rusted-coil old blog

はてなダイアリー上で書かれていた旧東方錆恋録 ~Slipping Rusted Magnemite~のデータをそのままインポートしたブログです。リダイレクト先を変える前に気づいたらダイアリーがサービス終了していたので、とりあえずリンク切れを防ぐため公開しています。

遅ればせながら本編全部クリア。カジュアル未使用でプレイ時間65時間ほど。


何というかめっっっっちゃ面白かった。
シナリオが凄くいい。進める毎にちゃんと王道のカタルシスをおさえつつもいつもいい意味で予想の斜め上に裏切ってくれるので先が気になってしょうがなかった。
最後までやった後に2周目やると伏線ばら撒きまくりで楽しいし、かなり完成度が高い。プレイしてる時の感覚はシュタインズゲートとかに近かった。
ボス戦の難易度は賛否両論あるだろうけど、個人的には高難易度のボスを倒したという達成感にシナリオの先が読めることが上乗せされてかなりよかった。ちゃんと設定上強いボスが強くなっているのも○。(ただし6章メタリカお前は…)
キャラも全員かなり個性的で良い。一押しは「霧っ」とか「砂食み100匹は殺った」のドヤ顔がかわいいネザリアちゃん
ただネザリア含め夜会の魔女達やサビーナはあんまり掘り下げがなかったし、ラビィ・ドルチェ辺りの強設定キャラとは戦えなかったし、ビスコの魔法耐性の秘密とか説明されてないこともあったので後日談的な追加シナリオ希望。


音楽も安定の佐藤天平曲。ボス戦BGMの「百輪の薔薇」と「Dear Metalica」は曲の構成がボス戦前の掛け合い→ボス戦の流れともマッチしてるしファントムブレイブのGame Breaker並に盛り上がる。曲調はディスガイア4の獣王の爪跡だけど(
あとはヤプトラーカ峡谷のフィールドBGM「Gone With The Dust」はいくらでも聞いていられる中毒性だし、ミトンとの会話シーンとかで流れる「ナデシコ」は7章冒頭初出ということもあって中々の癒やし。


戦闘システムは道中はざくざく斬っていく感じのハクスラ、ボス戦は高難易度の死にゲーという感じ。
新しい章のダンジョンで新しいランクの装備が出てかなり性能に差があるので、章の開始時には前の弱い装備を使ってその章の強い装備を集める所から始めるという所が結構スリルと達成感があって面白い。
ただその反面、称号とか武器レベルとかあるけど1章限りな所が大きく、本編クリアしたらこの辺も活きてくるんだろうなあと思っていたら本編ボス以上の敵がいなかったので、普通のハクスラとしては成立していないかも。
ボス戦は序盤と後半の最初の方は楽だけど、まず4章のクラゲと5章のマトリョーシカで戦術トーチカを使いこなしてますか?という感じの関門に続き6章の対多数戦。その後は若干落ち着き、問題は12章以降。
ボスの攻撃力が高いのでしっかり避けなければならないが、逆に言えばよく敵の行動を見ていれば避けられるようになるのでこの辺はうまくプリニーのボス戦を3D(見下ろし2D)に落としこんできたなあという感じ。
ジェラートやネザリアの雑魚召喚は3way薔薇や全体霧と合わせられると辛い等、装備の属性を考えたりどっちから先に倒すかといったRPG的戦略性があるのも面白かった。
まあ全体的には理不尽に死ぬのと死にゲーなのにリトライがすぐできないことでかなりストレスフルなんだけど。ボス戦ぐらいはその場でリトライできるようにして欲しかった…


あとやっててかなり日本一ゲーの集大成を感じた。以下こじつけ
ストーリーのブラックかついい話な要素は初代マール、メタリカの成長話は完全にラハールだし、
音楽は安定の佐藤天平、イベントからボス戦へBGMが流れたまま繋ぐ演出はファントムブレイブを思い出す
見下ろし2Dアクション+ハクスラはクラシックダンジョン、攻撃当たるとほぼ即死のボス戦はプリニーで、11章の王城入る下りの演出はプリニー2のシャイニングロード
12章で強い敵をかいくぐり装備をよくしていく所はアイテム界やPBのランダムダンジョンの感覚だった。


惜しむらくは3年ぐらい前?の初報からかなり削られてるシステムがあった所。
シナリオが良かったので、同じスタッフでシステムをもっと洗練させた新世界観の新作が出て欲しいですね。