ノート思考術

デジタルは保存や検索の面で便利なのですが、アナログの人気もまだまだ高いようで、手帳やノートを特集した本や雑誌がいくつか出ています。”ノート思考術”というムックが出ていたので読んでみました。

著名な方のノートの使い方をインタビューしているものでしたが、結構参考になりました。主なポイントは、


・佐藤伝氏
日記はアナログではなくデジタルで残す。デジタルだと暗号化によりプライバシーが守れるので、人に見られる恐れのある紙よりいいため。
9マスのマンダラ日記を利用。日記は潜在意識に入りやすい朝に書く。
手帳は、手帳と財布を合体させたものを利用。これなら忘れることもない。


・見山敏氏
毎日紙に3回以上自分の夢を書く。
嫌なことがあったら、ノートの左側にその出来事を書き、右側に感情を書く。そして処分することで、マイナスの感情を吐き出すことができる。


・下関マグロ氏
手帳をノートのインデックスにする。手帳は書けるスペースが少ないため、「この続きはノートへ」といった感じで。
ノートは読み返さないと全然意味がない。ノートは日記と同じで、未来の自分への手紙である。


・吉永賢一氏
手帳やノートは使わない。A4コピー用紙を使う。これを折りたたんで持参する。
1枚1アイデア。日付やナンバリングは書かない。理由はプレッシャーがかからず自由度があるため。


唐土新市郎氏
ノートはカテゴリー分けをして数多く利用する。


・武石直人氏
マインドマップのすすめ。


・小山龍介氏
B5のリングノートを使い、すべてこの1冊にまとめる。A4ノートだとA4書類がはさめないし半分に折るとスペースが無駄になるので、この点でもB5が適している。また、ノートはリング式だと書類を貼ってもかさばらない。
ペンはブルーブラックと赤のボールペンを使用。ブルーブラックは色が柔らかいので疲れない。ペン先の太さを変えると細いものは丁寧に、太いものは大胆にと書き方まで変わってしまように人は道具に合わせて使ってしまうので、その使い方を利用した道具選びをするといい。
ノートの表紙やペンケースは、集中力の高まるオレンジ色のものを使用。


・中谷健一氏
すべてデジタル。マインドマネージャを利用。
手書きでなくデジタルだと、チーム内での共有に便利。”みんなのノート”として使える。


といった感じ。他にも色々参考になるところはたくさん書かれています。ほとんどの方は予定はデジタルのようです。日・週・月への転記が不要だったり、リマインダーやアラームの設定ができたりするのでデジタルの方がいいですよね。
吉永氏のコピー用紙を使う方法は、同じことをしている人を図書館で見たことがあります。見るからに賢そうな雰囲気の白髪の老紳士で、机の上に新聞と難しそうな専門書を開き、ポケットから出して開いたコピー用紙にメモを取っていました。ゴージャスな皮革カバーの立派なバインダーノートを開いてメモを書いているビジネスマンよりも、こういったシンプルなほうが知的レベルが高く感じてしまいます。この方は、コピー用紙は4つ折りでしたが、使うときは2つ折りで使い見開きのノートのように使っていました。
コピー用紙ならそのまま綴じてファイルにできるし、コピー機での複製やスキャナーでのデジタル化も楽ですよね。
自分の場合は、手帳はバイブルサイズのバインダー手帳、ノートはB5のバインダーノートをメインに使っています。ただ、アナログとデジタルを併用するのは難しいですね。特に保存してある文章を読み返す場合、デジタルはなぜかサボりがちになってしまいます。それに、手書きの文字は重みがあるのですが、デジタルとなると同じ文章でもさらっとしていて頭に残りにくいですよね。アナログだと文章をペンや指でなぞったり、文字を囲んだりラインを引いたり横に手書きで追記したりできるので、脳が活性化されて効果的なのかもしれません。こういった部分や、液晶で目が疲れる点ではデジタルは劣っていますね。