韓国のことわざ
→ 韓国人、嫌韓を見る : 韓国のことわざ(の謎)
まあ当たり前でしょうが、韓国のことわざいえども言葉の意味をそのまま受け取ってはいけないみたいです。
2ちゃんねるの過去ログ『[韓国のことわざ]』がネットで広まったきっかけなんだろうか。
→ 韓国のことわざ
うおー、いっぱい書いてある。直接的ないいまわしが多いな。
出典として、『「対訳韓国ことわざ選」若松実編著(1975)』と書かれてるので探すのは楽。
…若松さんの本は近所になかった。(´・ω・`)
でも代わりに孔泰蒺(1987)『韓国の故事ことわざ辞典』を発見。例のサイトに挙げられてたことわざを調べたけど、載ってないことわざもあった。この本に載ってた、日本語での類語とされる表現とか紹介します。意味はだいたい分かるよね。ことわざとされる表現で言葉そのまま受け取る人はいないと思うけど。
赤字は孔泰蒺(1987)『韓国の故事ことわざ辞典』に載っていたことわざ。
青字は日本語の類語の例として書かれていた表現です。(これも使ってるところ聞いたことないのばかりで、もっとふさわしいことわざ慣用句がありそうなものだが…)
・「女は三日殴らないと狐になる。」 →「女は三日ほど打たねば狐となる」
藁沓の面とかかあの面はたたくほどよくなる
餅と女の子はひどう当たれ
・「他人の牛が逃げ回るのは見ものだ。」 →「人の牛を抱えて走るのは見もの」
隣の二歳馬と他村の火事はおもしろい
・「他人の家の火事見物をしない君子はいない。」 →「他の家の火事見物をしない君子はいない」
火事と喧嘩はわが身にかからねば面白い
・「弟の死は肥やし。」孔泰蒺の辞典には載ってない。別の表現かも。
・「梨の腐ったのは娘にやり、栗の腐ったのは嫁にやる。」 →そのまま
夏の火は嫁に炊かせろ、冬の火は娘に炊かせろ
我が子は豆の上に遊ばせろ、継子は蕎麦の上に遊ばせろ
・「母親を売って友達を買う。」 →「母親売って同僚買う」
(母はもちろん大事だが、友達を作ることはもっと大事)
千の倉より友は宝
得難きは時、会い難きは友
・「営門で頬を打たれ、家に帰って女房を殴る。」 それらしいの見つからなかった。
・「姑への腹立ち紛れに犬の腹をける。」 →「姑が憎くて犬の横腹を蹴飛ばす」
(やつ当たりする様)
相撲に負けて妻の面張る
・「人が自分にそむくなら、むしろ自分が先にそむいてやる。」→「人が自分を見捨てるなら寧ろ自分から先に人を見捨てよ」
捨てられる前に捨てろ 「そむく」という表現がみつからなかった。
・「家と女房は手入れ次第。」 →「家と妻女は整え方しだい」
相撲も立ち方
瓦も磨けば玉となる
・「野生のまくわ瓜は、最初に独り占めした物が持ち主だ。」→見つからなかった
・「らい病患者の鼻の穴に差し込まれたにんにくの種もほじくって食べる。」 →見当たらなかった。訳し方の違いか?
・「一緒に井戸を掘り、一人で飲む。」 →「一緒に井戸掘って独りで飲む」
独り占めにするたとえ
獅子の分け前
・「自分の食えない飯なら灰でも入れてやる。」→「自分で食うには嫌でも人にやるのは惜しい」
けちのたとえ
犬にも食わせず棚にも置かず
・「川に落ちた犬は、棒で叩け。」 載ってなかった。これの出典は若松(1975)じゃないみたい。
似たようなの
「犬の喧嘩に水をかける」何かしたら余計にわずらわしくなる様
「蜂の巣に鎌」
「犬の面に水かけ」どんな仕打ちにあっても平気な様子
「蛙の面に水」
「犬の態度が悪くて蛸を買う」気に食わないだけの嫌がらせはどっちにも損害を被る
「鳩を憎みて豆を憎まず」
「水に溺れるものを救い上げたら網巾代をねだる」苦しいときに恩を受けても楽になれば忘れてしまう
「病治りて医師忘る」
・「泣く子は餅を一つ余計もらえる。」→「泣く子にお乳を飲ます」
泣く子に乳
訳し方が違うのか、使われ方が変わったのか載ってないのもあった。
あとこっちのサイトに載ってた分だけ調べる。
→ Japanese JoongAngIlbo:韓国のことわざ
・「死んだ息子のちんこに触ってみる。(死んだ子の年勘定)」→「死んだ子の年数え」
ちんこ表現は載ってなかった。
・「いとこが田畑を買えば腹が痛い。」→「従兄弟が土地を買えば腹の虫が治まらぬ」
