アニメキャラが行列を作る法律相談所withアホヲタ元法学部生の日常 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

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2017-03-12 ストーリーで学ぶ法務1年目の教科書第10回

[]ストーリーで学ぶ法務1年目の教科書〜第10回ミスを最小限にし、犯してしまったミスの影響を最小限に抑える〜ミスの4大原因とは? 23:52 ストーリーで学ぶ法務1年目の教科書〜第10回ミスを最小限にし、犯してしまったミスの影響を最小限に抑える〜ミスの4大原因とは?を含むブックマーク ストーリーで学ぶ法務1年目の教科書〜第10回ミスを最小限にし、犯してしまったミスの影響を最小限に抑える〜ミスの4大原因とは?のブックマークコメント

1.はじめに

 私はミスをしてしまう方ですが、皆様はいかがでしょうか?


「私、失敗しないので」というキャラの人もいますが、実際には少数派でしょう。


 そうすると、大事なのは、致命的なミスをしない(ミスの数と大きさを最小限にする)ことと、その後のリカバリーで犯してしまったミスの影響を最小限に抑えるということだと思われます。

 なんと、行き当たりばったり連載もあっという間に10回目で、私自身が驚き、戸惑っているのですが、これも全て皆様のご支援のお陰です。ありがとうございます。どうぞよろしくお願い致します。


2.ストーリーパート

「今日〆切のCDE社の件、進捗はどうだ?」


「あっ。。。」



僕は、言葉を失った。確か今日は朝からVWX社の件で「大至急」だと言われて営業から色々と電話で聞かれて、それに対応していたら、もう夕方になっていた。



「すみません、忘れてました。」


「営業に謝りに行くしかないな。明日まで〆切を延ばしてもらおう。」


二人で営業に謝まりにいき、無事〆切を伸ばしてもらった後、僕は素朴な疑問を聞いてみた。


先輩は失敗しないですよね。どうすればミスがなくなるんですか?


失敗くらい、人並みにしてるさ。ミスを最小限にし、犯してしまったミスの影響を最小限に抑えるための対応をする、それだけだ。


「へー、先輩もミスするんですか? でも、具体的にどうやってミスを最小限に抑えるんですか?」


「人は失敗する生き物だ。だから、自分と相手が必ずミスをすることを前提に行動する。知らない、誤解、忘れる、十分な時間が取れないがミスの四大原因だ。例えば知らない。多数の参加者がいる会議の日程を調整する際に先に誰の日程から調整するのかとか、色々な肩書きの人にメールを出す際に、誰を先にして誰を後にするか。こういうのは知らなければ正しく対応はできないだろう。」


確かに、似ている役職が並んでいる場合の序列は、「知っている」か「知らないか」だ。


誤解は、本当は知っているのにミスをする場合の2大原因の1つで、何かを誤解したり、何かを勘違いしてしまう。誤解は広い意味で、ミスコミュニケーション、例えば自分はAという意味で言ったつもりが、相手がBと捉えたという場合も含めている。」


確かにそういう場合はよく生じる。


忘れるは、さっきのキミだな。忙しかったりすると、ついうっかり忘れてしまう。」



すみません。。。


「最後は十分な時間が取れない。例えば、契約書チェックをものすごい短時間でやるとすると、いくら優秀でもミスが出る。この他にも、心身の調子が悪い等他の原因もあるが、とりあえずこの4つを考えてみよう。」


確かにこの4つは重要そうだ。


「こういう原因が分かれば、予防策もそれぞれに対応したものを講じることができる。」


「なるほど、原因毎に対策がある訳ですね。」


「知らないについては自分自身の場合は、知ったかぶりをしないで調べたり聞いたりすること、他人の場合には適切な人を選んだり教えることだ。質問しやすい雰囲気を作っておくと、こちらが当然知っているだろうと思って言わなかったことについて後で『知らなかった』というミスが出て来ることが減る。」


