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2015-04-28

田舎の人間の歳をとる上での心得:『無名の人生』感想

18:10 | 田舎の人間の歳をとる上での心得:『無名の人生』感想を含むブックマーク

孤独は敵だろうか。

確かに、恋人や嫁がいると華やかだ。友人がいると、楽しい。しかし、それだけでは無い。そこには束縛や裏切り、果てには恩を仇で返すなど、負の影響もある。

僕の人生は、負の影響の多い者が周りに多かったようで(恋人は未だにできたことがないが)、どうにも人間不信になっている。もちろん、そうではない数少ない友人とはまだ交友を続けているが、平均して一年に一度会うかどうかである。

つまり一年のうち大半は人との交流なぞなしに過ごしている。六年ほどそんな感じだ。最初は、孤独に耐えられなくて、ネットの掲示板やSNS、ネットゲームなどに手を出していたが、今はしていない。そして今や、一人で過ごしている孤独な時間が最も心地よい。ここまでいくのに重要なのが、考え方である。歳を取ってからも、考え方を手に入れているのといないのでは、人生に大きな差が出てくるだろう。


渡辺京二という九州の知識人

渡辺京二は九州の知識人として僕の好みである。ご高齢の作家だが、心明白で我々若者にも通ずる文章を書かれている。

僕は新聞のコラムで彼の文章を読んで大変共感したのだが、実はなかなかの売れっ子作家だったようである。残念ながらコラム連載はもう終わってしまったようだが、筆を断ったわけではないようなので、これからも精力的に書いて欲しい。

細かい主張はどうあれ、僕は彼のような知識人が九州に残っていてくれて大変うれしい。

都会が良い、地方には何も無い、と嘆く人間が多い中、地方で高齢ながら真面目に知的活動(この場合著作活動)をされている。それだけで何だか勇気が湧いてくるようである。


老人の手本

今、世界大戦を経験し、なおかつ知識(この場合、道徳心、倫理観)のある人間が減っていっている。単純に寿命なのだろう。この方々がいなくなると、世界がまた一つ転換点を迎えるように思える。

何となくだが、社会の規範の形骸化が起こるように感じる。形骸化のあとに来るのは、秩序の崩壊である。多少の崩壊は許容範囲だ。だが、個人的には嫌な予感がする。特に戦後に無理な成長をしてしまった日本は人口分布の偏りがあるので、かなりの社会的混乱が予想される。

そこで、今の生き残っている80代90代高齢の知識層には、ぜひ今の団塊の世代である60代70代の手本になるよう活動して欲しい。バブル脳の40代50代までどうにかしてくれとは言わない。引退した老人がどうあるべきかを、主張し、手本となってほしい。

こんなブログで主張しても全く効果は無いだろうが……。まあ、知識や主張というのはどこをどう回り回って世間に波及するかわからないので、一応書いておく。


自然に抱かれて野垂れ死にたい

僕は嫌なことがあると山にこもる。というのは大げさだが、定期的に自然と触れあっていないと、どうも精神のバランスが崩れるようである。そして思考が境地に達したのか、僕は死ぬなら山の中で餓死して、微生物に分解され山の生命の栄養になりたい、とすら思うようになってきた。それが生物として一番自然なのだ。

渡辺京二も同じような主張をしていた。

まあ、極寒の山中での野垂れ死にはちょっときついけれども、阿蘇の五岳を望む美しい落葉林の中で息絶えるなら、病院のベッドで死ぬよりはいいかなと思ったりもします。

(『無名の人生』より)

さすがに栄養になりたいとは書いていないが、肩肘張らずに自然に死にたいという主張は共通である。

日本のような狭い国土で年寄りが増える。増えた老人の倫理の崩壊。これによる若者の生きづらさ。

歳を取る者たちの義務として、気取らない紳士的な生き方、もしくは死に方の規範を持たなければならない。

僕もきっとあっという間に老害と言われる歳になる。しかも一人だ。こういう人間は圧倒的に今より多くなる(よね?)。そして独り身の人間は、倫理観が崩壊しやすい。そのとき、渡辺京二のようなしっかりとした(生と死の)思考を皆が持っていれば、社会の混乱は起こらないし、僕たちの心も平和だ。しかしこれは理想論なので、読んだ人がたまに思い返してくれる程度で良い。


蛇足:渡辺京二の間違いを2つほど

ここからは軽くジョークで書く。

渡辺京二はこれまで女性に好かれたことの無い男などいないと、あざ笑うかのように書いていたが、それは違う。僕が生き証人だ。*1僕はもう30を越えてしまったが、未だに女性に好かれたことが無い。密かに好かれたことはあったかもしれないが(楽観的希望)、面と向かって好意を伝えられたことは無い(圧倒的現実)。こちらから伝えた場合は、全て撃沈している。そうこうしているうちに、半隠居をしてしまっていた。