「隣の貧乏は鴨の味がする」「隣そねみ」
「人の誤り我が幸せ」
・「死ぬ女が陰部を隠すものか。」→「死ぬあまっこが尻隠すかね」
浮気ばかりしていた尻の軽い女は男癖がいつまでも治らない。急場にでくわした人が、礼儀とか恥を考えて行動できるはずがなく、ついいつもの癖がでてしまうこと。
「噛む馬はしまいまで噛む」「漆は剥げても生地は剥げぬ」
・「娘は盗人だ。」→「娘は散炙(さんしゃ)泥棒」
娘は育てて嫁に出すまで大変な費用がいるばかりでなくお嫁にいったあとも時折帰ってきてお金がかかる
「娘の子は強盗八人」「娘一人に蔵あけた」「娘出世に親貧乏」
・「ただの物は苦くても甘い。」→「ただもらいは苦くても甘い」
「戴くものは夏も小袖」「もらうものは夏もぼた餅」
・「銭は汚く儲けても、きれいに使えばよい。」→「金は汚く儲けてきれいにつかってよし」
いかに卑しい仕事して稼いだ金だとしても、値打ちのある使い方をせよ
「汚く稼いできれいに使う」
・「ひとつ釜の飯を食べて訴訟を起こす。」→「同じ仏塔に居て俺の祠堂だ君の祠堂だと言うのか」
ひとつの屋根の下でお互いに言い合いするのか。「訴訟」という言い回しは見当たらず
「蝸牛の角の争い」「蝸角の争い」
・「倒れない木はない(あきらめずにくどけば、落とせない女はいない)」→「倒れかかった木は押し倒す」
形勢を余計に悪くさせる意、そのままの意味の表現はみつからず。
「下り坂に腰を押す」
・「ニ人で食事をしていて、片方が死んでも気が付かない。(すごく美味しい)」→「二人で食っているうち一人が死んでも気付かぬ」
「舌が抜ける」
・「女の話は良く聞いても破産し、聞かなくても恥をかく。」→「女の言い分をよく聞いても家を潰し、聞かなくても恥をかく」
女は三界に家なく無分別でつまらぬ話をしゃべりたがるので、ねじけた悪い話はどんな女の話でも相手にしないほうがいい。
「女の言聞くべからず」「家の乱れは女から」
あと辞典から面白い言い回しだけ抜粋。他にもいい意味のことわざや同じ意味でももっと他の言いまわしも載っています!
・「お嫁をもらいにゆく奴が金玉を置き忘れてゆく」
これから大事なことをしようとする人が、その仕事のもっとも大事なことを度外視してとりかかる
「歌物語の歌忘れ」
・「養女を嫁にすること」
簡単に物事を達成する様
「いい鴨」「教え婿」
・「山羊の下痢便垂らし見たかね」
山羊は絶対に下痢便を垂らさないことから、絶対にありえないことを強調するときに使う
「舎利舎利仏になるとでも」
・「僕もドンドコドンのドン君もドンドコドンのドン」
お互いに意気揚揚としている様
・「ひん曲がったおチンチン自分の足の甲に放尿する」
人の被る罪や災難は結局自分自身に原因がある。
自業自得であること。
・「肛門の穴で南瓜の種を砕く」
ちょっと見たところ無邪気に映るけれどもやり方が巧妙な上にずうずうしくて手に負えない人のこと。
「煮ても焼いても食えぬ」
・「尻穴が裂けるほど貧しい」
苦労の連続でつらい日々を送っていることのたとえ。
・処女の金玉
絶対にありえないことのたとえ
「男が子を産む」
・「勉強しろと言ったら犬狩りを習った」
しっかり勉強して将来は立派な人になってくれと言い聞かせたら思いがけない他のことばかり習っている。
他に気をとられて本来の務めをおろそかにすること。
「勉強しろと言ったら犬狩りを習った」とかシュールすぎて見た瞬間噴出してしまったw
ぱらぱらとめくった感想は「犬」や「糞」を使った句が多い。犬ってのは犬畜生みたいな卑しむべき存在として使われている。辞典によると犬の好物は糞ということらしくセットで使われることが多いw
人間関係を表したことわざも日本みたいに比喩にすることなく直接的な言い回しが多い。単なる愚痴だろwってのも。現実的な考え方なんだろうか。ことわざという感じしないなぁ。訳し方のせいか、日本のことわざのようにリズム感がないしね。いろんな文化ギャップが楽しめるので近くの図書館とかにあったら一度読んでみてください。
注!
実際韓国でどのように使われてるか私は知りません。朝鮮語も話せませんし、韓国・朝鮮人に知り合いもいないので現在どのように故事ことわざが使われているかという一番大事な部分が抜けていることを忘れないでね。