「産政研フォーラム」93号

(財)中部労働・産業政策研究会(中部産政研)様から、季刊の機関誌「産政研フォーラム」2012年春号をお送りいただきました。ありがとうございます。
中部産政研のウェブサイトにはまだ掲載されていないようですが、いずれ以下に掲載されるものと思います。
http://www.sanseiken.or.jp/forum/index_93.html
今回は小池和男先生、神野直彦先生、加護野忠男先生と大御所の揃い踏みなのですが、「未来の考察」と題した南山大学教授の八木エドワード先生の論考を面白く読みました。日本の人口が増えすぎて人口密度が高すぎるのが問題であり、少子化はその帰結だという、最近ではあまり見ない議論でかえって新鮮でした。本誌の呼び物である大竹文雄先生の連載「社会を見る眼」では、行動経済学の知見が実用的に役立つという話がわかりやすく解説されています。

連合総研レポート「DIO」270号

連合総研から「DIO」270号が送られてまいりました。こちらはすでに連合総研のサイトにアップされていますね。
http://rengo-soken.or.jp/dio/pdf/dio270.pdf
実は私もう十年以上連合総研の賛助会員になっておりまして、それで機関誌が送られてくるわけです。なんで貴様がと思われるむきもあろうかと思いますが、私は過去何度も書いているようにわが国の労働運動にはたいへんに期待しているわけで、連合に対してもいまの状況がすべていいとは決して思いませんし大半がいいとも思っていませんがしかし評価するところもあれば期待するところもあり、それなりに応援したいとの思いはあるわけです。ではどうするかといったときにさすがに組合費を払うわけにはいかないので(笑)、連合ダイレクトでなく外郭の連合総研に多少の会費を支払おうかと思ったわけです。
ということで今号の特集は「危機の中の欧州労働運動」ということで、まあわが国の世間ではギリシャストライキとかに対してなんと身勝手なくらいの受け止めが大方でされているのではないかと想像するところ、もちろん彼らは彼らなりの主張と理論武装を持ってやっているのだよという話でたいへん参考になります。とはいえ新川敏光先生の「ヨーロッパ社会民主主義再生への道」を読んでいると、題名とはうらはらに欧州社民主義もオワコンかなあという印象もただならぬ気配で漂っており、まあいろいろ転機にあるのだろうなあと遠く極東から思いを馳せたのでありました。