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2013-07-06 血管炎の整理

[][]血管炎の整理

  • こちらにあるように日本人に多い大血管系の血管炎である高安病の遺伝因子の報告がありました。高安病に近いサイズの血管の炎症を来す側頭動脈炎の関連座位とのオーバーラップの可能性もあり、血管炎症候群の分類とその遺伝因子の報告の現状を確認しておきたくなりました
  • CHCC2012
    • 2012 Revised International Chapel Hill Consensus Conference Nomenclature of Vasculitides (A&R 65(1) 1-11, 2013)が出たばかりなので、確認します(こちら)
    • CHCCは分類・診断を志向したものではなく、呼称の整理が目的です
    • 血管炎病理・組織学が重視されている傾向があります(「確たるものは病理所見しかない」という時代(今もそうかも…)の名残か)
  • 血管
    • 3レベル
    • サイズと組織構成とで分ける
      • 大血管(ヒト個体の絵を描いたときに描くレベル。大動脈とその分岐から臓器に血液を届ける手前まで。対応する静脈も)
      • 中血管(臓器動脈(臓器に血液供給する動脈)とその第1分枝が基本。それに対応する静脈も)
      • 小血管(中血管より先)
  • 血管炎の呼称
    • Large vessel vasculitis(LVV)
      • Takayasu arteritis(TAK)
      • Giant cell arteritis(GCA)
    • Medium vessel vasculitis(MVV)
      • Polyarteritis nodosa(PAN)
      • Kawasaki disease(KD)
    • Small vessel vasculitis(SVV)
      • ANCA-associated vasculitis(AAV)
        • Microscopic polyangiitis
        • Granulomatosis with polyangiitis (Wegener's)
        • Eosinophilic granulomatosis with polyangiitis(Churg-Strauss)
      • Immune complex SVV
        • Anti-GBM disease
        • Cryoglobulinemic vasculitis
        • IgA vasculitis
        • Hypocomplementemic urticarial vasculitis
    • Variable vessel vasculitis(VVV)
      • Behcet's disease
      • Cogan's disease
    • Single-organ vasculitis
      • Cutaneous leukocytoclastic antiitis
      • Cutaneous arteritis
      • Primary central nervous system vasculitis
      • Isolated aortitis
      • Others
    • Vasculitis associated with systemic disease
      • Lupus vasculitis
      • Rheumatoid vasculitis
      • Sarcoid vasculitis
      • Others
    • Vasculitis associated with probable etiology
      • Hepatitis C virus-associated cryoglobulinemic vasculitis
      • Hepatitis B virus-associated vasculitis
      • Syphilis-associated aortitis
      • Drug-associated immune complex vasculitis
      • Drug-associated ANCA-associated vasculitis
      • Cancer-associated vasculitis
      • Others
  • LVV
    • TAK と GCAとは組織学的に区別ができず、疾患として同一である可能性も残していますが、発症年齢(TAK:若、GCA:老)など違いがあることも事実ですし、GCAでは頭頂方向の分岐大動脈の炎症が多いことを特徴とする(その部分の炎症を欠くこともある)のに対し、TAKはそうではないことも違います。
  • MVV
    • PANとKDはMVVでは括られるけれど違うもの。KDは小児・冠動脈・??感染契機??など特徴多数。PANはSVVのAVVとかぶる部分があり、PANとAVVとを分けているのはANCAの有無。機序は似ていて、罹患血管サイズによってANCAができるかどうかが決まる(もしくはその逆)ということかもしれない。
  • SVV
    • 特徴的な病理像・併存所見でわかれる。それらが機序とどういう関係にあるのか、炎症状態(炎症を起こすこと、それを継続させること)とどういう関係にあるのか、という意味合いだろうか。Phenocopy(血管の炎症としてしたうまく観察できていないだけ)ということ(か?)
  • VVV
    • 罹患血管サイズが偏る血管炎は流体力学とかそういうものに左右される「流れるもの」がコントローラー。VVVのように場所を選ばないものは「流れ」よりは、ところ構わず着地する何か…のようなものがコントローラーか。
  • 遺伝子
    • LVV
    • MVV
      • PAN: ない
      • KD: CD40LG,ITPKC
    • SVV
      • ANCA-associated vasculitis(AAV):病気の本体と抗原性・抗原認識性・自己抗体
        • HLA,SERPINA1
        • granulomatosis with polyangiitis vs. microscopic polyangiitisで違い
        • Anti–proteinase 3 ANCA は:PRTN3も
    • その他の血管炎症候群は、「A+血管炎」「A−血管炎」「B+血管炎」「B−血管炎」…のようにして、複数疾患ケース集団を背景疾患で層別化してそのうえで血管炎の有無に影響する因子の探索をするのがたぶん吉