ショパン国際ピアノコンクール

前回(5年前)もあったそうなんですが、今年の開催で知りました、インターネットで生中継されることを!
一次予選からずっと公開されていますが、最初の頃は、その公式サイトにすらつながらなかった我が家。PCのセキュリティをいじったせいか、公式サイトが増強してくれたのか、二次予選からは生中継もだいたい観れるようになり、ひいきのピアニストが出来たりして、日々熱狂度合いが加速されております。おかげで寝不足!(笑)いいじゃない、5年に1度なんだもの!
(生中継を観なくても、あとでビデオアーカイヴも公開されてるんですが;)


でもそんなショパコンも、今夜の3名の演奏でおしまい・・・。
その前に、ちょこっと感想をメモっときます。


まずは・・・自分がすんごい勉強した曲を、違う弾き方されたら、いちいち引っかかって聴くのしんどくならないか、心配な部分もありましたが、けっこう大丈夫だった♪「何今のペダル!?」とかあったりしますけど・・・たぶん自分が学生の頃だったらもっと引っかかるんだろうけど。
もうとにかく皆、若くてかわゆらしい。若き才能爆発!!なのを見てるだけで楽しいです。


今回の私の1番びいきは・・・良くも悪くも!?国内でも国外でも超☆話題になっていたアンドリュー・タイソン。
なんでこんな話題に?と思って観て・・・めっちゃツボにはまった私です。
個性的というより、異端でさえあるかもしれない彼の演奏・・・
でも彼がショパンを弾くと
「ね、こんなにショパンって簡単で、デリシャス!」って言われてるようで(笑)
なーんだ、ショパンってこんなに明瞭な音楽なのね、楽しまなきゃ損!と楽しくなってくるのです。
もうね、左手をポケットに入れてお辞儀するダメ若造であったとしても(笑)「もう、こいつときたら〜(はあと)」と面白くなってくる。
彼の演奏を観てて、ショパンをニヤニヤしながら弾いてみるべ!と思ってやってみたりしてる私です(まああんな余裕はないけど笑)


もちろん、ただ楽しく弾いてるだけじゃなく・・・バランスがものすごい緻密。直接的に音楽が浮かび上がってくるからシンプルに見えるけど、そう見せるための緻密な動きが凄いんですよね。


でもあまりにも異端だからか、叩かれるらしく・・・
そのせいかどうか、三次予選はいつもほどタイソン流ではなく。
いやタイソン流がもっと出たら受かった・・・かどうかは知りませんが;
ファイナルには進めず・・・がっくりでございました・・・。


2番びいきは、ダニール・トリフォノフです。彼はファイナルに進みましたね〜。
彼も個性派ということになるらしいですが、今回のショパコンはそういう人ばっかりな気が。
2番びいきと言いながら、感想はタイソンと逆で
彼の演奏を聴くと、「ショパンってこんなにも偉大な作曲家だったのか!なんて凄い曲を創造しているんだ!!」と驚くことになります。
彼は作曲もしているそうなので、そういう観点からショパンを見ているところがあるのかな?
美しい旋律や技巧だけじゃなく、どれだけ総合チックに素晴らしい作品なのか、ここもこんなに!ここもこんなに!と教えてもらえるような演奏。
ファイナルも彼らしく演奏できていて、良かったと思いました。
(かなりひいきなので、もう客観的判断できないです)


ほかのファイナルの方々の演奏は
・ミロスラフ・クルティシェフ:品があって、激しい音を出さないところがショパンぽいなと思いました。ずっと聴いていたい。ファイナルで自分のもの以上のものが出せたかというと・・・ちょびっと残念。
・パヴェル・ヴァカレツィ:曲もそうなのかもしれないけど、地味〜に感じてしまい。きちんと演奏するのがせいいっぱいに見えてしまいましたが、ほんとはもっと弾けるんだろうなーと。
・エフゲニー・ボジャノフ:自分でも納得いかなかったのか、演奏後インタビュー受けずに部屋へ入っちゃった。「やったるぜ!」という気合が入りすぎたのか、統一感のない構成になってしまったような・・・
・ニコライ・コジャイノフ:アイドルみたいな魅力がありますが、音が自分の好きなタイプではなくて、楽しめない自分が残念。せっかく可愛いのに。でも何年か後が楽しみです。
・ユリアナ・アヴディヴァ:自分が若い頃、良くも悪くも腕力で弾いていたせいか、好きになれない・・・自分の悪いところを見ているようで(;_;)まあレベル違いすぎますけども、腕力ある女性はこういう弾き方になるのかな?
・インゴルフ・ヴンダー:ボジャノフと同じく「やったるぜ!」の雰囲気で始まったと思いますが、ほんとにやっちゃった!自分の思うとおり、いえそれ以上のものを出せたのではないでしょうか。見てても聴いてても楽しいコンチェルトでした。