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活字中毒者地獄のりす蔵 RSSフィード

2018-06-05

ポケットに名言を/寺山修司

| 01:48

ポケットに名言を (角川文庫)』を読んだよ。名言は無数にある。

読書の端境期には軽めのものを選んで、ツナギにしているんだけど、本書はそのストックのうちの1冊。とは言っても、相手は寺山修司。手強いイメージがあるので、どうなるかとは思ったけれども、結論的には、寺山修司の選んだ名言集。古今東西書物から俚諺まで、多種多様といった感じ。

名言と言っても、切り取られた言葉なので、話の前後も背景も全く分からない状況で掲載されているので、ちょっと解釈に困るものも多数。だから、日本の小説から切り取られた名言は比較的納得しやすいよね。だから、自分的には、太宰治とか三島由紀夫の小説からの名言についつい首肯してしまうわけ。

例えば、三島由紀夫金閣寺」から、

記者が走っているあいだ、乗客は止っておる。記者が止ると、乗客はそこから歩き出さねばならん。走るものも途絶え、休息も途絶える。死は最後の急速じゃそうだが、それだとて、いつまで続くか知れたものではない。
とか。

太宰治「女生徒」から、

ぽかんと花を眺めながら、人間も、本当によいところがある、と思った。花の美しさを見つけたのは人間だし、花を愛するのも人間だもの。
とか。

もう少し名言っぽいものといえば、小林秀雄

歴史意識とは――しまった、とんでもないことをしてしまった、どうしようという悶えだ。
かな…。

では、最後に寺山修司自身の言葉を紹介。

そして、「名言」などは、所詮、シャツでも着るように軽く着こなしては脱ぎ捨ててゆく、といった態のものだということを知るべきだろう。
うん、これならば、自分自身の名言集でも作ってみようかななんて気になる。これだけでも、本書を読んだ意味があったかな…。

ポケットに名言を (角川文庫)
ポケットに名言を (角川文庫)寺山 修司

KADOKAWA / 角川書店 2003-07-11
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