井上先輩は必ずしも質問しやすい雰囲気ではない気がするが。。。


「誤解と忘れるは似ている。どちらも、本来はできるはずなのに、何かの原因でその本来どおりにいかない。そのためには、フォローアップ・リマインドが重要だ。つまり、リマインダーツールの活用、他の人にリマインドを頼む、自分でリマインドする等を通じて、再確認によって誤解を解き、忘れないように思い出させる。後は自分の場合にはできるだけすぐにレスポンスをすることで、忘れる前にボールを他人に渡してしまってしまう、他人の場合には誤解がないように丁寧に説明するという辺りだなな。」


即レスでボールを持たないというのは、前に井上先輩が話してくれた。


ストーリーで学ぶ法務1年目の教科書〜第5回ボールを持たない - アニメキャラが行列を作る法律相談所withアホヲタ元法学部生の日常


「最後の時間がないというのは、スケジューリングだ。自分と相手のスケジュールを把握した上で、途中で突発的に『何か』が起こることを想定して、それでも大丈夫なくらいに余裕をもったスケジュールにすること。逆に余裕がないスケジュールの場合には、きちんと営業等にそのことを話して、そのスケジュールを延ばせないかと交渉し、例えば『可能なら●日までにやるが、状況によってはその翌日になるかもしれない』といったバッファーをもらっておくこと。特に自分自身で全てやる訳ではなく、他の人と協力してやる場合には、何がボトルネックになるか分からないから、余裕をもらっておくことは必須だ。」


「確かに、余裕って大事ですよね。時間の余裕は気持ちの余裕にもつながります。」


「更にダブルチェックないしセルフチェックを日程に組み込んでおけば、例えば契約書の内容にミスがあっても、相手のミスなら自分のところでのダブルチェック、自分のミスでも例えば一晩寝かせてのセルフチェックをする過程でミスをなくせる。そういう意味では、自分や相手がミスをすることを想定して、チェック工程を組み込んでおくのは重要だ。」



「確かに、相手の進捗が遅ければ、チェック工程を組み替えて自分で仕事を全部ないし一部肩代わりといったこともできますから、チェック工程をバッファとして使えるようにスケジューリングをして、早め早めのフォローアップ・リマインドで状況を把握し、必要に応じて緊急事態対応を発動させるというのがいいですね。」



「そうやってできるだけ、失敗を避けるような打ち手を講じる訳だが、それでもミスはゼロにはならない。その場合、ミスしたらすぐ謝る、誤魔化さないというのが大事だ。ミスを誤摩化そうとするとミスにミスを重ねることになる。それが大きな失敗につながる。単なるミスなら、できるだけ早くそれを伝えればよい。例えば、契約書のチェックで重要な点を直すのを忘れていた場合、既に契約書を相手に送った後でも、「ごめんなさい、差し替えをお願いします」といって差し替えをお願いすればよい。営業には『困りますよ』とか嫌みを言われるかもしれないが、普通はそれだけで終わる。それに対し、何も言わずに契約が締結された後、実際にトラブルになって「この条項がおかしい、誰がチェックした!」となったら大事だ。まあ、普段からできるだけ謝りやすいよう信頼関係を作っておくべきだが、全ての人と信頼関係を作るのは簡単ではないので、信頼関係がなくてもとにかく謝るしかない場合もある。これも法務パーソンの辛いところだが。。。」



井上先輩も失敗するけれども、ミスの原因を把握した上で、ミスを最小限にし、犯してしまったミスの影響を最小限に抑えるための打ち手を講じているから「失敗しない人」のように見える。水上でスイスイ泳いでいるアヒルが水面下で水を掻いている姿を見るような、新鮮な驚きを感じると共に自分も明日からこれを取入れて行こうと思った。


3.解説のようなもの

 失敗の原因の類型化というのは、人によって色々なものがあると思いますし、細かく言い出すと10とか20とかにすぐなってしまうのですが、比較的わかりやすく、かつ対策を立てることにつながるという意味で4つに絞って説明してみました。

 ここでご紹介しているのは、大体私が「これをやらなきゃ」とは思いながら必ずしも完璧にできている訳ではないことです。

 少しでも参考になれば幸いです。

まとめ

 失敗の原因を類型化して対策を検討するといったかなり挑戦的な記事になりましたが、法務パーソンの先輩の皆様から、他の有効な対策方法等ございましたらぜひご指摘頂ければ幸いです。

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