『孫子を読む』講談社現代新書 浅野祐一 読了

「孫子」を読む (講談社現代新書)
というわけで、最近なんやかんやで読書のペースがちょっと落ち気味だったのですが、何とか読了しました。


私は実は小学生の頃から(嘘です。中学生から)「孫子」を読んできていて、この本も実は2度目なのですが、あんまり面白くありませんでした。
いやもちろん、読む人が読めば面白いのは間違いないです。特にこんなご時世ですから、戦争ってものを日本人はちゃんと考えなければいけないですからね。
先日の外交官二人の射殺事件などにしても、ショックな事実ではありますが、マスメディア頑張りすぎ。遺族の悲しみを考えれば「ガタガタ抜かすな!これは戦争なんだから。」と偉そうに言うことは絶対できないのですが、巷の殺人事件とどう違うんですか?と敢えて問い掛けてみます。え?自衛隊の派遣が絡んでいる?てことはこれは政治の問題なんですか?勇気ある外交官の方が無念の死を遂げられたのは政治的な利害に絡んでしまうんですか、嘘こけ。(怒)
どんな原因であれ、人の死は悲しいけれど、いかなる命の犠牲を払うことなく惰眠を貪っている私たち(若い日本人)にどれほど平和を叫ぶ資格があるのでしょうか?


話を戻します。私たちは戦争を知りません。「戦争イクナイ」と叫ぶしかできません。それすらもしません。だからこそ、戦争をしないために戦争を知ることは必要なことではないのですか、と思います。


孫子」が説いている戦争は必ずしも、戦闘(銃でのドンパチや布陣など)だけを説いているのではなく、「兵は国の大事なり」とあくまでも国家的戦略の中での戦争の位置付けを示し、「百戦百勝するは最善にあらず、敵を戦わずして屈するのが最善なり」と説いています。こういう孫子の姿勢は(自衛隊派遣に関わる)政治の問題を考える上でもまだまだ我々に学ぶべきところは多く残っているのではないでしょうか。


ということはこの本を読む前に理解はしていたので、実は私自身はこの本はあまり意味はなかったです。まあ一回読んでいましたしね。
次はクラウゼヴィッツの「戦争論」でも読んでみることにしましょう