したがって、アイディアの発想のためには、いまでも多くの知識を内部メモリに持っていることが必要です。
と。そう、やっぱり知識が頭に中にあることで、それから複雑に繋がり合い、新しい発想が生まれるんだよね。

最後は人工知能。人間の知的な活動は人工知能代替されるのかという素朴な疑問に、

第1章で述べたように、ニュートンの研究動機は、「自分の密かな抑えがたい欲求を満足させること」だったのです。つまり、知識の獲得それ自体が目的化していたことになります。ここでは、知識は最も価値が高い消費財になっています。
と説明しているよ。つまりは、人工知能知識消費財として捉えることは有り得ないということだよね。人間の飽くなき探究心って、底知れないわけだ。

さて、これを契機に『「超」整理法』でも、読み直してみようかなぁ〜。

知の進化論 百科全書・グーグル・人工知能 (朝日新書)
知の進化論 百科全書・グーグル・人工知能 (朝日新書)野口悠紀雄

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2017-01-23

ワーク・シフト/リンダ グラットン

| 14:58

ワーク・シフト ─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>』を読んだよ。今、その萌芽はある。

ビジネス書が続く。社会の変化がビジネスに、未来の働き方にどのような変化を及ぼすのかを語る本。社会の変化と言えば、『〈インターネット〉の次に来るもの』に近いものがあって、本書は働き方という観点ではあるけれども、未来の予測としてはお互いに近いものがあるかも。

では、どのような社会の変化の要因は何だろうか。筆者は、

五つの要因とは、テクノロジーの進化、グローバル化の進展、人口構成の変化と長寿化、社会の変化、そしてエネルギー環境問題の深刻化である。
と五つを上げているよ。そう、やっぱり、影響が大きいのはテクノロジーの変化かな。そして、これらの要因が、働き方の常識を根本的に覆すのだと…。

そして、その変化に押しつぶされないために、三つの〈シフト〉を行う必要があるのだと。その三つの〈シフト〉とは

第一は、広く浅い知識しかもたないゼネラリストから、高度な専門技能を備えたスペシャリストへの〈シフト〉。
第二は、孤独に競い合う生き方から、ほかの人と関わり協力し合う生き方への〈シフト〉。
第三は、大量消費を志向するライフスタイルから、意義と経験を重んじるバランスの取れたライフスタイルへの〈シフト〉。
ということ。これを幾つもの大量の事例を上げて、長々と解説しているよ。そう、しつこいくらいに長いし、それを繰り返す。もう分かった…と言いたいくらい。

それでも、この三つの〈シフト〉は覚悟がいる。多分、若い世代は覚悟など必要がなく、それが当たり前の社会になってくるのだろうけど。だから、

仕事と職場は、あなたが生きがいを見つけられる場である可能性が高い。その場を生かすか殺すかは、あなたの勇気と未来感覚次第だ。
と筆者。うん、自分的には若い世代に伝えていこうかと思うわ。

ワーク・シフト ─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>
ワーク・シフト ─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>リンダ グラットン .

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2017-01-22

ワーク・ルールズ!/ラズロ・ボック

| 07:17

ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える』を読んだよ。人事は試行錯誤。

このところ、自分的にはビジネス書ブーム。未来を考えたり、働き方を考えたり。年齢的にもう遅いってことはないと思うけど…。これをヒントにまだやれることを考えたいなぁ〜って思うので。

著者はGoogleのピープル・オペレーションズ(人事)担当上級副社長という肩書。その著者がGoogleの人事制度のありとあらゆるものを全公開したのが本書。

そして、その内容は多岐に渡る。目次を見れば、全体を掴める感じだけど、その中から幾つかを紹介。

まずは、写真がその企業のオーナーのように振る舞えるようにすること。

必要なのは、社員は基本的に善良なものだという信念──そして、社員を機械ではなくオーナーのように扱う勇気だけだ。機械は与えられた仕事をこなすが、オーナーは会社やチームの成功に必要なことなら何でもやる。
そう、社員を徹底的に信じている。どんな社員でも。信じる根拠は、「我々は優秀な社員を採用している」という自負があるから、できるんだろうね。

