2005-06-28
■[社会][456] 権利関係のまとめ (ジゴロウ降板 その4)
とりあえず事実関係のみ。
事実
- 「増田ジゴロウ」の著作権者(少なくとも人格権を持っている人)は少なくとも mucom, Dice-k, KIS の三者(グッズ等のクレジットより)。
- 「ジゴロウ」「増田ジゴロウ」「サクサク」の商標権は株式会社バンプレストが所有。
- Dice-k はデザイナー(キャラクター作家)。
- mucom は sakusaku の制作会社で tvk の子会社。
- KIS (株式会社ケイ・アイ・エス)は mucom が指定する商品化権窓口。
- Dice-k も商品化窓口として自社(有限会社ダイスケ・エクスプレス)を指定。
- 「ジゴロウ」登録番号第4700943号、出願日2002年7月2日、登録日2003年8月15日
- 「増田ジゴロウ」登録番号第4664356号、出願日2002年7月11日、登録日2003年4月18日
- 「サクサク」登録番号第4664330号、出願日2002年7月2日、登録日2003年4月18日
- (グッズの意匠権については不明)
- 商標出願より前に販売されたジゴロウグッズは、Tシャツ(2001年10月14日)、マグカップ(2002年4月2日)、トレーナー(2002年4月2日)。ぬいぐるみ、キーホルダーなどは商標登録後(参照:サクサクの魂!)。
- ジゴロウパペットの製作は Pb'-factory(有限会社ピービーファクトリー)。番組中では「増田のおばちゃん」と呼ばれる。
関係者の動き
- tvk 6月27日〜7月1日分の「今週のみどころ」を公開(2005年6月23日夜?)
- Dice-k「ファンの皆様へ」を公開(2005年6月25日05:10)
- Pb'-factory 「<増田ジゴロウの件について>」を公開(2005年6月26日22:21)
前提知識
キャラクターやキャラグッズのビジネスには著作権、商標権、意匠権、が絡みます。時々そのへんがごっちゃになってる議論をみかけるので注意しましょう。
関係しそうな知識を大雑把に整理しました。法律は専門じゃないので間違いがあったらコメント欄とかでご指摘ください。
著作権:
- 著作物とは思想や感情を創作的に表現したもののこと。
- 著作権は著作物が作られた瞬間に作者に対して発生する。
- 著作権には財産権と人格権がある。
- 財産権は著作物を使って商売する権利。他人に譲ったり売ったりできる。
- 人格権は著作物に対する作者の意図や名誉を守る権利。他人に譲ったり売ったりできない。
- 著作物にクレジットを表示する(またはしない)権利は人格権の一種。
- 著作物の改変、変更を認めない権利も人格権の一種。
意匠権:
- 意匠とは工業製品の視覚的デザインのこと。
- 意匠権は登録制。出願・登録しないと権利は発生しない。
商標権:
- 商標は商品やサービスの名称やロゴなどのこと。
- 商標権は登録制。出願・登録しないと権利は発生しない。
- ただし出願前から商品等に使用している商標は同種の商品に対して継続して使用する権利がある(先使用による商標の使用をする権利)。
■[社会][456] 関係者の主張 (権利関係のまとめ その2) (ジゴロウ降板 その5)
関係者の主張を整理します。以下 ? 付きの括弧書きは文脈から推測したもので、事実と異なるかもしれません。
tvk/mucom:
- (いまのところコメントなし)
Dice-k-express (以下ダイスケ)の主張:
- (mucomの?)「上の人間」が自分との(著作権の?)契約を拒み続けた。
- 大金をもらってない(ジゴロウのライセンス料をもらってない?)
- 自分の知らない所で(ジゴロウの商品化権などの?)契約が勝手に進められた。
- 自分の知らないうちに「知らないオヤジ」に著作権を奪われた。
- (mucomには?)法務部がなくて、この3年間契約について誰ともまともな話ができなかった。
- 黒幕や現場のスタッフとの間にトラブルはなかった。
増田のおばちゃんの証言:
- ダイスケは sakusaku のスタッフと個人的に付き合いがあった。
- ジゴロウのデザインはダイスケから持ち込んだ(業務委託という形ではなかった?)。
- 「一部のスタッフ」が(「会社組織」のしがらみから?) ダイスケに不利になるような行動をとった。
- 数年間いろんな問題がくすぶっていた。
■[社会][456] 推測されるストーリー (権利関係のまとめ その3) (ジゴロウ降板 その6)
断片的なエピソードや対象が特定されない言葉が多いのではっきりとはわかりませんが、関係者の主張とわかっている事実関係からトラブルのストーリーを推測してみました。あくまで推測ですが、「ジゴロウの商品価値をなくすことが tvk/mucom の利益になってしまう」という構図がありうるというのが僕の主張。
- 番組企画当時にダイスケは番組スタッフにキャラクターデザインを提供。
- 番組スタッフも関わっていたためダイスケと mucom 双方に原著作権があったと思われる。
- この時デザイン料は支払われたが著作権料の扱いについて明確にする契約がなかった??
- 番組一年目の後半(2001年末)にジゴロウTシャツの商品化。ダイスケのデザインなのでこれはダイスケも了承していた?
- Tシャツ等の売れ行きが凄かったので番組二年目(2002年)あたりから商品化の話が本格化したものと思われる。フィギュア等の企画にらみ mucom はバンプレストと協力関係に? 7月にはバンプレストが商標権を出願。9月にはバンプレストからぬいぐるみが発売。その後フィギュアやキーホルダーなど商品化が加速。
- このあたりでジゴロウの商品化権が mucom からどこかに売られた??? (最終的には KIS のものに?)
- mucom もしくは中間に入った売り手は買い手にダイスケの権利は処理済みと説明していた???
- もしそうなら権利の買い手(KIS?)は善意の第三者でダイスケにライセンス料を払わずに済む。そうなるとダイスケは mucom に損害賠償を請求するしかない??
- ここまでの推測が正しいなら、mucom としては番組でジゴロウを使い続ける限りリスクがいくらでも高まる。
- 裁判沙汰になって負けた時に自分の儲けでなく権利者が儲けた分も自分の負担になってしまう(ダイスケの貰えなかった分を賠償することになるから)。
- 番組が売れ、それに伴いグッズ売れるほどリスクが高まる。しかしリターンはない! (著作権を丸ごと売ってしまっている場合)
- ジゴロウの商品価値をなくすことが利益になる(というか損害をこれ以上増やさない)という構図になる。
- よって mucom はジゴロウを降板させ、その存在を黒歴史として封印することを決定??
あくまで推測であり、可能性の一つです。事実は全く異なるかもしれません。
rock_study
2005/06/30 22:43
めんどくさいから読んでないけど、君はカエラの肖像権を侵害しているようだ。
rna
2005/06/30 23:15
肖像権にはプライバシー権とパブリシティ権があります。テレビ放送された肖像はプライバシーではありませんし、パブリシティ権は批評などを目的とした肖像の利用まで制限するものではありません。参考: http://www.u-pat.com/h-1.html
rna
2005/06/30 23:17
ていうかrock_studyさんのアンテナ…www
ゴレイロ
2005/07/02 21:23
ぜひ同じことをジャニーズのタレントをアップして、主張してみてください。本気で応援します。
rna
2005/07/03 02:20
すでにアップしています。本気で応援してください。
ゴレイロ
2005/07/04 12:01
ジャニーズの画像だけはテレビ画面でもやめといた方がいいよ。
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