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2011-01-05 駆け足で読む『偏微分方程式入門』

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偏微分方程式入門 (基礎数学)

偏微分方程式入門 (基礎数学)

  • 部構成
    • 第I部 偏微分方程式の立て方
    • 第II部 偏微分方程式の解き方
    • 第III部 偏微分方程式論の基礎
  • 第I部 偏微分方程式の立て方
    • 空間1次元の波動方程式
      • 弦の垂直方向変位は、弦の水平方向位置(x)と時刻(t)という2変数関数(u(x,t))
      • u(x,t)とxとtとの間には、ルールがあり、それは、「弦の運動」というモデルによって定まるもの
      • そのルールが微分や積分を使わずに書けるものであれば、それは、陽に表した2変数関数となる
      • そのルールが(陽に表せるかどうかはさておき)偏微分を用いて書き表されるとき、それが偏微分方程式
      • 空間(1次元)の波動方程式の場合には、モデルが定めるのはルールであって、それを解く(陽な関数表示にする)と波動伝播を表していることから、「弦というモデル」が定めるルールは「偏微分方程式」として数式的に表現され、その陽な表現は、「波動」という現象の表現方法である、と言える
      • なお、(偏)微分では、「変化」を定めているから、「始点」の定め方によって「偏微分方程式」は不変だけれど「陽関数」は変わる。これが、偏微分方程式はたくさんの(無限の)解を持つ理由であるし、初期値(始点)が必要な理由
      • ここで、ちょっと寄り道。こちらで視覚において『時間経過を伴う情報の使い方(前者(知覚のための視覚)は蓄積する、後者(行為のための資格)は短時間更新型)(前者は(ある意味で)絶対尺度、後者は相対尺度)』と書いたが、「時間経過について蓄積(積分)する知覚のための視覚」は陽関数(微分方程式を積分したら陽関数)、「時間経過について短時間更新型である行為のための視覚」は(偏)微分方程式」に相当しそう。ということは、生物に内在するルールは(偏)微分方程式、その表現型が陽関数という見方もできて、生命現象が(非線形)偏微分方程式でモデル化されがちなことの背景はこういうことのようにも見えてくる
      • 境界条件というものも出る
        • これは、考慮するモデルが、単一の(単純な)偏微分方程式でルール化できるところと、それが不適当なところとがあるときの後者のための「別書きルール」のこと
    • 空間1次元の熱方程式
      • 拡散は、「たくさんの(無限の)」(「小さな」)「相互に独立」で「区別のできない」ものが空間移動をしている状態のモデル
      • 「区別のできない」ものの移動を見ていると、「多いところ」から「少ない」ところへ移動していて、その逆は起きていないように「見える」。したがって、「単位時間当たりの移動量(時間微分)」が「濃度勾配(空間微分)」に比例するというルールが出てくる。これが拡散方程式
      • 反応拡散方程式は、拡散に「反応」項を加えたもの
        • 「反応」とは「反応に関与するものたち」のそれぞれの濃度に比例する項で、この項が入ると非線形になる
        • 「反応」に限界(境界条件)を入れる(ロジスティック方程式)とこれも非線形
        • 反応拡散系の偏微分方程式の連立方程式がフラクタル的パターン形成つながる(こちら)
        • 有限個の粒子によるブラウン運動や酔歩では「移動」は確率的。『いたるところ微分不可能に折れ曲がった連続曲線』で、このような確率的な事象の微分方程式は「確率微分方程式(Wiki記事)」
    • 膜の振動
      • 変分原理による方程式の導出
      • 「保存される」何かがあって、それが複数の説明変数の中で受け渡しされる
      • 「保存」は(偏)微分方程式で大事。なぜなら、モデルから「変化量」が微分で式表現したのち、「方程式」として等号で結ぶためのルールが必要だから。この「等号で結ぶためのルール」としてしばしば登場するのが「○○保存の法則」