そう、社員の採用も徹底的。妥協しないし、これぞという人材は絶対に逃がさない。採用基準も徹底的に高いし。我が社も見習いたい…。

そして、エビデンスベースド主義も徹底している。

むしろ、最善のアイデアに光を当てるのはデータにもとづく健全な議論である。そのおかげで、方針が決定される際、反対者はたとえ結論に賛成できなくても、決定にいたる論理的根拠を理解・尊重するのに十分な背景知識を持つことになる。
そうか、エビデンスベースドにはそういう意味もあったのか…。

当然いいことばかりではなく、本当に試行錯誤の連続。失敗もあるけど、それはすぐに訂正したり、止めたり。そうやれるのも、会社の価値観が染み付いているから。

会社と、私が本書で提唱する経営スタイルが問われているのは、完ぺきになれるかどうかではない。自分たちの価値観に忠実でありつづけ、試練に直面しても適切な振る舞いを取れるかどうかだ。そして、さまざまな問題を克服して、すべてのグーグラーが会社の信念にこれまで以上に忠実でいられるかどうかだ。
いやはや、参りました。

あなたの会社でも実践できるものと著者はいうけど、その前に、その価値観とか組織の文化とかが大きな壁として立ちはだかるんだよなぁ〜。

ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変えるラズロ・ボック 鬼澤 忍

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2017-01-07

〈インターネット〉の次に来るもの/ケヴィン・ケリー

| 06:57

〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』を読んだよ。すでにその潮流は始まっている。

昨年後半から注目を集めていた本書。手強そうだったので、躊躇していたんだけど、予約していた図書館から予想より早く確保の連絡。そろそろ年末年始の休みにも入るし、ゆっくり読もうかと思い手に取る。

結果的にはそれほど難解でもなく、面白い。っていうかワクワクするような内容。現実を振り返りながら、そうそうその潮流は始まっているよね、それがこうなっていくんだね…という感じに世界が広がっていく感じ。

さて、その潮流を12のテクノロジーで詳しく説明しているのが本書。そして、冒頭で、

本書では、今後30年を形作ることになる12の不可避なテクノロジーの力について述べることにする。
宣言。ここにもう一つのキーワード「不可避」が登場するよ。そう、避けられないものという強い言葉。最初は不可避とは真実だろうかと疑心暗鬼だけど、本書を読み進めるにつれて、これは「不可避」だとしか思えなくなるわけ。

キーワードはこれだけで終わらない。

しかし、しかし……ここで重要なことがある。インターネットに関してはまだ何も始まっていないのだ!インターネットはまだその始まりの始まりに過ぎない。それは何より<なっていく>ものなのだ。
そう、インターネットは「なっていくもの」であり、「あるもの」ではないということ。だからこそ、今この時に始めるべきだとも。

この2つの中心的なキーワードを元に、12のテクノロジーについて、詳述しているわけなんだけど、その内容がかなり強烈。筆者が言うように「不可避」ということがよく分かるし、本当にこうなれば、世の中の有り様が引っ繰り返るのは必須。アナログ人間はまったくついていけないのでは?という感じ。

これでもかという感じだけど、最後にこれを引用。

白いしぶきを上げる激流でカヤックを操るには、水の流れと同じぐらい迅速に漕がなくてはならないし、変化しながらあなたに向かって崩れてくるエクサバイト級の情報の波を乗り切るには、その波頭と同じ速さで流れていかなくてはならない。
と。一応、デジタルな人だと思っている自分でさえ、この波乗りについていけるかというと自信がない…。そう、それに気がついただけでも本書を読んだ意味があるんだろうね。あ〜。

〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則
〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則ケヴィン・ケリー 服部 桂

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