地球上には何億人もいるのだから、誰からも好かれない男も出てくるのは当然である。もっとも僕は、軽度発達障害持ちで、思考が偏っているからというのが大きいが。

また、地方はどこでもチェーン店が並んでいて、代わり映えがなく、味気がなくなっていると嘆いていた。

しかし同じ看板のチェーン店でも、入ってみると結構違う。同じメニューでも味付けが違う。もちろん、そのときの調理人の腕によるものだと思うが、僕はそういうのを比べると中々面白く感じる。

そしてまた、地方のチェーン店といえども、働いているのは地方の人間である。僕の近所にあるファミレスなんぞは、昼間食事時を避けて行くと閑古鳥が鳴いていて、店員と客(どちらもおばちゃん)が方言丸出しで談笑していることがある。

それを誰も責めたりはしない。僕は、「ああ、看板は全国チェーンでも、中身は田舎の定食屋のままなんだなぁ」と愉快な気分になる。


参考に

無名の人生 (文春新書)

……新書サイズで読みやすい。鋭い考察や深い知識を感じる良書。思考がずいぶんすっきりするはず。ただ、帯が少し下品。

*1:とはいっても僕はまだ彼から見たらひよっこで、生き証人というには若すぎる感じだろうが。

omaruomaru 2015/04/30 16:23 こんにちは。いつも記事楽しみにしています。無学なのでコメントが見つからず黙って読んでいることが大半ですがw
山の中で・・素敵な考えです。所詮目に見えているものは偶像ですからね。そう考えると自然な形で・・いやぁ素晴らしい!そんなことを考えていたら私が女性だったら多分恋愛感情を抱いているんだろうなぁ思いました・・www(現実的にそういう性質などまったくないゴリゴリ野郎ですので心配しないでください!)まぁどうせ無明なら楽しく生きていきましょう!

お勧めの本読ませていただきますね〜。

ruisouruisou 2015/05/01 00:03 > omaru さん
コメントありがとうございます。
僕もずいぶんと無学なので、きっとこのブログを読んで密かに笑っている人はたくさんいると思います。まあしかし、書くことが大切だと思うので、コメントも気が向いたときに書いてください。
肩の力が抜けたようなので何よりです。本もきっと読みやすいと思いますので、喫茶店などで気軽に開いてください。

omaruomaru 2015/05/03 14:28 > ruisou さん
お返事ありがとうございました。
個人的な話ですがうつ病をこじらせ25歳にしてハゲました!それをきっかけに無明を悟り、生かされてる自分に気づき、この髪のない明るい頭のように私も明るく生きようと思ったのです。 (マジです。決して自虐ではないです)後一歩のところで自死を選ぶ寸前の所でruisouさんのブログに何度も助けられました。感謝しています。

ruisouruisou 2015/05/04 12:55 > omaru さん
再びコメントありがとうございます。
私の拙ブログでこの世に留まれたようで、うれしい限りです。
男は少し禿げてる方が愛嬌があっていいと思いますよ。フサフサの人はどうも苦労知らずのように見えてしまいます。何にせよ、明るく生きることは非常に良いと思います。
(無理にテンションを上げすぎて自爆しないことを祈りますw)

ruisouruisou 2015/05/13 12:03 > 通りすがりさん
コメント申し訳ないですが削除しました。
あのような攻撃的なコメントを書かせてしまってすみません。削除をしたのは通りすがりさんの名誉のためです。匿名だろうがあのようなコメントをした事実が残ると心がきついので。
追って記事の修正をします。

2015-04-16

新社会人(ニート含む)がするべきメンタルケア戦略を脱落者が提案する

14:23 | 新社会人(ニート含む)がするべきメンタルケア戦略を脱落者が提案するを含むブックマーク

春になり、新入社員がどうのという話題がちらほらと耳に入ってくるが、キラキラしてまぶしい。ゆとり世代のキラキラっぷりは異常な気がする。しかしそのキラキラの影に僕みたいなネガティブ者がいると思うと(そういう者は世代にかかわらずかならず一定数いるものだと信じる)少し心配になるので、書くことにする。僕はメンタルがやられて脱落した者だが、そのぶん人より多くメンタルケアについて知っていると思う。


組織内で成功するための、身も蓋もない真実

上司・先輩に気に入られること。最初はただこの一点のみである。

これがないと仕事がもらえない。やっかいな尻ぬぐいばかりやらされる。同僚と同じミスをしても自分だけ酷く怒られる。社会は不条理の塊だ。*1

しかし、組織で生き抜くためには、それらに耐える必要がある。僕は会社外での不運も重なって、結局耐えられなくなって辞めてしまったが、これから書くアドバイスを意識していればあるいは耐えることができたかもしれない。耐えていた方が明らかに今よりは自信をつけていたことだろうと思うし、精神も安定していただろう。人生がそれで良くなっていたかどうかは、よくわからないが。


上に行く奴の影でじっと耐える方法

最初は口上手な奴が勝つし気に入られるだろう。

次に早熟の天才肌の奴が、上に行くだろう。

僕みたいなスロースターターで基本思考がネガティブな奴は、最初は当分苦汁をなめることになるだろう。もしかしたら一生、誰にも認められないかもしれない。経営が苦しくなったら最初に首を切られるかもしれない。

