2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

日本だけではない年金記録問題

ちょっと以前ですが、先週金曜日の日経新聞「経済教室」に、一橋大学教授の高山憲之氏が「年金記録漏れ、海外でも、名寄せ、本人が協力を」という論考を寄せておられますので、備忘的に一部転載しておきます。 日本では昨年春に五千万件に上る公的年金の記録…

ここがおかしい日本の雇用制度(5)

2週越しで引っ張ってしまった週刊エコノミストの特集「ここがおかしい日本の雇用制度」ですが、これで終わりですのでもう一回だけお許しください(笑)。今回は渥美由喜富士通総研経済研究所主任研究員が再登場し、「仕事と子育てを両立できない日本の父親…

ダイバーシティのむずかしさ

日経ビジネスのウェブサイトNBonlineに、きのう「「女性らしさを生かして」ってヘンじゃないですか。」という記事が掲載されました。鈴木雅映子という署名があり、「2年目女子ですが、いいですか?」という連載の2回めのようなので、おそらくは本当に2…

ここがおかしい日本の雇用制度(4)

引っ張りますが、今週も先週に続いて週刊エコノミストの特集「ここがおかしい日本の雇用制度」を取り上げます。hamachan先生こと濱口桂一郎政策研究大学院大学教授が「日本の解雇規制は「二重構造」 これが正規・非正規の差別を生む」という論考を寄せられて…

ここがおかしい日本の雇用制度(3)

一日飛びましたが、今日からまた、週刊エコノミストの特集「ここがおかしい日本の雇用制度」を取り上げます。続く論考は水野谷武志北海学園大学経済学部准教授による「圧倒的に長い日本男性の労働時間」です。 先進国のなかで、日本人の労働時間は飛び抜けて…

そりゃ、そうなるわな

もうひとつ、今朝の日経新聞から。 人材サービス各社が企業のアルバイト採用支援を相次いで強化する。リクルートは二十八日、短期バイトに特化した求人情報サイトを開設。ディップは求人企業のホームページ制作を請け負うサービスを始めた。違法派遣問題を背…

保育所軸に抜本改革

きょうの日経新聞「経済教室」に、駒村康平慶大教授の「失敗続きの少子化対策 保育所軸に抜本改革急げ 市場機能、上手に活用 利用者以外の負担視野に」という論考が掲載されています。企業によるワーク・ライフ・バランスへの取り組みを支える社会基盤の再構…

ここがおかしい日本の雇用制度(2)

きのうに続いて週刊エコノミストの特集「ここがおかしい日本の雇用制度」からです。今日は権丈英子亜細亜大学経済学部准教授の「日本の非正規労働者はステップアップができない」です。まず引用します。 …各国における非正規労働者の割合は、各国労働市場に…

ここがおかしい日本の雇用制度(1)

職場の回覧で、「週刊エコノミスト」の7/1特大号(http://www.mainichi.co.jp/syuppan/economist/news/20080620-170532.html)が回ってきました。表紙におどろおどろしく大書された特集名は「インフレ炎上」。うーんと思ってスルーしようかとしたときに、…

全特、民主支持に転換

今朝の朝日新聞から。これも一応は労働問題の側面があるかもしれません。全特もずいぶん無節操な印象ですが、まあ圧力団体というのはこんなものなのでしょう。民主党はといえば、去年の今ごろ国民新党・社民党と共同で「郵政民営化凍結法案」を提出している…

平均退庁時刻午後11時

今朝の日経新聞から。 東京・霞が関で働く国家公務員で、二〇〇七年に平均退庁時間が午後十一時以降だった職員は前年比〇・六ポイント減の八・六%だったことが十六日、複数の省庁の労組が加盟する「霞が関国家公務員労働組合共闘会議」などの調査で分かった…

どうするつもりなんでしょう

ちょっと古いですが、与党PTが日雇派遣を禁止しようとしている件に関して、業者や利用者が困っているという記事がありました。 労働者派遣制度の見直しは、人材派遣業や派遣社員を利用している業種に大きな影響を及ぼすのは必至で、産業界からは不満の声も…

