Javaエンジニア必携の「プログラミングGroovy」を献本していただきました
昨日、ポストを確認したところ、執筆陣の皆さんより、献本として送っていただきましたプログラミングGroovyが届いていました。
- 作者: 関谷和愛,上原潤二,須江信洋,中野靖治
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2011/07/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 6人 クリック: 392回
- この商品を含むブログ (155件) を見る
そして、この本*1に対して、最初に感じた印象は「想像していたよりもずっとコンパクトな本だな」というものでした。一般的にプログラミング言語を解説する書籍は、入門書であってもそれなりのサイズとページ数があるのが普通なのですが、この本はいわゆる単行本サイズで、電車の中でも本当に気軽に鞄にいれて持ち運べるサイズです。しかし、内容が薄いかといえば全然そんなことはなく、今までそれなりにGroovyを勉強して使ってきた私が読んでも十分に読み応えのある内容が詰まっていました。
この時に出た感想は以下の通りです。
そうしたら、さっそく関谷さん(id:ksky、@kazuchika)より、
というコメントが返ってきました。なるほど、そうですね。確かにまったく未知の言語を勉強するというわくわく感は感じられないかもしれませんが、GroovyというのはJavaプログラマーにとっては、自分の「母国語」がいつの間にか最強のツールに生まれ変わっていたといった感じのする言語です。一から文法を暗記し直さなくても、差分を効率よく復習していきなり便利なプログラムを書けるようになるといったところがあります。
この本はそのようなGroovyの特性を最大限に活用し、Javaプログラマーならだれでも知っているような内容はあえてバッサリと省略されています。そのかわり、
- Groovyのインストールと開発環境の構築
- Java言語との違いに重点を置いたプログラミング言語Groovyの解説
- Groovyの主要なライブラリ
- 進んだ話題
- Grapeによるモジュール管理
- メタプログラミング
- AST変換
- Groovyエコシステム(JGGUGの勉強会(G*ワークショップ)に初めて参加してきました - 達人プログラマーを目指してでも一部紹介しています。)
- Groovy1.8の新機能(第16回 G*ワークショップ(Groovy勉強会)に参加してきました。 - 達人プログラマーを目指しての上原さんの資料も参照)
など、JGGUGの勉強会などで紹介されるGroovyのエッセンスがわずか320ページの中に凝集されています。基本的にはどこの章から読んでも良い感じですし、時間がなければ、まず、3章までを読み、あとは興味のあるところから読むというスタイルでも役に立つと思います。
今回、献本いただいたからというわけではありませんが(普段お世辞を言うことは苦手なので)表紙に書いてある通りJavaエンジニア必携の良書だと思います。「Pragmatic Groovy for Java Programmers」「Groovy distilled」的な感じで英訳したら世界中で売れるのではないかと思われる出来です。
逆に、まったくJavaのコードを書いたことのない人だと、いきなり本書を学習するのは難しいかもしれません。あと、一つ難点をあえて挙げるとすれば、多少フォントが小さ目(特にサンプルプログラム)なところはあるかもしれません。
普段業務でJavaを使っている人であれば、本書を学習することによって最短で、実用的に、仕事でGroovyを活用できるGroovy使いになることが可能だと思います。つまり、業務ロジックの記述を簡易化したり、ビルドツールとして活用したり、単体試験のツールとして利用するといったことがすぐにできるようになるでしょう。値段の価値が十分にある本で、すべてのJavaプログラマーにお勧めします。