そんなときでも自分で自分を認め、進まねばならない。そうしないとやはりうつ病などの精神疾患をもらってしまい、社会と距離を置いて立ち止まってしまい、下手をしたら身体機能に異常を来すかもしれない。

避けるコツは、継続して日記をつけ、自分の得意な仕事を一つ見つけ、時間を捻出しそれを懸命にやることだと思う。仕事を首になってもその得意を伸ばす習慣があるとよい。

仕事中、そこまで個人の裁量はないかもしれないが、そこまで会社側が管理してくれるのなら、この注意点は読み流して良い。

僕はいま、日記を付けていなかったことを非常に悔やんでいる。

日記さえつけておけば、挫折したとき、味方が誰もいなくなったとき、日記が最も信頼できる味方になってくれるだろう。

追記として、上司となる者は不器用な部下をしっかりと見てやって欲しい。


人生の価値を生涯年収で考えない

いつの間に、日本人は人生の価値を、生涯年収で考えるようになったのだろう。戦後、あるいは文明開化以後、アメリカ型の資本主義が台頭してきたせいだと思うが、詳しいことはわからない。この点は近いうちに調べあげ、まとめたいと思う。

ともかく、かつて江戸時代などの日本人は、金銭欲を嫌った。今でも嫌っている人はいるが、単にお金という概念を理解せずに、毛嫌いしている人が多いように思える。昔の人もそうだったかもしれないが、どうも江戸時代などは社会通念として金銭的な倫理観が確立されていたように思える。

就職するときは比較的に、給料のことは考えない人が多いように思える。しかし就職してしばらくすると、とたんに皆、生涯年収を考え出す。生涯年収で人生の価値を判断しようとする。マイホームなど高い買い物をするからかもしれない。

そのような思考回路になってしまうのは状況によっては仕方が無いが、最終的な判断として、人生の価値を生涯年収で判断してはいけない。

棺桶に入るとき、たくさん稼いだから偉大な人だったと褒められたいなら別だが、そういう人は日本の若者には稀だろう。


ネットに答は無い

これは現代の若者に最も重要かもしれない。

とにかく、ネットユーザは、ネットの海からで金の砂粒をみつけるかのように、必死に「人生の答」のようなものを探そうとしているように思える。それはそれでいいのだが、ネットにばかり時間をかけて本を全く読まないのはダメだ。

ブログでこういうことを言うのはなんだが、ネットに人生の答などはない。本ブログも参考程度にとどめてもらいたい。


己のライフワークを決める

一生の趣味というのかもしれないが、それを持つべし。できれば仕事と関係ないものが良い。人生にとくに役には立たないけど、達成したら何かすごいようなものが良い。仕事の休憩時間に、ついライフワークのことを考えてしまうような状態が良い。

他人の提供するサービスはよろしくない。ゲーム、特に、オンラインゲームはいつか必ずサービス終了するので、やめておいた方が良い。*2

僕はまだこれがいまいち絞り切れていないから、精神がふらつく。決めたと思っていたが、それはもう別の人がやっていた。


リア充の情報はできるだけ遮断する

恋人もしくはそれに準ずる人がいる奴はもはや立ち去るべし。

非モテの人間にはこれがもっとも重要で、精神安定の分水嶺となる。

ネットでの自慢は見るべからず。見たとしても心にとどめず、すぐに忘れる。先ほど言ったライフワークを考えた方が良い。

リア充の自慢は僕らの心を最も傷つける。傷つけようとして自慢してくる奴もいる。*3SNSはもちろん、漫画や小説、テレビのワイドショーからバラエティ・アニメやゲームも恋愛要素のあるやつは避けた方が良い。若いうちはいいが、加齢と共に、あこがれはもちろん、感動すらなくなっていき、いつの間にか己を顧みて深く傷ついていることがある。気をつけないと、胃が溶けてしまう。


参考に

ネットなんか見ずに本を読めと言ったので、新生活のために読む本を2点だけ紹介する。

1.プロフェッショナルの条件 はじめて読むドラッカー (自己実現編)

……困ったらドラッカーを読め。本エントリの日記を書け云々のくだりはドラッカーに影響を受けた。(基本的にこのブログはドラッカーの影響を強く受けているが。)ニートもニートから脱出できるヒントがあるかもしれない。


2.禅、シンプル生活のすすめ (知的生きかた文庫)

……禅とか宗教くさくて嫌う人がいるかもしれないが、禅に関しては市民権を得てきた印象があるので堂々とリンクする。禅の視点から生活の心得が優しい言葉で書いてある。社会人だろうとニートだろうと、読んで損はしない本かと。

*1:ここ数年で社会が劇的に良くなっていれば別の話なので、これ以降は読まなくていい。ニートは読む価値があると思う。

*2:それに、不健康になりやすい。

*3:もっとも、そういうカップルは自分たちの感情に自信がないのだろうが。