Hatena::ブログ(Diary)

NextReality このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-11-06

オバマのスピーチライターは26歳

no title

オバマ候補のacceptance speechは素晴らしかった。特に、最後のほうで106才の黒人女性 (Ann Nixon Cooper)の目を通して1世紀に渡る世界の歴史を俯瞰しつつ未来への意志と希望(yes we can)につなげる、という部分の時空を超えたスケール感は圧倒的だった。"we"を多用して「皆でやるんだ」と強調するところも。ひるがえって日本の首相の演説で心に残るものがあるかと考えるとちょっと悲しくなってくる。こういうところは本当にうらやましい。

もちろんこの種の練りに練った演説は本人だけで作れるものではない。優秀なスタッフの尽力があればこそだ。いったいどんなスピーチライターが関わっているのかと調べてみたら、Adam Frankelという26歳(!)の人がいて、しかもケネディ大統領の特別顧問だったTed Sorensenの薫陶を受けているらしい:*1 *2

Sorensen has not been asked to work on any of the Obama speeches, but 26-year-old Adam Frankel, who worked with Sorensen on his memoirs and is described by Sorensen as a “protégé,” was on the Obama speechwriting team.

Politics | Channels | Observer

The candidate's deputy writer -- Adam Frankel -- assisted Sorensen with his memoirs, which Harper Collins will publish in time for his 80th birthday in May.

"We've become close friends," Sorensen said of Frankel, 26, one of Obama's wordsmiths.

"He knows me and my style and JFK's style and his speeches. It's surprising the little touches that creep in to whatever he writes for Obama.

no title

Ted (Theodore) Sorensenはケネディの主任スピーチライターで、あまりにも有名

"ask not what your country can do for you -- ask what you can do for your country (国家があなたに何をするのかを問うのではなく、あなたが国家のために何をできるかを問いたまえ)" (1961年大統領就任演説)

The History Place - Great Speeches Collection: John F. Kennedy - Inaugural Address

をはじめとする多くのケネディの演説に関わった人だ:

Ted Sorensen - Wikipedia

就任当時、ケネディ大統領は43歳、Sorensenが32歳。若い才能が国を動かしていた。2009年はどんな年になるのだろうか。

オバマ候補の演説がケネディ大統領を彷彿とさせるのは当然だったのですね。来年の就任演説にも期待が高まります。*3

*1:念のためです。今回のこのスピーチを誰が執筆したか、は引用した情報だけからはもちろん定かではありません、誰か個人というより、オバマ本人を含むチームとして作成しているのではないかと想像しますが。 オバマのスピーチライターチーム - NextReality

*2:victory speechのビデオをよく見るとわかりますが、演壇に原稿がさりげなく置かれてます。また、プロンプター(透明の板に下から原稿を投影する)を、演壇からかなり離して左右に配置してあります。なのでオバマのアップのときは単に会場を右、左と見渡すように見えますが、非常に自然に原稿にも目を配っているのです。

*3:今回のスピーチは選挙日の勝利宣言であって大統領としての公式な就任演説ではない。いわゆる「就任演説(Inaugural Address)」は来年一月の就任式のときに大統領が行う演説です。上記のケネディのも。オバマ氏のInaugural Addressはまさに世界中の注目を集める歴史的な演説になると思います。

しょうとう?しょうとう? 2008/11/06 18:16 薫陶てなんてよむの

なまえなまえ 2008/11/06 18:28 くんとうでしょ

名無し名無し 2008/11/06 19:39 大統領の演説で国民が涙するということ自体が感激的だった。日本ではありえない。

いるかいるか 2008/11/06 21:09 日本ではスピーチライターの名前が出ることすらないでしょう。
自民にしても民主にしてもゴーストライターを使ったと茶化されて叩かれます。
あと日本語はアメリカ大統領みたいな演説には向かないんじゃないですかね。
誰が言っても演技っぽくなってわざとらしい。
壮大なスケールの話じゃなくて角栄・小泉みたいな身近な話題で親近感を持たせて話すほうが浸透するのだと思います。

mahbomahbo 2008/11/07 00:04 > 誰が言っても演技っぽくなってわざとらしい。

それは単なる思い込みでしょう。日本語でも立派な演説は素晴らしいと感じると思います。一度、映画やドラマの脚本化の人に書いて貰いたい気がしますね。:)
ちなみに趣は全く違いますが、斎藤隆夫の反軍演説は、生で聞いたらきっと「ぐっ」と来ると私は感じました。
http://www.ne.jp/asahi/masa/private/history/ww2/text/hangun_2.html

mahbomahbo 2008/11/07 00:15 追記
http://jseagull.blog69.fc2.com/blog-entry-588.html

pink23pink23 2008/11/07 01:45 原稿読んでるそぶりは見えなかったけど。
もしかしてあれぐらい頭いい人だと短時間でも暗記できちゃうのか、それとも英語は伝えたいニュアンスを覚えれば隅々まで暗記しなくてもいい言語なのか。
原稿って一体どんな原稿なんだろう。

joemoriyamajoemoriyama 2008/11/07 05:19 それほど短時間というわけではないんじゃないかな。
大統領とそれを支えるスタッフの話としては「ザ・ホワイトハウス」が参考になると思う。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00014N7L4

kankan 2008/11/07 05:30 日本では演技っぽくなるのは良いとしても、民衆には受けは悪いと思います。
アメリカ人は一人一人が俳優みたいですよね。大げさなお世辞から会話が始まるように、普段から演技をして他者とコミュニケーションを取っていますよね。
なので、スピーチは演技をしながら大げさに表現するのがアメリカ式で、観衆も一人一人が俳優なので感動したらその場で泣く。

スピーチも文化の一部だと思います。
日本のスピーチも良いものだと思いますが、スピーチをあげる方も聞く方もアメリカ程にあからさまに感情が表に出ない文化なので、影響力がない様に見えるのではないでしょうか?