    • 3次元空間におけるLaplace方程式と熱方程式
      • 「保存される何か」はポテンシャル、とも
    • 弾性体の運動方程式
      • 空間に濃度勾配がある場合(拡散方程式)では、空間座標に「従属変数に関する空間軸方向の偏微分」というベクトルを考慮すればよかった。これは「ベクトル解析」
      • 弾性体の運動方程式では「テンソル解析」が登場する。これは、空間の点に空間の次元の長さのベクトルがあるだけでなく、もっとたくさんの変数があることともいえる。たとえば、3次元空間で、ある点に、3x3=9の偏微分係数を考慮するとなると、「テンソル解析」である
      • 弾性体の微小立体の接面には、接面に垂直な力と接面に平行な力とを考慮してモデル化される
    • 流体の方程式
      • 流体は弾性体が「やわらかく」、「体」の構成要素が動いたり(流れたり渦を巻いたり澱んだり)、密度が変わったりするモデル
      • 音波も流体の運動
      • 水面の波もこの範疇で、この先にソリトン(こちら)があって、箱玉系(こちら)もある
    • 電磁波の方程式
    • 複素係数の偏微分方程式
      • コーシー=リーマンの方程式
        • ¥frac{¥partial u}{¥partial x} =¥frac{¥partial v}{¥partial y}, ¥frac{¥partial u}{¥partial y} = -¥frac{¥partial v}{¥partial y}という関係で、2実数変数関数と複素数値関数との関係を結ぶ
        • 等速円周運動の関係に相当
        • これが、「複数の変数の相互作用とその周期性」とを説明するルールのように見えるのだが、うまく腑に落ちない。落ちないながらも、ロトカ=ヴォルテラの方程式(Wiki記事)など、関連する部分をこちらで少しいじっておきたい(ikuro’s homepageの関連記事…常に何か読むべき記事があります、本当に)
  • ロトカ=ヴォルテラはこちらこちらこちらこちらと大幅に寄り道をしてしまったが、複素偏微分はやはりぐずぐずとわかりにくい。
  • 捕食・被捕食を持ち出せば、その2種の存在個体数は変動するけれども、周期的であって、その周期のどのタイミングかは不明なままでも、2種の相互作用は「波動関数」のように複素偏微分方程式が定めている、と、そういうアナロジーでよいようにも思える
  • また、コーシー・リーマン、正則のあたりは、対象空間がラプラシアンで取り扱われるときの便利さとつながるということなのかもしれないし、複数の直交軸の共作用項がないとか、そういうことにつながるようにも思えるが、いかにも理解ができていない(いないが、先が気になるので読み飛ばすことにする)
  • コーシー・リーマンをここで持ち出した理由は、ラプラシアンを偏微分から持ち出したかったから
  • ラプラシアンを持ち出したかった理由は、物理(偏微分方程式を多用する学問)では「場」を持ち出して、そこで3次元空間(を中心に)の「何か」を関数で取りあつかいたいからであり、物理の空間は座標の取り方によらないことが原則なので、そうすると、ラプラシアン(特定の正規直交座標系で偏微分すると、方向全体に関する評価になる)としての特徴が必要になり、それを偏微分の世界で語れば、コーシーリーマンが成り立つことで、それを数学用語では正則関数と言う…と、こういう論旨がこの節に押し込められている。こちらはラプラシアンと各種物理方程式の関係の記事。
  • 第II部 偏微分方程式の解き方
    • 求積法
      • 特性曲線
    • 変数分離法
      • 特殊解とその組み合わせによる一般解化
    • 積分変換の応用
    • 逐次近似・摂動法
    • 平面波解(特殊解である指数関数の指数を複素数化すると波)
    • 自力計算(計算機法)
  • 第III部 偏微分方程式論の基礎
    • 1階
    • 局所に収束冪級数解
    • 超関数
      • 離散的状態に関する状態推移行列を連続空間に広げたときに推移行列は「超関数」になるのだと思う…
    • 解の局所正則性(滑らかさ)
  • その他、参考。偏微分方程式の分類