キャリア辞典「人間力」(1)

「キャリアデザインマガジン」第76号に掲載したエッセイを転載します。人間力(1) いったい、「人間力」とはなんだろう。この小文を書くために、「人間力」をGoogleで検索してみた(平成20年7月7日7:00)。すると、100万件強がヒットした。これが多いか…

小池和男『海外日本企業の人材形成』

海外日本企業の人材形成作者: 小池和男出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2008/02/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (4件) を見る「キャリアデザインマガジン」第76号のために書いた書評を転載します。 本書は『海外日…

賃金手渡しのコスト

ローカルネタです。火曜日の中日新聞から。これも労働問題には違いないでしょう。 給与の現金支給を希望する教職員のため、愛知県の県立学校がタクシーで金融機関から現金を“輸送”していることが分かった。輸送費用は2007年度、県立学校で使ったタクシー…

子育てしながら働くことが普通にできる社会その2

一日中断しましたが、一昨日の続きです。今回で終わります(笑)まずは報告書要約版から。 (2)父親も子育てにかかわることができる働き方の実現(労使協定による育児休業取得除外規定の見直し) ○専業主婦の方が子育てへの不安感を抱えていることが多いこと…

女性が変える日本経済

育介法の話が中断しますが、きのうの日経新聞「経済教室」に、元経企庁で法政大学教授の小峰隆夫氏の「女性が変える日本経済」という論考が掲載されていましたので、取り上げてみたいと思います。 経済に携わる「女性の力」が今後の日本経済を左右するのでは…

子育てしながら働くことが普通にできる社会

えーと宣伝みたいなエントリばかり書いて手抜きするなと言われそうなので政策ネタをやります(笑) 先日取り上げた厚生労働省のシンボルマークが発表された同じ日に、「今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会報告書」も発表されました。題して「子育てし…

勤怠管理システム

知らないだけで、いろいろあるものなんですねぇ。HOYAサービス株式会社の「勤之助」という勤怠管理システムです。HOYAのマワシモノσ(^^)(笑) http://www.yorozuya-ikka.info/outline/index.html 「ICカードや携帯電話など様々な入力形態による出社・退社…

残業監視ロボット

先日システムの話題を取り上げたと思ったら、こんどはロボットです。ALSOKのマワシ者σ(^^)(笑) 綜合警備保障は契約企業の社員の残業をチェックする機能を持つ警備ロボットを開発した。深夜にエレベーターで階を移動し、社内に残っている人を調べる。…

厚生労働省シンボルマーク

若干旧聞ですが、厚生労働省がシンボルマークを作ったそうで、この1日に発表されました。「厚生労働省改革の一環として、国民の期待する厚生労働行政の原点に立ち返るとともに、厚生労働省のコーポレートガバナンスを高め、職員の意識を改革するため、厚生…

派遣の規制強化で雇用は安定するか

きのうに続いて派遣法を取り上げます。今朝の新聞各紙によると、与党のプロジェクトチームが派遣法改正の方向性をまとめたそうです。 与党が検討している労働者派遣制度見直しの基本方針の原案が二日、明らかになった。労働者派遣法を改正し、通訳など専門性…

インハウス派遣の有用性

このところ、派遣法改正の議論が活発です。なんでも、当初は次の通常国会をめざして検討を進めていたのが、この秋の臨時国会にターゲットを前倒ししたのだとか。その中で、いわゆる「専ら派遣」についても規制強化が議論されているようです。すこし前の日経…

成果主義ってなんだ?

日経ビジネスのサイト「NBonline」で「人材奔流 ポスト成果主義 スタンドプレーからチームプレーへ」というインタビュー特集が進行中です。登場人物は外国人や外資系やコンサルばかりなので見るともなくスルーしていたのですが、最近、花田光世氏、高橋伸…