政治家はもうちょっとスピーチの仕方を学ぶべきなのか、日本式にやる方が日本らしさがあるのか。
悩むところですよね。

ChuckTheZipperChuckTheZipper 2008/11/07 09:04 >pink23
紙に書いた原稿ではなくて↓こういう装置を使ってる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%97%E3%82%BF%E3%83%BC_(%E9%9B%BB%E6%B0%97%E6%A9%9F%E5%99%A8)

momomomo 2008/11/07 09:33 pink23さんへ
ちゃんと演説のときに観客に見えにくいようにクリアボードがありますので暗記は必要なところがあるとは思いますが、全部は暗記しなくても演説できるようになってるはずです。

mimimimi 2008/11/07 11:33 最後のほうでパールハーバーの事もドイツ・日本・イタリアのファシズムについてもきちんと語っていたことは皆スルーしますね。
確かに直接固有名詞出していないけど、中学程度の歴史を学んだ人なら誰でもわかる言葉でした。
オバマは日本にとっては相当タフな大統領になると思いますよ。

なまえなまえ 2008/11/07 12:47 みんな、アメリカの政治ショーに惑わされちゃ、だめだよ。
オバマを評価するのは、4年後にしましょうよ。
ちなみに、演説の好き嫌いだけでいったら、映画ID4のが好きだったね。

tetsuya_mtetsuya_m 2008/11/07 14:31 Adam Frankelさんは2004年の大統領選挙でもケリー候補のスピーチライターとして参加していたみたいですね。

http://www.alternet.org/story/28433/the_top_10_lessons_i_learned_on_the_kerry_campaign/

alchiealchie 2008/11/09 00:12 Thanks.

isogen2002isogen2002 2008/11/15 22:27 オバマのスピーチライターチームは、この記事にあるAdam Frankel(26歳)以外に、Jon Favreau(26歳)、Ben Rhodes(30歳)で構成されているようですね。リーダーのFavreauについては、NewsweekとNY Timesに記事がありました。前者(2008年1月)
http://www.newsweek.com/id/84756/page/1
には、ケリー陣営のspecchwriterであったFavreau(当時23歳)が、2004年大統領選終了後にObamaのwriterになった経緯も書かれています。
ーーー以下抜粋ーーー
Obama's communications director, Robert Gibbs, called Favreau after Kerry's defeat and asked him to talk to the newly installed senator. "We're looking for a speechwriter," Gibbs told Favreau.

"Why?" asked Favreau.

"If there were 48 hours in a day, we wouldn't need a speechwriter," Gibbs said. "But he needs to work with someone."
(中略)

"What is your theory of speechwriting?" Obama asked.

"I have no theory," admitted Favreau. "But when I saw you at the convention, you basically told a story about your life from beginning to end, and it was a story that fit with the larger American narrative. People applauded not because you wrote an applause line but because you touched something in the party and the country that people had not touched before. Democrats haven't had that in a long time."
ーーー以下抜粋ーーー
2004年党大会でのオバマの基調演説に彼自身も感動し、オバマの仕事に携わりたいと思ったのではないか、と想像しました。(NY Timesの記事には、その演説にもが少し手を加えたことが書かれていますが)
いずれにしても、才能があれば年齢にかかわらず採用する、というのもアメリカン・ドリームを実現するための大切な構成要件なのでしょう。

isogen2002isogen2002 2008/11/15 22:38 済みません、誤りが2ヶ所ありました。

1.
ーーー以下抜粋ーーー
が2つありますが、下の方は、
ーーー抜粋以上ーーー
です。言わずもがなですが訂正します。

2.
2004年党大会でのオバマの基調演説に彼(Jon Favreau)自身も感動し、オバマの仕事に携わりたいと思ったのではないか、と想像しました。(NY Timesの記事には、その演説にもが少し手を加えたことが書かれていますが)

2004年党大会でのオバマの基調演説に彼(Jon Favreau)自身も感動し、オバマの仕事に携わりたいと思ったのではないか、と想像しました。(NY Timesの記事には、その演説にもFavreauが少し手を加えたことが書かれていますが)

追記.
NY Timesの記事(2008年1月)とはこれです。名前の横のURLにも入れました。
http://www.nytimes.com/2008/01/20/fashion/20speechwriter.html

pink23pink23 2008/11/16 02:32 >ChuckTheZipperさんmomoさん
ありがとうございます。
みつけました、ハーフミラー。カメラの視野にはいってないしどこにあるのかとおもったんですが普通に両側にありましたね。
どうりで右端と左端にしか目線が向かないわけだ。あはは

野呂エイシロウ野呂エイシロウ 2008/11/17 19:04 はじめておじゃまします。雑誌アエラにスピーチライターの事が掲載されていて、僕もブログに書きました。
そして、検索をしていたら偶然このサイトにたどり着きました。それにしても素晴らしいですね〜ケネディのコメントまでは調べられなかったのですが、やはり素敵ですね。
僕には到底書けない文章です。
また遊びに来ます。ではでは。

大棟梁大棟梁 2008/11/18 19:56 スピーチライターの書いたものを読んだだけとは、がっかりした。
最も自分の意思に合わなければ採用しないだろうけれども。
チェンジ。何をどう変えるのか。ただの言葉だけではないのか。

ぱんだぱんだ 2009/01/27 16:02 スピーチは心が大事ですよね。
今のアメリカ、そして世界を何とか変えたいっていう熱いハートを感じました。
勝ち負け重視の世界から共存共生の世界に変わるよい機会になればと思います☆

スパム対策のためのダミーです。もし見えても何も入力しないでください
ゲスト


画像認証

Connection: close