グラナダ空港→ホテル→アルハンブラ宮殿→ホテル→アルバイシン→ホテル

荷物をトランクに積み込み、バス運転手に二人分の運賃を支払って乗り込む。グラナダ市内までは3ユーロである。空港を出発してしばらくすると、自動車専用道路に入る。イベリアの大地を感じさせる車窓にしばし見入る。バスは快調に走るが、高速を降りてしばらく行ったところで渋滞にはまる。ところが、この渋滞がかなりしつこく、少し動いては止まりを繰り返す。グラナダ駅の横あたりで道路工事をやっており、この影響のようだ。ここを抜けるとそこそこ流れ出す。バスはここからホテルに向かう客を降ろし始める。プエルタ・レアルを過ぎてとまった場所で、今日泊まるHotel Carmenの名が呼ばれるので下車する。バスが止まった場所から少し先の箇所にホテルがあった。

ホテルに到着し、予約した紙を見せてチェックインを依頼する。部屋にはすぐ入れるようだ。鍵と同時に、フラメンコツアーの案内をされる。説明によれば、21:30出発で25ユーロだとか。予約が必要だから言ってね、と言われる。ホテルで少し休憩してから、アルハンブラ宮殿に向かう。

1Fへ降りてフロントへ向かい、さきほどのツアーを申し込みたい旨を言う。フロントスタッフはどこかへ電話し、しばしの会話の後にO.K.と言ってくれた。さっそく料金の支払いとチケットの発券。21:30出発を念押しされる。

ホテルを出て、中心部へ少し歩く。5分ぐらいでバス停の位置に到着。が、何か案内が出ていてバス停は別の場所だとか。

地球の歩き方の柱注に、「2010年2月現在、ゴメレス坂は工事中のため車両通行ができない。」「始発はイサベル広場近くのショップ、ラ・ボベダ・デ・ラ・ウニベルシダー前」と書いてあった意味がやっと理解できた。そこでしばし待つ。やってきたバスは大阪の赤バスのようなサイズである。運転手にアルハンブラへ行くか?と聞くと行くとのことなので乗り込む。

乗り込むがなかなか発車しない。欧米人風の観光客が沢山乗ってきて、立ち客も出始める。しばらく後に出発し、バスは細い急坂を登っていく。沿道にはいかにもスペインという感じの建物が立ち並んでいる。

Acevi Villarroel→バルセロナ空港

今日はバルセロナ空港9:10発の飛行機に乗らなければいけない。ホテルの朝食は7:00からなのでまともに食べていると間に合わない。7:00ちょうどにホテルをチェックアウトする。徒歩でスペイン広場まで向かう。

スペイン広場に到着したが、バス乗り場の位置が良くわからない。A1番のバスを探していると、現地のお姉さんが「46番だよ」と目の前のバスを示してくれた。いや、Aero Busを探しているのだが、と思いながらもこれで行くのであれば便利だな、と思って運転手に確認して乗る。聞いて見ると残り1回になった回数券も使えるようで、刻印してね、と手で合図された。

嫁さんとは別々に座席を確保する。Aero Busはスペイン広場から空港までノンストップであるが、こちらは各駅停車。かなり時間がかかる上に、途中から通勤客などがどんどん乗ってきてかなり混雑し始めた。Aero Busは各ターミナルへ直行するが、このバスは一旦貨物地区に寄り、T2へ向かう。T2でも3箇所程度止まり、T1へ向かうがだだっ広い駐車場のような中を通過したり、時間がかかる。スペイン広場を出て50分近くが経過して、ようやくバルセロナ空港T1に到着。

BCN→GRX

空港ターミナルに入ると、非常に広いチェックインフロアが。近くの表示板でグラナダ行きのJK6623便を探す。スリーレターでJKK6623と表示してあったので、一瞬見落とす。航空会社は2レターで覚えているので、3レターで表示されるとわけがわからない。

チェックインカウンターを見つけ、e-ticketを印刷したものを示してチェックインする。「オンラインチェックインしましたか?」「はい」「ボーディングパスは印刷しましたか」「いいえ」「O.K.」というような会話があって、搭乗券が発券される。荷物にプライオリティータグはついていなかったが、まあ、たいした人数じゃないからいいだろう。

搭乗口の案内が搭乗券に出ていないので、インフォメーションボードを確認する。が、ここでも詳細が出ておらず、進むべき出発口が書かれているだけ。とりあえず保安検査場に入る。検査場に入ると、商社マン風の日本人ビジネスマン二人組が目に付いた。日本人はどこにでもいるなあ、とよく思う。

保安検査場を通過し、ターミナルに入る。搭乗口を確認すると、B48番とのこと。少し離れているようなので、土産物店などには寄らずにとりあえず搭乗口へ向かう。かなり距離がある。ムービングウォークはあるが、本来なんらかのAGTが必要なレベルである。このあたり、関西空港は良く出来ている。4系統のAGTがあり、徒歩で移動しなければならない距離は短い。

B48に到着して、朝食箇所を探す。少し先の2Fのカフェか、手前のゲート横のカフェか。あまり時間は無いが、見晴らしのよさそうな2Fのカフェに向かう。少し遅めの朝食を取る。

JK6623便はエアバスA320と思われるが、これまでルフトハンザとかばかり乗ってきたのでボロさに唖然となる。私の座席ベルトは裏表逆に設置されており、バックルを表にして装着すると捩れる。機内はなんとなく埃っぽいし、窓も汚い。昔乗ったチェコ航空B737を思い出す。

今回の旅程で、一番迷ったのがグラナダをどのように組み込むかであった。バルセロナからグラナダは陸路では遠すぎるので、空路を選択せざるを得ないのだが、グラナダにはルフトハンザは就航しておらず、スターアライアンスではスパンエアーしか選択肢がないうえに、1日1便だけである。GRX-MADはスパンエアーも就航しておらず、イベリア航空を利用せざるを得ない。スパンエアーは2008年に墜落事故を起こしているのでなるべく避けたかったのだが、イベリア航空も経営状態が決して良いとは言えない。だいぶ逡巡した結果、今回のような行程となった。

9:03にプッシュバックを開始するが、エマージェンシーデモのビデオは表示されないモニターがいくつかあり、結局CAによるデモになる。これがANAUAなら「珍しいな」と思うが、JKなら「やっぱり」という気になるから不思議である。

(追記)

2012年1月27日をもってスパンエアーは運行を取りやめた。欧州金融危機の影響もあるのだろうが、LCCなんだかアライアンスで組む会社なんだかはっきりしなかったところが、致命的だったかなと思う。

タクシー距離は結構長く、空港の広さを実感する。こういうところを見ても日本の空港が遅れていることを実感する。9:23にバルセロナ空港のRWY 25Lを離陸する。

10:27にグラナダ空港の27に着陸、E5誘導路から離脱する。10:30にオープンスポットに到着する。

機外に出て、何も無いのに驚く。ボーディングブリッジが無いだけでなく、バスも迎えにきておらずにターミナルまで徒歩移動になる。周りを見渡せばイベリア半島の荒野が広がっている。えらいとこまで来たなあ、というのが正直な感想であった。空港ターミナルは石垣空港に似た感じの、小規模なものである。

荷物はコンテナ扱いだったからか、比較的早く引渡しになる。荷物を持って、バゲージクレームを出る。案内板に従って右手に行くと、ターミナルのすぐ先にバスが止まっているのが見えた。